減速ギアがすりへった、プロペラがとまっちゃうぞ!

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減速ギアがすりへった、プロペラがとまっちゃうぞ!

こよーて君のエンジンが大変なことになってしまいました。サラリーマン生活で唯一休暇が取れる年始年末に合わせて、エンジンの定期検査をさらっとすませよう、ということで主治医の「炎のエンジン職人(financial3.11)」格納庫に飛行機を持って行き、まあ前回まででキャブレターやプラグとかは万全だし、マグネト―(B3も取りかえているから今回はオイル交換くらいだろう、と安心していたら、画像のプロペラシャフトⒶと減速歯車ⒷⒸをつなぐ歯車(赤色の部分)の摩耗が進み、今回の定期検査で限界値近くに悪化していることが発覚。このままではエンジンが元気よく回っても減速歯車がすべってプロペラは止まったまんまになっちゃうぜ、なんてそんなマンガみたいな死に方をするところでした、ははは。

落ちてもちゃんと落ちれば死にません。面白おかしく書いているだけです

そこで2000ドルのお金をはたいて新品取寄せたのですがメーカーもクリスマス休暇で未着、炎のおっさんから「とりあえずこのまま飛んでおれ、ただしアイドリングは極力避け、着陸降下中でも2000Rpm以上を保つこと」とのご宣託をいただき、まじめにその通り飛んでいました。それでもちゃんと1月のうちに新品到着し、現在はいい感じで飛んでいます。

減速機というのは飛行機のエンジンに不可欠のメカニズムです。特に、低速飛行で短い滑走路を離陸しなければならない軽飛行機は、むしろプロペラ軸自体の回転数は低めに抑える(3000回転くらい)一方で、4気筒しかない簡素なエンジンは滑らかに回すために高い回転数(5000回転くらい)を保つ必要があり、両者の回転数を合わすために必須の装置です。

上記の図を見ていただくとお分かりかと思いますが、この減速機を噛ませるためにプロペラシャフトとエンジンシャフトが別々になっています。この形式は液冷エンジンに多く、英米のエンジンではプロペラシャフトがクランクシャフトの上にいき、ドイツ系エンジンでは下になっています。

現在はアメリカ系が主流なので、プロペラがクランクの上になっていますが、これはプロペラと地上のクリアランス(距離)を稼いでギア(降着装置)を短くしたいというもくろみもあるらしい。視界はドイツ式の方がよくなります。ちなみにぼくの飛行機のエンジンはロータックスといってオーストリアのエンジンですが、今ふう(アメリカ風)のシャフト配置になっています。

零戦やP47等の空冷星型エンジンは遊星歯車などを使ってクランクとプロペラのシャフトを同一線上においています。

こよーて。エンジンがランディングギアやプロペラに比べて小さいため、減速装置をクランクの上において地上とのクリアランスを稼いでいます。

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