以前、日本の誇る重戦闘機二式戦「鍾馗」で、スピットファイアだのと巴戦になったらどうなる、というシュミレーションをしたら、なかなか興味深い結果になり。その記事はこちら→異種格闘戦:鍾馗
中でも、よりによって双発、メザシのP38との格闘戦では、なんとP38が勝つという信じがたい結果が出ました。
誰だそんなシュミレーション結果を出すのは?Googleでした。ははは
まあまあこまかいこと言わんと、エンターティメントとしてお楽しみください。怪人ケリー・ジョンソンが世に送り出した怪機P38は、実際の歴史でも日本機40機撃墜のボング少佐等生み出しており。あながちデタラメとは言えないと思いますが。
というわけで、今度はP38が日本の双発機と格闘したらどうなる?というお題でジェミニくんにシュミレートしてもらいました。というか、今度は双発機対決の同種格闘戦かも?
以下、基本ジェミニくんの回答。*印に下線部分がぼくのコメントです。
その① P38 vs 屠龍(二式複座戦闘機)

https://www.imgmsplus.com/item/57000/57406.jpg
屠龍は日本陸軍が「対爆撃機」や「地上攻撃」を主眼に開発した機体ですが、P-38と出会った場合は非常に苦しい戦いを強いられます。
- 機動力の差: P-38は「双発の皮を被った単発戦闘機」と言えるほど格闘性能が高いのに対し、屠龍はあくまで双発機らしい大きな旋回半径しか持てません。P-38が「空戦フラップ」を使えば、屠龍はあっさりと背後を取られてしまいます。
- 速度と上昇力: P-38(J型以降)の最高速度は時速約660kmを超えますが、屠龍は約540km程度。逃げることも追うこともできず、P-38に主導権を完全に握られます。
- 唯一の勝機: 屠龍が勝つとすれば、巴戦を挑むのではなく、機首の37mm砲(または40mm砲)をヘッドオン(正面衝突コース)でねじ込むか、後部銃座の射手がラッキーヒットを当てるしかありません。
*上記ジェミニの回答に「空戦フラップ」とあるが、P38はファウラーフラップがもともとあり、これを8度程度展開することで単発戦闘機並みの旋回性能が得られることが発見されたというか実戦の場で判明したらしい。



ファウラーフラップの原理
その② P-38 vs 月光

https://www.webmodelers.com/wms201006/201006gekkou.html
月光はさらに特殊な機体です。本来、夜間戦闘機として開発されたため、昼間の巴戦は想定されていません。
- 重量とパワー: 月光は偵察機をベースにしているため、機体が重く、エンジンのパワーもP-38に遠く及びません。巴戦になった場合、月光は旋回中にどんどん高度と速度を失い、P-38の格好の標的になります。
- 「斜め銃」の罠: 月光の最大の特徴は、背中に斜め上方に向けて設置された「斜め銃」です。もしP-38が月光の「真上」や「斜め後ろ上」を不用意に飛ばせば、斜め銃で返り討ちにできる可能性がありますが、運動性の高いP-38相手にその位置関係を維持するのは至難の業です。
- 比較まとめ
| 項目 | P-38 ライトニング | 屠龍 | 月光 |
| 最高速度 | 約667km/h | 約540km/h | 約507km/h |
| エンジンの馬力 | 1,475hp × 2 | 1,020hp × 2 | 1,130hp × 2 |
| 格闘性能 | 非常に高い(フラップ活用) | 双発機としては標準的 | 低い(旋回戦は苦手) |
| 主な用途 | 長距離護衛・万能戦闘機 | 防空・対地攻撃 | 夜間防空・偵察 |
- 結論:P-38とこれら日本の双発機が巴戦になった場合、P-38の圧勝です。 日本の双発機は「爆撃機を落とすための大砲」を積んでいますが、P-38のような「格闘戦ができる高速戦闘機」に狙われた場合、味方の単発戦闘機(鍾馗や隼)の援護がない限り、生き残るのは非常に困難でした。
*別に日本の双発機がとろいのではなくて、ドイツのBF110とかでも同じと思います。といって、やられてばかりじゃシャクですよね。。。というわけで、秘蔵っ子を登場させるのでした
その③ P38 vs 一〇〇式司令部偵察機

https://www.webmodelers.com/202106nananiyaBusousitei.html
P38と百式偵察機(戦闘機型)が超高空(成層圏)で対決したらどうなるでしょうか。武装のない百式偵察機(本来の偵察型)だったら、逃げ切れるでしょうか。
成層圏に近い10,000メートル以上の超高空における、P-38 ライトニングと**百式司令部偵察機(キ46)**の対決。これは当時の技術の限界点での戦いとなり、非常にドラマチックな結果が予想されます。
結論から述べますと、**「武装した戦闘機型であればP-38が有利だが、武装のない偵察型なら百式司偵が逃げ切れる可能性が高い」**と言えます。
◎P-38 vs 百式司偵「戦闘機型(キ46-III乙)」の場合
B-29迎撃用に改修された戦闘機型の百式司偵と、P-38の巴戦です。
- P-38の圧倒的優位:ターボチャージャーの差 P-38が超高空でも強い最大の理由は、排気タービン過給機(ターボチャージャー)を完全に実用化していたことです。12,000メートル近くまで出力を維持できるP-38に対し、日本のエンジンは高度10,000メートルを超えると急激にパワーダウンします。
- 巴戦の結果: 成層圏の薄い空気の中では、少し旋回しただけでエネルギーを失います。パワーに余裕があるP-38は、旋回戦でも高度を維持できますが、戦闘機型の百式司偵は武装(20mm砲や37mm砲)の重みで運動性が低下しており、P-38の餌食になる可能性が極めて高いです。
◎P-38 vs 百式司偵「偵察型(キ46-III)」の場合
武装を一切持たず、滑らかな形状の本来の偵察型」であれば、話は変わります。
- 「逃げ」のスペシャリスト 偵察型の三型は、当時の日本機で最も洗練された空力特性を持っていました。高度10,000メートルにおいて、P-38J/L型の最高速度は約660km/hですが、百式司偵三型も630km/h程度を記録します。
- 逃げ切れる理由:
- 重量の軽さ: 武装も防弾鋼板もない百式司偵は非常に軽く、超高空での「粘り」があります。
- 発見の困難さ: 巴戦(ドッグファイト)になる前に、百式司偵は持ち前の速度と高度で逃走に移ります。P-38が追撃しても、速度差がわずか数10km/hであれば、射程圏内に捉える前に燃料や距離の問題で振り切られてしまいます。
- 実例: 実際に、米軍のテストで良質な燃料を使用した百式司偵が時速684kmを記録し、追走するP-38を軽々と引き離したという記録もあります。
超高空(10,000m〜)での性能比較
| 項目 | P-38 ライトニング (J/L) | 百式司偵三型 (偵察型) | 百式司偵 (戦闘機型) |
| 過給機 | ターボチャージャー | メカニカル2段過給機 | メカニカル2段過給機 |
| 1万mでの余裕 | 非常に高い (出力を維持) | 限界に近いが高速 | 武装の重さで苦しい |
| 最高速度 | 約667km/h | 約630〜680km/h | 約600km/h以下 |
| 戦術 | 上空からの一撃離脱 | 高速・高高度での逃走 | 下からの突き上げ(B-29用) |
💡 結論
- 巴戦になったら: P-38の圧勝です。成層圏でのエンジンの「呼吸」の差が、そのまま機動力の差になります。
- 逃げ切れるか: 本来の偵察型であれば、逃げ切れる可能性が非常に高いです。
実際に米軍パイロットは、高空を飛ぶ百式司偵を「Dinah(ダイナ)」と呼び、その美しさと捕捉の難しさに敬意を払っていました。彼らにとって、百式司偵は「巴戦を挑んでくる相手」ではなく、「空の彼方に消えていく、どうしても追いつけない銀色の矢」のような存在だったのです。
*やっぱり、100式司令部偵察機は武装のない純粋な偵察型がいいですね。結局機首のシュッとした(まるっこくない)2型が最も美しいと思います。P38もぶっちぎる新司偵恐るべし。

https://www.plazajapan.com/4967834021853/
ではでは
