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ピストンエンジンのジェット機

みなさんは、飛行機といったらどんなのを思い浮かべるでしょうか。

例えばジャンボジェットとか、F35とか。

あるいはセスナとか。

飛行機には、ジェット機とプロペラ機の2つのグループに大別することができるのでした。

ちなみに、ぼくが自家用機を買ったころ、友達(もどきもふくめて)は、

「わあああ―見せて見せて―」と大騒ぎし。

でも、見せたら

「なんだプロペラ機じゃん」

とたちまちつまらなさそう、拍子抜けした、となってしまうのでした。

どうやら、自家用機というのはサイテーションとかのことだと思っているらしい。

サイテーション https://disciplesofflight.com/final-cessna-citation-mustang/
 

 

なるほど、ビジネスジェットで優雅な、というか。

そんなのが「PHENIX JET」という国際オペレータ―のホームページに乗っていたので、抜粋します。以下、写真含め「https://www.phenixjet.com/jp/business-jet/」からの抜粋です。

◎機内を独り占め。ラグジュアリーで快適な旅を

ファーストクラスを超越したラグジュアリーな機内空間において、従来の民間便では味わえなかった快適な時間を過ごすことができ。機内で高速Wi-Fiを用いた動画視聴や電話も可能となっています。

フライトの最中には、客室乗務員が用意したベッドで眠ったり、シアタールームでゆっくりとくつろぐなど、友人や家族とも充実した時間を過ごすことができます。
 

 

◎お好きな料理をお選びください

お料理の種類からお酒の銘柄に至るまで、メニューはすべてお客様のご希望に沿ったものとなり。有名なシェフとも提携し、様々なお食事をお客様にお楽しみいただけます。
 

でも、実態は単発ピストンの2人乗り軽飛行機。「ドアは閉めてもすきま風」ということで、どへーずっこけ、となったのだと思います。

夏はそこそこ涼しいですが、冬は殺人的な寒さになるため、
ユニクロのももひきが必須です。
 

 

確かに、ジェット機の方が高級ちっくというのがあることはあるが、プロペラ機ももっと見直されてもいいとおもいます。。。。

 

茶番が長くなりました。

飛行機は「噴進式エンジン」のジェット機と、「ピストンエンジン」のプロペラ機に大別することができます。

そもそも飛行機が前に進むために、エンジンの動力をどうやって大気に伝達するのかが黎明期の大きな課題だった。

自動車ならタイヤが直接地面を蹴るので、車軸をまわせばいいだけですが、空気中に浮かぶ飛行機はどうするのか?

風を動力に変える風車というものがあり。風にまわしてもらうのではなく、エンジンで風車をまわして飛行機が動けるくらいの風を作ればいいや、ということに気が付き。形状をくふうしたらプロペラになった。

ドペリュデサン レーサー
https://www.airliners.net/photo/Untitled/Deperdussin-Monocoque-1913/857292
 

 

プロペラ機が元気いっぱい飛びまわるようになり。

飛行機のスピードが遅い当時はそれでもよかったが、第2次大戦も終盤になってくると、時速700キロだのといったスピードを出す飛行機も現れ。

もっと速くだ!エンジン出力をもっと上げろ!

エンジン出力は上がりましたが、スピードは700キロくらいで頭打ちになってしまい。

いくらエンジンパワーが大きくなり、うちわみたいな強大なペラを5翅、6翅だ!とぶん回すようになっても、回るプロペラの先端がマッハちかくだっけ?になると急に効率が落ちてしまい。

プロペラで得ることのできる推力の限界に達してしまったのである。

こまったな、プロペラ以外の推進方法はないのであろうか。

ロケットがあった。これはこれで「秋水」とかそっちの方に一時は発展したが、長じては飛行機というより宇宙開発の方が適していることがわかり。

そのうち、空気の圧縮とか点火によって、爆発的なパワーが生まれることがわかってきた。

ふむふむ。サメがごぼごぼ。。。と水だろうが人だろうが飲み込むみたいな感じで空気を呑み込んで圧縮し。点火、大爆発だ!と噴射するエンジンができたら。。。。

1930年代から先進諸国がはっちゃきになってジェットエンジンを開発した。

ターボジェットエンジン https://hangar.flights/airplanes/difference-between-turbojet-and-turbofan-engines/
 

 

こうして、例によってドイツが世界初のモータージェット機「ハインケルHe178」を開発した、のではなかったりします。

ハインケルジェット機 https://www.fotoarena.com.br/detalhes/foto?id=V320%2F0129&b=spl&ta=imagens
 

 

 

じゃあどこが世界初なの?アメリカ?イギリス?

いやいや、イタリアです。

えつ。。。。

信じられないかもしれません。一見百聞にしかずで、実物は以下の通り。

カプロニ・カンピーニ http://www.fiddlersgreen.net/models/aircraft/Campini-N1.html
 

 

マカロニ・スパゲッティではなくて、カプロニ・カンピーニです。ちなみに、「棺ピーに」と出てしまい、すべてカタカナにするのに苦労しました。

カッコだけなんじゃね?いやいやちゃんとメカもジェットちっくなのです。

ジェットエンジンに必須の構造としてコンプレッサーがあります。

コンプレッサーは、回転するローターというファンと、ファンですが回転しないステーターによって成り立っています。

https://www.gtsj.or.jp/gasturbin/index.html
 

 

ちゃんと「棺ピーに」にもコンプレッサーがあるのでした。

カンピーニのローター https://svppbellum.blogspot.com/2018/12/caproni-campini-cc2.html
 

 

そして、もひとつジェットエンジンに必須の燃焼室ですが、こちらもちゃんとあり。

https://svppbellum.blogspot.com/2018/12/caproni-campini-cc2.html
 

 

じゃあ、タービンもあるよね?

うっ!そ、それは。。。

ジェットエンジンは、コンプレッサーで圧縮した空気を燃焼室で爆発させるというものであり、そもそもコンプレッサーをまわさないとお話にならないのであった。

で、コンプレッサーを回転させるのに必須なのがタービン(Turbine)なのである。

も一度ターボジェットエンジンの図解を掲載します。

The Difference Between Turbojet and Turbofan Engines Explained


 

 

タービンがないカンピーニ。それって、へそのないネコと同じじゃん。

いやいやカンピーニににもちゃんとへそがあったんですよ。タービンはないけど。

カンピーニの断面図はこんな感じ


 

 

まず、コンプレッサーは以下の通り。

 

 

燃焼室はこちら

 

 

そして、タービンの替わりにコンプレッサーをまわしていたのがこいつなのだった。

 

 

その名もファッシーニL. 121/R.C. 40ピストンエンジン。

あれピストンエンジン?はい、これがカンピーニのおへそじゃなかったタービンの役割を果たしていたのだった。

ふつーのジェットをターボジェットとかターボファンとか言うのに対し、カンピーニみたいなのはモータージェットというそうですが、れっきとしたジェットエンジンであることには変わりはなく。

というわけで、真正のジェット機第1号は確かにハインケルですが、モータージェットはカンピーニが世界初なので、この記事には何も嘘は書いていないのでした。えっへん

*マニアの人へ:コアンダはまた別の話です。おわり

ただ、最初で最後かというとそうでもなく。日本でも桜花のモータージェット化バージョンとかが進められていたし、未来には、もしかして電気モーターでコンプレッサーを駆動するジェット機も生まれるかもしれん?という、意外と希望に満ちたエンジンかも?

では、なぜピストンエンジンによるモータージェットがその後発展しなかったのか。

それは、もう当然ですよね。。。

ピストンエンジンというのは、ピストンの上下動をクランクシャフトで円運動に変える、という実はエネルギーロスが大きく、ピストンヘッドだのシリンダだの重い部品が必須で、飛行機にはじつは。。。。

というわけで、タービンによる、最初から回転運動のターボジェット、ターボファンが現在の飛行機のメインストリームになりました。

じゃあ、なんでセスナみたいなプロペラ機もいっぱい飛んでいるの?

これは、ジェットエンジンのこまった性質によるものです。

その1は、ともかく燃料を食う事。ピストンエンジンでスパークプラグ爆発に使う燃料と、ターボジェットでそれこそ湯水のように燃焼室噴射する量では比較にならない。現在ではターボファンとかターボプロップとかで省エネにがんばってはいる。

その2として、低速でのトルク、加速がぜんぜんダメなことである。軽飛行機とか、短い滑走路で急加速が必要なケースではあまりジェットは役に立たないのであった。

その3として、ジェット機というのは掃除機である。未舗装の滑走路などで土くれや石ころでも吸い込めば、バラして総点検になってしまうのであった。

こうした特性から、軍用輸送機やアクロ機、農業機とかは、まだまだプロペラ機全盛です。

ここまで書いたら、3000字を越えてしまいました。

ぼくも、いつかカンピーニちっくなモータージェット機を自作して、その辺を飛んでみたいなと思っています。

「秋水」ロケット機 https://hhrrggtt38518.hatenablog.com/entry/2022/11/13/072132
 

 

ではでは

Posted by 猫機長
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エンジンフードのお話

人間生きているといろいろな目にあい。ポルシェ356Aのいいかげんなレプリカに乗っていますが、ブレーキが壊れて「4ぬかと思った」みたいな体験もしながら、あちこち修理して乗っています。

ほかにもエンジンをほとんど再製造する羽目になったとか、電気部品が壊れてはてしないエンコが続いたとか、そのたびになんとか修理して、やっとまともに走ってくれるようになりました。

ブレーキ故障についてはこちら→「4んだかもしれん」

エンジンについてはこちら→「オイルだだ洩れ」

電気部品についてはこちら→「えんこ」

なかなかかわゆいポルシェ
 

 

さて。

いいかんじにエンジンとかが動くようになったら、それまでは目につかなかったところが気になるようになり。

それが「エンジンフード」

かぶと虫とポルシェのエンジンフード
 

 

リアエンジンなので、エンジンフードも後ろです。
 

 

かぶと虫はフードのそのものの外側に取っ手と鍵があり。ポルシェの方は車内からレバー(ケーブル)で開閉するタイプ。ドロ(悪人)に対する安全性や見栄えはポルシェの方がいいけれど、メンテンナンスが大変なのだった。

ぼくの乗っているレプリカは車体全体の作りこみがいい加減で、本来ならば鉄板一枚のエンジンフードが、無駄に分厚いFRPでごまかしたため、それほど大きくはないパーツなのに、機動隊の盾もびっくり、それこそ金庫のドアみたいにずっしりとなってしまいました。

そのエンジンフードを、やれ電気系統だやれキャブレターだ、とひっきりなしに開け閉めしていたため、ロック機構を引っ張るケーブルが切れちゃいました。

しかたなしに、これもぶちぎれて使用できなくなっていた廃品のアクセルケーブルで代用していたのですが、メカニカルは一巡して修理完成したので、いよいよこっちも。。。と、勇躍部品屋さんに向かい。

 

むりやりアクセルケーブルで代用していました
 

ポルシェと言っても部品はほとんどかぶと虫。でも、上で書いたとおり、かぶと虫は直接エンジンフードの取っ手で開閉なので、こちらはかぶと虫派生の「VWブラジリア」のトランクフード用のケーブルを流用していました。

ブラジルでしか生産していなかった「ブラジリア」
https://motortudo.com/volkswagen-brasilia-1976-lideranca-absoluta/
 

 

ケーブル https://soccolbarbieriecialtda.mercadoshops.com.br/MLB-3770142954-cabo-capo-vw-brasilia-completo-1714-_JM
 

 

さて、ケーブルを購入したはいいが、この先端にねじ止めする取っ手というかボタンを購入しようとしたら、あれ品切れじゃん?

仕方なく、部品屋のおやじといろいろねじの直径が合うやつを探し。

ライター用のボタンになっちゃいました
https://www.bunnitu.com.br/menu-de-carros/fusca/botao-do-acendedor-painel-vw-fusca-kombi-brasilia-variant-passat
 

 

なんかへなへなとたよりないボタンだなー、まあ作動には問題なさそうだからいいや。

さて、こうした旧車・怪車の部品を売っているような怪しい店の前には、ふつー流れ者の工員がたむろしており。酒を飲んだり、段ボール箱かなんかを机にドミノをしていたりするので、部品屋のおやじにちゃんと仕事できそうなやつを一人紹介してもらい。

部品屋の前で早速交換しました。

「Auto Pecas」が部品屋さん。駐車場に、勝手に車をばらしたりとか、思いおもいに流れ者のメカニックが、部品屋からのお客をつかまえてシノギをしています。
ちなみに、部品屋の左隣の「Puro Pano」は反物屋、右隣の「Otica」はメガネ屋です。
 

 

歩道の上に勝手に作業台をつくっているのだった。
 

 

さて、問題はケーブルではなく、ケーブルの先に設置したロック機構であり。

幸いこちらは交換する必要はなかったのですが、がちゃがちゃと調整すること2時間余、なんとかちゃんと開閉できるようになりました。

アルコールで拭きまくったけれど、まだライターの絵が残ってしまいました
 

 

これでなんとか開け閉めはできるようになったエンジンフード。でも、上で書いた通り、重い重いFRP製のまがい物なので、開けたはいいがとにかく重くて。。。と、つっかいぼうを入れておかないと開いたままの状態にできなかったのでした。

ポルシェ台無し。ははは
 

 

そこで、飛行クラブの管理人で、なんでも屋のお兄ちゃんに相談してみました。

おにいちゃんいわく、確かにバカみたいに重いが、うまく適切なダンパーをかませれば開いたまま維持できるじゃね?

そこで、1個余っていたコヨーテ(自家用機)用のダンパー(ドアの開閉用)を使い。フードの重さをうまく中和?できるような支点をブリキ板で自作して、てきとーにねじ止めしたら、うまくいきました。

軽飛行機コヨーテ
 

 

コヨーテのドアとダンパー
 

 

ポル公に試着してみたところ
 

 

ところで、上の方の写真の、空気取りいれ口グリルの中に写っている緑のへんな物体は何だ?

 

 

これは、雨がエンジンの電子部品(ディストリビュータ、Hallセンサー)に振りかかり、ショートを起こすのを防ぐための「水よけ」なのです。まあ傘みたいなものですねえ。

 

がんらいツインキャブだったエンジンを、整備の簡易さからシングルキャブに替えてしまったため、純正の「水よけ」だとキャブのフィルターに干渉してフードが閉まらなくなっちゃうので、そのへんの文房具屋さんで買ったプラスチック製のファイルバッグでいいかげんに空気取り入れ口に縛り付けておいたら、効果てきめんだったのでそのままにしていたのです。

でも、フードにダンパーを入れたりとか、ここまでくれば、この「水よけ」ももっとかっこいいのに替えたくなりますよねー

よしよしてきとーに自作してやろう。このていどならぼくでもできるよーん

新たなファイルバッグを購入。

透明ちっくなのが今回購入したもの。緑のは上の写真の「水よけ」材料と同じものです。
 

 

両面テープも使い。切ったり貼ったりしたら、こんなふうになりました。

透明のクリアファイルで、なんか高級ちっくになりました
 

 

 

 

その後、幸いオーバーヒートもなく、無事に走っています。

 

 

おまけ

エンジンルームに入り込んでDIYのじゃまをするクズネコ
 

 

ではでは

Posted by 猫機長
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遭難寸前だ!恐るべき観光旅行

いろいろあって、素敵女子と2人で3泊4日の観光旅行に行ってきました。

ピレノポリスというブラジル平原の内陸、首都ブラジリアから飛行機で1時間、車で2時間の場所にある景勝地かつ歴史都市です。

これまで何度か飛行機で行ってきたときの記事はこちら

飛行機でピレノポリス①

飛行機でピレノポリス➁

でも、空港に降りて歴史都市を散歩、そのまままた空港へみたいな弾丸旅行ばかりだったのが、今回は数日にわたる観光になり。市内も自在に回れるように、車で行きました。

世界の怪車356
 

 

レプリカポルシェ356Aに着替えだのなんだの積み込み。ブラジリアから50キロくらいまでは複数車線のある立派なハイウエー、そこから先は単線の、それでもいいかんじに舗装された道路が続き。

 

 

おおむねまっすぐ、でも山あり谷ありの勾配が厳しく、上の写真では勾配の頂上からまっさかさまに落ちていくじゃなかった降りていくところです。ちょうどオートバイの走っているあたりが谷底で、ともかくアクセルを踏み込んで時速100キロ超、ぶるぶるぶるぶる。。。。と車体を震わせながら降りていき。今度は上りで頂上までに時速80キロくらいまで速度が落ち。またそこから谷底に。。。というのが延々と続くのだった。

本当に勾配がきつくて、三速60キロでなんとか。。。という区間は、第三車線が設けられており。トラックとか、ぼくのにせポルシェみたいに遅いのは端によって、速い車に道をあけるのでした。

第3車線のある区間。ここではぼくが追い越し車線からトラック2台を追い抜いているところです。
 

 

そのうち、本当に2時間でピレノポリスに到着。

なかなか瀟洒なホテルに泊まりました

 

 

なかなかいいじゃん、と満足していたら、実は。。。

ビーチパラソルの上にある日よけは、得体のしれないビニールシートだった。アスベストなどの汚染物質がでまくりなのだろう。

 

 

夜のプールをロマンチックに照らすはずの証明も、実はうらぶれた裸電球で、893さんが仕切っていそうないかがわしい祭りでカラーひよこを売る露店と変わらないのだった。
 

 

カラーひよこ
https://note.com/note702/n/n89e6981c13b8
 

 

宿泊は恐ろしいお化け屋敷になってしまいましたが、毎朝のコーヒーはとてもいい感じで、ちゃんと暖かいコーヒーや冷やしたジュースが飲めました。

その名もRomaria Bistro
 

 

いよいよトレッキングに出発だ!Bistroのお兄ちゃんに「どこかいいところはない?」と探りを入れたところ、

 

 

お兄ちゃんは窓の外に駐車しているポルシェを見てひるみ。

「ううう、この車でも行けるような場所にはUsina Velha がある。そこなら遭難しないだろう」

とのことでした。

ところで、ピレノポリスには、無数といって悪ければ多くの観光スポットがあり。Usina Velha なんて聞いたことないぜー、というか素敵女子のほうで行きたがっていたのにFazenda Babiloniaがあり。

公式サイトはこちら→https://fazendababilonia.com.br/

何か知らんが、無数の食い物があるらしい。
 

ところが、この農園(fazenda)は土日しか開いていないらしい。あいにく日曜午後到着、水曜午後発ですからねー

素敵女子はめげずにFazenda Vagafogoというのを見つけ。

公式サイトはこちら→https://www.vagafogo.com.br/

やっぱり食い物があり。
 

 

ところで、せっかくピレノポリスまできて、大自然の中でトレッキングしないのももったいないよねーと思ったら、ちゃんとこの農園のなかにもトレッキングコースがあったのでした。

出典:https://www.rgbstock.com/photo/mmfAdvU/%3E+Brigde
 

 

出典:https://www.researchgate.net/figure/Figura-1-Arvorismo-silvestre-construido-e-praticado-na-RPPN-Fazenda-Vaga_fig1_277759121
 

 

なんか。。。レンジャー訓練じゃなくて、もっと運動神経のにぶい人でも行けるところがいいよね。。。

ということで、素敵女子がああでもないこうでもないと無数に出してくるオプションを、うんうんそうだねと辛抱強く聞き流し、じゃなかったしっかりと聞き(ここ重要です)。

そのうち彼女自身どこがいいのかわからなくなり。決めてよーと言い出すのを待って、じゃあここにしようよ、と実は最初からひそかに計画していた、とあるトレッキングコースに落ちつかせることができました。

その名もCachoeiras Bonsucesso。すなわち「ボンスセッソの滝」です。

なぜ最初から計画していたかというと、その理由は下の写真の通りです。

 

 

要するに、ホテルから16分で行けるのだった。

ほかに、素敵女子が行きたがっていた滝にCachoeira do Abadeがあり。

そちらはどんなかというと

 

 

なんと40分かかるのだった。

注目いただきたいのは、19㎞という、はっきり言って短いじゃね?なのに、時間は40分もかかってしまうということなのである。

つまりは、泥濘、砂利、岩石という、ありとあらゆる障害物に満ちた恐ろしい悪路であり、ほんとうだったらジープとか、そういうそれなりの車で来るべき道のりなのであった。

それを、かぶと虫を虫たたきでつぶしたような、へんな車できやがったので、ホテルのお兄ちゃんもひるんでしまったということに、到着してから気づいたのでした。

素敵女子のほうは全く気付かなかったのですが、近いほうが疲れなくていいじゃん、ということで、16分5.4㎞のBonsucessoに決めることができました。

翌日朝、といってもホテルのレストランで朝食をもぐもぐ食べたあとで出発。

 

 

戦々恐々と出発した割には、未舗装だけどふつーの道が続き。確かに20分もしないうちに到着。よかったねー

入り口で一人当たりR$60(1700円くらい)の入場料を払い。入場券代わりの腕バンド(写真上の緑のやつ)と、トレッキングルートの全体がわかる案内図をもらいました。

 

 

あれ、Bonsucessoだけじゃなくて、主要どころのAçude, Landi, Palmito, Pedreira, lagoa Azulとか一通り見れるじゃん?

知らないうちに現地お得ツアーみたいな、いかにも日本人が喜びそうなトレッキングになっていたのでした。

コースは上の写真の右下(Eが駐車場、家のマークが管理小屋)から始まり。往復で3㎞ていどとのこと。当日は9時ころ到着し、12時頃には管理小屋まで戻れました。

駐車場。というか、みんなてきとーに駐車しているだけだけど
 

 

管理施設
 

 

へんなお菓子だの虫よけスプレーだのを売っていた。
 

 

そうだ虫よけだ、と予め市内で安く買っていたやつを体中に噴霧しまくり。いよいよトレイルに分け入ったのでした。

スタート地点
 

 

なぜか厩のまえを通過。
 

 

滝ですからねえ。山麓に向けて登っていくのであった。
 

 

そのうちトライルの分岐点に到達。まよわずたくさんの滝を見られるほうに進んだのでした。ははは
 

 

この程度の橋ならゆうゆう渡れるのだった
 

最初の滝、Landiに到着。

小さな滝で「滝つぼ」も人一人の肩幅くらいでした
 

 

Landiのすぐそこに、Palmitoの滝があり。
 

 

こちらは人が腰までつかるくらいの滝つぼがありました
 

いやいやとにかく水が冷たいのなんの!皆さんが来るときは、ダイビング用の水着を持ってくることをお勧めします。

さらにずんずん進んでいきます。
 

 

この辺りはトライルも緩やかで、ぼくも素敵女子もまだにやにやしていたのだった。
 

 

Pedreiraの滝
 

 

この滝を超えたあたりから、急に道が険しくなり。いちおう階段はあるのですが、天を突くような急峻な崖を、かわいそうに素敵女子の腰まであるような高い一段一段を這うようにして登っていくようになり。

上を見るな!一段一段、確実に登っていくんだ!いつかは必ず頂上にたどり着く!と、フラフラになりながら登ってゆき。
 

 

ついにBonsucessoへ到達。
 

 

しかし、いよいよ階段は無情に険しくなっていくのでした
 

 

といいつつ、意外ににへにへと余裕で登っていたりして
 

 

ついに頂上のLagoa Azulに到着。

このあと、のこのこともと来た道を引き返して、管理小屋まで戻ったのでした。
 

おまけ

トライルのところどころに、へんな標語が書かれたプラカードが立っており。素敵女子は小学校の先生なので、大喜びで教材にしよう、と撮影しまくっていた。

「天の空気から来る自然の安らぎの中で、永遠なる神の愛の存在に生命が脈打つ(Baltazar Peres)」
 

 

なぜか多数の馬が。せっかくなら、馬に乗って滝まで行けるようにしたらとか、横着を考えるのであった。

 

 

管理小屋の近くで、のらクジャクを発見。

 

 

ブラジルにクジャクなんていたっけ?

Geminiくんによれば「はい、います。ただし、クジャク(インドクジャク)はブラジルの在来種ではありません。主に観賞用として持ち込まれ、動物園や公園、または一部の場所で野生化しているケースが見られます。」

とのことでした。

ほかにもホロホロ鳥とか、まるまる太っておいしそうなアヒルとかがいっぱい歩いていました。

ホロホロ鳥
 

ではでは

 

 

Posted by 猫機長
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ビットコイン阿鼻叫喚:ステーブルコインの地獄

まだまだ続く阿鼻叫喚シリーズ。とりあえず前回のリンクを貼っておきますので、以前の記事も見てね!→阿鼻叫喚(前回)

今日のお題は「目玉焼きとしょうゆ」です
目玉焼き | 職人醤油 – 醤油を使い分けると、食はもっと楽しくなる!
 

 

さて。

アメリカで、GENIUS法というのが発布されようとしています。

ジーニアス法、ジニアス・アクトなどいろいろな名前で呼ばれていますが、Google Geminiによる概要説明は以下の通り

『GENIUS Actは、アメリカで提案されているステーブルコインに関する法案のことです。

正式名称は「Guiding and Establishing National Innovation for US Stablecoins Act」です。

主な目的は、具体的には、以下のような内容が含まれています。

規制の明確化: ステーブルコインの発行者や準備金に関する明確なルールを定めます。

消費者保護: ステーブルコインの利用者を保護するための義務的な開示や監督体制を構築します。

違法な金融活動の防止: マネーロンダリング対策(AML)やテロ資金供与対策(CFT)なども盛り込まれています。

この法案は、特にステーブルコイン市場が拡大する中で、規制の不確実性を解消し、より多くの機関投資家の参入を促す役割が期待されています。一方で、一部の修正案では、Meta、Amazon、Googleのような非金融企業がステーブルコインを発行したり保有したりすることを禁止する可能性も指摘されており、その動向が注目されています。』

ふむふむ。

ひとことで言って、ステーブルコインを消費者(投資家含む)が安心して使用できるようにするための明確な基準を設定するものらしい。

アメリカ合衆国議会議事堂
https://ameblo.jp/lachesis423/entry-12729673434.html
 

 

ステーブルコインってなに?

これは仮想通貨のなかで、法定通貨等に連動して価値修正を行っているクリプト貨幣のことです。

法定通貨担保(連動)の他に、仮想通貨担保、コモデティ担保や、無担保(アルゴリズム)なんてのもありますが、この記事では法定通貨との関係が重要なので、ほかのやつは除外します。

Google Geminiによれば、代表的なステーブルコインにUSDTがあり。

『USDT (Tether)

発行元: Tether Operations Limited

担保: 米ドル(現金、短期国債など)

特徴: ステーブルコインの中で最も取引量が多く、暗号資産取引における基軸通貨のような役割を果たしています。歴史が長く、DeFi(分散型金融)やCEX(中央集権型取引所)での利用が非常に広範です。』

ほかにもUSDCやTUSDなどがあり。

ただ、いずれも発行体が民間企業なんですよね。というわけで、通貨というよりは、食券食堂の食券みたいな感じでしょうか。

こんがらかった人は、とりあえず食券のくだりは無視して読み進めてください。

政府発行のステーブルコインもある。Gemini先生によれば

『厳密には「中央銀行デジタル通貨(CBDC: Central Bank Digital Currency)」を指すことが多いです。

一般的なステーブルコインは、民間企業(Tether、Circleなど)が発行し、その価値を法定通貨(米ドルなど)やその他の資産に連動させることで安定性を保っています。これに対し、CBDCは各国の中央銀行が発行する、法定通貨と同一のデジタルマネーです。』

なるほど、こちらは貨幣そのものという位置づけですねえ。

GENIUS法案は、あくまで民間発行のステーブルコインを対象としており、CBDCについては知らん、という立ち位置らしい。たしかに政府が自分で自分を規制、監視するのも変ですから、ふつーそうなるのかもしれん。

*実はトランプ政権がCBDC大嫌いといううわさもありますが、ここでは上記にとどめます。

 

要すれば、GENIUS法が施行されれば、そのへんの得体の知れない食券みたいなステーブルコインが、法定通貨と同じ安心感をもって使えるようになるらしい。

さて、みなさんは新宿かどこかで「食券食堂」に行ったことがあると思います。

食券販売機
https://nextchuki.com/bt-v212b/
 

 

食道の入り口に立っている食券販売機に法定通貨つまりお金を入れて、「天丼」だのなんだののボタンを押すと、食券チケットがぶににに、とでてくるので、食堂に入ってこれで注文、という感じ。

問題は、お金入れたのにぜんぜん食券が出てこないとか、「大トロ」のはずなのに、なぜか出てきた食券は「ガリ」だった時どうするかである。

食堂の大将がもののわかった人ならいいけど。。。

結局、飯を食いに行ったはずなのに気が付いたら黒いメガネの人と乱闘していたとか、や-さんをノした(あるいはノされた)結果、なぜか警察に連行ではなく「地連」という謎の建物に招待されたとか、要すれば「食券」に手を出したのが最後、身を亡ぼすことにならないのか?という恐怖が付きまとうのである。

*もちろんちゃんとした食券食堂が99.999999999%です。念のため。

なぜこうなるのかというと、「食券」の場合、そのへんの民間業者(ここの例では食堂)の個人的な発行により、その食堂でしか使えないし、そもそもちゃんと機能するのかという懸念を払しょくすることができないのであった。

民間発行によるステーブルコインも同じことだったのである。

だった、という過去形なのは、GENIUS法によって、国家という最大の暴力装置じゃなかった治安組織による監査監督が可能になり、市井の人々が安心してUSDTだのなんだののステーブルコインを使えるようになるためである。

そして、ステーブルコインが、限られたオタクのみではなく、市井の老若男女に浸透した場合どうなるか。

天丼だろうがあんパンだろうが、購入のための電子決済手段として広く流通することが期待されます。

でも、そんなことよりもっと恐ろしいパラダイムシフトが起きるかもしれないのです。

それが「ビットコインの大暴騰」

なんのこっちゃ?

がんらい、ビットコインは、暗号資産取引所に口座を開けて直接購入だった。

でも、ご存じの通りビットコインは価値上昇もすごいが下落となると輪をかけて。。。。であり。それこそ「大トロ」の値段で買ったビットコイン(実態は「サトシ」ですね)が、次の日には「ガリ」も買えなくなっちゃった、ということが起きてしまいます。

日本におけるビットコイン利用方法の解説:デジタル通貨の普及と利便性


 

 

これがビットコインじゃなくて、USDTだのなんだののステーブルコインを買っておけば、ドルと同じですから買った時の価値は維持できる。

つまり、あらかじめ交換所経由でステーブルコインにしておいて、買いたいときにすぐビットコインに換金できるぞ!ということなのである。

言い換えれば、絶対安心でかつ瞬時にビットコインに換金できる「食券(ステーブルコイン)」を普段から買っておくことができるようになるということなのである。

他にも土日もへったくれもなく24時間取引できるとか、手数料だのなんだのの削減、ビットコインを買えない国では、その国の法定通貨を、その国が許可している何らかのステーブルコインに替えてから、それでビットコインを購入するなどができるようになる。

*べつに中国のことを言っているのではありませんが、中国10億の人民がステーブルコインを縦横に使いだしたら。。。。

 

こうしたことから、ステーブルコインの普及とビットコインの上昇は正の相関性を持っていると言われています。目玉焼きと醤油、というか、トマトジュースと塩くらい重要なパートナーになる可能性があるのです。

トマトジュースで検索したら「トマトラーメン」が出てきました
https://www.recipe-blog.jp/profile/20961/blog/18415862
 

 

今回の半減期サイクルで、2022年11月には$15,460.00と奈落の底に落ち、2025年6月には$100,000台まで「躍進」したビットコイン。これからも阿鼻叫喚の暴落を繰り返しながら、奇跡の大暴騰に向かって驀進を期待しています。

最後に、この記事を書いている6月17日、GENIUS法案は見事上院議会を突破。

でも、これから下院での審議に入り。上院よりも民主党(トランプクソコノヤロ党)の力が強い下院では、もともと共和党(トランプの党)が押し進めてきたこの法案の通過にはなかなかの紛糾が懸念されます。うまくいけば、米議会が夏休みに入る前の7月末にはトランプの署名までいくか?

「地連」。
http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2007/2007/html/j3411100.html
 

 

ではでは

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プロペラの話3

これまで何度かお話ししてきたプロペラ。これまでの記事は以下をご参照お願いします。

その①「殺人装置」

その➁「枚数のなぞ」

さて、プロペラというのは、なかなか妙味のある装置です。

そのエッセンスは、揚力発生の装置であり、基本は主翼と同じものとなります。

でも、主翼が飛行機の針路に従い、ほとんど直線運動をするのに対し、プロペラはプロペラ軸を中心に回転運動をするという恐るべき特性があります。

何が恐るべきかというと、「プロペラの根元と先端で速度が違ってしまう」のです。

長さ1メートルで、60rpmすなわち1分間に60回回転するプロペラがあったとすると、この場合1秒間に1回転となりますが、プロペラの根元も先端も1秒間に1回転します。

この場合、プロペラ軸の中心から10センチの位置にあるプロペラの根元が回る距離はπX(半径X半径)すなわち3,14X2=6.28センチであるのに対し、プロペラの先端は3.14X200=628センチですから、根元と先端では100倍の速度差が生じることになります。

【飛行機のプロペラ】断面みたことある?どうしてねじってあるの?


 

揚力は速度と正比例しますから、先端がいい具合に揚力を生んでいるとき、根元は全然揚力ないじゃん、となります。

それじゃもったいないよねー、なんとか根元も揚力生むようにしたいね、ということで、プロペラには「ねじり」が入れられています。

【飛行機のプロペラ】断面みたことある?どうしてねじってあるの?


 

 

つまり、根元に行くに従いAOA(迎え角)を大きくして低速でも揚力を生むようにねじった構造になっているのです。

ちなみに、プロペラの先端速度が音速近くになると衝撃波が発生してたちまち効率が落ちちゃうので、プロペラの回転速度はプロぺラの長さによって制限され(逆もまた真)、そこそこの長さと回転数を設定することが重要である。

プロペラ機で最も究極まで行った第2次大戦の戦闘機では、零戦で1850rpm。比較してプロペラが短いきょうびのセスナでは2700rpmくらい。扇風機の回転数が「強」で1600rpmくらいなので、零戦と扇風機はだいたい同じななーというのがわかります。

扇風機https://www.rafuju.jp/products/detail.php?product_id=781439
 

 

さて、長さと回転数がだいたい決まってきたところで、この制約の中で最も大きな揚力すなわち推力を出すことが要求され。

初期のプロペラは、鳥の羽根というか縦長に引き延ばしたうちわみたいだったが、そのうち洗練され。

黎明期のプロペラ(15Bis)https://www.reddit.com/media?url=https%3A%2F%2Fpreview.redd.it%2Fikgt21ahtbmz.jpg%3Fwidth%3D640%26crop%3Dsmart%26auto%3Dwebp%26s%3D635dfeff1e059dda7cc8b94cffafe0b0bc3d0779
 

 

 

根元については、揚力というより強度が重要ということで、断面もほとんど円形となり。

そこからひゅっと羽のように伸び、全長の真ん中くらいまでは広い翼面上に、そこから先端にかけてはテーパーというが細くなっていく感じのペラが基本形となりました。

零戦のプロペラなんてまさにこれですよねー

零戦のプロペラ。http://goma-chan.com/odekake/1000aircraft/a999.html
 

 

 

エンジンパワーが強化され、かつ機体も重くなってゆくと、重くて大きな機体を引っ張る力のあるプロペラが工夫され。先端速度の関係から長さは限られるので、枚数を増やすとか、トルクの大きい形状が考案された。

典型的なのがP3Cのプロペラ。

https://rightwing.sakura.ne.jp/equipment/jmsdf/aviation/p-3c/p-3c.html
 

 

四角く、平べったいうちわ型ですが、これが長時間低速で哨戒飛行をするために最適らしい。

YS11の場合、平べったいが細長く、速力を重視していることがうかがえます。ただこプロペラの形状だと離陸時のトルクが出なかったらしく、YS乗りの間では上昇力のなさが泣き所とみられていたらしい。

https://news.livedoor.com/article/detail/19114721/
 

 

一方、根元でも揚力を出そうよ、ということで、カフスというフェアリングをつけたプロペラも散見されるようになりました。

B29爆撃機の例 https://www.flickr.com/photos/wbaiv/39105497831
 

 

この場合、エンジンによっては湯力というよりエンジン冷却ファンとしての役割もあったらしい。いずれにせよ、カフスはものすごい空気抵抗となるので、そんなの気にせず回せる大馬力エンジンでないと。。ということで日本では発達せず、アメリカ、イギリスの飛行機に多く見られます。

 

 

エンジンパワーが大きくなると、プロペラ後流やカウンタートルクつまりプロペラ軸のの回転と反対に機体が回ろうとする力も大きくなってしまい。離陸時のようにフルパワーかつ低速で舵が効かない、というような場合に飛行機をまっすぐ滑走路上に保つことが困難になってしまいました。

じゃあ、回転しているプロペラの後ろに、もう一列逆回転するプロペラをつけたらどうよ、ということで二重反転プロペラというのが生まれ。

An70輸送機の二重反転プロペラ
https://ja.wikipedia.org/wiki/2%E9%87%8D%E5%8F%8D%E8%BB%A2%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%9A%E3%83%A9
 

 

でも、Wikipediaいわく「プロペラ軸を正逆2方向に回転させる必要があり、それぞれ回転方向の異なるエンジンを各1基搭載するか、さもなくば変速機に逆転機を内蔵して2方向の回転軸を取り出さなければならない。しかも、そのいずれにおいても中空軸の内部に逆回転する別の軸を貫通させる必要がある。このため、軸受や軸そのものについて高い工作精度(2軸が互いに逆回転し、相対回転速度が2倍になるため、2軸の軸心を一致させないと猛烈な振動が発生する)と耐久性(前述の振動に耐える事が必要)が求められた。また、逆転機を内蔵した変速機は、通常の2倍近い数の歯車を組み込んだ極めて複雑な歯車装置となるため、その内部の整備性は通常のものに比して大幅に低下する。しかも大出力による大トルクに耐えるため、機構的な必然から重量が増大するというデメリットが存在する」ので、ソ連などを除いてあまり実用化されませんでした。

要すれば、大速力の欲しい機種は当時から発達してきたジェット機に置き換わっていったので、無理に二重反転プロペラにこだわる必要ないじゃん、ということだったらしい。

こだわる必要があったのはソ連で、初期のジェットエンジンはとにかく燃費が悪く。広大なソ連領をまたいで西側まで核爆弾を運んで行ける爆撃機が必要だが、ジェット機では途中でガス欠です、ということで、血道をあげてジェット機並みのスピードが出せるプロペラ機を開発したら、二重反転式の「ベア」になったということらしい。

パブリックドメイン
 

 

ベアには、なかなかかっこいい旅客機版の「TU114」もある。

ギアの長さに注目 https://jp.rbth.com/science/85287-tu-114-soren-hikouki-no-rekishi
 

 

なお、ソ連の旅客機は、機首が爆撃機みたいにガラス張りなのが多かったが、これは別に爆撃機に改修しようというのではなく、レーダー網が整っていないというか、広大すぎて整えられなかったソ連において、機首に航法手が座って、眼下の地形と地図をにらめっこしてナビゲートしていたらしい。

「あ、10時下方のラーメン屋でラーメン食ってる小池さんが見えてきた、もうすぐ東京だ」みたいな感じ。

小池さん https://www.pinterest.jp/pin/213639576064142945/
 

 

脱線から戻り。

プロペラブレードの形状ですが、隼とかの美しい直線・曲線のプロペラから、うちわエビみたいなP3Cのブレード、青龍刀みたいなのが二重反転になっている、極めつけのアントノフAn70とか、最近は形而上絵画の斜め上を行くようなのが多数生まれています。最新の流体力学を応用したらこうなるのですかねー

隼 https://minkara.carview.co.jp/userid/2109043/blog/41804693/
 

 

P3C https://www.midwaysailor.com/photos/p3orion.html
 

 

An70 https://www.cavok.com.br/ucrania-autoriza-producao-em-serie-da-aeronave-de-transporte-tatico-antonov-an-70
 

 

ぞうりエビ https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fish/%E3%82%BE%E3%82%A6%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%93.htm
 

 

最後に、ぼくが乗っている軽飛行機のプロペラです。これは性能というよりは手軽な生産性を狙ったシンプルなデザインですが、なかなか世界中で愛されているWarp Drive3枚プロペラです。複合素材だったか?とにかくプロペラにとって重要な堅牢性に秀でており、格納庫で飛行機を動かす際は、このプロペラの根元を持って押したりすることが多いです。

 

ではでは

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「614052」の呪い。恐るべしファイバー通信

3年くらい前いからか?インターネットはSIMカードを使うモバイル式のを契約しています。

SIMカードってなに?については、こちらのサイトで分かりやすく説明しているので引用します→SIM(シム)カードとはどんなもの?|格安スマホ初めての方へ|QTmobile(QTモバイル)公式サイト

SIMカード:https://iori-com.net/what-is-simcard/
 

 

重要部分を抜粋すると、SIMカードによって

「データ通信:携帯電話用の通信網(3G/4G/LTE)を利用してインターネットに接続するサービス。Webサイトを見たり、メールなどが可能になります。」

というもの。

ぼくの場合は、2つのSIMカードを契約しており。99XXX-1XX8の方が携帯電話、99◎◎◎‐2◎◎6の方がコンピュータでの接続に対応。2つのSIMは相互に連携し、合わせて毎月180GBまで使ってよい、という契約だった。

携帯の方は電話本体にSIMの一つを挿入。

PCでインタネにアクセスするために、もう一つのSIMカードを入れたモデムを手配し、受信機・送信機としていた。

ポケット携帯モデム。この中にSIMカードを仕込んでいます。
 

 

ところが、とある吉日、急にPCがインターネットにつながらなくなってしまい。

コンピュータ側の表示では、ちゃんと「Vivo-Internet9A2C」という回線につながっているよ!なのですが、全然接続できず。

そのうち「インターネット回線がありません」だの「DNSサーバーがなんとかかんとか」だの、いよいよダメになってしまいました。

 

 

契約先の電話回線業者であるVIVO社(ヴィーヴォ (ブラジルの企業) – Wikipedia)に何回も訪問しましたが。。。。

一回目では、こちらはモデムの交換を主張しましたが、先方は全然壊れていないの一点張りで平行線となり、門前払い。

コンピュータ側に問題があるかもしれないので、その後ウイルスなど含めコンピュータ本体を検査するために、電気屋さんめぐりなどの結果、コンピュータ側の故障ではないという結論に。

二回目の訪問。PCは壊れてなくても、旧式で通信速度に対応できない可能性があるとして買い替えを進められ。光ファイバー回線を契約に含め、かつ毎月の通話料を減額するよ!という一方で、新たに500MBpsの通信を処理できるPCを購入し、かつ、1週間後の土曜日の朝にVIVOの作業員がやってきてぼくのアパートでファイバー接続を行う、ということで一段落。

 

 

ところが、その日から、得体の知れない怪電話がかかってくるようになってしまいました。

見たこともない番号からかかりまくってくる幽霊電話。最初は気味がわるく、ほおっていたのですが、しかし、幽霊ではあるがとある法則性があることに気が付き。

その電話は、すべからく「614052」で始まっていたのでした。

またしても「614052」からかかってきたので、意を決して受けてみることに。

「お前は誰だ」

「電話接続工務員だ」

「VIVOの手のものか」

「そうだ」

「なんでVIVOを名乗らず、詐欺電話のような番号でかけてくるのだ」

「下請けなのでVIVOを名乗らせてくれないのだ」

「ViVOを名乗れないくせ者が何の用だ」

「VIVOから貴様のアパートにファイバーをつなげと言われたが、貴様がアパートにいないから困っているのだ」

「今日をいつだと思っている。月曜の真昼間にアパートでほげほげしているニートだと思っているのか」

「そんなことは知らん。無駄足を踏ませてどうする気だ」

「最初から土曜日に来いと言ってある。勝手に違う日に来るな」

「土曜だのはVIVOから聞いておらん」

「知ったことか。土曜日にきやがれ」

といって切りました。ちょっとかわいそうですが、こちらも勤務中にこんなふざけた電話を対応しているひまはないですよね。。。。

さて、翌日になると、今度は「VIVO CESAR」というのから電話がかかり。VIVOならへんな「かたり」ではないだろう、と受けてみると

「今日光ファイバーの設置に行くので準備してください」

「土曜という約束のはずだが、なにか起きたのか」

「あああそうでした、ごめんなさい」

と、こちらはまあ話が通じました。

一方「614052」からはこれまたつぎつぎと電話がかかりまくり。しかもいよいよ気味が悪いことに、一回一回違うやつだったりするのです。

 

 

しかし言うことは同じで

「VIVOから貴様のアパートにファイバーをつなげと言われたが、貴様がアパートにいないから困っているのだ」

そこから先はご存じの通りです。

それでも一週間は過ぎ去り、土曜日。

「614052」から電話。

「貴様のアパートに到着した。入らせろ」

「とっとと来い。早く接続を済ませろ」

と、いよいよ開始だぞ!

さて、工務員のお兄ちゃんは、たしかに頑張りました。

 

 

アパートの電話回線ボックスを調べ、回線ポイントの中からぼくのアパートのものを見つけ出し、ぼくのアパートの回線コンセントまで配線を確認し。

しかし、それ以前の問題として、VIVO社の配電施設からアパートへの送電網が満杯で、ぼくの部屋につなげる回線がなかったのでした。ははは

これが分かった段階で、ぼくは居合刀の手入れをしていたので、工務員のお兄ちゃんはこころなしか青ざめてすごすごと消え去り。

神器居合刀
 

 

さて、どっこらしょ、とぼくのほうはその足でVIVOの総本山(というかショッピングセンターにあるカスタマーアテンド用の店舗。上記2回行ったのと同じところ)へお礼参りに上がりました。

アテンドした店員に

「ようにいちゃん、アパートにVIVOのファイバー回線がつながっていねえとは、ちと冗談が過ぎねえかい。親分さんを呼んできな」

支配人みたいのが飛んできて

「鋭意調査したところ、内部手続き上手配中のものがあって、回線がつながっていないわけではないのだが満杯でありつながっていないため、迅速に対応し新たにつなぐよう手続きを開始した。ついては1週間待っていただきたい」

なんてお役所みたいな回答の後

「一方、今回の接続工事はいったんキャンセルすることが新規工事手続きに必要であり、もちろんこちらでキャンセルと新規手続きは行うが、貴方に万一意向確認がなされた場合はキャンセル同意をおねがいしたい」

これ以上こんがらかるのもいやなので、とりあえずこの日は引き下がりました。

さて、翌日からは「614052」の他に、今度はメッセージ攻撃がくわわり。

 

 

要すれば、オマエのアパートに接続に行ったが、できなかった。どうしてくれる!という強迫なので、言われた通り「キャンセル」するのですが、何度キャンセルしても不死鳥のようにメッセージがよみがえって送られてきてしまい。

一方、この時点でこちらとしても一つの解決は得ていた。

何のことはなく、(VIVo側が渋るのを押し切って)新しいモデムを購入していたのでした。

壊れたポケット携帯モデムからSIMカードを移植した、新しいモデム。
 

 

これでファイバーがなくても復活さ、「614052」やメッセージなんて知らんしらーん、と無視することに。だってまじめに回答してもらちが明かないんだもん。。。

その後1週間か?わけあってサンパウロ(居住地のブラジリアから1000キロ)に行き、帰路サンパウロの空港ラウンジでぐったりしていたところ、なんと「VIVO RODOLFO」から連絡があり。

サンパウロ・コンゴニャス空港のラウンジ
 

 

「回線の問題は解決した。今週接続に行くのでよろしく」とのことでした。

Rodolfoにいちゃんは、新しいPCを買う段階でも親切にいろいろ情報を教えてくれており。今度は本物だな!と待ち受けることにし。

それから脅迫メッセージは来なくなりましたが、今度はWhatsappで「とある吉日に訪問してやるから、ありがたく待っているように」みたいなAIメッセージが送られ。「訪問させてやるから、ありがたく来やがれ」と回答しました。

すると、本当に工務員がやってきて、今度はちゃんと接続したのでした。

ファイバー用モデムの取り付け
 

 

現在は光ファイバーによる物理的?回線と、WIFIモデムによるモバイル併用になり、かつ毎月の支払いは微減になりました。ブラジリアのアパートにいるときはファイバー、田舎の飛行クラブではWIFIと、使い分けています。

飛行機格納庫に「移住」したWifiモデム
 

 

なにより、神経衰弱になるような「614052」と脅迫メッセージの連打が来なくなって、ほっとしています。

 

 

*最後にワンポイント?解説。VIVO側は、モバイルWIFI(SIMカード)による無線通信網が飽和状態にあるのか、顧客を無理やりファイバー回線に誘導したいらしい。ところが、肝心の顧客アパートへの物理的ファイバー網がもっと飽和状態で満杯であったという、クズとしかいえないミスを犯し、あわてて補充した(1週間で補充したのはご立派)のはよいが、その間WIFIを死んだ状況にすることもできず、ずるがしこい客に新しいWIFIモデムを提供するしかなくなり。この結果、ぼくとしては、WIFIとファイバー両得で毎月の通信料金も低下させることに成功しました。ただ、WIFIは今後接続が困難になっていくものと思われます。。。

 

ではでは

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ペダルのお話

こないだ操縦かんのお話をしたとき、飛行機の操縦にはペダルも重要、と書きました。その記事ではスペースがなくなっちゃったので、改めてこちらでペダルについて書きたいと思います。

ぼくが乗っている軽飛行機「こよーて」のペダル
 

 

飛行機の操縦は「手と足」というふうに言われます。

手の方は操縦かんで補助翼と昇降舵。足はペダルで方向舵を動かします。

手足が調和するといい感じで均整の取れたカーブを切ることができます。

補助翼 http://blog.livedoor.jp/sac1195/archives/489548.html
 

 

昇降舵C*Uとは何か その1(技術的解説) | 彗星 (salamann.com)
 

 

方向舵 C*Uとは何か その2 (横の制御則) | 彗星 (salamann.com)
 

 

ターンコーディネーター(旋回釣合計)という計器があって、黒いボールが真ん中にあればいい具合に曲がっているということになります。

ターンコーディネーター
 

 

これが、ペダルを踏みすぎると、カーブの外側へ尻を振り出しながら曲がっていく感じになり、機体へのいらぬ負荷や、失速しやすくなるなどあり。ターンコーディネーターでは、ボールがカーブの外側に出ちゃいます。

これをスキッドと言います。 「飛行機操縦のABC」イカロス出版
 

 

 

一方、踏み足りないと、今度は機首をカーブの外側に向けながら、横滑りしていくようなカーブになり。スキッドと同じく避けるべきカーブとなります。ターンコーディネーターのボールはカーブの内側に行ってしまいます。

これをスリップと言います。 「飛行機操縦のABC」イカロス出版
 

 

スキッドやスリップは、ターンコーディネーターをみていないとなかなか気づかず。気づいたときは、コーディネタ―の玉ころを中心位置にけりこむようにべダル操作をすると修正できます。

また、操縦かんを倒しすぎたり、倒し足りなかったりするとやはりボールは中心から逃げちゃうので、操縦かんの場合は玉ころを中心に引っ張る感じで修正しますが、ふつーは30度旋回なら30度に人工水平儀のマークがぴたりと止まるよう操縦かんを操作して、玉ころの微修正はペダル操作で行っています。

20度旋回の例。人工水平儀の中央上黄色い三角のインジケーターが20度の白線で止まっています。玉ころは取り忘れた、というか玉ころを入れると地平線がみえなくなっちゃうので入れていませんが、まあまあ中央で維持していたと理解。
 

 

と思ったら、玉ころのある写真も発見。こちらは同じ20度でも左旋回。ちょっと上昇気味、それにつられて速力が落ち気味です。なかなかむずかしいですねえ
 

 

あと、上の写真で重要なのが人工水平儀の左横にある昇降計で、下降・上昇率0に維持します。つい上昇しちゃうと失速の危険が出るし、下降すると今度は速度がイエロー域に入っちゃうので、気を使います。

ドリフトやスリップは必ずしも悪、というのでもなく。飛行機の特性によりけりで、ぼくの乗っているコヨーテ(Rans Super Coyote)では、むしろぐいーんと尻を大きく振り出してカーブ内側に機首を切り込んでいくような旋回が好まれる傾向にあり。

また、高度取りすぎ、迅速に下降したいという場合に、フォワードスリップと言って、機首を左右どちらかに振り、操縦かんは機首と逆の方向に倒す、というのがあり。

意識的に操縦かんとペダルをディスコーディネートして、横滑り状態を作り出すのです。

滑走路の着陸経路に入ったけれど、高度高すぎ、という場合に多用されるテクニックで、黎明期の、フラップがなく、軽すぎてぜんぜん下降してくれないパイパーカブとかはこれができないと乗れないらしい。

パイパーカブのフォワードスリップ


 

 

あえて滑走路の延長線から機首を外したうえ、ふだんはやってはならない、ペダルとは逆方向への操縦かんの操作なので、実はなかなか怖くてできないですが、慣れてくればある程度なにげにできるようになるのでした。カブ乗りはぜんぜんなにげにやるらしい。

ぼくの乗っているコヨーテもあまり変わらず。フラップはついているけれど、フォワードスリップで高度調整というのはときたまあり。操縦席目線でのフォワードスリップを掲載します。


 

 

上の操縦席からの動画で、1:28でようそろー、と機首を中心線に戻していますが、場合によっては滑走路の真上まで来て初めて戻す場合もあり。

いずれにしろ、接地の時には機首は滑走路に正対していないとギアにいらぬ負担をかけるので要注意です。

さて、着地して減速だ!まっすぐ走らせるためには、三輪車と同じように前輪を操作しますが、三輪車と軽飛行機一般の違いは、前輪の操作をペダルで行うところにあります。これもペダルを右に踏めば機首が右を向くように作動し、左も同様です。

大きな旅客機では、ペダルではなくステアリングホイールで操作するのもあります。

YS11。機長側操縦かんの左横にあるステアリングホイールに注目。
http://www.airliners.net/photo/Interisland-Airlines/NAMC-YS-11/2228083
 

 

ちなみに、正式にはステアリングではなく、テイラーと呼ぶそうです。

一方、今どきの高性能自家用機には、テイラーもなく、ペダルと前輪が連動していないものもあります。

RV9A  https://www.kitplanes.com/jim-wright-rv-9a/
 

 

写真は「空のムスタング」RV9ですが、スピードを出すために、前輪は小さく、よわっちい支柱一本で支えられています。この前輪は自由にぐるぐると回転するようになっているところがミソで、こうしたケースではペダルで曲がりたい方のブレーキを踏むと、そちらの方のメインギアを支点に、前輪は慣性でぐりんと向きを変えて旋回します。

このやり方は黎明期の尾輪式飛行機でも採用されており。

巨大なB17を地上でまっすぐ走らすのは大変だったであろうと思います。。。。

尾輪式のB17 https://aventurasnahistoria.com.br/noticias/almanaque/b17-o-mais-importante-bombardeiro-aliado-da-segunda-guerra.phtml
と、前輪式になったB29 https://www.b29doc.com/b-29-doc-to-bring-its-history-restored-tour-to-newport-news-va/
 

 

B29もRV9と同じで、前輪を制御するステアリングシステムはなく、左右のエンジン推力と左右のブレーキで旋回したそうです(出典:https://www.quora.com/Why-did-the-B-29-have-no-nosewheel-steering)。

ここで、飛行機のペダルの特色がもう一つ明確になるのでした。

すなわち、飛行機にはアクセルペダルはないが、左右のペダルは両方ともブレーキペダル兼用なのだった。

2つブレーキペダルがあるの?

左右のペダルはそれぞれ左右のメインギアにつながっており、別々に作動させることができるようになっているのでした。

同じペダルですが、つま先で上の矢印の部分を踏み込むと赤線の軸でブレーキが作動。
下の矢印を肉球の部分で踏み込むと緑線の軸で方向舵と前輪が作動します。
 

 

ということで、上に書いたように、ステアリングのない機種ではブレーキで機首を制動し。

でも、やっぱりぼくの乗っている「こよーて」みたいに、すなおにペダルと前輪がつながっている方が全然操作しやすいですよねー

コヨーテのペダルから前輪支柱に伸びる制御機構
 

 

なぜ最新の高性能機が、よりによって脆弱で制御できない前輪にしているかというと、それは飛行機にとって車輪や支柱といった降着装置が、性能低下の元凶となる空気抵抗や重量増加を生むじゃま者だからなのです。

高性能になればなるほど、滑走路も舗装されたまともなのを想定しており、パイロットにもきちんとフレアして前輪にほとんど負担をかけない着陸の技量を要求し。

RVともなれば、飛行機が乗り手を選ぶ世界です。ムスタングというよりフェラーリですねえ。

ムスタング https://fukuokacj.jp/%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B0+68
とフェラーリ https://web.motormagazine.co.jp/_ct/17267411
 

 

ぼくみたいな貧乏人が乗る飛行機で、ロクな長さもない滑走路、場合によっては草だろうが土だろうが、道なき道に着陸するような場合は、前輪もがっちり強化したのが多い。

一つの究極がParadiseで、なんと前輪にぶっといショックアブソーバーを装備しています。

これは、練習生がどっかーん!という着陸をしても耐えられるようにという設計なのです。こういうところで名機というのがわかるのですよねー

Paradise
 

 

Paradiseの前車輪。アルミ色のぶっといアブソーバーに注目。
 

 

ここまでで3000字越え。とりあえず終わりにします。

ではでは。。。

 

 

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車のブレーキが壊れた!そのときどうする?

1982年製のVWベース356レプリカに乗っています。
今回は旧車に乗っているといろいろありますねえ、というお話です。

怪車356「ポルシェ」

その①ブレーキがきかなくなっちゃった
とある吉日。田舎の飛行場からブラジリア市内の自宅に戻っている途中、なんか急にハンドルが左にとられるぞ?
最初は、ときどきという感じだったのですが、時の経過につれて持続的かつものすごい力で左旋回しようとするようになり。
あいにく土曜の午後で、かつ、となりに素敵女子を乗せていたこともあり、途中でストップとかもやらないほうがいいね、とむりやり30キロ、35分くらいの道のりをそのままつっぱしっちゃいました。
なんとかアパートへたどり着いたはいいが、いざバックで車庫入れしようとすると、ゔおおーん、とアクセルを踏んでも万力のように車輪が地面に貼りついて、動けないじゃん?さてはパンクか?
でも、タイヤはぜんぜんつぶれたりしていないのですよねー
この時点で、ベアリングかブレーキだな、とめぼしはついたのですが、前輪なのか後輪なのか、もしギアボックスと連結している部分だったらどうしよう、なんて眠れない一夜を過ごす羽目になってしまったのでした。いずれにしろ、いったん車軸の機構を冷やさないとどこが悪いのかわかりませんからねー
さて翌朝。素敵女子はまだぐーぐー寝ていましたが、日の出ちょっと後のすがすがしい空気のなかで、タイヤと車輪を点検してみると、左前輪のホイールキャップからブレーキオイルがにじみ出ているのを発見。

 

ふふんこれだな、と車に乗り込み、ちょっとだけ車庫から前進してみました。
すると、まるで昨日がウソのように軽快にころがり。
でも、ブレーキを踏んだとたん、「すかっ」とペダルが抜けてしまい。慌ててハンドブレーキで止めたのでした。ははは

ハンドブレーキ
 

 

どうやら左前輪のブレーキシューが押し付けられたままロックしてしまい、一晩で冷却されて元に戻ったものの、加熱時にブレーキオイルが漏れだしてしまったらしい。
一方、昨日の段階では、車をまっすぐ走らせるために無理やりハンドルを右に45度くらい倒しこんだりとかしていたので、ステアリングがやられなかったか?アパート敷地内の誘導路を走ってみることに。
幸いステアリングは無事のようである。一方、ブレーキは踏み込むとちょっと効き始めたか?くらいの時にすかっと抜けちゃうので、「効きはじめ」の段階で止まれるような、要すれば人の歩くくらいの速度しかだせず。
その日は日曜だったのでそのまま放置。
月曜朝、まだだれも道を走っていない早朝にエンジンスタート。そろそろとアパートの敷地を抜け出し。修理屋までの6キロくらい?を走っていきました。
この時点でステアリングは問題なし。でもブレーキは全く効かなくなってしまい。

 

 

しゃあないので最大でも時速50キロ、サードギア(ふつーはトップ)でゔいゔい言わせながら走りました。こうすれば、アクセルを放すだけでエンジンの方が車輪(実質はクラッチ)を減速してくれるのである。
みなさんが教習所でならったエンジンブレーキですねー
だいたい時速50キロで通常走行。はるか先に信号が黄色になっていたら、アクセルを放してエンブレで30キロぐらいまで減速、そこでゔいいいん!とダブルクラッチでセカンドにつなぎ、またエンブレで20キロ、10キロ、と減速。ここでもう一回ゔいいいん!とダブルクラッチでファーストにつないでもいいのですが、べつにカーレースでもないので、時速4キロくらいか?まで落ちたら、クラッチを踏んでエンストを防ぐとともに、ハンドブレーキを引いて止めちゃうのでした。こうすれば、ちょうど信号機が赤になったときに、横断歩道の目の前でぴたりと止めることができるのである。
結局、ハンドブレーキは1回使っただけで無事に修理工場に着きました。
マニュアルシフトの車はいいですねえ。トルコン車(オートマ車)だったら、ダブルクラッチなんておつなまねはできないので、レッカー車確定でした。ははは

ブレーキキャリパーを分解してピストンを交換。
 

 

ダブルクラッチってなに?
一昔前のバスの運ちゃんがいつもやっていたあれです、といってもわかりにくいと思うので、図解で説明します。
まず、ポルシェのペダル配置はこんな感じ

 

 

ここからダブルクラッチの説明です。
① ふつーに走行している状態。アクセルのみを踏んでいます。
② アクセルを放し、クラッチを踏み込んで(1回目)ギアを放し
③ ニュートラルポジションで、クラッチペダルを放し、アクセルをぐっと踏み込む。
ここがポイントです。この時エンジンとクラッチがつながっており、アクセルを踏んだ分だけゔいいいーん!とぶんまわります。
④ ここでクラッチを踏み込み(2回目)、ギアをつなぎます。
こうすることでトップ→サード→セカンドとギアダウンして歯車の大きさの違うギアにつないでも、ゔいいいーん!と回転数を上げておいたので、うまくギアとエンジンの回転数がかみ合い、すぱっとクラッチがつながるのでした。

2回クラッチを踏むので、ダブルクラッチというのです。
上の例は、トラックやバスなどにギアのシンクロ装置がなかったころ、運ちゃんが盛んにやっていましたよねーひところのレースカーでもブレーキの摩耗を極力防ぐためにパイロットじゃなかったレーサーが多用していました。ただレーサーのはもっと繊細かつヒールアンドトウ(トウアンドトウもある)といったエンジン回転数を維持するための技術と併用したので、ふつーの人にはとてもできない狂ったまねになっています。

 

 

もっとわかりやすい例はこちら

4:04から4:11に注目

 

 

かぶと虫など旧車乗りは、シンクロ装置保全のため、バスの運ちゃんみたいな古典的なダブルクラッチを普段から、という人も多く。

VWのトランスミッションシンクロ歯車
https://produto.mercadolivre.com.br/MLB-1627505565-kit-anel-sincronizador-1-2-3-4-marchas-kombi-fusca-vw-_JM
 

 

ぼくもその一人ですが、ブレーキが抜けたぞ!というときも役立つ重要な技術なのでした。
結局修理屋ではブレーキシューの交換とオイルの交換。その後1週間くらいか、念のため右側車軸のピボット1個とステアリングバーの接続ピボットを交換しました。

交換した部品たち
 

 

その➁パンク3連発
以前の記事で、4年ぶりか?タイヤ交換したことを書きました。
ところが、4か月も立たないうちにパンクが続発。
要するに、タイヤチューブが不良品だったということですが、きょうびチューブレスタイヤが主流で、まともなタイヤチューブはもはや市場に出回っていないという事実が判明。

何度もパッチを宛てて修理したチューブ
 

 

一方、4か月間の使用によって、タイヤ自体はうまくホイールになじんでいることがわかり。
意を決して、最後にパンクした左後輪はチューブレスにしてみました。
この場合、他のタイヤは空気圧26Psiのところ、チューブレスにしたのは32Psiにする必要があり。
このままではパンクはしなくてもタイヤの方減りや方向安定性など懸念されるところ、一週間走ってチューブレスでも問題なかったので、右後輪も思い切ってチューブレス、32Psiに変更。
いまのところ、前の2輪はチューブ入り、後ろはチューブレスで走っています。

チューブレスの場合は専用のエアバルブが必要で、見つけるのに苦労しました
 

 

その③エンジンヘッドのねじが暴発
とある吉日。朝起きて車庫に行ったら、エンジン下部からオイルがだだ洩れになっており。
漏れる場所から、やばいぜ!トランスミッションか?と懸念したのですが、修理屋で、単にシリンダーヘッドとヘッドカバーを密封するガスケットが破断して、オイル漏れをしていただけとのことでした。

シリンダーヘッドhttps://shopping.flat4.co.jp/products/detail/9665
 

 

シリンダーヘッドカバーとガスケットhttps://auctions.yahoo.co.jp/closedsearch/closedsearch/%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%96%E3%82%AB%E3%83%90%E3%83%BC%20%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88/2084016833/
 

 

ご参考まで、エンジン分解図https://www.facebook.com/motortownautoparts
 

でも、実はそれだけではなく、エンジンヘッドとシリンダー・エンジンブロックを接続・固定している8個のナットの一つが緩んで暴発、ヘッドカバー内でころころ転がっていたよ!ということでした。

① から④のうちどれかが外れていたらしい。https://2img.net/h/lh6.ggpht.com/_v8vsBvAegDk/TSvhThAIwiI/AAAAAAAAASk/HLqHAGhUaL0/sequencia-de-aperto-inicial-das-porcas-do-cabecote.jpg
 

今どきのエンジンだったら。。。空冷VWの原始的エンジンでよかったです。。。

VWエンジン
 

 
ではでは

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「男と男の戦い」かも?バイデンの手紙

バイデンからトランプに政権が移り。

いひひひ、ホワイトハウスへ舞い戻ってきたぞ!とほくそ笑むトランプ。

執務室の机の引き出しの中に、手紙が一通入っていた。

「トランプちゃんへ。バイデンより♡」

その中には「二人だけの秘密だからね!大統領のお仕事は大変だけど、楽しんでね♡」

という心温まる内容の一文があった。

トランプは、「感動した!」と早速世界中にこの手紙の内容を公開しようとしています。
実は愛し合っていたふたり

 

 

ちなみに、バイデンが大統領に就任したときも、バイデンの前の大統領だったトランプから

「バイデンちゃんへ。トランプより♡」

という手紙が引き出しに隠されており。

バイデンはこの手紙の、思いやりに満ちた内容にいたく感動したそうです。

置手紙は、アメリカ大統領間の伝統になっているそうで、上記もその伝統に従って起きたということである。

バイデンとトランプというと、前回選挙から今回選挙まで激闘を繰り広げ。

しかし、いったん戦いが終われば、一方は他方に思いやりあふれる手紙を残し、手紙を受け取った方はこれを称える。

正真正銘の男と男の闘いを垣間見ることができた。。。。と皆さんほろりとしてしまったのではないでしょうか。

なんてわけないですよねーこいつらのどこが男の闘いだ?ははは

そもそも、バイデンの野郎は途中で脱落し、その子分の「バカ笑いばばあ」と「ブタ野郎トランプ」の、「正真正銘の女と男の闘い」になってしまったのだった。

ハリスおばさんはバイデンの後継ととらえて、ともかく政策主張だけでもバイデンとトランプの、男と男の闘いだ!とも、残念ながらならなかったのでした。

だって、そもそも互いの論点がかみ合わないんだもん。。。。

バイデン→ハリスばばあの方は、意識高い系の社会派政策(何のことかよくわからないけど)。ブタ野郎は底辺白人迎合+富裕層企業家(投機屋)抱き込みということで、実は土俵が違っていた。

それぞれの土俵というか主張についても、いかにも政治家のセールストークであり、聞けば聞くほどしらけていくのである。

結局バイデン、トランプと、どちらにも全然同情というか理解というか感情移入とかできないのだった。

めでたくなしめでたくなし

 

男と男の闘いというのは、どういうもののことを言うのか?

4巻までだったか無料で読める「駒が舞う」https://www.sukima.me/book/title/BT0000377890/

 

から抜粋。

 

将棋日本一を目指す少年2人の地方レベル決勝戦

 

右のメガネの少年は、この一戦に勝てば「会社の将棋部の管理」だったか、就職して家族を極貧から救うことができる状況。

 

その家族は、極貧のため妹のチヨちゃんが思わずパンを盗んじゃいます

 

 

チヨちゃんが妹と知らない対戦相手の少年(こちらが漫画の主人公)は行きががり上チヨちゃんをつかまえてしまい。

 

 

チヨちゃんのなりいきを心配して眺める主人公。その家が決勝相手のメガネくんの家だったことに気が付き。

 

 

メガネ君はがめついパン屋のおっさんを撃退

 

妹チヨちゃんをしばくメガネ君

 

 

 

でも心優しいお兄さんだったのでした

 

 

見てはいけないものを見てしまった主人公

 

で、決勝戦に戻ります

 

押されていた主人公が、形勢逆転

 

しかし、打てない

 

 

 

打てば、メガネ君の未来がつぶれます

 

知能では、打てば勝つ!ですが、精神が「打つな!」と言っているのです。ははは

 

たまらず、席を立ち、棄権(投了)

 

 

しかし、そういう勝ち方は認めないメガネ君。主人公をぶん殴っちゃいました。

 

メガネ君サイドも「負けた」と表明。でも主人公も席を立っちゃったし?

 

この場合、両者ともに大切な家族とかのため、絶対に負けられない勝負なのです。

その勝負で、やむにやまれず席を立って棄権しながらも、結局その後の判定で「勝ってしまった」主人公。

メガネ君のついえた夢、チヨちゃんの苦しみが、ずしりとのしかかります。

自分をサポートしてくれる人たち、メガネ君や家族。そうしたみんなのために勝たなければ。。。。

政治家のセールストークとは質が違いますよね。。。。

この漫画の続きでは、日本一を決める全国決勝で、ひやかしにきたとある女の子に

「これは男と男の勝負なんや!女はだまっとれー!」と一喝し、女の子もその言葉の裏付けを悟り、圧倒されるという場面が出てきます。

*このシーンは有料版になっちゃったので、画像引用できませんでした。ははは

でも、こういった言葉は、もはや「昭和の死語」なのかもしれません。

きょうび女性の方が男性より稼ぐ、ということもフツーの時代にあって、男の方でももはや女子供を守る、なんて必要はなくなり。勝とうが負けようが、腹減った、家へ帰ってラーメン食おっと、という程度で終わってしまう世の中になっているのかと思います。

男からすれば全然気楽でいいけど。

ここ最近、必死になって自立している女性を多く見かけます。

男もたじろぐようなパワハラ、モラハラを受けながら、昼夜を問わず、休日返上で働きぬき。

その結果が、「社会的に見栄えのする生活(という仮面の裏で、ろくに衣食住もままならない生活)」を維持するために消えていってしまう。

そんなくらいだったら、一昔前(昭和とは言いません。大正とでもしておきましょうか)のように、女性は家にいて、子供や飼い猫、飼い犬の世話をして、稼ぎは男の方が持ってくる、としたほうがよかったのでは?と思ったりするのです。

もちろん、男の方でも単なる給料配達人にされてしまっては困るのですが、なんか現在の社会を見ていると、男も女も「廉価でいくらでも補充の効く労働力」になってしまっていて、それを「男女同権」とか美辞麗句でうまく騙されているだけなんじゃね?と思います。

母子家庭とか、貧困女子とか、結局「自立」したところで、どこまで女性の生活がよくなったのでしょうか。

別に、妻子を十分食わせたうえで妾まで囲うような男と、その妻子そして妾しかいない世の中になれ、と言っているのではありません。ふつーの専業主婦でも、それほど不自由しないで暮らしていける家庭といった物が戻ってきてもいいのでは?と考えています。

このブログの素敵女子読者の皆様には、こういうことを書いてもヒステリーを起こすような人はいませんよね?

ただ、現在では、ほとんどの場合共働きでやっと、という状況だと思います。結局、労働所得以外の所得を獲得することによって、奥さんの方は働きたければ働けばいいし、もっと家にいたい!子供や猫とかといっしょにいたい!というのであればそうできる、そんな家庭が生まれ増えていくことを願っています。

 


 

 

ネコのいる家庭の風景
 

 

ではでは

Posted by 猫機長
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YS11のお話

1952年。サンフランシスコ講和条約で、再び独立国となった日本は、それまでGHQつまりアメリカに禁止されていたもろもろの行いができるようになり。竹刀競技から剣道にもどったり、「紅白音楽試合」が「紅白歌合戦」になったりしました。そこかしこに自由に日の丸を掲げることができるようになり、鉄道からも「連合軍専用客車」がなくなった。

撓競技。https://www.vrticmazavalpovo.hr/goods/488266299.phtml
 

 

そんななかで、当時の人々が思いついたのが「そうだ飛行機を作ろう」

折から朝鮮動乱で日本の産業界は奇跡の復活をとげつつあり。

米軍のジープやトランジスタラジオの修理などから始まり、1955年にはT33だのF86だのと言った当時の再先端の飛行機をライセンス生産するまでになっていた。

日本の国内輸送で飛行機が復活し始め。日ぺり航空だのいろいろな航空会社がGHQの肝いりで生まれ、アメリカ人パイロットから少しづつ日本人パイロットへの転換も始まり。

でも、使っている飛行機はDC3とかコンベアとか、外国機のお仕着せであり、なんか身の丈に合わない洋服を着せられているみたいな感じだった。

日本でもそろそろ双発輸送機作ることができなくね?

Wikipediaによれば「商品サイクルの長い輸送機の開発生産に取り組ませることで、その産業基盤を安定させ」「国内線の航空輸送を外国機に頼らず、さらに海外に輸出して、日本の国際収支(外貨獲得)に貢献する」ために、国産機を開発しようじゃん、ということになりました。

と言って、ことはそう簡単でもなく。

B29の例が雄弁に物語るように、戦後の旅客機は、長距離戦略爆撃で培われた高高度における与圧などの技術や、ひっきりになしに空港に離着陸する無数の旅客機をさばく航空管制など、要するに戦中、一式陸攻ののぞき窓から海面の波の光を見て進路を確定した(カンで決めた)というのとは別世界になっており。

それでも、零戦の生みの親である堀越さんとか、飛燕の土井さん、二式大型飛行艇の菊原さん、航研長距離期機の木村さん、すなわち「5人のサムライ」が寄ってたかって何とか設計図を作り上げた。

当時の代表作「七人の侍」。時代ですねえ http://toichiwriter.blog.fc2.com/blog-entry-59.html
 

 

さすがにエンジンの自作はあきらめ、イギリス製のターボプロップを採用。ぱっと見は何となく星型エンジンちっくでかっこよかったのですが、性能がちょっと。。。。ということが後になって課題になってきます。

http://komakikiti.seesaa.net/article/473829284.html
 

 

当初は横列5席のシートにしたかったが、それだと大きくなりすぎて日本の地方空港に着陸できないじゃん、と横4列に縮小したとか、いかにも日本的な理由で大きさとかが決定されてゆき。

それでもちゃんと気象レーダーや無線機も積んで、でも機内の収容棚は電車の網棚か?というなかなかおつな機体となってゆき。

https://trafficnews.jp/photo/101644
 

 

このクラスの輸送機は、コンベアやDC3と言った低翼型、フレンドシップや後年のATRみたいな高翼型が混在していますが、「水に浮くから」という理由で低翼にしたのはいかにも島国ですねー

*もちろん、整備性とか他にも理由があります

操縦席の風防は、バードストライクなどを考慮して、なるべく面積を小さくしたいが、小さすぎると視界が悪くなってしまう。というわけでDC3などではかなり切り立った感じになっていますが、こんにちの787とかでは、機首と段差がないくらい寝かせた感じに変化しています。これはガラス関連の技術が進化して、衝撃に強いだけでなく、曲面に整形しても視界がゆがまなくなったとか、雨の時にワイパーなしでも水滴を吹き飛ばせるようになったというのもあるらしい。

上:DC3(https://www.flightaware.com/photos/view/886716-78c9601ede151919592a6afe0d45e400beb84c88/all/sort/date/page/1/size/fullsize)と
下:787(https://www.flickr.com/photos/vstpic/32848668268)の機首
 

 

YS11は、当初は787ちっくのものを考えたが、ガラス面の重量が大きくなりすぎたらしく。でも傾斜自体は変えたくなかった(DC3みたいな切り立ったのにはしたくなかった)ので、風防の角度はそのまま位置を少し後退させてみたが、今度はパイロットの頭に天井が迫るような窮屈なものになってしまい。

_pdf (jst.go.jp)
 

 

 

結局、当初案よりも風防を切り立つように変えて、天井の高さも確保し。みなさんおなじみの、のぼーとしたYS11の面がまえができました。

のぼーというのは、737等の絞り込まれたナセルや風防に比べると大味ですね、という意味ですが、人力操縦式だったYS11は、操縦桿のストロークを大きくとる必要があり、スペース確保のために計器盤を前方に押しやる必要が生じたため、シュッと絞り込んだ機首にできず、のぼーと膨らんだのになってしまいました。

YS11。https://cv880jet.exblog.jp/6532443/
 

 

737. https://www.istockphoto.com/br/foto/boeing-737-nariz-close-up-gm138066160-19060235
 

 

あと、ターボプロップの宿命かもしれんが、主翼前縁と主脚との距離が長くなりすぎて、着陸の時にエンジンナセルをへし折ろうとする荷重が8G以上になってしまい、エンジン支持架の設計にも苦労したらしい。

_pdf (jst.go.jp)
 

 

1962年8月に初飛行。でも「空力特性が悪いため、横方向への安定不足は特に深刻で、プロペラ後流によって右方向へ異常な力が働き、全ての舵も効きが悪く、操縦性は最悪の癖を抱え、試験中にきりもみを起こして墜落の危機に直面することもあった(Wikipedia)」というさんざんなことに。

主翼の上反角をいじってみようということになり。4度ちょっとから6度ちょっとに増加させるため、主翼の付け根に切り込みを入れ、くさびたいなのをつけ足すという、模型飛行機か?みたいな改修をしたら、安定するようになったそうです。このへんは「五人の侍」はじめ戦中からの技術知識や決断力が生きていたのですねー

陸攻乗りをもしのぐカンがあったのかもしれん。

ターボプロップの長大なプロペラは、プロペラ後流などの悪さも最悪で、こちらは「三味線バチ」という整流フィレットをエンジンナセル後部に張り出すことで解決。

三味線バチ https://x.com/aeromuseum3416/status/1798988266810888571/photo/3
 

 

主翼と胴体のつなぎ目でもやばい乱気流が発生していることがわかり、この部分のフィレットを大型化した。紫電の「干しバナナ」みたいにならないで済んだようですが

紫電の「干しバナナ」https://sigdesig.hatenablog.com/entry/2020/11/27/173142
 

 

ちょっと脱線ですが、巨大すぎるプロペラでやばいことになったF4Uは、右主翼に三角形の突起(スポイラー)をつけ、失速しそうになったらこのスポイラーが乱気流を発して尾翼をたたき、パイロットに知らせるという工夫で事故が減ったらしい(https://nakagawa.gr.jp/wp-content/uploads/2021/01/p-tantei1909.pdf)。

F4U https://www.heraldnet.com/life/spoiler-alert-corsairs-contraption-solved-lift-loss-problem/
 

 

いろいろあってなんとか就航できたYS11。世界中で姿が見られるようになりました。

輸出第1号はフィリピン行きで、戦後賠償の一環だったというところが時代を感じさせます。アメリカやブラジル、ギリシャへも輸出され、総生産数は182機に達しました。

商業的には赤字になってしまいましたが、日本の旅客機が7カ国15社で運行に至ったという意味では例を見ない大成功と思います。

パイロットから見たYS11は。。。。残念ながらあまり芳しい評価は得られず。

操縦系統が重く、えいやー!とねじり鉢巻きで操縦していたといううわさもあり。乗務員や乗客にとっても居住性が悪く、騒音、振動がすごかった。

快適さはともかく、パイロットにとって冷や汗だったのが「上昇力がない」ことだったらしい。

いくらエンジンをぶん回しても全然上昇力が足らず。離陸途中でそのへんのビルのアンテナをひっかけそうになったとかいううわさも。

でも、これって機体ではなく、エンジンが問題なのですよね。。。。

もっとがんがんパワーが出て、ぐんぐん上昇できるエンジンを装着していたら。。。と思うと残念です。

一方、翼の主桁にくさびを入れるだのという荒療治をやった後は、なかなか安定して、その意味では乗りやすい機体だったらしい。

YS11の特性がよいほうに出たのが「自衛隊」。

「戦後初の旅客機だ、絶対に落ちない飛行機を作れ」と、とにかく頑丈に作られたYS11は、代わりに重くなってしまい。上記のいろいろな弊害のもととなってしまいましたが、見方を変えれば軍用機には向いているということで、輸送機、電子戦訓練機、電子偵察機、電子情報収集機、飛行試験機として、さらには海上保安庁でも長距離捜索救難機となって大活躍しました。

 

プロペラ軸が、主翼上面よりもさらに上になった、不思議なエンジン配置のYS11(プロペラ軸と主翼上面が同じくらい、というのならよくある)は、もしかしてホンダジェットの出現を予言していたのかもしれませんね。

主翼下面にプロペラ軸を合わせたバイカウント旅客機http://hikokikumo.net/His-Civ-Viscount-000.htm
 

 

主翼上面よりさらに上に離れたプロペラ軸のYS11。https://www.sankei.com/article/20240420-4WBZJXJWB5L6PHYH5GGQWBQYKY/
 

 

ではでは

Posted by 猫機長