タグ: ブラジル経済

ブログBlog

暴騰株のその後。リート投資の注意点

暴騰株のその後。リート投資の注意点

以前、バブル爆発!の記事において1か月で144%株価上昇(R$4,00からR$6,00に迫った)したリート銘柄「FLMA11」をすかさず売って他の高配当銘柄に替え、2日間の市場取引で年収36万円アップを達成したことを書きました。さらに株価狂乱してR$7,00までいったらまた売ろうと思っていたら、その後2か月になるかならないかでこんどはR$4,00に急落。6か月前の水準に逆戻りしちゃった。

2020年1月17日時点でのFLMAのグラフはこんな感じ

グラフの左端が2019年6月。10月30日が冒頭のピークでR$6,47まで行ったが、乱降下して2020年1月17日時点(青〇)で左端とほぼ同じR$4,09に戻ってしまいました。赤〇の部分が、上記の売り・利益確定した10月末で、平均でR$5,40くらいで売ることができました。わーい!

でも、もしその後1日待っていればなんとR$6,10台で売れていました。しくしく。。。

とはいえ、上記から見るに、最高値はつかめなかったもののまずまずのタイミングで売れていたことが分かります。

そして、FLMAの挙動から、ブラジルリートのひとつの類型を見ることができ。皆さんが将来ブラジル投資を行う際のご参考までということで記載します。

まずブラジルの市場規模はまだまだ小さく、リート市場はさらに小さい。つまり、ちょっとしたハズミでこういう乱降下が起きる。投機筋が何らかのインタレストにより空売り、買い攻勢などをやることが多い。

ブラジルのリート市場はまだまだ生まれたて(といっても30年はたっていますが)。新しい銘柄が日々生まれ、既存の銘柄も日々増資しています。既存の銘柄の株増発による増資が曲者で、機関投資家?あたりが株増発をいち早く察知し、すかさず買い攻勢で株価を吊り上げたうえで高値圏でバンバン売り払い、株増発が実施され株価が安くなったらまた買いたたくみたいなことあり。個人投資家もこれに便乗する「フリッパー技法」を駆使する人もいます。

2019年から2020年は、リート界はどの銘柄も増資に次ぐ増資がみこまれる。これは公然の秘密でもないですが将来リートへの課税(現時点で個人投資家の受け取る配当は課税免除となっています)が想定されており、それまでに各銘柄とも極力資本、株数増発しておきたい。課税制定日以前に売買・発行された株については法の不遡及の原則で課税を逃れる可能性が高いからです。

一方、こういう準備が効果的なのは多数の事業(物件)を対象としているリートであり、FLMAのようにホテル・事務所一棟のみのリートでは事業規模に限りあり株数の増加もないので「増加による株価のインフレつまり価格低下がない数少ないリート」という利点あり。そして上記のとおり1株R$4,00台(ふつうはR$150,00台が多い)とだれでも買える低位株なので、リート初心者がむらがり爆買いの結果1か月で株価144%上昇、「BitReit」なんてあだながつきました。

初心者という言葉はいわゆる一つのキーワードであり。日本も同じでしょうがブラジルも未曽有の低金利時代に突入し(2020年1月で法定金利4%。つい2,3年前は14%だった)、定期預金に安住していた一般の人たちが堰を切って市場投資に大量乱入しています。しかし株は怖くてとても手が出せず(妥当な判断だと思います)、毎月配当が振り込まれて定期預金に似ているリートに大挙して押し寄せている状況。こうして今後数年はリート界は上昇傾向、ブルマーケットを維持すると見込まれています。

構造的なポイントとしての経済サイクルに配慮(別記事で書いたのでそちらを参照)するとともに、初心者投資家の大流入:「イワシの群れ」と呼ばれますが、この群れをうまくつかまえればキャピタルゲインなどで荒稼ぎが可能‐などを抑えるとよい投資ができると思います。

でも本当はポイント的な荒稼ぎではなく、継続的なコツコツ草食投資の方が重要だったりします。
ブラジルリート(倒食)が決め手となり、少しづつインカムゲインを増やしていったらこの写真の飛行機、
車そして格納庫を入手することができるようになりました

ではでは。。。。

Posted by 猫機長
サンパウロ買い出し紀行
ブログBlog

サンパウロ買い出し紀行

サンパウロ買い出し紀行

何年ぶりか、休暇でサンパウロ市およびモジダスクルーゼス市にいってきました。

今回はおおざっぱにわけて①「とにかく食べる楽しみを追及」し、②ブラジリアでは手に入らない「貴重物品」や情報の取得(DAISOに潜入調査など)、するともに③人生の契機となった場所を再訪し初心にたちもどる(この辺はつまらないかも?ごめんなさい)目的で旅してきました。

まず食い物だが、ブラジリアにもありそうでない、しかしないと狂乱する日本食を毎日食いまくってきたぜ!1年分ため食いで危うくおなかをこわすところだった。

その1、すきやの牛丼

その2 串かつ

その3 生やきそばと実際に食べているところ

そして、贅沢のきわみに「お弁当とうぐいすもち(包装では「きなこもち」)の2本立て超豪華版だ!
というわけで5日間「まるかい」に通い続け、レジのお姉さんたちに顔を覚えられてしまったようです。

ちなみに、ブラジリアでは普通の食生活にもどりました

MIOJO Al OLIO (インスタントラーメン。Al Olio)

リベルダーデ(サンパウロ東洋街)には2店の日本書店がありますが、太陽堂のほうは最近手芸関係?に特化してきており、フォノマギが唯一のこる他分野対応形?の書店となっています。(2019年11月付記。太陽堂は潰れてしまったようです。悲しいな)小生サンパウロ旅行したときは自己啓発のためにもなるべく「ネット購入でない本屋さんで出会った本」を買うことにしてますが、年々バラエティが少なくなっていくような感じでさびしいです。。。

というわけで今回買った本は
百人一首今昔散歩
和歌の読み方(意味)やいろいろなトリビアなど、なかなか楽しい本です。

さて、DENSOじゃなかったみんな大好きDAISOですが、そのまえに南米最大の金融街といわれるCENTRO某地区を歩いてみました。
ブラジル銀行

BOVESPA(サンパウロ金融市場)付近。建物の紋章に英国の影響?が見られます。

付近でこだわりの帽子屋さんを発見。早速店主に小生のかぶっていた帽子(実は日本のZETTAという大衆用の安物、上記牛丼の裏に写っているやつ)をみせびらかし、どうだこういう帽子は売ってないだろーと冷やかしたら、まじめに怒って「うちの帽子は格式が違うんじゃー!」などと言い合いになってしまった。別に言い合いをしにいったのではなくて、サンパウロの職人魂に再び触れることができて嬉しいです。

サンパウロだが絶対経営者はブラジリア(あるいはリオ)だぜ、という上記帽子屋さんとは180度反対の店も発見
商品(サンドイッチ)にやたら張り紙をしているへんな看板

よくみたら「売り切れ」。おまえやる気あるのかゴルア!よくサンパウロでこんな商売やってつぶれないものです。
つぎはイタリア人町BEXIGAにある骨董品市場へ潜入しました。

こんなかんじ。本物の骨董に混じってなにげにニセモノの日本刀がおいてあるところに商魂のたくましさを感じます。
こちらはガラス器具を主力としている店
つい、かぶと虫となると写真を撮ってしまいます。

空母のおもちゃ。やはり気になっちゃうんですよね。これも滑走路の一種ですから。。。(ちなみに、上記本物・偽ものについては小生の主観です)。
飛行機つながりで、サンパウロ飛行クラブを訪問。

博物館が併設されていて、いろいろな展示物がありました

DC3旅客機のアンテナドーム

40年代のクラブ風景。ブラジリアはいまでもこんな感じだなあ。。

ファーストソロフライト(教官なしの単独飛行)のときに飛行機に結わえ付けていた旗と「ファーストソロ証明書」

すっちいさんと子猫女性パイロットについての展示

飛行帽。まだ吹きさらしで飛んでいた時代は必需品だったそうです。
場所変わりましてコンゴニャス空港すぐ近くの「飛行気乗りの隠れ家」

ここで航法・航空法規関連の参考書籍を買いました
その他の点描や情報

・今回LARGO SANTA CECILIAそのものにあるホテルに泊まりました(一泊R$65)。

でも驚いたのは宿泊者もフロントアテンダントもみんなアフリカ系で、アンゴラに迷い込んだような雰囲気になってしまった。小生の部屋の目の前が食堂になっており、毎晩アンゴラ人みたいなおにいちゃんが一人いひひひなんてコンピュータをいじっていたが、今考えてみれば警備員だったと理解。朝食時にはなぜか近くの交番から軍警察の警察官が朝ごはんを食べに来ていました(治安上は上策と思います、はい)
部屋に窓はあったがこんな感じでした
・すぐ近く、でもないがSHOPPING CENTER HIGIENOPOLISがあり、そこの本屋で買った雑誌を読みながらSTARBUCKSで休憩しました。

ちなみにISTO E DINHEIROで特集「レアルプランの20年」があり、レアル誕生秘話みたいなすごい記事がいっぱい載っていた。とりあえずの重要データとしては◎レアルが成功したのはまず事前にURV導入など含め国民に十分説明し、公共部門のARROCHO FISCAL(緊縮)など政府の具体的決意・成功の裏づけを見せたから。◎レアルの基礎は①為替管理②インフレターゲット③RSPONSABILIDADE FISCAL(財政責任法等財政管理)の三脚にある。◎しかしブラジル経済の安定にはレアルが国際基軸通貨(ドル、円、ユーロ)として通用するくらい安定・流通しなければならない。このためには中国のような大輸出国(ブラジルは世界25位)となり、貿易とともに巨額の金額が世界をまたにかけて動くようになる必要がある。◎従って、レアルプランの最大優先事項はインフレ沈静ともに国際競争力の強化が必須となる。このためにはインフラ整備や人材育成が鍵である。

・SHOPPING HIGIENOPOLISですが、おとぎの国から抜け出てきた王様やお姫様のようなセレブ(スリマラさんみたいな感じ)が徘徊していて、サンパウロ消費者の豪勢さを痛感(小生は靴磨き少年みたいな感じ)。このショッピングは優良なサービスがそろっているので皆さんがサンパウロに寄った際はぜひ素敵な物品の購入や映画館の利用など活用してください。なお、場所柄かヒトラー等ナチに関する書籍や物品は見当たらず。

・LARGO SÃO JOSE DE BELEMへ行ってきました。

IGREJA MATRIZ DE SÃO JOSE DE BELEM

このLARGO(広場)は大学受験の試験場だった場所で、なぜか「小学校教師のおばさん2人組」となかよしになり、試験のあいまに「合格しようね、がんばろうね」と励ましあった記憶があります。
試験場となった小学校校舎
子猫たちへのお土産のパネトーネはここで買っています。前回来たときは個人経営だったスーパーが今はEXTRAに変わってしまっていました。

その他、スペースがないので簡単な説明にとどめます
大学卒業前後過ごした安アパート(緑色の壁の部分、3階。サンパウロ市ピニェイロス地区)
ブラジルに移住して初めて住んだ家(今はレストランになっちゃいました。モジダスクルーゼス市)
「さうだーで」ですね、というわけで以下リンクして結びとします。ちなみにポルトガルの歌であり、Mariquinhasは固有名詞でありブラジルで言うような悪趣味な意味はないので念のため。

Foi no Domingo passado que passei
À casa onde vivia a Mariquinhas
Mas está tudo tão mudado
Que não vi em nenhum lado
As tais janelas que tinham tabuinhas

Do rés-do-chão ao telhado
Não vi nada, nada, nada
Que pudesse recordar-me a Mariquinhas
E há um vidro pegado e azulado
Onde via as tabuinhas

Recordações de calor
E das saudades o gosto eu vou procurar esquecer
Numas ginjinhas

Pois dar de beber à dor é o melhor
Já dizia a Mariquinhas

ではでは

Posted by 猫機長
ブログBlog

投資家の集い

投資家の集い

リート関連で口座を開いている銀行(Financial1.7b)から夕食会に招かれました。

いちおうブラジリアでも最高級、とされているレストランだけあって、待合室もなかなかシック。

夜7時開始だったっけ?あんのじょう30分遅れでスタートとなりました。ブラジリア中の投資家100名くらいあつまったかもしれん。

夕食会と言っても、銀行側の投資コンサルタントがブラジル経済の現状や今後の展望、そして有望な投資商品をプレゼン、という感じで進みました。
パネラーの講演では 1)米中チキンレースにより世界経済は停滞 2)ブラジルは国民の経済信頼指数が2016年の底打ちから回復を継続していることが示す通り、社会福祉改革による収支正常化と家庭消費の増大によりすこしづつ回復。しかし 3)2019-2020は米ドル$1=ブラジルレアルR$4と低迷、政策金利は5,25% と投資家泣かせが続き、インフレは3.6%(IPCA指標)程度で推移しようとのこと。
なんて毒にも薬にもならない(Blog1.)、ぐぐればすぐに出てくるような情報ばかりでした。投資商品についても、ありきたりのヘッジファンドなどばかりで目新しいものはなく。
というわけで、プレゼンそのものは大したことはなかったが、あとでコンサルタントの人たちと壁際でひそひそ。。。と話した感触では、
―ブラジルの低金利は2年は続きそうだ。やはり低金利に強い投資(Financial1.7c)が勝ち組になるだろう
―やはり社会福祉改革がカギ。改革案の議会突破は織り込み済みだが、どこまで内容を削られるかで今後の市場動向も変わるであろう。長期的にはブラジルの投資はブルマーケット(恒常的に上昇)とみる(ただし現時点では経済サイクルはまだまだ底打ち付近。レアル投資等考えている人は数年のスパンを考慮して注意深くやりましょう)。
―本来安全とみられてきた債券(ブラジルでいうRenda Fixa)はここ2年で金利収入が半減。アメリカで見られている「安全な投資が安全でなくなっている」逆転現象がここでも起こっている。つまり、市場投資でも安定して配当を叩き題しているものがありこの方が安全ということ。ではどんな市場投資がいいの?という人はこのホームページの経済コンテンツをくまなくお読みください(Financial.1.1.)、はははは。。。。
最後に、夕食会で出てきた食事は「上流階級チックですがはっきりいってまずいです」でした(エビがマヨネーズの中に泳いでいるへんなグラタン、サーモンをぱさぱさに焼いたやつ、牛乳臭いおかゆ(自称リゾット)など)。ワインもなく、その辺のスーパーで売っているビールや砂糖いっぱいの炭酸ジュースしかありませんでした。なあんて招待されてタダメシをもらっておきながらなんちゅう恩知らずな!ということではなく。中身はともかく、こうした会合に投資家(Financial. 4.)を招待して、その価値を認めるという催しそのものがグー!合格!ということで感謝しています。

でも、やっぱりハンガーの作業机でパステル(ブラジルのスナック)に安ワインの方がしっくりくるなあ。飛行機生活も投資生活の原動力なので、ぜひ飛行機コンテンツもごらんください。ははは

ではでは。。。

Posted by mobilizze
ブログBlog

フリッパー技法で資産増加

フリッパー技法で資産増加

がんらいがインカムゲイン(Financial1.6)ねらいのリートですが、元本の操作で資産増加を可能とする裏技もあり。その名も「フリッパー」といいます。

何それ?

むかしむかし「わんぱくフリッパー」というテレビドラマがあり。主人公のかわゆいイルカくんの名前です。

でも、別にイルカの養殖に投資するというわけではなく。今回の技法がイルカのジャンプそっくりなのでこの名前がつきました

リートでは、時々「増資」を行います。つまり資本を増加して資金を得、事業を拡大するにあたり、単にリート事業本体会社が借金をするケースもあれば、株の増発(リートでは株というより口といいますが、あまりなじみがないと思いますので株で続けさせていただきます)による増資の時もあり。イルカ技法は後者つまり株数増加の時に適応しています。

さて、本来株を増発すると、1株当たりの株価は短期的には下がってしまいます。そうするとそれまで忠実に株を保有し、買い増していた株主が損してしまうこともあり。リート会社側でも「増発に当たって、一定の株数はもともとの株主が購入する優先権を与える」ことでフォローしています。

この優先権をうまくつかうのがフリッパー技法のポイントとなります。

では具体例で行ってみます。

2019年7月~9月にかけて、VRTA11というリートが増資しました。

増資発表した当時に一株当たりの市場価格はR$130で前後しており。

増資した株の価格は一株当たりR$115(これは市場価格ではなくリート会社が設定するもの)。

そのあと、株主が優先的に購入できる期間が20日くらい設けられ、一般の人たちはそのあとしか購入できないよう設定がなされます。

銘柄・増資によりさまざまですが、今回のVRTAでは株主当たり保有株と同数の増資株を買う権利が与えられました。

もともと1406株を持っていた場合、1406株を買うことができるということです。

ここでフリッパー技法の核心ですが、まずは保有株を売っちゃうことからスタートします。

つまり、1406株XR$130=R$182,780①が売却金として銀行口座に入金。

そして、1406株XR$115=R$161,690②を買い戻しのため銀行口座からリート会社に振り込みます。

結局株数は1406株のままですが、このオペレーションで①―②=R$21,090が口座に残りました。つまり1株も減ったわけではないのに、当初元本(上記①)の11%に該当する金額が口座の中に新たに生まれました、ということになります。

ここで新たに生まれた上記②でVRTAの株をさらに買い足せば、当初①の金額での元本に復帰し、株数は買った分だけ増やすことができ(配当額(Financial1.4a)を増やせる)。あるいはVRTAを買う代わりに別なものに投資もできます。旅行とかキャバクラとかに使うのはだめ。禁止。

一方、この増資プロセスで、リート会社が増資分のみとはいえ自分で株価をR$115にさげてしまったため、短期的には市場値も増資前のR$130 から、10月初旬でR$120に下がってしまいました。でも株主は(優遇措置に乗って新規購入していればですが)R$5得していることになります。1年くらい我慢(Blog13)して持っていれば、R$130台に回復をみこみます。

「売って買う」のが水面を「ジャンプしてまた飛び込む」イルカみたい、ということでフリッパーと呼ばれるようになりました。

ぼくの場合は、上記保有株1406はそのまま、新たにR$115で1406株を買い増ししました。実質はR$130~R$115の下降をカバーするため、平均でR$122に抑えたということですね。つまりフリッパーはやらずナンピン(Blog1)をしたことになります。

株の増発で増資したリートの傾向は、一般的には増資したお金の投資が始まっていない時期は株主数が増加した分だけ株当たり配当額は落ちます。そのうち投資を開始し、その報酬が還元され始め、配当額と株の市場価格は回復し、緩やかに上昇してゆく傾向にあります。

ぼくはあくまで配当狙いなので、こうした長期的な上昇を待って(Blog12)、増資発表の時は市場価格より安値で株を買い足せる好機ととらえています。いっぽうキャピタルゲインを狙って増資発表のタイミングで買い攻勢を仕掛けて市場値を吊り上げ、天井でさっと売り抜けて増資後の価格低下でまた買って得する、という「フリッパー猛者」もいます。みなさんはどちらでしょうか。。。。

Posted by mobilizze
ブログBlog

ブラジル移民110周年

ブラジル移民110周年

典型的な移住者家族(blog26)のお話し。

ブラジルへの移住から何年たったか、夫婦と娘2人の4人家族、不作続きながらなんとか今年は借金も返済できる、というところまで来たとき、下の娘が発熱。どんな病気かもわからないままあっという間に危篤になってしまい、うわのそらで「お父さん、おしるこ」という言葉を繰り返す状態に。はっと、娘が日本を出発するまえの最後の団らんのことを思い出していることに気づいたお父さんは、しかし餅も小豆もなく、どうしようもなくGroselha(ブラジルの赤くて甘いジュース)にチーズの切れ端を入れて娘に。もはやほとんど目も見えない状態の娘は、一口入れるか入れないか「おいしいね」の一言も言い切れないまま絶命。

お餅みたいなのは丸いチーズ
その後お父さんは大農場主として大成。しかし死ぬまでおしるこは食べず、娘の命日はただ先ほどの「Groselhaしるこ」を見据えて涙しながら過ごしたそうです。

この話は、戦前の移民、戦後の移民の話でもあり、また戦前の日本の農村(SpiritualS1.9)の話でもあるとともに、現代のシリアなど難民、難民と一緒にするのが嫌だというのであれば、日本に出稼ぎに行った日系人の家庭の話でもあります。満州引き上げやシベリア抑留、空襲・原爆など日本の過去が世界で繰り返されないよう語り継ぐ記念の日として投稿します。

「おしるこ」の材料。左がチーズ。右が粉末のGroselha
ちなみにシベリア抑留ですごいサイトがあったので共有。

「旧ソ連抑留画集」http://kiuchi.jpn.org/nobindex.htm

ではでは。。。

Posted by mobilizze
ブログBlog

ブラジル経済の基礎知識(概論)

ブラジル経済の基礎知識(概論)

これから数度不定期で「ブラジルに投資するなら?」をお題とした投稿をさせていただきます。まずは、ポイントを抽出してランダムに書き込んでみます。これら項目について改めて記事作成ということになります。

さてポイントたちですが

―ネガティブキャンペーンにだまされるな

―ブラジルとインフレの切っても切れない恐るべき関係

―三脚

―マルサスとブラジル

―ブラジルコストのお話

―移住者のホロコーストとデカセギのホロコースト

―リート銘柄の個別分析

ううむ2019年10月15日時点で思い浮かぶのはこのくらい。将来増殖させてゆくことを希望します。

というわけでちょっと尻切れトンボの終了。「ネガティブキャンペーンにだまされるな(Blog22)」につづきます

Posted by mobilizze
ブログBlog

ネガティブキャンペーンにだまされるな

ネガティブキャンペーンにだまされるな(ブラジル経済の基礎知識①)

ひところ「ブラジル経済」でグーグル検索をかけてみると、「経済危機」、「犯罪」など恐ろしい語句ばかりがヒットされていた時代もあり。

―ブラジルは崩壊寸前の資本主義のいいモデルだ(2018年)

―公務員に支払う給与もない。ブラジル経済は沈没寸前(2016年)

―ブラジルって、治安が悪くて、怖い国なのですね?どう思う?(2014年)

などが、日本の人が抱くブラジルのイメージを代弁していると思います。これらは「知恵袋」からひろって来た一般市民の意見ですが、プロの金融機関などになると

―混迷が続くブラジル経済・政治 – みずほ総合研究所(2016年)

―ブラジル経済の先行きに暗雲 – 国際通貨研究所(2019年)

―ブラジル経済が瀕死なワケ | Forbes JAPAN(2015年)

など、「混迷、不透明、予測不能、低迷」などといったワードが目白押しとなっています。ははは

というわけで、「ブラジルに投資」などと言おうものなら「なんでそんなゲテモノに?」「やめろ、あぶないぞ!」というのがいわゆるひとつの常識的な反応になっていると思います。

でも、ここで重要なのは、ネガティブな情報の羅列(キャンペーン)が、本当のことなのかどうかではなく、ブラジルへの投資が「儲かるかどうか」だったりします。

例えば、「得体のしれない独裁者から核ミサイルをいつ撃ち込まれるかわからず、台風や地震が頻発して「原子力緊急事態」が発令されちゃった」という情報(評判/風評?)が流されている国の通貨が世界有数の安全通貨になっているように、いくら頑張って分析した結果だったとしても、外部の人が想像しながら書いた情報なんて投資判断の材料になんてたいしてなりませんよ、ということであり。「日本政府は隠しているが、原発事故の放射能は日本中を汚染しており内部被ばくで日本人は全滅だ」とか「ブラジルは野蛮で阿鼻叫喚の社会危機、狂乱インフレにデフォルトの国。経済危機が永遠に続く」などというコメントがほんとうかどうか、そんなことを気にする必要はないのです。経済危機だろうがどうだろうが、投資すべきポイント(対象)に投資してしっかり利益を回収すればいいだけの話だからです。

というわけで、具体例で行ってみます。

ちょうどブラジルのハイパーインフレ(Financial3.3)が終息しかかった時代に投資を始めました。その中でも典型的といえる3つの実例を検討してみます。

*超重要:下記の投資を行った期間(1990年代末から2019年)に、460%強のインフレがありました。このインフレを考慮して(その分投資の利益を減少して)計算します。

インフレの計算式(ブラジル中央銀行。大本営発表(Financial3.3)ですがそこそこ信頼可能):https://www3.bcb.gov.br/CALCIDADAO/publico/corrigirPorIndice.do?method=corrigirPorIndice

1.分譲アパート(financial1.8)購入

1996年7月、R$20,000.00で買いました。

2019年2月、R$ 170.000,00で売りました。

この期間のインフレ460,307310 %、修正後R$ 112.061,46

実質利益はR$170.000,00-R$ 112.061,46=R$57,938.54

つまり1996年から2019年のあいだに、289%の純利益(57,938.54X100÷20,000.00)。1年あたり12%の元本価値上昇があったということですね。へえええー!

賃貸に出していた当時の家賃収入は考慮せず。

*家賃を考慮した金額は忘れちゃったので家賃収入0としておきます、ははは

2.リート(Financial1.5)購入

その1:FLMA11

2000年11月、1株R$1,00の値段で買いました。

2019年10月、1株R$5,16で推移中。

この期間のインフレ280,988910 %、修正後1株当たりR$ 3,81

実質利益はR$5,16-R$3,81=R$1.35

つまり2000年から2019年のあいだに、135%の純利益。1年あたり7.1%の元本価値上昇があったということですね。4%ルールは達成している(financial1.11)ものの、低いな、しくしく。。。毎月の配当(Financial1.4a)は考慮せず。

ホテルとビルテナントです。写真出展http://investidorderisco.blogspot.com

その2:SHPH11

1999年12月、1株R$100.00の値段で買いました。

2019年10月、1株R$955.00で推移中。

この期間のインフレ320,991100 %、修正後1株当たりR$420,99

実質利益はR$955.00-R$420.99=R$534.01

つまり1999年から2019年のあいだに、534%の純利益。1年あたり26%の元本上昇があったということですね。すごいぞ!毎月の配当は考慮せず。

ショッピングセンターです。広報資料よりhttps://www.facebook.com/shoppinghigienopolis/

結論:どんぶり勘定ですが、20年間のブラジル投資で、3つの投資先それぞれ利益年あたり12%、7.1%、26%、平均で15%の利率ですね、インフレを引いた後の純利益なので、わるくないじゃん?とか自己満足してます。(10月24日)

つまり、配当を考慮しない元本のみの上昇でも、過去20年間で年当たり15%の純利益が得られたのがブラジルだった、というのが実例として提示できました。ネガティブな情報はあるしその情報は実はかなり本当だった、というのもあるのですが、その情報ゆえに投資をしなかったらこの年率15%の不労所得(Financial1.2a)はなかったということですね。

では、ネガティブな情報にだまされることなく、成果の出る投資をするには?この答えは一言では言えません。本ホームページの経済コンテンツ(Financial1.1)・スピリチュアルコンテンツ(SppiritualS.0)をくまなくご覧いただくようお願いします。

(追記:元本に対する配当の利率は平均で1年あたり6%くらいFnancial1.2b)でいっています。恒常的な不労所得であり、元本の上昇より実は重要だったりしますが、説明は別記事(Financial1.6)ご参照)

ではでは。。。

Posted by mobilizze
ブログBlog

ブラジル経済の実態(前編)

ブラジル経済の実態(前編)(ブラジル経済の基礎知識②)

さて、前回では、どうやらブラジルは得体のしれない怪しい国、と思われている(Blog22)ということを書きました。

というわけで、ほんとうのブラジルはどんな国?ということを現地人(1975年工業移住、当時7歳ぐらい)の視点から書いてみます。「真相はこうだ」

そもそもブラジルは1500年当時ポルトガルにより植民が開始され、農業資源、砿業資源つまりサトウキビだの金鉱だのの供給基地として巨大プランテーションあるいは鉱山といった生産施設が開発され、自然資源を本国に吸い取られる一方で、植民地自体の生活拠点整備がおざなりにされた「収奪式植民地」になりました。アメリカの場合は、イギリスでいじめられた清教徒が、もう帰れない!アメリカを住みよくするしかないんだ!ということで生産施設だけでなく学校、病院、娯楽施設を含めた都市の整備などが進みました。この差が後々までアメリカとブラジルの発展の差に影響することになります。

収奪式モノカルチャー経済(サトウキビ→金鉱→コーヒー、等と時代につれ移行していきます)の生産の担い手は奴隷。多数の奴隷をポルトガルから来た大規模投資家が使役してプランテーション農業、という図式が出来上がります。つまりブラジルの場合ものすごく少数のエリートがものすごく多くの奴隷をこきつかうという極端な社会格差がスタンダードとなりました。

そのうち英国はじめ正義の味方が奴隷労働を糾弾し始め、ブラジルも正義の国なので1888年に奴隷解放(Financial3.7a)し、それまで資本家側(奴隷の主人)が払っていた労働者の衣食住のコストを「自由になったからどうぞ勝手に生活してね」と労働者側に押し付けることに成功。こうしたコスト削減と、コーヒーなどが世界にどんどん売れだした利益を合わせ、第二次大戦では上手に連合国側に味方してアメリカから援助してもらったなどもあり国家としての経済力も次第に整備されてきました。

ここで、ブラジルの暗転が始まります。

1960年代、時の大統領自ら「ブラジルは海岸しか発展しておらん、内陸開発だ」と「50年の発展を5年で達成しよう」をスローガンに大経済開発(工業化など)に着手。

もちろん考えとしてはものすごく妥当で、アマゾン・マナウス商業地区とか、マナウスだけですが経済開発をアマゾンに持っていくことができたり、ブラジルのど真ん中にあるブラジリアの建設に至っては、南部海岸のサンパウロから中央サバンナのブラジリア1000キロにわたりブラジル経済の拡大に成功。現在ブラジルが世界最大(時々2位に落ちることがある)の大豆生産国になったなどの経済発展には、確かにこの政策は貢献しました。

クビチェック大統領と工業化のシンボル「かぶと虫(Blog19)」
しかし、アメリカのように植民の開始から移住者たちが「ここが終の棲家だ、イギリス以上の先進国にするんだ」との覚悟が要求されなかったブラジルは、巨大な農場/鉱山と数えるような資本家の大邸宅があるだけで、その他は何もない原始状態の国になってしまっており。学校もない状況で資本家は子供たちをヨーロッパに遊学、というか大学を出るまで生活させ、その後農園経営に戻ってくる。そして好きな時にまたヨーロッパに遊びに行く、という状況がつづき、マナウスの大オペラ施設とかそういった文化施設は散在してはいるものの、ブラジルの大部分は縄文時代と変わらないんじゃね?とういう状態でした(いまでもそうですけど)。

さて「縄文時代の原野」を先進文明国の都市に変えられないかというと、変えられました。

人工都市ブラジリア。出展はhttps://ja.wikipedia.org/wiki/ブラジリア
ただし、ものすごくお金がかかりました。「砂利まで飛行機でリオから運んだ」といわれるように、まさにゼロからの建設であり。それも無理やり大統領の任期中に完成させるように5年程度で作れという無謀な工事を余儀なくされてしまたっため、建設費は天文学的になってしまい。

そのお金を、借金で賄いました。歴代の政府は、まあ経済発展で収入も増えるから利子込みで払えるじゃん、としており、最初はうまくいきかけたようだが、運悪くオイルショックが勃発。

当時100%輸入に頼っていた原油、そしてすべての経済の基礎となる原油が、天文学的に値上げ。一気にあらゆる金利が爆発的に上昇します。政府は、借金を払うためにたまらず貨幣の増発(価値下落)に踏み切らざるを得なくなり。

このとき、狂乱インフレの火ぶたが切って落とされてしまったのでした。

そして現在のイメージである「経済危機の国ブラジル」に転落。

すみませんここまででかなりの量になってしまいました。次の記事で「狂乱インフレの赤裸々な実像」を記載いたします。ではでは。。。。

Posted by mobilizze
ブログBlog

ブラジル経済の実態(後編)

ブラジル経済の実態(後編)(ブラジル経済の基礎知識②)

さて、前回(Blog23)では、何がブラジルを狂乱インフレにおいやったか、というお題で、ブラジルの国の生い立ちから説明してきました。

今回では「狂乱インフレ時代のブラジルって、どんな生活だったの?」という切り口で現地人(1975年工業移住、当時7歳ぐらい)の視点から書いてみます。「真相はこうだ」つづき。

オイルショックまでは年率10%程度の経済成長を達成していたブラジル。直接投資の奨励、外資の誘致、輸出の奨励、輸入の抑制(100%Nacionalつまり国産化率100%の製品生産達成への努力)などがうまくいき、「ブラジルの奇跡」などともてはやされた時代もあったのですが。石油の価格高騰によりGDP成長率1%程度に落ち込み。国債の価格をインフレにスライドさせ、そのスライド率(INDICE)をすべての価格決定の基準にするINDEXACAO(価値修正(Financial3.3))でインフレを辛くも調整していたのが、80年代から90年代にはいわゆる「4桁インフレ」そして94年6月には前月比50.8%(年率換算13,083%)の文字通り狂乱インフレになってしまいました。

さて、数字や理屈はともかく、市民の生活がどうなったかというと

―購買力激減の恐怖:「毎日高くなる」生活用品を「買えるうちに買っておく」ため、給料日にスーパーが殺人的混雑。

―物価狂乱:日常的に物価が上がり、適正価格の収拾がつかなくなった。「おもちゃのレンジが本物より高かった」「ジャケット(背広)と冷蔵庫が同じ値段だった」などの情報あり。

一日買い物を遅らせると、値段は2倍、3倍になってしまうため、

給料をもらったその足でスーパーに直行する人が殺到(当時の報道写真)

スーパーも連日値札を張り替え。うっかり前の値段のままになっている製品があったりすると

奪い合いの大乱闘ののち、今度はレジでスーパー側とお客のすさまじい喧嘩になった。

当時のスーパーの宣伝から。マーガリン4万クルゼイロ。

2019年10月16日時点では6レアルで売っていました。

つまり

―給料はもらっているが、その給料が生活を賄える金額なのかだれにもわからない。価値が著しく減っていることだけがわかる。

―来月の家賃はいくらになるのか?未払いになりけり出されたら新たな家の家賃は?著しく高くなっていることだけがわかる。電気代、水道代も同様。

―不動産購入など、多額の分割払いは自殺行為(Financial1.8)になった。

―今日買えたパンは、果たして明日買えるのだろうか?

と、生活の根幹を脅かす事態になってしまいました。

つまり、貨幣が崩壊してしまい(1)価値の尺度、(2)交換(決済)手段、(3)価値貯蔵手段として機能しなくなった。そして国家財政の破綻・国家機能(警察、医療、電気、水道、交通、通信など)喪失の危機が発生。

ブラジル政府も黙っていたわけではなく。通り一遍のやり方じゃダメじゃね?とその名も「ヘテロドックスプラン」を連発します。

Plano Cruzado及びPlano Cruzado II 1986(クルザード計画)

Plano Bresser1987(ブレッセル計画)

Plano Verão1989(夏季計画)

Plano Collor 1990(コロール計画)

しかしやっていることはほとんど同じで

預金封鎖、価格凍結、給与凍結と”gatilho salarial(給与の段階的価値修正)”、インフレ計算法の修正、家賃計算の修正、増税、公共料金(燃料、電力等)価格の上昇

こうしてむりやり「凍結」で価格を固定しようとした結果

―供給の枯渇:「原価割れで値上げしなければ売るに売れない」→値上げの再発

―購買力の崩壊:Gatilho はインフレを昂進させ給与増は物価に追いついてゆけず

―国家資産の蒸発:在外準備金の減少→対外債務モラトリアム(1987)

に行きついてしまい。結論としてインフレに逆戻りしてしまうのでした。

一部権力者主導の作為的・強引な措置によりいったんは「奇跡の成長」までいっても、虚の繁栄の最後に待っているのは崩壊だった。とくにコロール大統領の国内口座凍結は国民経済力の破壊による国家自体の貧困化をまねいたと理解しています。

さて、その場しのぎのけれん技(SpitirualS.9)では解決できないことを思い知ったブラジル政府。あっとおどろく解決(SpiritualS.10)は、また記事が大きくなったので次回にします。

ではでは。。。。

Posted by mobilizze
ブログBlog

レアルプラン成功のひみつ

レアルプラン成功のひみつ(ブラジル経済の基礎知識③)

90年代初め。コロール大統領は罷免。イタマール副大統領が昇格し、大蔵大臣にフェルナンド・カルドーゾ氏が就任しました。

この時の経済状況はいわゆる「4桁インフレ」そして94年6月には前月比50.8%(年率換算13,083%)の文字通り狂乱インフレになっていました。

毎日物価が2倍3倍に上がってしまう状況で、

―給料はもらっているが、その給料が生活を賄える金額なのかだれにもわからない。価値が著しく減っていることだけがわかる。

―来月の家賃はいくらになるのか?未払いになりけり出されたら新たな家の家賃は?著しく高くなっていることだけがわかる。電気代、水道代も同様。

―不動産購入など、多額の分割払いは自殺行為(Financial1.8)になった。

―今日買えたパンは、果たして明日買えるのだろうか?

と、生活の根幹を脅かす事態に。貨幣が崩壊してしまい(1)価値の尺度、(2)交換(決済)手段、(3)価値貯蔵手段として機能しなくなった。そして国家財政の破綻・国家機能(警察、医療、電気、水道、交通、通信など)喪失の危機が発生。

という絶体絶命の状況に。

さすがにカルドーゾ大臣(以後FHC)は奇をてらった、かつぎ技(Financial1.6)のけれん芸はせず。オーソドックスの王道で勝負しました。

それが、「経済の三脚」すなわち「経済を支える3つの支柱を構築すること」となって現れました。

レアルプランの要「経済の三脚」

この要諦は

1.為替アンカー:「ドルとの兌換紙幣」となり、レアル(中央銀行と政府)の信用が回復

2.インフレターゲット:金利調整等に基づくインフレ変動範囲の調整により、爆発的インフレのストップに成功

3.財政プライマリー収支の健全化:財政政策の規律維持により、財政面での立て直しに成功

ひとつひとつ説明します。

アンカーというのは「錨」のこと。為替が嵐の中の船みたいに大揺れにならないよう、錨でしっかり安全な港内に「釘止め」してしまおうという施策。安全な港とは、「米ドル」です。「兌換紙幣」つまりいつでも1レアル=1ドルで価値が維持されるよという「保証」が錨です。アンカーが打ち込まれたその瞬間、1レアルは揺るがぬ価値(Financial1.14)を持ったお金に復活しました(実は当時の貨幣だったクルゼイロ・レアルの1ドル相当額であった2750クルゼイロ・レアルを1レアルに変則デノミしたので、新たに生まれたといったほうがいいかもしれません)。

インフレターゲットとは、昂進しようとするインフレを大統領の一声で価格凍結という強権的なやり方ではなく、レアルをドルの外貨準備高と連動した供給量で維持することによってレアルの貨幣としての価値を保ちつつ、金利の上昇によってインフレ圧力を冷却する、というなんてことないオーソドックスな調整法を採用したこと。このためブラジルは高金利国家としての位置から抜け出せなくなってしまうことにもなりましたが。

インフレはお金の価値の不足でありこの不足は実は政府の無責任な財政から発していたところが大きく(そもそも借金でブラジリアを作ったという不純な行為が発端かも?)。これが財政政策の規律維持つまり節約と健全財政の実現により、プライマリー収支の青字化(Financial1.2b)を達成しました。これが3番目の柱です。

この結果、今日1レアルで買えたものは明日も1レアルで買えるようになり。給料日に有り金を全部スーパーで生活必需品に替える必要もなくなって、爆買い消滅による価格の鎮静も始まりました。購買力が戻り始め、しかし供給は続き。生活者の実感としては、レアル導入の初めに値段が高くなったけれど、それ以上上がらなくなったので、無理して買わずに済み、また、売るほうでもコスト割れする低価格で売ることを強制されなくなったので「価格凍結がひっくり返るまで売らないぞ」と供給ストップをしないでもすむようになった。こうして信じられない短期間でインフレは終息し、健全な経済が戻ったのでした(ちょっと極論・大げさに書いています)。

なぜレアルが成功したのか?

とにかく「信用」を基本に置いたから。突然のPACOTE(価格凍結)投下ではなく、Focusレポート(中央銀行による市場や民間への経済情報説明・説得)、金融政策決定会合(COPOM)議事録の発表など、政府がつとめて産業界・国民へ説明し。透明性が増大し信頼の回復に役立った。最後はドルの信認に頼ってなんとか成功した。

正直に政府の財政破綻を認め、財政支出を抑えた。つまり、今までやれパチンコだやれ競馬だ、と散財していた親父が、すっぱりやめて借金なしでも生きていけるようになったみたいな感じ。でも実はそれでも足りなくて、家族の中でお金を稼がない赤ん坊は曲馬団に売り渡して借金を清算した、みたいな感じ。

しかし、なりふり構わぬ財政均衡により、医療や教育が犠牲になり、公的医療機関では廊下の床にまでアテンドを待つ重病患者が転がっているという状況に拍車をかけることにもなりました。こうした弱者切り捨ては貧困層の恨みを買い、共産系のルーラ大統領当選になりました。ルーラ政権やその後のジルマ政権では、「曲馬団に売られた子供を取り戻すため」に「みんなのブラジル(Brasil Para Todos)」というバラマキ政策をやってしまい。財政赤字(Financial1.2b)が拡大し、狂乱インフレに逆戻りか?という懸念が発生したため、共産主義者を除く国民が「汚職疑惑のある奴でなければ誰でもいい、とにかくアカを大統領から外せ」と、たまたま出てきたボルソナロが大統領になりました。

さて、ついに、この「狂乱インフレ三部作」の一番重要なまとめにたどり着きました。「為替や金利が大きく変動し、予測不能のブラジル」に投資するかどうかは、なにを基準・根拠にして判断すればいいのか?

それは、ずばり!「経済の三脚が守られているか否かを見極めることにつきる」です。

つまり、為替が安定しているか。そのために金利を過不足なく調整しているか。そしてそもそも台所事情は青字か。これがOKであればブラジルへの投資もOKです。

で、2019年10月時点での3脚がどうかといえば

◎1ドル4.15レアルでレアル安すぎ。ただし

◎世界のマイナス金利、ブラジルもリセッション傾向にある中、金利も低くすんでいる(政策金利5%)つまりインフレの抑え込みに成功している。

◎そして一番の懸念である社会福祉改革が議会通過し、財政健全化が望める。

ことから、まだまだ経済サイクルは後退期から回復期の底にあるけれども、今後は成長が望める、と考えています。

もちろん個人的見解であり、投資は皆さんの自己責任でお願いします。

最後に一言。FHCにしろボルソナロにしろ「医療福祉」「基礎教育」といった大切な赤ん坊たちを見殺しにすることで経済均衡を危うく保っている状況(国自体が福祉的なアルゼンチンとは真逆)。こうした赤ん坊たちを「曲馬団(困窮のどん底、ホロコースト)から買い戻す経済力」が一日も早く得られることを切に望んでいます。

ではでは、ちゃんちゃん。。。

経済サイクル

Posted by mobilizze