医者と機関銃
ギャング映画に出てくる機関銃。敵のボスを待ち伏せして、ダダダダ!ぶぎゃぎゃぎゃー!と爽快なシーンに、みなさんも拍手喝采したことでしょう。
ダダダダーン!ギャハハハ! https://www.youtube.com/watch?v=BJ-gYx7hXZg
ナポレオンとかの時代には機関銃はまだなく。
戦列歩兵といって、まず兵隊を横一列に並べたのを、第1列、第2列。。。。と上から見れば方陣というか四角く見えるくらいに密集させ。この突撃によって勝敗を決していた。
騎兵や砲兵もありますが、主力は敵も味方も戦列歩兵。
それぞれ鼓笛の音に合わせて行進してゆき、彼我の距離50メートルくらいで停止。
ここから第1列が小銃の発砲開始。だだだーん!ぶぎゃぎゃぎゃー!とくずおれていく兵士たちの後ろから第2列が一歩せり出し、また互いに発砲。だだだーん!ぶぎゃぎゃぎゃー!その後ろから、第3列とともに、小銃の弾ごめを終わった第1列の生き残りが立ち上がって。。。と際限なくやっていくうちに、敵の中で、並んで的になることに耐えられず逃げ出そうとするやつがでてきて、陣形が混乱し崩れた!そこをすかさず指揮官が「全軍とつげきー!」とやれば、浮足立った敵に大打撃を与えることができた。
でも実際は、何度も互いに的になっているうち、両者ともに混乱し、決着がつかないままに銃剣突撃の白兵戦に突入、というのが多かったらしい。
なんで並んで的になるのか?
バカなの? https://www.youtube.com/watch?v=Dzs9gDwjyw8&t=920s
当時の小銃は、弾がまっすぐに飛んでいかなかったらしい。
弓道でも、放った矢が的のど真ん中に命中だ!でも狙った的ではなくて、1メートル離れた隣の的でした、というのが時たまあるそうですが、当時の小銃の命中精度というのはその程度だったらしい。
数百丁が束になって発射すれば、そのうちの何発かは敵に当たるみたいな感じで、多少なりとも銃撃効果を得るためには、こちらも的になるくらい密集しないと機能しなかったのである。
実態として、50メートルから一斉射撃しても(くらっても)、運のそれほど悪くない奴は生き残り。最後は白兵戦になったのだった。
運の悪い奴は4んだ https://www.youtube.com/watch?v=3XC_rq1OEB8
これが、第1次世界大戦になると、1丁の機関銃は、それまでの小銃数百丁分に匹敵するほどの火力を持ち、突撃してくる歩兵を、瞬く間になぎ倒し。
とても戦列歩兵なんていっていられなくなり。地面に穴を掘って隠れる塹壕戦になった。
あれ、ナポレオンの時代(1813年)から急に第一次世界大戦(1914年)になるの?機関銃が生まれるまで100年かかったの?
いやいやそんなことはなく。1860年にはみんな大好きガトリンク銃が実用化されていたのです。
ガトリンク銃 https://marcianosz.com/ametralladora-gatling/
それでも、機関銃が浸透するまで50年間はかかったことになります。
なぜか。
それは、「軍隊を構成する人間にとって、機関銃が実用化されてしまったら都合が悪いから」なのでした。ははは
考えてみてください。
兵隊というのは、身体強健な兵卒と、それを指揮統率する貴族(将校)に大別されており。
兵卒は、的になりながら前進を続け、臆することなく敵に小銃をぶっぱなし、最後は銃剣をきらめかして敵をぶち56すという英雄的な行為を行うことができる限られた人種であり。
貴族に至っては、兵卒の前を、馬に乗りサーベルをかざして、さらに狙いやすい的になって全軍を指揮し。突撃時には真っ先に敵陣に切りかかるという、兵卒もしり込みするような英雄だった。(実態は敵が総崩れになってから、いかにも先陣を切ってみたいな演出があったかもしれんが、少なくともそういうのが基本の認識だった)。
これが機関銃だと、臨時で徴用されたその辺のニートの兄ちゃんが、手回しクランクを回して、タンタンタン!とガトリングを一閃させれば、百戦錬磨の軍隊がなすすべもなく全滅させられてしまうのである。
機関銃で貴族もへったくれもなく、ハチの巣の肉団子にされてしまうという不都合な真実が既成事実になってしまうことは絶対に避けたかった。
別の言い方をすれば、貴族だの大地主だの、当時の支配層は、機関銃が生まれてから50年近く、なんとかその恐ろしい威力を封印してきたということなのでしょうねー
*不都合の生じない、アフリカだのの植民地戦争では、現地人に対して機関銃を使いまくったらしい。
勝っても負けても領主の首が入れ替わるだけだったみたいな時代はそれでも通用したが、第1次世界大戦の国家総力戦になるとそうも言っておられず。
限られた階層や個人が脚光を浴び、その他大勢の下々は脚光を浴びる貴族の踏み台です、という時代は、機関銃の普及でついに葬られることになったのである。
日本でも、源平の時代とかは一騎打ちの世界だった。
Images of 源義平 – JapaneseClass.jp
さらに言えば、戦車に飛行機といった、だれが乗っているのかもわからない「顔の見えない怪物」に、人間が蹂躙される時代になり。レッドバロンとか、複葉戦闘機のドッグファイトの時代では、まだ「空の騎士だー!」なんてロマンが許されたが、B29から無数の焼夷弾が。。。となると、感情を持たない爆弾に一般市民が焼き56される時代になってしまいました。
さて、医者です。
こちらも「医は忍術です」なんていっていたロマンチックな時代では、ブラックジャック、は無許可医なので表には出せないけれど、それに近い優秀な医師が寝る時間も削って人々の命を救うという建前があった。
「ER緊急救命室」https://www.youtube.com/watch?v=S3iTuxMBqUE
たてまえなの?だって、現実は全然違うんだもん。。。。
ぼく自身「急に息苦しくなった、助けてー」となったときに、治療を受ける以前に病名が判別するまで3か月かかった現実があり。そのもようを以下に抜き書きします。(代替医療 – アーリーリタイア)
「とある吉日。急に「ぐあああー息ができない」という状態に。
耳鼻科に行こうとしたら「3週間後しか診察できない」といわれ、「呼吸器外科」を先に受診しました。でもこちらも2週間待たされました。この時点では、日中の息苦しさに加え、夜は就寝中に窒息して、ぎえええー、と跳ね起きてしまい。喉には何かが詰まった感じでのたうちまわっていました。
やっと「呼吸器外科」に行き、肺のCTをとったりとか大騒ぎしたあげく「理由はわからんが気管支炎になっている。」「大人の喘息かもしれん。気長に養生するのがいいよ」などと、パイロットには呪いの言葉である「喘息」まで出てきてしまいました。
ついに耳鼻科へ。お医者さんいわく「上気道(つまり耳鼻科領域)では問題はない。こういうケースは「逆流性食道炎」が疑わしいから、消化器内科へ行きな」とけりだされてしまいました。
またしても病院探しの旅に逆戻りしてしまい。息ができないのと胃炎と何の関係があるのか?喘息だったどうしよう?などのはてしない疑惑が広がっていくのでした。
で、例のごとく予約から診察まで3週間かかり、やっと消化器内科のお医者さんとお話しでき。いわく「胃酸過多で、その胃酸が胃の中にとどまらないで食道から気管支に上がっていったから炎症を起こしたのだ。」とやっと課題と解決が分かったのでした。問題発生からすでに3か月くらいたっていました。」
これはブラジルの場合ですが、日本も大して変わらないのでは?(リンク)
診察を予約するにも3週間待たされる。予約手続きでは「そもそもアテンドしない、アテンドしても名前を間違られて全然違う患者の話をされる」など「こちらの意思を伝えるのに大変な労力が必要」で、お医者さんに到達するまでにはてしないハードルを越える必要があり。やっとお医者さん、といっても「この症状はぼくの専門じゃないから知らないよ、勝手にどこかほかのところに行きな」という対応。そして全然別の病院をやっとこさ探して上記予約手続きにループ。再発進になってしまう。
ところが、いまどきは上の3人の医者が言うようなことは、グーグルジェミニ、とまで言うとお医者さんをおちょくるみたいなので、ネット医療、遠隔医療システム、くらいにトーンダウンしますが、要すれば生身の人間であるお医者さまをあがめ奉らなくても、AIという、これも機関銃と同じで感情を持たない機械があっというまに
尻切れトンボですが3000字を超えたので終わりにします。機関銃は人56しの世界で大革命を起こしましたが、AIという「顔のない怪物」によって、医療の世界で画期的なパラダイムシフトが起こることを期待しています。
ではでは