ガソリンポンプの作動を決定づける恐るべき部品とは

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ガソリンポンプの作動を決定づける恐るべき部品とは

それほど遠い昔でもないけれど、パイロット免許をもらって、これで自由に飛び回るぞーと小さなExperimental機を買いました。その名も「こよーて」。で、最初にしたことはガソリンポンプの交換でした。まだ優秀なメカニック(financial3.11を知らず、情報では「フォードの某自動車用ポンプが使用できる」とのことで、実際こよーてについていたポンプもその通りだったので、同じ品番の新品に交換しました。買ったばかりの飛行機でもあり、消耗品のポンプは新品にしとこう、というまあふつーの発想ですね。

で、新品だね、と安心しきってさっそく土曜日の早朝に離陸したら、上昇中に

「ばす、ばす」とエンジンが息をつき始めました。

うあああー、と背筋が凍り(このHPで何回かこのフレーズが出てきますが、この時ばかりは本当に背筋がこおりました)、でもばすんばすん言いながらも回ってはいるので、トラフィックパターン(A6をなぞりながらなんとかファイナルに出るんだ!がんばれこよーて!ととにかく上昇したら、こよーては上昇しすぎ、かえって滑走路を飛び越しちゃうくらい高くなっちゃいました。でも低すぎるよりははるかにましで、ファイナルつまり最終着陸経路の起点を遠く、普段飛んだら怒られる陸軍大将のお家の上をあえて降下起点として、普段はやらないフォワードスリップでかつジグザグに降下距離を稼いで降りていったら、接地点はいつものところで着陸できました。


さて、地面ではいきつきをせず全く調子のいいこよーて。いろいろ調べたら、原因はガソリンポンプではなく、ガソリンポンプからキャブレターにつながっているガソリンホースの口径が微妙に大きく、上空でパワーオンにするとホースとポンプの接続部から空気が入ってしまい息つきを引き起こしていたのでした。

ホースを取り換えて解決したかといえばそうもゆかず。

エンジン自体はとても調子よく回るようになり。急上昇しようがどうしようが息をつくことはなくなったのですが、燃料圧力計の針が一定せずに1.5から7くらいまでいつもひゅんひゅん触れてしまっているのです。(本来は4から7までの間で収まるべき)。


燃料圧力計。針が4から7の間に収まるようにウオッチします

で、先輩諸氏に聞いてみたら、それはふつうだよ、変に燃圧計なんてつけるから神経質になるけど、心配いらないよ、なんていうのですが、心配ですよねー、と納得いかなかったところ、教官の一人が「心配はいらんがピシッと燃圧を保ちたいならガソリンポンプはイタリア製の純正品を買ったらいいよ」ということで、800ドルかけて輸入しました。

すると「4から7」の間でおさまるようになりました。あーよかった。

その後5年使っていますが「炎のエンジン職人(financial3.11)」のおっちゃんが取り換えんでよいというのでそのまま乗っています。大気の状態などによって燃圧が2まで下がっちゃうときもときたまあり、一応指を補助ポンプボタンに伸ばしますが、幸い一度も水平飛行中に補助ポンプのお世話にならずに済みました。


イタリア製純正ポンプ。黒いホースも純正品。

離陸の時は補助の電動ポンプも作動させ、2つのポンプで万全の燃圧を保つのが普通。着陸降下の時は、着陸復行の可能性に備えて補助ポンプオンにせい、という人と、着陸降下みたいなパワーオフで補助ポンプオンにしたら、燃圧過剰(供給過剰)でかえってエンジンが止まっちゃうぞ!(実際そういう事故もあったらしい)という人がおり、軽量小型のこよーてにやっぱり軽量の弱小動物が操縦しているぼくの場合は後者としています。

ではでは。。。

 

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