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こんな飛行機に乗っています

どんな飛行機に乗っているの?とよく聞かれます。

小さなLSAに乗っています。と答えるのですが、みなさんそこで一瞬フリーズします。

LSAってなに?

軽い軽飛行機のことです、と小学生みたいな、でも真実そのものの説明をするのですが、みなさんはいよいよ、(・◇・)????となるのでした。

というわけで、軽い軽飛行機ってなに?ということの説明を試みます。

例えば零戦はこんな飛行機です、と説明するのにグラマンと比べると説明しやすいように、なんか僕の乗っている「RANS COYOTE(以下こよーて)」と比較するいい飛行機がないかなーと思ったら、ちゃんとありました。

その名も「パイパースーパーカブ」

ともかく、外見だけでもまずは「こよーて」と「スーパーカブ」を比べてみましょう

こよーて(上)とスーパーカブ(下)https://www.airliners.net/photo/Untitled/Piper-PA-18-150-Super-Cub/1112500
 

 

なあんだ、両方ともセスナじゃん。

いやいや、セスナに似ていますが、セスナじゃないんですよ。

こんがらかるので、とりあえずセスナは忘れて、両方ともセスナみたいな高翼のチープな単発プロペラ機、と理解いただければよいと思います。

 

なぜスーパーカブを引き合いに出したか。

ひとこと「世界のだれもが認めるこれ以上ない名機」だからです。レファレンスとなる名機に比べられれば「こよーて」も光栄なり、という意味で、お手本としました。

ちなみに、「名機」の定義は人により異なり。零戦は駄作だがF6Fは最高の名機だ、という人はまさかいないでしょうが、いたとしてもそれはその人の勝手です。

でも、スーパーカブについては、飛行機乗りならだれでも「世界の名機」と称賛を惜しまない飛行機なのです。

飛行機乗りでスーパーカブを名機だといわない人は、はっきり言って自分で何らかの飛行機を操縦して空を飛んだことのない人でしょう。

 

というわけで、比較いってみます

実は、「スーパーカブとこよーてを比べてみい」とGoogleジェミニに聞いた内容ですが、なるほどこよーてについてはなかなかうなづける内容であり、スーパーカブについてもみなさん知らなかった!なんて発見もあるとおもうので、面白おかしく編集しますが以下の通りです。

                                      

 

質問:スーパーカブの飛行特性とRANS Supercoyote(ES Wing)の飛行特性はどの程度違うでしょうか

 

回答(下線部分が回答そのもの。その下におもしろ解説です):

「スーパーカブ(Piper PA-18)とRANS S-6スーパーコヨーテ(ES Wing)の飛行特性は、外見上のカテゴリー(高翼式)は同じですが、機体重量、制御応答性において大きく異なります。

S-6スーパーコヨーテは、PA-18よりも軽量で軽快であり、特に操縦の応答性(ロールレート)が速いのが特徴です。」

へえええー!こよーてのほうが敏捷だった?

 

 

 

機体重量(空虚重量)

スーパーカブ:450キロ

こよーて:270キロ

重量差:1.66倍

 

あれ、どこかで見たぞ?この数字をだいたい10倍にすると。。。。(全備重量)

グラマンF6F:5,704キロ

零戦:2,733キロ

重量差:2.08倍

 

ええええー?、カブってそんなに重かったっけ?零戦とグラマン、まではいかないにしても、それにちかいじゃん?

いかにこよーてが「ひ弱なひょろっ傑」かということが浮き彫りになってしまった。だって、スーパーカブだって「軽い飛行機の代表選手」ですからねえ。。。

コヨーテに乗るのが怖くなってしまいました

 

気を取り直して、制御応答性です。

「スーパーカブ: 構造が頑丈で重く、制御系統が伝統的なため、操縦感覚は重く、ロール(横転)の応答は比較的穏やかです。乱気流の中でも安定しやすく、パイロットの操作に対する許容度が高い(少々「雑」な操作でも破綻しにくい)です。

RANS S-6 (Rotax機): 複合材や軽量な構造材を使用し、エンジンも軽いため、非常に軽快で応答性がクイックです。特にエルロンによるロールレートが速く、空のスポーツカーのような感覚です。しかし、機体が軽いため、乱気流や突風に対してPA-18より敏感に反応し、常に積極的な操縦(”Fly the plane”)が求められます。」

 

「頑丈で重く、制御系統が伝統的」ってなにを言いたいんだジェミニ?

いろいろ更問したら、だいたい以下の通りになった。

◎スーパーカブのほうは、グライダーを引っ張ったりとか力仕事も多いので、こよーてと同じ鋼管布張りでも、鋼管の肉厚が違った。

◎制御系統もケーブル主体で、こよーてがコンロッドを多用しているのに比べ昔ながらの仕様です

ということらしい。

ふむふむ興味深いですねえ。

コヨーテのコンロッド
 

 

いきおい「操縦感覚は重く、ロール(横転)の応答は比較的穏やか」というのは理解でき。

一方「乱気流の中でも安定しやすく、パイロットの操作に対する許容度が高い(少々「雑」な操作でも破綻しにくい)です。」というのはちょっと?

あくまで、こよーてに比べて、ということなんでしょうねえ。だって、確かにコヨーテの倍近い重さがあるにしても、カブみたいな小さな飛行機が「乱気流の中でも安定」なんてありえないですよねー

さらには「許容度が高い(少々「雑」な操作でも破綻しにくい)」に至っては、取りようによってはスーパーカブへの侮辱になりかねないので、ちょっと補足します。

そもそも、カブというのは「決して操縦の優しい飛行機ではない。しかし、三舵のバランスがよくて、ちゃんと操縦ができる奴なら、自分の手足のように動いてくれる。カブで学んだ飛行機乗りは基本がしっかりしている」(高橋淳さんというジェネアビの神によるご意見の受け売り)ことから、許容度とか破綻しにくいとかだとセスナになるとおもいます。

 

おっとまたセスナだ。今回の記事ではセスナは忘れて、ずんずんカブとの比較いきます

「RANS S-6 (Rotax機): 複合材や軽量な構造材を使用し、エンジンも軽いため、非常に軽快で応答性がクイックです。特にエルロンによるロールレートが速く、空のスポーツカーのような感覚です。しかし、機体が軽いため、乱気流や突風に対してPA-18より敏感に反応し、常に積極的な操縦(”Fly the plane”)が求められます。」

どん亀のこよーてを「空のスポーツカー」と言ってくれてありがとうジェミニ!

感動しました。うるうる。。。。

確かに、スーパーカブに比べてもコヨーテは乱気流に弱い、まっすぐ飛んでくれん、というのはわかった。でも、エルロンによるロールレートがいいというのはやっぱりうれしいでつねー一方で、スーパーカブがフォワードスリップで着陸してくるのをみると、戦闘機みたいなキレがあり。やっぱりカブ乗りは神だなーと感心するのでした。

カブのフォワードスリップ

こちらも神着陸→https://www.youtube.com/shorts/0bz7Wt2EfPE

 

 

あと、両者の大きな違いがエンジン。

エンジン以前に、こよーてはエンジンフードが複合材「ガラス繊維」でずるっこ成型しています。スーパーカブのほうはアルミニウム合金。

「スーパーカブ: Lycomingエンジンは低速・高トルクが特徴で、固定ピッチプロペラ(または改造可変ピッチ)と相まって、低速でのパワフルな引きを提供し、STOL時の力強さにつながります。巡航速度は控えめです。

RANS S-6: Rotax 912エンジンは、その軽さから機体のSTOL性能向上に貢献しつつ、スーパーカブに比べて高回転型です。これにより、スーパーカブとほぼ同じか少し速い程度の巡航速度を発揮でき、移動性が向上しています。」

 

このへんはこよーてのほうがメンテがしやすいとの理解。一方、高回転型でエンジンの作動はなめらかですが、プロペラ回転に合わせるために減速歯車を噛ませる必要があり。この歯車がほにゃららになったときに何が起こるかはこちらをご参照→頓死するところでした

 

この記事に書いていなかったところで、カブとこよーての最大の相違点は、カブが尾輪式であること。こよーてのほうは前輪式、尾輪式とあり、ぼくの乗っているのは前輪式ですが、尾輪式に改造しようかな、なんてたくらみも持っています。

 

 

飛行機ごっこから本物のスポーツとしてのフライトへ進化する関門の一つに、尾輪式を乗りこなせるかどうかがあり。でも、カブに比べても安定性がないといわれてしまったこよーて。おとなしく前輪式のままにしといたほうがいいかも。。。

 

ではでは

 

Posted by 猫機長
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リートリバランスその2

その1はこちら→リーマンリートリバランス

*本稿画像は、特にお断りのない限りhttps://www.vincifundoslistados.com/nossos-fundos/vinci-imoveis-urbanos-fundo-de-investimento-imobiliario/portfolio/portfolio-viur/

が出展です。

 

生きているといろいろな目にあい。今般、高配当でインカム狙いには最適だったVIURという銘柄で異変が起きたので、お知らせします。

ぼくはブラジルのリートを24銘柄(中にインフラファンドや農業ファンドもある)持っており、だいたい毎月の配当で40,000.00レアル、2026年1月18日のレート@29.47で1,178,800円くらい出ています。

このうち734レアル、21,630円がVIUR11というリートから出ていた。ポートフォリオの中での比重は小さいほうであるが、年間DYが14%に達しており。月1%を超えれば超高DYと呼べるところ、夢の高配当株ではあった。

インフレ国家で負債による成長を目指した企業の末路

 

 

ところが、去年(2025年)の12月11日、変な情報が株主一般に提示され。

「不動産投資信託(VIUR11)の臨時投資主総会に関する招集通知

投資主各位

DAYCOVAL 銀行(以下「当行」)は、VINCI IMÓVEIS URBANOS FUNDO DE INVESTIMENTO IMOBILIÁRIO(以下「本ファンド」または「VIUR11」)の管理会社として、以下の通り臨時投資主総会を開催し、投資主の皆様を招集する。

【審議事項】

本ファンド投資口(株)の償還(1回または複数回):現行の規制に従い、投資主に対して本ファンドの保有資産である金融資産、有価証券、および/または現金の交付によって行う。

【一般情報】

投票期間: 書面投票の案内は2025年12月12日開始。2025年12月28日 23時59分まで投票が可能。

 

結果発表: 本書面投票の結果は2025年12月29日に集計され、12月30日までに開示される。

敬具

DAYCOVAL 銀行」

 

なんのこっちゃ?

情報を集めたら

「VIUR11は、経営方針刷新のため、TRXF11という別のファンドに物件のうち6つを売却し、戦略的再編成を行うことにした」という趣旨の決定がなされ、上記の総会はこれを株主に認めてもらうため、ということらしいと分かり。

数年前からVIUR11の高配当の陰に潜むリスクは露見しており。これって、もしかして「経営方針の刷新」「戦略的再編」なんてかっこよくごまかしながら、結局はTRXFに身売りする気じゃ?

VIUR11はRenda Urbanaすなわち都市部、人口集積地域における様ざまな商業物件からの家賃収入をもとに配当を行う、わりかし新しい種類のリートであり。古来からのリート、例えばSHPH11の「ショッピングセンター」、FLMA11の「ホテル」といったジャンルにこだわらず、人口活動の中心である都市部で収益がみこめる物件ならなんでもいいやという、バッタ屋的発想で、とにかく儲かってるやつを集めて、実物資産型リートなのに不動産債権型リートもびっくりの高配当をたたき出していた。

アニマ(Anima)グループによる管理施設(Uniritter大学、上がポルトアレグレ市、下がカノアス市)

 

 

VIUR11のポートフォリオは7件という危うく少ない物件で成り立っており、列挙すると

教育施設(Educacionais):以下の都市で私立大学ほか総合教育施設管理

1)Ânima(カノアス – RS州)

2)Ânima(ポルト・アレグレ – RS州)

3)Anhanguera(ラパ – サンパウロ/SP州)

小売・都市型商業施設(Varejo/Renda Urbana):

4)Grande Center(サン・ルイス – MA州):大規模商業センター。

5)Dasa(リオデジャネイロ – RJ州):ヘルスケアネットワークが占有する物件。

6)Cândido Benício(リオデジャネイロ – RJ州):小売店舗。

7)FACAMP(カンピーナス – SP州): カンピーナス私立大学(Faculdade de Campinas)が占有する教育用物件

 

アニャングエラ大学
 

 

これらからの賃貸収益が配当となってぼくの懐に転がり込んでいたのでした。ははは

しかし、これらの「優良物件」を購入するうえで、VIUR11の管理者は大きな負債を背負ってしまい。

設立当初、手元資金が不足している状態で不動産を購入するため、「戦術的負債」と言えばかっこいいのですが、借入(CRI:不動産債権証書)によって購入し、その後、証券取引所で投資口の追加発行(増資)を行って資金を調達し、その借入金を返済するという計画だった。

グランドセンター
 

 

ところが、ブラジルの金利上昇と、実物資産型リートの価格下落により、VIUR11は大幅なディスカウント状態(純資産価値を下回る価格)で取引されるようになってしまい。価格が「割安」な状態での増資は既存投資家の利益を損なうため、追加発行ができなくなり、ファンドは返済不可能な高コストの負債を抱えたまま「身動きが取れない」状態に陥いってしまった。債務水準はファンドの規模に対してい異常に高く、純資産の約 40~49% にまで達し。負債の多くは「IPCA(消費者物価指数)+固定金利(約5.6%〜6%)」に連動していたため、インフレと高金利の影響で、この負債を維持するためのコストが、賃料収入から得られる利益の大部分を「食いつぶす」事態に。

*念のため、数値は情報源によってばらつきあり

カンジド・ベニシオ及びDASA(同居)
 

 

2024年から2025年にかけて、VIUR11は負債の分割返済のためだけに、年間数百万レアルを支出する必要にせまられた。

結果として、VIUR11は、手元資金が逼迫し、市場価格も回復しない中で、運用会社は「資産を売却しなければ、最低限の配当金(分配金)の支払いを維持することすら困難になる」状況に陥いり。やむなく、そもそも7件しかない物件の6件をよその会社(TRXF)に売りはらい、FACCAMP大学のみが寂しく手元に残る、という事態になり。

FACCAMP大学 https://www.youtube.com/watch?v=Sbd4UNcdy4g
 

 

売っぱらった結果どうなるかというと

負債の返済: リスクが軽減され、配当(分配金)を「食いつぶしていた」分割返済が終了。

売却益(キャピタルゲイン): 利益分は配当金として分配。

物件取得コストの回収 :元本相当分は「投資口の償還(Amortização)」として分配され、投資家の取得簿価(平均取得単価)を押し下げる。

手元現金の留保(キャッシュリザーブ) :ポートフォリオに残る唯一の物件の運用や修繕、将来のリスクに備えるための安全資金とする。

超重要ポイントは、売却による利益の分配は「配当」。物件の元本の払い戻しは「償還(Amortização)」。であり、上記の「元本相当分」はまさにもともと投資家が投資した金額を単に払い戻ししているだけなので要注意である。

そして、利益分配だのと威勢のいいことを言ってはいるが、その前に今回の騒動の原因となった負債を支払わなければならない。

ものすごく簡素化すると

6物件をとにかく叩き売って現金化→これで負債を解消→この間に元本の償還や売却益が発生すれば株主に送金

ということであり、実際償還などは一時的には多額の金額が株主に送金されるが、これにだまされると、すべてのオペレーションが終わった後には「単一の物件しかなく、負債も支払い切れていないクズファンドとなったVIUR11のみが手元に残る」ということになってしまうのである。

事実、2025年12月度の運用報告書(2026年1月初旬公開)において、VIUR11は次のように明言しており。

「VIUR11の月次分配金を2026年12月まで停止することを通知した。この決定は、ポートフォリオの主要物件売却に伴う財務および会計上の影響によるもの。」

根拠と理由:

キャッシュフローへの影響: 7物件中6物件を売却したことで、ファンドは即時的な賃料収入の大部分を失った。

投資口(株)による決済: TRXF11からの支払額の大部分は「現金」ではなく、TRXF11の「株」で支払われた。つまり、通常の月次配当として分配することはできず、売却するか、あるいは「償還(Amortização)」という形で投資主に引き渡す必要がある。

負債の引き継ぎ: 残りの金は、負債(CRI)を買い手側に移転させることで決済された。これによりバランスシートは健全化されるが、投資主の手元に即時現金が入るわけではない。

保証留保金: 今後数ヶ月間のテナント関連のトラブルに備え、約4,900万レアルを「保証留保金」として維持する必要があり、これが分配金の支払いを制限している。

結局、大動乱が見込まれるVIUR11を持っていてもしょうがないと判断し、1月2日に市場が開いたところで全額売却し、AAZQ11という農業ファンドに買い換えました。DYは実はAAZQ11のほうが高いので、決して損なオペレーションではなかったのですが、ぽけっとしていたらあやうくVIUR11は無配当のジャンク株化していたところ、胸をなでおろしています。

AAZQはCRA(アグリビジネス収益権証券)を中心に投している債権投資型のファンドです。写真はイメージ。https://s1.static.brasilescola.uol.com.br/be/2020/09/agronegocio.jpg
 

 

今の時点に至ってVIURを売却していないのは、単にぽけっとしているか、あるいは当面発生可能性のある多額の償還を手に入れた次の瞬間ドロンを狙う札付きのハゲタカかと思います。

さて、ブラジルの場合、株主に対して、悲劇が現実化する前に、表面上はかっこよく「転身です」なんて書いているが、注意深く読めば、「退却」どころか「壊滅だ」とわかる情報をちゃあんと株主に出してくれるのだった。

日本は、償還と配当をごっちゃにしたタコ足配当の製品をまことしやかに消費者に押し付けたりしていないでしょうか。

日本の皆さんには関係ないようで、資産運営のポイントが詰まった事件と判断して、今回投稿しました。ご参考になることを願っています。

*投資は自己責任で。

 

ではでは

 

 

Posted by 猫機長
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ジェミニくんと対話。乱気流下の着陸について

 

 

Google Geminiに以下の質問をしてみました。下線部分がじぇみにくんの回答。その他がぼくの質問やコメントです。

質問

軽飛行機の操縦について、乱気流下での着陸は、通常の着陸速度の10%を上乗せした速度でとされていますが、現実的には、20ノットのガストを正面と言わず斜め前などから食らった場合、10%も上乗せした速度ではガストの瞬間風速も加わり大きくバルーニングしてしまいます。容易に対気速度が上がってしまうため、接地しても高い速度となり、かえってポーポイズを誘発するのではないでしょうか。むしろ、通常の速度ぎりぎりまで低下させ、なるべく地表近くまで機体を持って行き、機首上げでガストがきても機体速度が失速状態のためこれ以上持ち上げられず、ガストが止まるあるいは瞬間的に風速が落ちても、地表近くであるため落着ではあってもメインギアから降りてポーポイズは防げると考えるのですがいかがでしょうか。

*ごさんこうまで、穏やかな気流での実際の着陸を録画しました。

ほんとうは上の写真の通り左側の座席にいますが、自撮りなので、動画では反転して右側になっちゃってます。ご了承おねがいします。

 

 

Geminiの回答

軽飛行機の乱気流下での着陸に関するご質問、非常に興味深い実践的な視点ですね。

興味深いとか実践的とか、なぜもちあげるのか?じぇみに。

ご指摘の通り、乱気流、特に強いガスト下での着陸は非常に難易度が高く、一般的に言われる「通常速度+10%」という侵入速度のルールは、ガイドラインであり、状況によっては必ずしも最適解とは言えません。

速度上乗せの目的と問題点

目的::失速防止です。強い下降気流やガストによる速度変動で、対気速度が急激に低下し、失速に至るリスクを軽減するためです。
問題点:強いガストを受けた際に、速度が急激に増加し、バルーニング(機体が浮き上がること)や、着陸後の速度過多によるポーポイズ(前後のバウンド)を誘発するリスクがあります。地面効果が効き始める高度では、この傾向が顕著になります。

「地面効果が効き始める高度」というのは新鮮な回答。

提案されたアプローチの考察

このアプローチは、非常に理にかなっており、特に強いガストが予想される場合の高度なテクニックとして有効な場合があります。

「理にかなっている」は正直安堵。問題は「高度な」に「場合があります」だと、困難な操作で、いつでもできる対応策ではなくなってしまうんですよね。。。。

利点:

バルーニングの抑制: 速度を抑えているため、ガストを受けても速度の増加幅が小さく、バルーニングしにくい。
ポーポイズの回避: 低速で接地するため、着陸後の速度過多によるポーポイズのリスクを低減できる。
メインギアからの接地:これは、ポーポイズを誘発しにくい理想的な着陸姿勢です。

欠点とリスク:

失速リスク: 速度をぎりぎりまで下げるため、ガストや風の変動によって、失速に陥るリスクが高まります。特に、ガストが弱まった瞬間に速度が急減し、コントロールを失う可能性があります。
急激な降下: ガストが弱まった際に、機体が急激に沈下し、ハードランディング(強い衝撃を伴う着陸)になる可能性があります。
高度な操縦技術:機体の特性を熟知し、風の状況を的確に読み取る高度な操縦技術が必要です。通常のパイロットが安易に試すべきではありません。

「高度な」の一言がうざい。フツーの降り方ではなく、ひねくれたやりかただぞ、といいたいのかジェミニ?

 

*これも穏やかな気流で、コクピット目線から1分の動画を作っています。着陸って、一回一回がアートですよね。。。。

こちらからご視聴ください→ https://www.youtube.com/watch?v=yZcao-SFzXY
 

 

総合的な着陸テクニック

現実的な乱気流下での着陸では、状況に応じて使い分けることが重要です。

通常ルール(+10%)の適用: 比較的穏やかな乱気流で、ガストの変動が予測可能な場合。速度に余裕を持たせることで、安全性を確保します。
ご質問者様のアプローチの適用: 20ノット以上の強いガストが不規則に吹くような、非常に困難な状況。特に、着陸直前の高度で強いガストが予想される場合。ただし、このアプローチは失速のリスクを伴うため、高度な判断と技術が求められます。

「穏やかな乱気流」なんてあったっけ?

重要なポイント

最も重要なのは、機体のエネルギー管理です。

侵入速度: 速度の上乗せは、失速防止のための保険です。ただし、速度を上乗せしすぎると、着陸後のコントロールが難しくなります。

「着陸後」というのは初耳。尾輪式はともかく、前輪式なら、とにかく地面をつかんでしまえは後はどうとでもなるはずだが?

 

パワーの調整: 乱気流下では、スロットルによるパワー調整が非常に重要です。ガストを受けて速度が増加したらパワーを絞り、速度が低下したらパワーを足すという、きめ細かなパワーコントロールが必要です。

これは。。。。パイロットではないことが露呈したぞジェミニ!(説明は後ほど)

 

フレアのタイミング: 乱気流下では、地表付近の風の状況が刻々と変わります。フレアは、風が比較的安定しているタイミングで行うか、あるいは、ご質問者様が提案されたように、低速で地面に近づけるアプローチも有効な場合があります。

「低速で地面に近づけるアプローチ」すなわち「フレアを効かせて地上3寸で失速」のつもりだったんですけど。。。

 

着陸のやり直し(ゴーアラウンド): 無理な着陸は最大の危険です。迷わずゴーアラウンド(着陸を中止して再進入)することが、最も安全な選択肢です。

へいへい、そのとおりです

 

結論として、

ご提案は、乱気流下での着陸における非常に高度で実践的なアプローチであり、一般論だけでは語れない現実的な課題を的確に指摘しています。特に強いガスト下では、ご提案のような、より細やかな速度と高度の管理が有効になる場合があります。

しかし、このアプローチは失速のリスクという大きな危険をはらんでいるため、安易に試すべきではなく、豊富な経験と高度な判断力が求められます。乱気流下での着陸は、絶対的な正解があるわけではなく、その時の風の状況、機体の特性、そしてパイロットの技量に応じて、最適なアプローチを選択することが求められます。

結論として、

「オマエ(猫機長)が言っているのは、せいぜい試合テクのクズなアプローチであり、大きな危険をはらんでいる。オマエのようなクズな未熟者がやったら、4ぬぞ」

ということなのだった。

正論の裏をかくような質問をする方が間違っているのであり、本当はジェミニも堂々と「クズ野郎!狂った質問をするな!」と回答すべきなのですが、そうするとクズではあってもお金は持っている多数のお客様が潮を引くように去ってしまうので、やれ「興味深い」だの「実践的」だのともちあげておいて、一方ではちゃあんと「絶対的な正解はなく、パイロットの技量に応じて、最適なアプローチを選択することが求められます。」と責任逃れにも余念がないのだった。ははは

みなさん「毒薬口に甘し」ですよージェミニはじめチャットボットのおだてにのらないようにしましょうね。

なぜジェミニが飛行機乗りではないことが露呈してしまったのか。

「パワーの調整: 乱気流下では、スロットルによるパワー調整が非常に重要です。」

「乱気流下」という余計な一言がすべてを台なしにしてしまった。

滑走路にたたきつけられそうになったり、いきなり3メートルだの滑走路目前で吹き上げられたりしているときには、飛行機の挙動に対し反射的に3舵とスロットルの操作が必要であって、よりによって20ノットのガストを議論しているときに、お役所的にこういう文言を出してくるところで、「畳の上の水練。こいつ飛行機に乗ってねーな」と取られてしまうのでした。ははは

これが「教条的にはスロットル操作が重要ですが、20ノット越えのガストにおいては人間の反射神経は追いついていけないので、ゴーアラウンドして別の滑走路を探してください」だったら別ですけどねー

あと、じぇみにの限界というか、「軽飛行機」で終わってしまっており。ぼくのコヨーテは、こうした場面での着陸を一番苦手とするフェザー級ですが、同じ軽飛行機でもちょっとした気流なんてへでもないRV9みたいな重量級もおり。回答も相当違ったものになるといった点はチャットボットを使いこなすうえで重要と思います。

「空のキャデラック」RV9
 

 

「空の三輪車」コヨーテ
 

3000字レベルに抑えるため、じぇみにくんの回答をかなり削りました。この記事が飛行機好きのみなさんの興味を湧き立たせることができたなら幸いです。

ではでは

 

Posted by 猫機長
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軽飛行機のエンジンについて

軽飛行機といっても、きょうび実機とLSAに大別され。この記事ではLSAすなわち軽量スポーツ航空機のエンジンについてです。

LSAは、大体がライカミング系の「恐竜エンジン」か、ROTAXの「創作料理エンジン」に分かれます。

恐竜系は、第二次大戦のさらに前の30年代からのクラッシックな飛行機たちに装着されたエンジンを、ほとんどそのまま現在も継承しているもの。LSAが生まれる以前の実機はほぼすべてこれで、日本のエアロスバルもライカミングのエンジンを積んでいます。

エアロスバルhttps://trafficnews.jp/post/121378
 

 

エンジンhttps://a15ff11300g.sakura.ne.jp/miniature%20car/nichimo%20fuji%20FA-200%20aerosubaru.html
 

 

航空業界というのは、最先端技術をふんだんに取り入れているようで、実はものすごく保守的でもあり。

その辺を飛行していて、あれエンジンの調子が?、というときに、車と違って路肩に駐車、なんてできない飛行機は、エンジンもともかく壊れないで回ってくれるということが最優先され。

それには、やっぱり実績のあるエンジンが。。。ということで、恐竜エンジンが今日も重宝されています。

いつぞや、ルマン24時間耐久レースでなかなか勝てない日本のメーカーチームが、血眼になってなんとかインジェクションとかかんとかシステムとか、イノベーションを盛り込んだエンジンを送り込み。でも結果は途中で故障してリタイヤとなってしまった。

ポルシェは全然リタイヤしないで最後まで逃げ切るよね?というわけで、こっそりというかポルシェのエンジンを購入してばらしたら「その古めかしさに驚いた」そうです。

要するに、なんとかインジェクションなどの、変な創作を入れないから、シンプルで壊れないエンジンになっていたのですね。。。。

飛行機、特にそれほど性能とか高いものは要求されない軽飛行機で昔ながらのコンチネンタルやライカミングが珍重されるのもこれでお分かりと思います。

一方、いつまでも古い技術のままだと、新たな時代の新たな要請にはなかなかこたえられなくなり。

ライカミングエンジンが生まれた1930年代後半では、「ハイウエイを走ることのできる高速車」としてVWかぶと虫がデビューしています。当時時速80キロというのは夢の超特急だったのですねー

ところが、2024年の今日では、速度制限が120キロ、実際はもっと速く走れるよ、という車がふつーになり。

速度を至上命題とする飛行機が、高速道路の上を飛んでいたら眼下で車がぶんぶん追い抜いていきました、というのでは困る。

というわけで、えいやーとイノベーションに舵を切ったのが「創作料理系」すなわちLSA軽飛行機です。

LSAの場合、エンジン以前に、30年代にはなかったコンポジット素材などで機体の軽量化を達成したりとか、エンジンについても高回転で滑らかに回し、減速機で適度に落としてプロペラにつないだり、半水冷式にして冷却効率を高めたりとか、エンジンの重量自体も「恐竜」に比べ減少となりました。

この結果、軽量のエンジンで軽量の機体を引っ張るので、馬力は少なくしても恐竜エンジンを積んだ実機とそん色ないか、上回る性能を持ったLSAがじゃんじゃん生まれています。

安全面はどうなの?ROTAXは、創作系ですがガソリンと潤滑油さえ切らさなければともかく回ってくれるという「百姓エンジン」で、恐竜もびっくりの耐久性を持っています。

では、なぜ恐竜系が駆逐されないのかというと、LSAは機体が軽すぎて安定性に欠け、特に着陸時にちょっと乱気流が吹くとめちゃくちゃ揺さぶられて着陸が困難であるという残念な特性があるので、ずっしりした古典的な実機(最近は「認証機」という呼び方もある)もまだまだ人気なのです。

ぼくは貧乏人で実機を維持する(要すれば税金を払う)お金がないのでLSAに乗っています。

そんなLSAのエンジンをちょっと覗いてみると。。。

まず、こんな飛行機に乗っています。

 

 

そのエンジンは、こんな感じ

巨大なラジエーター。ぼくの飛行機はアンティークなのでこんなですが、きょうびのLSAはぐんと小さなラジエターになっています。
 

 

エンジンヘッド。プラグの上に、冷却水の取り入れ管がついているのがわかります。オレンジのは潤滑油の配管にまかれた遮熱シートです。
 

 

 

プロペラシャフトに接続した減速機。ライカミングとかは減速機なしで直接プロペラ軸に接続されています。
 

 

減速機と作動原理。赤い色の部品が摩耗してやばいことになった記事についてはこちら→プロペラシャフト
 

 

オイルクーラー。ここから先は恐竜系も創作系も似たような部品になります。
 

燃料系。まずはガスコレイターから

この部品は、飛行機の最も下になる部分に設置され、重力でガソリンと分離されて落ちてくる異物や水をキャッチし、排出弁で機外に放出するもの。排出弁すなわちドレン弁は、毎回飛行の前に開いて異物を吐き出させます。
 

 

ガスコレイターを通過したガソリンは2つのガソリンポンプを経由してエンジンへ。写真の四角いのは電気ポンプであり、離陸上昇時の高負荷の場面でONにして、水平飛行に移ったらOFFにします。
 

機械式ポンプはこちら。電気ポンプと違い、エンジンが回っている限り常に作動します。
 

 

電気ポンプを経由して上がってきたガソリンはT字管で分岐されて、左右のキャブレターや燃圧センサー、余剰燃料のリターンの配管に向かいます。
 

 

点火系のCDIモジュール。恐竜はもっと古典期なコイルかも?
 

 

キャブレター。ROTAXはツインキャブです。恐竜はエンジン下部に一つ装着がスタンダード。
 

 

上の図の➁が左右のキャブレターです
 

 

エンジンとは直接関係ないけれど、ブレーキフルードのタンク。実態は自動車用のパワステオイルを流用しています。ブレーキシューの摩耗とともに液面低下しており、継ぎ足しが必要です。
 

 

軽飛行機購入後数年(実は7年)、ガソリンの配管を交換しました
 

 

ではでは

 

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実用化された無尾翼機カットラス

ふつー、戦闘機というとこんなのを思い浮かべると思います

彩雲  https://www.ne.jp/asahi/airplane/museum/cl-pln/saiun.html
 

 

戦闘機じゃないぞ!というアプローチではなく、飛行機工学の見地からご確認ください。

すなわち、胴体と主翼、そして尾翼がセットになって、飛行機を形作っています。

主翼が揚力を生み出す一方で、尾翼が、まっすぐならまっすぐ、宙返りなら宙返りで、飛行機がパイロットの思う通り飛行するためのバランスをとり、舵として作動しています。

尾翼の開発によって、鳥に比べて限りなくとろい人間でも、なんとか飛行機を操り、空を飛ぶことができるようになったのでした。

飛行機の黎明期は、尾翼って、なんてすごい発明なんだ!うるうる。。。と感動していたのですが。

そのうち、尾翼がエンジンパワーの相当な部分を食ってしまっていることに気づき。

だいたい「有害抗力」の20%から50%が尾翼によって生まれているらしい(全翼機の世界(全翼機とは?))。

上の写真の彩雲ですが、登場したてのころは

「ワレニオイツクグラマンナシ」

と戦闘機を振り切るハイスピードでしたが、そのうち、とろいグラマンではなく、本当に早いP51が投入されてくるようになると、あえなく叩き落されるようになってしまった。

もし、彩雲の尾翼をブチ切って「有害抗力」の20%が減少できたら。。。。

ドイツは、実際に尾翼をブチ切った飛行機の開発に成功しました。

その名も「コメート」

Me163  https://vintageaviationnews.com/warbirds-news/replica-messerschmitt-me-163-komet-to-fly-in-germany.html
 

 

https://reviews.ipmsusa.org/review/kagero-top-drawing-1173-messerschmitt-me-163-komet
 

 

ただ、垂直尾翼は取り去ることができなかったほかに、水平尾翼をもいじゃってもまだエンジンパワーが足らず。小さくした胴体にパイロットを危険な腐食性・爆発性に満ちた燃料といっしょくたにして押し込んでしまったため、上空で発火(被弾や、単に故障による火事もある)すると、パイロットもろとも、文字通り流れ星のように燃え尽きてしまうという恐ろしい飛行機だったそうである。

それでも、無尾翼機が実用として多数配備されたという事実は快挙であり。

あとは、「コメート」みたいに、「星になったパイロット」を量産しないで済む、もちっと安全なのができないかなーというのが課題になった。

第二次大戦でドイツを踏みにじって、「コメート」とかの技術をネコババしたアメリカで、無尾翼機の決定版みたいなのが生まれました。

それが「カットラス」

よりによって艦上戦闘機である。

なかなかかっこいいF7Uカットラス https://asasdeferro.blogspot.com/2018/01/vought-f7u-cutlass.html
 

 

http://onami.blue.coocan.jp/models/gall/f7u3_f72.html
 

空母という、とても滑走路とは呼べない、ただのカマボコ板に離発着しなければならない艦上機というのは、多少スピードが遅かろうが安全に「カマボコ板」に降りられるような優れた着陸性能がなければならないのである。

カマボコ板 https://kamabokoita.com/sugi/
 

 

それは、すなわち、スピードがどんどん下がり、高度もぐんぐんと下がっていくという、飛行機にとっては一番苦手な場面でも、パイロットのコマンドのとおり素直に動いてくれなければこまるということであり。

どんなでかい飛行場でも着陸はやばい瞬間なのです。が、よりによって、カマボコ板ですよカマボコ板。

しかし、狂ったアメリカ海軍は、カマボコ板用に、よりによって無尾翼機を配備してしまった。

くどいかもしれないですが、飛行機を安定させるための必須装備である尾翼を引きちぎり。主翼だけで「エレボン」だのなんだのというふざけたごまかしでお茶を濁したため、いったん空に上がっちゃえば何とかなったが、離着艦となると。。。という恐ろしい飛行機になってしまいました。

この飛行機を作った会社が「チャンスボート社」

あれ、どこかで聞いたような?

はい、F4Uコルセアです。

海賊F4U
Oren Rozen, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons
 

 

このブログの読者の方ならもうお分かりと思いますが、いろいろな記事で何度もこき下ろした通り、このF4Uという飛行機はクズです。

クズ過ぎて、艦上戦闘機のくせに、空母に乗せられるようになったのは大戦末期である。

問題は、艦上戦闘機では絶対やってはいけない「超大馬力エンジン、巨大なプロペラに、主脚を何とか短くできるように逆ガル翼」という3点セットを盛り込んでしまい。

エンジンとプロペラはものすごいPファクター(乱流)をもたらし、それだけでも狭い空母に着艦なんて至難なのに、コクピットの場所が後ろすぎて前が見えず。極めつけは、逆ガル翼が、低速旋回中など、風が翼に当たる角度によっては下向きの揚力を発生させたりして、横転・大破の大事故続出だったらしい。

http://seafurry.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/f4uf4u-30ef.html
 

 

敵との空戦以前に、着艦事故で大量の後家さんを製造してしまったF4U。

チャンスボート社は、この教訓を深く胸に刻み。

やっぱり離着陸が困難なF7Uカットラスを量産したのでした。ははは

海賊F7U https://www.historynet.com/modeling-vought-f7u-3-cutlass/
 

 

 

要すれば、とにかく空の上での性能が良ければ、あとはどうでもいいやあ!という教訓を学んだということなのだろう。

さてF7Uです。

三面図 https://tr.pinterest.com/pin/485051822378345712/
 

 

 

なんか、上から見たら、「コメート」のコピーに失敗し、垂直尾翼を2枚にするしかなくなった、みたいにしか見えないのはぼくだけでしょうか?

もひとつカットラスの写真

駐機時はこんな感じ https://www.history.navy.mil/our-collections/photography/numerical-list-of-images/nhhc-series/nh-series/Other/K-20587.html
 

 

なんか、ノーズギアが長すぎておばけなんですけど。。。

無尾翼機なのでフラップが装備できず。フラップがないのであれば迎え角を大きくするしか離着艦時の低速で飛ぶことができなくなってしまったので、地上にいるときからこんな感じでひっくり返りそうな機首上げ状態にするしかなくなってしまったのです。

でも、そうしたら今度は前がみえなくなってしまった。

仕方なく、操縦席をできるだけ前に出して、しかも上の方に突き出した感じに設置。

コックピットが機体に埋め込まれた感じのF4ファントムhttps://www.aviationgraphic.com/aviation-lithographs/78-f-4c-phantom-ii-oregon-ang-jp-1006.htmlと、
ぶざまにつきだしたカットラスhttps://mapsairmuseum.org/vought-f7u-3-cutlass/
 

 

結局、努力して空気抵抗を増しているのか?みたいになってしまったのでした。ははは

なんか、前が見えん、コクピットをいじれとか、F4Uの時代からぜんぜん学習してないじゃん。。。。

結局、着艦時にギアが折れたあ!とかの事故が多発したらしい。でも、どのくらいの数が壊れて、どのくらいの人間が4んだかとかの情報は出てこないんですよね。

結局、ちゃんと尾翼のあるまっとうなF8戦闘機に交代する形で退役しました。

F8戦闘機 https://warhistory.org/@msw/article/f-8-crusader
 

 

それでも、320機が生産されて、1954年から1957年の3年間、最前線に配備されたわけであるから、使いにくいなりに役に立つ飛行機ではあったのだと思います。いったん空に上がってしまえば、「速度性能は同時期の他の機体と比べても一段高いもので、アメリカ軍艦上機の最高速度記録を更新している(Wikipedia)」と、最先端の飛行機だったことは疑いのない事実と理解します。

あと、F7Uを擁護するとすれば、現在大量配備されているB2爆撃機がコンピュータ制御のずるっこで安定を保っているバチモンなのに対し、F7Uはいちおう機体のエアロダイナミクスだけで静的安定を達成しているという点は評価すべきと考えます。

いまどきのバチモン、B2爆撃機 https://www.airway.com.br/eua-usou-bombardeiro-invisivel-para-atacar-estado-islamico/
 

 

独特の形状から、マニアには大人気の飛行機。操縦しろ、といわれても遠慮しますですが、SF映画みたいな、ぶさかわの、楽しい「傑作機」と思います。

ではでは。。。

 

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軽飛行機のメンテあれこれ

「こよーて」という小さな飛行機に乗っています。

 

エンジンの整備とかは専門のエキスパートにやってもらっていますが、日常の点検整備はオーナーがやる必要があり。そんなちょっとしたメンテについて記載してみます。

◎ラジエターの水位確認

半液冷すなわちエンジンヘッドが液冷で、シリンダーが空冷のROTAXエンジン。液冷の部分がある以上ラジエターもあり、クーラント水の確認が必要です。

エンジンカウル上部にある点検口を開き。。。

 

 

ラジエターキャップを外します。

 

 

写真の給水口右側に、リターン用の穴が開いているのが見えるでしょうか?(下の写真では赤丸の部分)

 

 

普段はキャップからゴムパッキンがコイルばねで押さえつけるようになっているのですが、ラジエター温度が上昇して、危うしラジエタ―!爆発か!のちょっと前に、水蒸気というか、熱くなったクーラントの圧力でばねが押し上げられ、リターン用の穴から蒸気を逃す仕掛けになっています。要すれば圧力鍋の安全弁みたいなものである。

キャップを裏返したところ。

 

 

本当は定期的にチェックすることになっているのですが、飛行するごとにキャップを開け閉めなってしているとパッキンもバネも傷んでしまうので、計器盤の水温計、水圧計を常時チェックし、夏の暑くなってきたときには確認頻度を増やすようにしています。

逆に頻度が低すぎると、今度はリターンから蒸発していくクーラントの量が補充より多くなってしまい、やばい気泡発生などの原因になるので、頻度は多すぎず少なすぎず、計器と外気温度とのにらめっこで、なかなか神経を使います。

アンティークの旧機なので、ラジエターも巨大です
 

◎風防の洗浄

車に比べると、意外に汚れの少ない軽飛行機の風防ですが、やはりちょくちょく洗う必要があり。

しかし、車のようなガラスではなく、アクリル樹脂(プレキシグラス)なので、ちょっとでも雑な洗い方をするとたちまちすりガラス状になってしまい。

鬼教官伝授の洗い方は、

まずは水で流す。でもエンジンとかに入らないよう、静かに少しづつ。。。と神経を使います。
十分に埃が流れたら、自動車用のワックスをかける。
ここが秘伝ですが、水洗いにしろ、ワックスがけにしろ、「手でする」。布などは厳禁。
いったんワックスがけしたら、今度は「脱脂綿」でふき取ります。鬼教官は「これも手でふき取れ」と言っていますが、ぼくは綿をつかっています。ははは

 

 

いやいや飛行機ってセンシブルですねえ。洗うのも水だけで、洗剤は使いません。万一のアクリル樹脂の変色やひび割れを防止するためです。ワックスも「Grand Prix」だけで、他のは使いません。

日本でも売っていれば、広告料を取れたのに。。。。無理か。
 

 

◎タイヤと車輪

ホームセンターで売っている中国製のコンプレッサーを使って空気圧を調整

 

 

あと、ホイールのねじがちゃんと締まっているか確認。

 

 

これを忘れていると、ねじが外れて飛んで行っちゃうことあり。いちおうスペアのねじを複数持っています。

意外と小さなねじ。
 

 

◎ブレーキ関連

軽飛行機のブレーキはペダル操作で作動します。

 

 

このペダルが、なかなか妙味があり。

ペダルの上端を踏み込むとブレーキが利き。下の方を踏むと方向舵と前輪が動くようになっています。

赤丸を踏むとブレーキが作動。緑が方向舵と前輪のステアリング。
ブレーキを踏むと、青丸のアクチュエーターからブレーキオイルが押し出されて、メインギアのブレーキシューをディスクに押し付けるようになっています。

 

 

アクチュエーターがよくわかる一枚。
 

ここでは、ブレーキオイルが漏れたりしていないかを目視します。

ちなみに、左右のペダルでブレーキは別々に作動します。ぼくののっている軽飛行機は前輪で操舵できますが、操舵できないのもあり、そういう場合は左右のブレーキ加減で地上の旋回を行います。

ペダルとつながっておらず、単に向きが変わるようになっている形式の前輪の例。

最新の飛行機はこうした形式にして重量軽減を狙ったものが多いです。

 

 

◎翼内点検

飛行機の翼には点検口があり。

 

 

ここを開けて翼内における骨組みや張線(ワイヤなど)、補助翼のロッドなどなどに問題がないか確認します。

きょうびスマホがあるので、カメラを穴からくぐらせてかしゃかしゃ撮影でき。助かっています。

というわけで、同じような写真が続きますがご参考まで。

 

他にも、以下書こうかと持ったのですが、ここまでで写真が多数でページ数が多すぎになっちゃったので、別記事にします。

◎ガソリン給油

◎羽布の確認

◎オイルレベル

 

ではでは

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遭難寸前だ!ピレノポリスつづき

以前、ブラジル中央高原の秘境でトレッキングした記事を書いたら、意外に人気だったので、調子に乗って続編です。

でも、遭難とはぜんぜん縁のないほとんど安全そのものの市内観光なので、今回の記事タイトルは単なる行きがかり上のキャッチコピーです。

なぜ「ほとんど」であり「100%」安全ではなかったについては、恐ろしい中国マフィアが関係してくるからです。

さて、前回記事で書いた通り、ブラジルの首都ブラジリアから車で2時間の歴史都市ピレノポリスに行ってきました。

ブラジルでもなかなかの景勝地であり。大自然でトレッキングだ!と「ボンスセッソの滝」を見に行ったのが前回の記事。でも、町そのものがとてもすてきな観光スポットなので、2泊3日の旅の実は大部分は市内観光をしていたのでした。

ピレノポリス市の地図を掲載。

Mapa Pirenopolis | Tô Longe de Casa
 

 

なかなか広いまちであり、今回はこの地図の左半分くらいを徘徊してきました。

画像の右上にあるのがボンスセッソの滝。左の中あたりに空港。
 

 

 

実態上はさらに中心部の旧市街をのこのこ歩き回りました。

 

 

上の地図で、いかにも23個以上の観光スポットがあるように見えますが、例えば⑥は「Pizzaria do Alemao」すなわち「ドイツ人のピザ」という、あまりおいしくなさそうなピザ屋さんだったりします。

要するに、この地図を作成するにあたりスポンサーになったいろいろなお店屋さんの住所を、いかにも観光スポットみたいに、本物の観光スポットに混ぜて記載していたのでした。ははは

 

さて。

始点は④あたりにあるホテル。前の記事でも書いたけど、なかなかいい感じのところでした。

ここから車で5,6分も行くと、かなりの急こう配の先に⑳、⑬、⑯に囲まれたマトリス教会にたどり着くのでした。

 

 

 

「正式名称をノッサ・セニョーラ・ド・ロザリオ教会といいます。1728年から1732年にかけて建設が始まり。ゴイアス州で最も大きく、最も古い建造物の一つとされています。

歴史的遺産の象徴であり、建築や宗教的な価値を超えた重要性を持っています。聖霊降臨祭(Festa do Divino Espírito Santo)など、市の主要な宗教行事の中心地です。歴史地区の中心に位置しており、美しい自然景観に囲まれた、地元の人々にとって非常に大切な場所となっています。(以上ジェミニくん解説)」

 

教会から⑬のほうに行くと、⑬と⑱の間に橋。その橋の隣にジビーノ博物館があり。

外からの写真撮り忘れたので外部リンクから引用
https://www.tripadvisor.com.br/Attraction_Review-g1026887-d4377026-Reviews-Divine_Museum-Pirenopolis_State_of_Goias.html
 

 

 

 

「この街の伝統的な文化と信仰の中心であるFesta do Divino Espírito Santo(聖霊のジビーノ祭り)の歴史と文化を紹介する博物館です。

この祭りは、ブラジル国内でも特に重要な聖霊への信仰表現の一つと見なされ、街の文化的なアイデンティティにおいて中心的な役割を果たしています。

寄贈によって集められた画像、模型、祭りと関連する物品などが展示されており、この街の主要な祭りの背景にある文化を蘇らせています。歴史的な建造物である「Antiga Casa de Câmara e Cadeia(旧市議会議事堂・監獄)」の建物を利用しています。監獄としての歴史もこの博物館の一部となっています。

「Sala dos Mascarados(仮面の間)」では、祭りの中で行われるイスラム教徒とキリスト教徒の戦いを祝う「Cavalhadas(カヴァリャーダス)」という祭礼的な舞踊や仮面に関するものが展示されています。「Sala Geral(一般の間)」では、パストリーニャス、コンガダス(コンゴ系のダンス)、写真、彫刻、模型などが展示され、地元の信仰とフォークロアを伝えています。(ジェミニより)」

 

というわけで、監獄だ監獄だー!と見に行こうとしたら、そちらは閉鎖されており。上の写真の部屋だけが開いていました。一方、無料で見せてくれたっけ?忘れちゃいました

 

 

ジビーノ博物館の角っこからマトリス教会を見るとこんな感じ

 

 

 

上で書いた橋はこんな感じ。その向こうには別の教会が。

 

 

ジェミニ君の説明:「カルモ橋は、リオ・ダス・アルマス川に架かる木造の橋です。街で最も古い橋の一つとされています。カルモ教会は、1750年から1754年の間に建設された、植民地時代の歴史的な教会です。宗教美術博物館 (Museu de Arte Sacra) も併設され、聖なる美術品、祭壇、鐘などが収蔵されており、街の宗教的な伝統や文化を保存する役割を担っています。」

でも、博物館は週末しか開かないよ、といわれて入場できず。泣きました

 

マトリス教会を起点に、⑳のほうに行くと、映画館と演劇場があり。いずれも入り口前を通過しただけで、写真を撮り忘れたので、インタネからの引用ですが、これらもなかなかの観光名所である。

映画館 https://www.agitapirenopolis.com.br/cine-pireneus-31610
 

 

 

演劇場https://agenciacoradenoticias.go.gov.br/47627-obras-do-teatro-de-pirenopolis-serao-retomadas
 

 

 

「ピレノポリスには、注目すべき映画館と劇場があります。

◎シネ・テアトロ・ピレネウス (Cine Teatro Pireneus):1929年にネオクラシック様式で建設され、1936年に改装されてアールデコ様式のファサード(正面)に変更されました。映画館として機能し、後にテレビの普及などで閉鎖。現在は、劇場、映画館、ギャラリー、音楽公演のスペースとして利用されています。

◎テアトロ・デ・ピレノポリス (Theatro de Pirenópolis / Teatro Sebastião Pompeu de Pina): 1899年に建てられた、ピレノポリスの歴史的な建物です。現在は、修復され、劇場として機能しています。(ジェミニより)」

ここから今度は⑬にむかっていくと、地図ではわからないけれどものすごい下り坂になっており。その坂が終わってちょうど⑬くらいで緩やかな上り坂に変わり。通称「Rua do Laser(レジャーの道)」として、夜はなかなかおしゃれなレストラン街になるのでした。

 

 

素敵女子と早速とあるピザ屋にもぐりこみ。四角いピザをたべました。

おいしいけれど味が濃いですねえ。
 

 

ずるっこでジェミニくんに解説してもらいます。「この街で最も人気がある場所です。歴史的なルア・ド・ロザリオ (Rua Nossa Senhora do Rosário)の一角にあり、特に夜間のナイトライフと美食の中心地として有名です。植民地時代の建物を利用した多くのレストランやバーが並び、多様な料理(地元の料理やその他のブラジル料理)を提供しています。

生演奏(ライブミュージック)が行われることが多く、活気にあふれた雰囲気になります。

車両が通行止めとなり、歩行者専用となって、誰もがリラックスして楽しむことができます。

通りにはロマンチックな黄色の街灯が設置され、魅力的な夜の景観を作り出しています。」

残念ながら「地元の料理」は見つけられず。ピザだの焼肉だのブラジルだったらどこでもあるじゃん、みたいなのばっかりだった。

日本食があるよ!ということだったので、行ってみたら、なんか創作料理みたいのが出てきて、ベーコン入りの油ご飯という、そんな日本食あったっけ?チャーハンでもないし。。。。みたいな感じでした。

 

 

素敵女子が生物を食えないので、寿司頼は頼まず。こちらははまともなのがあるみたいです。。。

 

現地の料理はないのか?「レジャーの道」にはなく、監獄(ジビーノ博物館)をちょっとすぎた、23(〇がでてきませんでした)の場所にある大衆レストランで「Carne de Lata」を発見しました。日程の都合上食べる時間がなかったのですが、確かにおいしそうだった。たちまちメタボになりそうだけど。

 

Carne de Lataは、日本語にしたら「缶詰の肉」ですが、いわゆる工業製品の缶詰ではなくて、ラード(豚の油)に牛だのブタだの鶏だのの肉をぶち込んで、缶の中に密閉したらこうなった、みたいなやつである。

 

食い物もいいが、ピレノポリスは実は当てもなくうろつくのが一番いい町であり。

以下、3000字を超えてしまったので、ばらばら写真を添付しときます。

 

 

ではでは、と書こうとしたら、終わる前に、そうだ中国結社だった。

さっきの映画館、劇場の近くに、ブラジルならどこにでもあるかんじの大衆食堂があり。バイキング形式でいろいろな料理が並べられているのを、好きなだけ皿に盛って、盛った食い物の重さで支払う「量り売り」形式のやつ。

レストラン自身は「ここには中国人がいなくてすがすがしいねー」だったのですが、壁に飾られている装飾を見てびっくり

 

 

「春満江南 祥古富貴」ですか。

古来より富貴なり江南、今春爛漫なり。。。というと、洪門か青幇か?パラグアイでなにかあって、ここなら追手はくるまい、と逃れてきたのかもしれません。

レストランのオーナーはふつーのブラジル人のおばちゃんで、中国人とは一切関係ないよーとのことでした。巨大な扇についても、ゴイアニア(ブラジル高原部の商業都市)で買ってきたよーとのことであり。

素敵女子ともどもハチの巣になって発見される、というのもいやなので、それ以上は詮索しませんでした。ははは

ではでは

 

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フォワードスリップの妙味

地上を離れて空気の中を飛んでいる飛行機。風のかげんとかで、往々にしてまっすぐには飛べず、横滑りしたりしています。

というか、予定進路に向けてまっすぐ飛ぶためには、横から斜めからの風に対応して機首をセットしなければならず。どうしても事実上横滑り状態で飛ぶというのが多かったりします。

 

 

上の画像は、道路なりにまっすぐ飛んでいきたいが、左から横風がある時の例です。機首を左に向けて、まっすぐですが横滑りして飛んでいきます。あれ?

 

これを着陸経路でやると「クラブ」着陸になります。

着陸の時は、機首を風上にめぐらす代わりに、「ウイングロー」といって、風上の翼を下に傾けて、風の方にスリップという方法もあります。水平飛行の時はカニ歩きというかカニ飛び?「クラブ」がふつうです。

左がクラブ。右がウイングロー
 

 

スリップという言葉が出てきました。

3舵のつり合いを重視する飛行機操縦では、スリップはスキッドと共に本来は避けるべき行為であり。でも、旋回中はついラダーとスティックのつり合いが崩れがちで、ターンコーディネーターを見ながら、おっとっと!とつり合いを取っています。

赤い矢印がTurn Coordinator。操縦かんの左右にある青い矢印がラダーペダル
 

 

要すれば、ターンコーディネーターの黒い玉ころが常に指示窓の真ん中に位置するように操縦しています。

旋回におけるスキッドはラダーを効かせすぎたときにおこり。逆だとスリップを起こします。

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特にスキッドしながらの旋回では、翼端失速からのきりもみとかに入りやすいらしい。じゃあスリップならいいのというとそうでもなく、皆さんが操縦するときは、かっこよく45度旋回だ!なんてやろうとせずに、低傾斜でも手足の調子がとれたきれいな旋回を目指しましょう。

要すれば、スキッドにしろスリップにしろ、せっかくの揚力を奪い、飛行機を地面に落っことそうとする作用を生むということである。

ところが、場合によっては、早く落っこちなきゃ!という状況も生じ。

本当に落っこちたら大変ですが、落っこちるくらい急に降下する必要が生じることもあるということです。

戦闘機とかではないので、いっさんに急降下だ!なんてのはやらないし、やろうとすると空中分解です。といって、もう目の前が滑走路なのに、ぽけっとしていてすごく高い高度のまま来ちゃった!というときもあり。

ぽけっとしていなくても、初めて来る滑走路などは、事前に航空チャートで勉強し、かつGPSで確認していてもなかなか見つけることができず。目視できた時は真上だった、ということがよくあるのです。

そんなとき、のこのこのんびりの低速度のまま、ぎゅーんと一気に高度を落とす技術があるのです。

その名も「フォワードスリップ」

要すれば前進してスリップすることです。なんて小学生みたいな説明ではなく、横滑りによる降下を活用した高度処理です。

いよいよ小学生か?

パイロットの知能なんてみんな小学生レベルですからねえ。博士号を持つパロットもいますが。

さて、ぽけっと高度5000フィートで飛んでいたあなたは、標高3280フィートのとある滑走路直上まで、気づかずに飛んできてしまいました。

本当だったら4000フィートで降下開始したかったのですが、もう真上ですからねー

しゃあねえな、とまずはスロットルを絞り込んで、ほとんどアイドルくらいに落とし。

それから、ぎゅん、と操縦かんを左に倒し、同時に右ラダーをぐっと踏み込みます。

こうすると、機首がぐっと右に向き、機体はぎゅんと左翼を下にしてかしぎ。

ひゅるひゅるひゅるひゅる、と降下率10から15くらいで落っこちていきます。

昇降計。ふつーは降下率3から5くらいで降りていきます。
 

 

あさってを向いた機首(機体)と翼が作る90度の角度のちょうど真ん中つまり機体(翼)と45度くらいの軸線に滑走路がくるように調整します。

そうすると、いいぐあいに滑走路が迫ってくるので、滑走路端ちょっと前くらいで、ようそろー!と手足を戻します。

あとはフツーに着陸。

フォワードスリップは、わざと手足の調和をくずして、本来やってはいけない操作をあえて行うみたいなところがあり、免許取り立てのうちはなかなか怖くて。。。。ですが、なれると、横滑りしながら落りていくのが楽しくなり、わざと高めの高度で滑走路に接近とかして遊ぶようになります。

ただし、要注意!

この操作は、一種失速の一歩手前であり(なんてどんな飛行状態でもそうですけど)。以下、気をつけましょう

その1:機首は下向きに。機首上げでやると一気に失速するぞ!人工水平儀で、水平線より機首が下がっていることを確認しながら降りていけば安心。

その2:スロットルは閉じましょう。アイドルまでいかないでもいいけれど、つい手足の操作に気が行って、高回転のままでマニューバ開始してしまう傾向あり。こうするとスピードが高くなりすぎて機体に係るストレス(風圧)もやばくなるので、まずはスロットルを抜いて、通常の着陸降下速度からマニューバの速度域に収めるようにしましょう。

パイパーカブのフォワードスリップ


 

 

ところで、横滑り、というと「敵機から逃れるためのマニューバ」と思いつくマニアの人もいると思います。

「ジェネアビの神」高橋淳さんという人がいますが、戦中は爆撃機(一式陸攻)の操縦士で、尾部機銃手と連携して敵機を避けたとのことです。

敵戦闘機が後ろに迫り、機銃掃射だ!くるぞ!というときに機銃手がブザーのボタンを押すと、そのブザーを聞いた高橋さんはすかさず横滑りで機体をスライドさせて避けた、みたいな記載が「淳さんのおおぞら人生、俺流」という本に書いてありました。

似たような記載はいろいろなところで散見されますが、これまで「スライド」という部分に違和感を感じていました。

というのも、確かに「横滑り」ですが、実態上機首が横に旋回するだけで飛行機自体の進行方向は変わらないんじゃなかったっけ?という素朴な疑問があったのです。

敵機側から見れば、気銃弾は機首の軸線上に飛んでいきます。つまり撃たれる側がいくら横滑りしても、敵機と同じ軸線上を横滑りしていくだけなので、かえって被弾面積が大きくなるだけじゃね、と危惧するのです。

単なる横滑りだと、進行方向の変化は生じない。①から➁の時点で横滑りしても、③のとおり同じ軸線上にいるので、同軸線上の射撃を受けた場合避けることができない。
 

 

この疑問を解消するのに重要なようつべ動画を発見しました。みなさんご存じ343空が九州だっけ?でグラマンやコルセアを迎え撃った史実を忠実に再現したものですが、この中で被弾により継戦不能になった紫電改が滑走路に降りていくところを敵機に食いつかれ。あわや撃墜!の一瞬に、紫電改は見事な横滑りで敵弾をかわしたのですが、ここでは敵機と同じ軸線上ながら、横滑りによる一瞬の降下で敵弾を上方にそらしています。

「うまいもんだ」 15:00からご覧ください https://www.youtube.com/watch?v=cmE6ofDaRBM&t=130s
 

 

つまり、横滑りですが、敵機から見たスライドは上下方向だったということなのか?

一方、敵艦からの射撃を横滑りで「スライド」して避けたとかもあり、ほぼ水面近くで高度は下げられないところ。

急激な横滑りをやれば、敵弾を避けられるくらい横方向へ進路そのものの変動も生じたのか?

「零戦の操縦(青山智樹・こがしゅうと、ISBN978-4-7572-1734-8」という本では、下の図みたいに解説されています。

 

マニアのみなさんでこの辺分かる人がいたら教えてください。

 

いずれにしろ、空戦における横滑りは「体がちぎれるような強烈な横Gがかかる、とても危険な操縦法です(出典:永遠のパイロット高橋淳さん | ペダル踏み間違い事故防止)」だそうで、ぼくがやっているフォワードスリップなんて「ネコのあくび」、横滑りにも何もなっていないよ、ということなのかもしれません。

機銃をぶっ放して人殺しをしなくて済む世の中になり、ほっとしています。と書きましたが、ウクライナでは人殺ししまくりなのですよね。ウクライナへの侵略が一日も早く終わることを祈っています。

ではでは

 

Posted by 猫機長
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エンジンフードのお話

人間生きているといろいろな目にあい。ポルシェ356Aのいいかげんなレプリカに乗っていますが、ブレーキが壊れて「4ぬかと思った」みたいな体験もしながら、あちこち修理して乗っています。

ほかにもエンジンをほとんど再製造する羽目になったとか、電気部品が壊れてはてしないエンコが続いたとか、そのたびになんとか修理して、やっとまともに走ってくれるようになりました。

ブレーキ故障についてはこちら→「4んだかもしれん」

エンジンについてはこちら→「オイルだだ洩れ」

電気部品についてはこちら→「えんこ」

なかなかかわゆいポルシェ
 

 

さて。

いいかんじにエンジンとかが動くようになったら、それまでは目につかなかったところが気になるようになり。

それが「エンジンフード」

かぶと虫とポルシェのエンジンフード
 

 

リアエンジンなので、エンジンフードも後ろです。
 

 

かぶと虫はフードのそのものの外側に取っ手と鍵があり。ポルシェの方は車内からレバー(ケーブル)で開閉するタイプ。ドロ(悪人)に対する安全性や見栄えはポルシェの方がいいけれど、メンテンナンスが大変なのだった。

ぼくの乗っているレプリカは車体全体の作りこみがいい加減で、本来ならば鉄板一枚のエンジンフードが、無駄に分厚いFRPでごまかしたため、それほど大きくはないパーツなのに、機動隊の盾もびっくり、それこそ金庫のドアみたいにずっしりとなってしまいました。

そのエンジンフードを、やれ電気系統だやれキャブレターだ、とひっきりなしに開け閉めしていたため、ロック機構を引っ張るケーブルが切れちゃいました。

しかたなしに、これもぶちぎれて使用できなくなっていた廃品のアクセルケーブルで代用していたのですが、メカニカルは一巡して修理完成したので、いよいよこっちも。。。と、勇躍部品屋さんに向かい。

 

むりやりアクセルケーブルで代用していました
 

ポルシェと言っても部品はほとんどかぶと虫。でも、上で書いたとおり、かぶと虫は直接エンジンフードの取っ手で開閉なので、こちらはかぶと虫派生の「VWブラジリア」のトランクフード用のケーブルを流用していました。

ブラジルでしか生産していなかった「ブラジリア」
https://motortudo.com/volkswagen-brasilia-1976-lideranca-absoluta/
 

 

ケーブル https://soccolbarbieriecialtda.mercadoshops.com.br/MLB-3770142954-cabo-capo-vw-brasilia-completo-1714-_JM
 

 

さて、ケーブルを購入したはいいが、この先端にねじ止めする取っ手というかボタンを購入しようとしたら、あれ品切れじゃん?

仕方なく、部品屋のおやじといろいろねじの直径が合うやつを探し。

ライター用のボタンになっちゃいました
https://www.bunnitu.com.br/menu-de-carros/fusca/botao-do-acendedor-painel-vw-fusca-kombi-brasilia-variant-passat
 

 

なんかへなへなとたよりないボタンだなー、まあ作動には問題なさそうだからいいや。

さて、こうした旧車・怪車の部品を売っているような怪しい店の前には、ふつー流れ者の工員がたむろしており。酒を飲んだり、段ボール箱かなんかを机にドミノをしていたりするので、部品屋のおやじにちゃんと仕事できそうなやつを一人紹介してもらい。

部品屋の前で早速交換しました。

「Auto Pecas」が部品屋さん。駐車場に、勝手に車をばらしたりとか、思いおもいに流れ者のメカニックが、部品屋からのお客をつかまえてシノギをしています。
ちなみに、部品屋の左隣の「Puro Pano」は反物屋、右隣の「Otica」はメガネ屋です。
 

 

歩道の上に勝手に作業台をつくっているのだった。
 

 

さて、問題はケーブルではなく、ケーブルの先に設置したロック機構であり。

幸いこちらは交換する必要はなかったのですが、がちゃがちゃと調整すること2時間余、なんとかちゃんと開閉できるようになりました。

アルコールで拭きまくったけれど、まだライターの絵が残ってしまいました
 

 

これでなんとか開け閉めはできるようになったエンジンフード。でも、上で書いた通り、重い重いFRP製のまがい物なので、開けたはいいがとにかく重くて。。。と、つっかいぼうを入れておかないと開いたままの状態にできなかったのでした。

ポルシェ台無し。ははは
 

 

そこで、飛行クラブの管理人で、なんでも屋のお兄ちゃんに相談してみました。

おにいちゃんいわく、確かにバカみたいに重いが、うまく適切なダンパーをかませれば開いたまま維持できるじゃね?

そこで、1個余っていたコヨーテ(自家用機)用のダンパー(ドアの開閉用)を使い。フードの重さをうまく中和?できるような支点をブリキ板で自作して、てきとーにねじ止めしたら、うまくいきました。

軽飛行機コヨーテ
 

 

コヨーテのドアとダンパー
 

 

ポル公に試着してみたところ
 

 

ところで、上の方の写真の、空気取りいれ口グリルの中に写っている緑のへんな物体は何だ?

 

 

これは、雨がエンジンの電子部品(ディストリビュータ、Hallセンサー)に振りかかり、ショートを起こすのを防ぐための「水よけ」なのです。まあ傘みたいなものですねえ。

 

がんらいツインキャブだったエンジンを、整備の簡易さからシングルキャブに替えてしまったため、純正の「水よけ」だとキャブのフィルターに干渉してフードが閉まらなくなっちゃうので、そのへんの文房具屋さんで買ったプラスチック製のファイルバッグでいいかげんに空気取り入れ口に縛り付けておいたら、効果てきめんだったのでそのままにしていたのです。

でも、フードにダンパーを入れたりとか、ここまでくれば、この「水よけ」ももっとかっこいいのに替えたくなりますよねー

よしよしてきとーに自作してやろう。このていどならぼくでもできるよーん

新たなファイルバッグを購入。

透明ちっくなのが今回購入したもの。緑のは上の写真の「水よけ」材料と同じものです。
 

 

両面テープも使い。切ったり貼ったりしたら、こんなふうになりました。

透明のクリアファイルで、なんか高級ちっくになりました
 

 

 

 

その後、幸いオーバーヒートもなく、無事に走っています。

 

 

おまけ

エンジンルームに入り込んでDIYのじゃまをするクズネコ
 

 

ではでは

Posted by 猫機長
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無尾翼機のお話

以前、主翼と尾翼の間にある、切っても切れない恐ろしい腐れ縁について書きました。

記事はこちら→誰が尾翼をそうさせたか

 

飛行機というものは、主翼で揚力を得て空高く肥ゆるじゃなかった上がっていくことができるのですが、主翼だけではだめで、尾翼があってはじめてきりもみだのなんだのに入らず、フツーに飛ぶことができるのでした。

この場合、主翼が上向きの揚力を生むともに、飛行機をまっすぐ飛ばす安定性を得るために、尾翼では下向きの揚力を発生させて釣り合いを取っています。

https://radizetsu.blog.fc2.com/blog-entry-1261.html?sp
 

でも、尾翼なんて、飛行機が大嫌いな重量物、空気抵抗でまくり、かつ、せっかく主翼が作った揚力の一部を削減させてしまう、飛行機からみれば、パイロットの次に役立たずな、ただのごみじゃん、であり。

尾翼がなくても飛べる飛行機ってないのかなーというのが、意外と関係者間でまじめに研究されてきました。

その結果、ちゃんと無尾翼機とか、その仲間の全翼機とかで実用化されるまでになっていたのです。

一番有名なのがB2爆撃機。

https://www.flugzeuginfo.net/acdata_php/acdata_b2_en.php
 

 

でも、これは機体の安定のために相当コンピュータ制御に保っていると思われ。

そういうずるっこなしに、フツーの飛行機と同じくらい静的・動的安定のある無尾翼機ってないの?

パイロットが細心の注意で操縦すれば。。。というのならあるらしい。

例えば、Me163とかノースロップのN9とか。

Me163  https://forum.finescale.com/t/the-original-egg-plane-messerschmitt-me163-komet-testors-ex-hawk-1-48/257370
 

 

ノースロップN9 https://planesoffame.org/aircraft/plane-N9MB
 

 

無尾翼機がちゃんと存在していることはわかりましたが、どうやって尾翼なしで飛ぶのか?

それは、無尾翼機がへんな主翼を持っているからなのです。

どんなふうにへんなの?

まず、フツーの主翼はこんな感じ

全翼機の世界(全翼機とはなんだ(その2))
 

 

ご覧の通り、空力中心は翼を上に引っ張ろうとするし、重心下に引っ張るので、両者の場所が一致していない以上、翼はくるりとバランスを崩して回転しそうになってしまい。

安定どころではないのであった。

でも、尾翼の代わりに、主翼自体に下向きの揚力を発生するようにしたら?

S字キャンバー翼(反転キャンバー翼、あるいはプランク翼)というのが発明され。

翼型の種類と特徴 ー ライト兄弟の飛行機から現代の旅客機まで | 鳩ぽっぽ
 

 

この画像にある翼型のしっぽというか、とんがった先端あたりに注目ください。一番上のように、ぴゅっと上向いていたり、あるいは翼の下面が先端近くで水平尾翼みたいに下側に膨らんでいるのがわかると思います。

ううむわからん?という人に、S字キャンバーではないフツーの翼型(の一例)派こんな感じ

翼型の種類と特徴 ー ライト兄弟の飛行機から現代の旅客機まで | 鳩ぽっぽ
 

 

つまり、フツーは翼下面は平べったくて、上に膨らませて揚力を発生しているのだが、S字キャンバーは、後端を跳ね上げるか、あるいは下(先っぽ)にも膨らみを持たせるとかして、後端では下向きの揚力が生じるようにしたのであった。

こうすれば、翼前縁から中央とか、要するに大部分は飛行機を空に押し上げる上向きのプ揚力を生み。一方、後端のちょっとした部分で、翼がつんのめらないために必要な下向きの揚力を生み出して、水平飛行を可能としたのである。

へええええー!頭いいねえ。

こうしたプランク翼の典型にファウベル滑空機があります。

ttps://www.flickr.com/photos/125284960@N05/15109484278/in/photostream/lightbox/
 

 

なかなかかっこいいというかかわゆいというか、これを飛ばしていて操縦不能に陥ったという情報はでてこず。いがいと操縦が楽しいグライダーじゃね?

ちなみに、Me163や、無尾翼機じゃないけど「震電」もグライダーでプロトタイプを作り、いずれもとても操縦性がよかったとのことなので、無尾翼というのはグライダーにはむいているのかもしれん?

グライダーの場合は、燃料といった、機体の挙動によって重心が移動してしまったり、消費されるに従って重心点が変わっちゃった、というパーツがないので、無尾翼機みたいに重心移動にものすごくシビアな機体にはうってつけなのだそうである。

震電のグライダー型プロトタイプ 。正式名称は海軍空廠 MXY6 前翼型動力付滑空機 https://kcraft.biz/?pid=136910246
 

 

そのうち、ふつーの矩形翼よりも、後退翼の方がモーメントアームを稼げるんじゃね?ということに気が付き

ttps://www.flickr.com/photos/rkc01/28707741500
 

 

https://fdra.blogspot.com/2014/05/ala-voladora-northrop-n-9m-usa.html
矩形翼つまりまっすぐな翼のFauvel(上)と、後退翼のノースロップ(下)
 

 

モーメントアームというのは、がんらい尾翼のある飛行機の概念であり。要すれば主翼と尾翼の間の距離のことである。この距離が長ければ長いほど小さな尾翼でも安定できるという理屈なのであった。

https://radizetsu.blog.fc2.com/blog-entry-857.html?sp
 

 

つまり、後退翼にして、胴体近くは正の揚力を生むようにし、先端つまり空力中心より極力離れたところでこんどは不の揚力を生むようにすれば、ふつーの飛行機とはいかないまでもそれに近い感じにできるんじゃね?

全翼機の世界(全翼機とはなんだ(その2))
 

リピッシュという機体などで、こちらの発展を見ることができます。

上記の図では、翼の先端に「ねじり下げ」といって、ほとんど尾翼みたいな翼型になっているのであった。

 

その後、エンジンの付いている飛行機でも無尾翼機が生まれ。

NASAの太陽光動力機。エンジンというよりモーターだけど。
https://www.nasa.gov/image-article/page/2794/
 

 

後退翼にすると、方向安定性もよくなるというおまけもあった。

ここまでなら、無尾翼でもちゃんと飛べるじゃん、と思われるでしょうが、実は、ことはそう簡単でもなかったのだった。

なんとかまっすぐ飛ぶというならまだしも、旋回やフォワードスリップとか、要するに操縦性はどうよ?というのがあり。

素直な翼ではない、文字通りねじけた(ねじり下げた)翼です。

水平尾翼がないので、昇降舵もないのだった。ははは

仕方がないので「エレボン」といって、補助翼と昇降舵をむりやり統合してしまった。

垂直尾翼のあるやつ(Fauvel、コメート)とかはまだその程度ですんだが、真正のというか、垂直尾翼のない奴は、方向制御ために、エレボンのさらに先端に「ラダー」をつけ。これがぱかっと開くと空気抵抗になり、機首が抵抗の多いほうに向く、という、なんかアドバースヨーを逆用したような怪しい作動が必要になってしまった。

全翼機の世界(全翼機とは何だ(その4))
垂直尾翼のない真正無尾翼機の操舵舵面。
 

 

ちなみに、上の図ではフラップも示されていますが、ふつーはねじけた翼の全翼機には、フラップはつけられなかったらしい。

結局、無尾翼機といいつつ、垂直尾翼を残したコメートなどはそれなりに「成功」しましたが、真正のやつは実用化までは。。。というのが実情らしい。

単に挙動を制御しきれん、というほかに、着陸時に滑走距離が長くなりすぎとか、離陸も物凄く機首上げしないとうまく浮き上がらないとか、いろいろこまったクセに対応する技術革新が得られなったということなのですねー

きょうびはステルス性能優先でB2爆撃とかも飛んでいますが、この記事の初めに言ったように、コンピュータでむりやりまっすぐ飛ばしているということであり、残念ながらあまり望ましい発展ではないと理解します。唯一順調に行ったのが高速機つまりコンコルドやミラージュ戦闘機などにおける三角翼だと思います。

著しい機首上げ姿勢でないとうまく離着陸できん、というのは無尾翼機の重大な課題であり。コンコルドは、なんと機首が折れ曲がるようにして視界を確保するという荒業に訴え。

離陸時のコンコルド https://www.aeroflap.com.br
 

 

一方、パイロットの鍛錬に頼って、機首上げ上等!という力技により、多数の事故機を出したしまったのにカットラスがあります。

カットラス https://boomsonicprints.com/print-store/f7u-3m-cutlass-side-view/
 

 

カットラスはじめ、無尾翼機は、いったん空高く上がっちゃえば、空中での挙動はそれほど癖のあるものでもなかったらしい。でも、飛行機にとって最重要である、離着陸時の操縦性に難あり、ということで、残念ながら現在は忘れられた存在になってしまいました。

でも、将来は、全翼機なのか?リフティングボディなのか?なぞの旅客機も研究途上だそうで、未来には不思議な形の飛行機がいっぱい飛んでるかも?

3000字越えで打ち止め。

こうなるかも。未来の旅客機 3種の「見た目も中身も近未来すぎる旅客機」エアバスが発表 燃料は水素 2035年実用化へ (2020年9月21日) – エキサイトニュース
 

 

ではでは。。。

 

Posted by 猫機長