オレオが折れないように。シミー現象と着陸技術

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オレオが折れないように。シミー現象と着陸技術

オレオというのは、飛行機の脚についている緩衝装置のことで、旅客機などでは油圧式のサスペンションが一般的です。こよーてのようなウルトラライトにも一応装着しているのですが、スプリングであるべきところがゴム系樹脂で代用していたことが明らかになり、これがまた乾燥し巌のようにカチカチになってしまっていたため、スプリングに交換。

この純正品がいくら探しても見つからず。毎年の機体検査をしてくれるエンジニアがたまたま中古品を発掘しなんとか装着することができたのでした。こよーての前オーナーも純正バネを見つけられなかったらしく、写真のゴム系樹脂を自作して何とか適正な機首の高さを維持していたのというのが真相らしいですが、肝心の緩衝機能がなく、着陸のたびにがつんがつんと機体によろしくないので、ともかくも同じ寸法のトラック用スプリングで代用したら、今度は柔らかすぎてしまい、着陸で脚柱が沈みすぎて戻らなくなっちゃうなどあり。純正品に戻すことができ、ほっとしています。念のためファイヤーウオール(エンジン隔壁)を外して前輪足回りの鋼管の状況も再確認(B2)したうえで装着しました。

写真左の白い(汚れて茶色ですねははは)筒がもともと入っていた緩衝ゴム、右が純正パーツ入手するまでつなぎで使っていたトラックエンジンのプッシュロッド用スプリング。純正品を装着し、外見は見えにくいですがぴしっと機首上げ姿勢で地上走行できるようになりました。

なお、前輪の振動で怖いものに「シミー」があり、滑走から離陸でタイヤが地上に離れた時から回転が止まるまでにすさまじく首ふり振動し、ペダルがぶるぶると震えてもげそうになります。ほっておくと本当に前輪の支柱がもげてしまうので、ホイールアライントメントで修正します。シミーの予防は、一にも二にも着陸の時進行方向にぴたりと合わせてまっすぐにタイヤを接地させること。曲がった状態で接地しちゃうとホイール、車軸など前輪機構のすべてに横方向のストレスがかかり、破損のもとになってしまいます。横風着陸など、ラダーを踏を踏んで横滑り(A7)しながら(クラブ・カニ歩きの意味)滑走路に進入するときがありますが、最後の一瞬によっこら、とラダーを戻して機体を滑走路と正対させ、横風に隙を与えないうちにとん、と着地しちゃう必要があります。

なお、主車輪はクロームモリブデン鋼のパイプが板バネと同じ原理で作動しています。下の写真はブレーキ調整のためスパッツ(整流覆い)を外したところで、むき出しになったタイヤの裏側から上に伸びているのが支柱の整流覆い。この中にぱっと見はすごく頼りない細い鋼管が一本だけ伸びています。(実際も頼りないです、ははは)

ではでは。。。。

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