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渦と揚力

鳥も飛行機も、翼によって揚力を得て、飛んでいます。

どちらもつばさですが、飛行機の主翼がまっすぐ伸び切った状態で固定されているのに比べ、鳥の翼は自由に折りたためるようになっています。

鳥の手の骨格は、人間に比べて羽ばたくのに特化して進化したことがうかがえます。

https://www.city.kasaoka.okayama.jp/site/kabutogani/24359.html

 

 

鳥の場合、指は親指、人差し指、中指しかありません。

その一方で、手の甲の骨(手根骨、中手骨)が異様に発達しています。

これが、のちに述べる飛行機と鳥の翼の違いに大きくかかわってくるので、覚えておいてください。

さて、飛行機の翼は、翼上面と翼下面を通る空気の流れに圧力差を生じさせて、圧力の低いほうすなわち上方に飛行機を引っ張る、吸い上げる、押し上げるという仕組みになっています。

http://www.jsme-fed.org/experiment/2010_2/002.html

 

 

圧力差の作り方ですが、黎明期は単に平べったい板に迎角をつけて、だったのが、湾曲をつけた、いわゆるゲッチンゲン翼になり。現在では翼内に燃料タンクや主脚を格納できる厚翼型が主流になっています。

https://japaneseclass.jp/trends/about/%E7%BF%BC%E5%9E%8B

 

 

飛行機が実現可能になったのは、揚力と推力を分けるというひらめきがあったから。

レイノルズ数など、いろいろな定理によって、羽ばたきによって前進ができるのは大きくても鷹だのなんだの(隊長1メートル、翼長3メートル)までであり、人間みたいな重たい生き物を飛翔させるような巨大な翼になると、少なくとも人間の科学力、技術力ではとても羽ばたきなんて不可能ということがわかり。

*要すれば、体がでかくなるほどレイノルズ数の作用によって羽ばたきより滑空が効率的となり、逆に昆虫レベルになるとほとんど常時羽ばたいていないと飛べなくなるらしい。225 ›ð’à ›Ífià9.2 (jst.go.jp))

つまり、エンジンで飛行機を前進させ、生じた向かい風を翼にあてて揚力を得る、という分担によって、はじめて飛行機は飛べる物体となりました。

一方、鳥はどんなかというと。

翼のみで、揚力と推力を生み出しているのでした。

鳥の翼は、胴から手のひらの付け根までは、ブレリオ機みたいなゲッチンゲン翼型をたもち、揚力を発生させ。

そこから先の、手の甲から指先までの翼をうまく使って推力を生んでいるのでした。

バドミントン/シャトルコック/羽毛球の飛行 (fc2.com)

 

 

推力を受け持つ「初列風切羽」は、上に羽ばたいたとき、風圧で隙間が開き、うまく抵抗が出ないように空気を逃したうえで、下(斜め下)に羽ばたくときは、ぴたりと閉じて、巨大なうちわみたいに前進のための推力を生むことができたのでした。

この間、揚力を受け持つ「次列風切羽」はいいぐあいにゲッチンゲン翼型を保つらしい。

新たなる飛翔伝説~鳥類の翼 | 川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba (ameblo.jp)

 

 

効率としては、やっぱり翼はぜんぶ揚力に使って、推力はエンジンで。。。。という方がいいですけど。

というわけで、鳥と飛行機は、揚力という面では、根本は同じ原理を共有しているのでした。

深いところで分かりあっているのですね。

京都人と大阪人の間柄みたいなものかもしれん。

というか、翼というものはみんな同じ原理を共有しているんじゃないの?

いやいやそうとも言えないんですよ。

鳥や、特に飛行機では絶対にうまくいかない原理で飛んでいる、恐ろしい生き物がいるのです。

その名も「昆虫」

昆虫も翼を持っていますし、鳥や飛行機と同じく翼により揚力を生み出しています。

でも、昆虫の翼は、体に比べて小さく(蝶みたいな、でかい翼のもいることはいる)鳥や飛行機と同じやり方だと、到底飛ぶことはできない。

そこで、昆虫たちが編み出した揚力発生の秘法があり。

それが「渦」です。

乱流です。飛行機を失速させ、墜落に導く剥離気流です。

ぎゃあああー!

飛行機が揚力を得るためには、いかに渦を作らず、翼に沿って滑らかに気流を導くかが勝負となっており。

以下の図で説明するとわかりやすいと思いますが。。。

スバリズムレポート第2弾「航空機はなぜ飛ぶのか?〜飛行機が飛ぶ原理とは〜」 | スバルショップ三河安城 愛知県 (chubu-jihan.com)

が、いい感じに飛んでいる状態。

になると、翼の後部上面にうまく気流が流れてくれず、その分揚力を失ってしまい。

この状況でも飛べることは飛べるが、制御不能一歩手前の恐ろしい状況。

さらに悪化するとこうなります。

https://www.researchgate.net/figure/Photograph-of-an-aerodynamic-profile-in-a-wind-tunnel-showing-the-flow-detachment-in-the_fig1_344149720

 

 

翼の上面全体に剥離が広がり、乱流の渦によって揚力はかき消され。

待っているのは墜落です。

というわけで、飛行機乗りにとって「渦」というのは呪いの言葉だったのでした。

さて、昆虫です。

昆虫の翼に、どんな感じで気流が流れているのかというと。。。

生物を規範とした超小型飛翔体の空気力学的課題研究の発展と挑戦(その2) | Science Portal China (jst.go.jp)

 

 

渦だ?ぎゃあああー!

かぶと虫くんに聞いてみました。

「どうして昆虫の翼は渦がでまくりなのに、飛べることができるの?」

その答えは

世界の名車かぶと虫

 

 

ええええ?

以下の学術論文に詳しく書いてありましたが。。。

「昆 虫飛 行 の 流体 構 造 連 成 モ デ リング* (第1報,自 動的な翼の回転 と揚力発生の 2次 元数値解析 による検討)」  _pdf (jst.go.jp)

難解な文書であり、結局なんのことかわからなかったのですが、昆虫が揚力を獲得する秘法らしきものとして

「マ グヌス効果と 同 じ原理で発生す る(回 転循環)」

と書いてあり。

マグヌス効果というのは、くるくる回っている円筒や球体に気流が当たると、その気流がすさまじい渦を生み。

https://en.pic2.work/r/liveplus/1590900370/

 

 

上の画像では、ビール缶みたいなやつがくるくる回っていますが、その回転と気流の作用で、渦が缶の左下から左斜め上に抜けていき。その結果、缶には下向きの「揚力」が発生して、下に向かって押し下げられるそうである。

この作用を活用したのに「ローター船」があり。

ローター船

https://japaneseclass.jp/trends/about/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E8%88%B9

 

 

4本の煙突みたいなやつがローターで、これらがくるくる回ることで、本当に前へ進むことができるらしい。ただし、スクリューと併用、というのが主流らしいですけど。

昆虫たちは、なんと翼でこのローターセイルと同じ、というかそれを凌ぐ効果を生み出しているらしい。

要すれば、渦が生み出す空気の動き?圧力?によって、翼、そして体を吸い上げ、浮き上がらせているということらしいです。

ううむすごいな

具体的には、「前縁渦」というのがあり。

InsectFlight – 千葉大学|生物機械工学研究室 (chiba-u.jp)

鼠色の「物体」が昆虫の体で、それを取り巻くいろいろな色のやつが翼とその前縁流らしい。

 

 

もうちょっとわかりやすいのを見つけました

なぜ昆虫は飛べるのか? – 蚊の特殊な飛行メカニズムが明らかに | academist Journal (academist-cf.com)

 

 

これが「蚊」になると、「後縁渦」というのまで生み出すらしい。

なぜ昆虫は飛べるのか? – 蚊の特殊な飛行メカニズムが明らかに | academist Journal (academist-cf.com)

 

 

こうして、昆虫たちはホバリングのすさまじい反復によって空中に静止したり縦横に飛んでいる。

きっと、深いところでヘリコプターと分かり合っているのだろう。

ところで、すべての昆虫がぶんぶん羽ばたいているかというとそうでもなく。

トンボは、あまり羽ばたかなくて、滑空したりしています。

こちらは、渦だけど飛行機の主翼みたいに作用しているという、いよいよわけのわからないからくりですが、長くなるので、別の記事にします。

ー0-

小さな軽飛行機で飛んでいます。

そのへんを飛んでいると、ふと鷹が横によってきて、目があったりします。

また前上方から下方に風防をかすめて滑空していく鳥もおり。

なんか鳥たちの世界を覗くことができたかも?なんて幸せの一瞬です。

鳥に比べたらとてもぶきっちょな飛び方しかできない飛行機ですが、人間にとってとても大切な発明かなと思っています。

ではでは

Posted by 猫機長
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偵察機の話

軍用機と言えば、武器弾薬をぶっぱなして敵を爆殺するというイメージがありますが、一発の銃弾も持たずに敵陣深く飛んでゆき、でも戦争を左右するような重要な役割を担う飛行機があります。

それが「偵察機」

前線においては、後方における敵の状況は分からず。一見いかにも脆そうな敵の防御網の後ろに想像を絶する火砲陣地を隠しているかも?など、後方の敵情を知ることが勝敗のカギを握っています。

「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」。

ナポレオンのような天才は、ロシアやプロシアの軍隊の動きを見て、その後方における実情を見通し、各個撃破などしましたが、飛行機の出現で、天才でなくてもふつーに敵の弱点などを探ることができるようになった。

第一次大戦当初は、連合国側も同盟国側も偵察員を乗せた飛行機を飛ばして敵情を探り。非武装だったので、途中で敵機と会っても、互いに挨拶して通り過ぎたらしい。

軍用機は偵察機で始まったということですね。。。

そのうち、機関銃を乗せても自らのプロペラを打ち抜かないですむ同調装置の発明によって戦闘機が広く使われるようになり。挨拶どころか、互いに56しあうようになりました。

同調装置によって、機軸に射線を合わせることができ、命中率が劇的に向上した

http://greendragon.car.coocan.jp/mywksothcamel02.htm

 

 

さらには爆撃機など、派手に敵を56しまくる飛行機が生まれたので、偵察機は目だたなくなりましたが、しかし偵察機が戦況を左右する重大なカギを握っていることには変わりはなく。

ミッドウエーで、せっかくアメリカ機動部隊を見つけた偵察機が、通信機の故障で味方に情報を送ることができず。日本側が空母4隻を喪失する重大な原因の一つとなるなど、偵察機はゲームチェンジャーとなる要素を持った恐ろしい飛行機なのである。

そんな偵察機とは、どんな飛行機なのか。

その1:長大な航続距離

第二次大戦の欧州戦線では、常時数百機に上る巨人爆撃機の編隊が雲霞のごとくドイツの主要都市を覆い、ドイツの工業を壊滅に追い込みました。

しかし、数百機とはいえ、一度に爆撃できる目標は限られている。主要都市といっても、ベルリン、ドレスデン、ライプチヒ、ハンブルグ、ミュンヘン、ケルンと、いくらでもあり。

どこがドイツ産業の生命線なのか?

スパイだのなんだのからの情報から、どうやらドイツのアキレス腱は「ボールベアリング工業」ということが分かってきた。この生産工場を灰燼に帰してしまえば、メッサー戦闘機もティーゲル戦車も動けなくなってしまうぞ!

そのボールべアリング工業は、シュヴァインフルトとレーゲンスブルクに集中しているらしい。

しかし、爆撃を成功させるためには

◎「シュヴァインフルトとレーゲンスブルク」のどのへんに諸工場が集中しているのか。

◎これら2都市に達するまでに、ドイツはどのような防空陣地を構築しているのか。

◎周辺のどの基地から、どのくらい数のメッサ―が飛んでくるのか

◎工場と住宅地がどんな感じで隣接しているのか。工場に爆弾を落とすつもりが、周辺の住宅街を焼き払うだけになってしまわないか

◎爆撃後の退避路は?イギリスにもどるか?あるいはアフリカへ向かうか?

要すれば綿密な爆撃計画が必要であり、計画策定に必須な上記の情報を収集したのが偵察機だったのである。

すみませんシュヴァインフルト‐レーゲンスブルク爆撃の偵察自体に使われたのかはわからなったのですが、こうしたドイツ内陸への偵察に重要な役割を担った偵察機があります。

その名も「スピットファイア」

あれ?スピットファイアって、ドーバー海峡を越えるていどで燃料切れになっちゃうんじゃなかったっけ?

そのとおりです。でも、それは戦闘機型です。

機銃とかを下ろして、写真機と燃料タンクを増設した偵察型のスピットファイアがありました。

ドイツの奥地まで侵入していったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
動画Spitfire over Berlin https://www.youtube.com/watch?v=ljqPi-aVh8M
この映画ではベルリンまで行ったことになっています

 

 

要すれば、フツーの軍用機では到達できない航続距離が偵察機の特色ということですね。

その2:卓越した高空性能

軽飛行機で飛んでいて「もっと高く飛べたらなー」と如実に思います。

こんな飛行機で飛んでいます

 

 

性能上は、別にFL095(高度3000メートル)まではらくらくなのですが、ジェット旅客機の航路と干渉しないように、軽飛行機はせいぜいFL075(高度2500メートル)までしか飛べないことになっており。ぼくが日常飛んでいるブラジリア空港近辺では高度上限が原則5200フィート(1700メートル)なので、感覚的には低空をはいずり回る感じになってしまっています。

管制空域を脱して、2500メートルまであがると、うって変わって周辺の景色が見やすくなります。

高度が高ければ高いほど視認・視察できる範囲は累乗的に拡大していくのである。

日本が世界に先駆けて作った戦略偵察機の「百式司令部偵察機」も世界最高峰の高空性能をもっており。

「写真屋のジョー」「ビルマの通り魔」といわれ、日本陸軍いくところその最先端には必ずこの飛行機がいた。

隼がかくかくたる戦果を挙げることができたのも、常に百式偵察機がはるか奥地の敵情をめんみつに伝えたからという意見もあります。

百式偵察機は、与圧装置を備えたB29とも互角の高度まで上がれたほか、開戦当時は米英の戦闘機が追いつけない俊足を持っていました。

 

 

高高度というと「U2」偵察機が代表的です。

高高度すぎて、U2のパイロットは宇宙服みたいなのを着て、酸素供給を受けないと一瞬で凍死してしまうらしい。

機体の方も、無理やり高高度まで上げているため、機体の安定が悪く、ちょっとでもパイロットが制御を間違うと、バランスを崩して失速していまうという恐ろしい飛行機になってしまいました。

U2偵察機 https://news.yahoo.co.jp/articles/12c998b40a205dc218f41092be678598a3e4aa9c

 

 

その3:速力

「我二追イツクグラマンナシ」

マニアの間では有名な言葉です。

彩雲偵察機というのがあり。当時最新の「誉」エンジンを積んで、日本機では達成できなかった高速性能を得ることができました。

武装を持たない(写真機と燃料でいっぱいっぱいの)偵察機にとって、スピードが生命線です。

ただ、日本の場合、悲惨なのは「我に追イツクグラマンナシ」で、はっきり言って鈍足の艦上機グラマンは振り切れても、米陸軍航空軍のピーシュータ―(追跡戦闘機)であるP51やP47には捕まって、哀れ火だるま、撃墜されてしまったらしい。

「誉」とはいえ、グリフォンとかのバケモノエンジンなどには比べるべくもなく。

非力なエンジンを120%活用するため、エンジン直径ぎりぎりに胴体を絞り込んだ、流麗というよりは悲痛な機体をみるにつけ、なぜ日本はこんな絶望的な工夫に訴えた飛行機を作ってまで戦争に突入しなければならなかったのかと、悲しくなります。

https://onemore01.blog.ss-blog.jp/2016-10-31

 

 

一方、余裕しゃくしゃく、なにげに優秀なエンジンをなにげに天才なパッケージでつつみ、大成功したのが「モスキトー」。

こちらはなにもいうことなし。デハビランドの双発機は、初代コメットやドラゴンラピードなど、とにかく美しいですね。。。

https://ameblo.jp/rx7fd3s917/entry-12491186336.html

 

 

最後は、やっぱりアメ公について

Dissertação ProfHistória Unespar_Sidney Catelão.pdf (capes.gov.br)
 

 

上の画像は、1942年にブラジルで販売されていた「リーダーズ・ダイジェスト」ポルトガル語版の広告です。

「一門の機関砲もなしに日本人を撃破」というタイトルで、以下要約ですが

「非武装のP38がラバウルの日本基地に低空偵察を敢行。写真撮影を終えるまでに零戦から銃撃され、エンジン1基がストップしたが、そのまま8キロ上昇し多数の零戦を引き離した。この写真は、サンゴ海海戦の勝利に大いに貢献した。ロッキードの飛行機はすごいぞ!」

はっきり言って、片肺飛行で8000メートル上昇なんて無理です。これは脚色でしょう。

でも、ほかの部分、つまり零戦の機銃でボコされながらも、零戦にはない上昇力と速力でまんまと多数の零戦を「まいた」というのは事実かもしれん。

P38にしろモスキートにしろ、偵察だの戦闘だの爆撃だの、なんでもござれの余裕しゃくしゃくの飛行機を無数にそろえた米英と、彩雲など、一つの目的に特化してなんとか世界を凌ぐ飛行機を作ろうとした日本。やっぱり食い物が違うのかもしれませんね。

ではでは

Posted by 猫機長
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アメリカでジェネアビが盛んな理由

ジェネアビってなに?

ジェネラルアビエーションの略です。軍などの公的組織や、JALみたいな国策航空会社などを除いた、個人起業家の経営するエアタクシーとか、たんにレジャーでセスナに乗っている個人パイロットとか、そういった人々で構築される航空コミュニティのことです。

アメリカでは、18歳の少年から60越えのじっさままで、無数のレジャーパイロットがおり。オシュコシュの航空イベントなどでは、二次大戦の戦闘機や最先端のジェット戦闘機が、自宅の庭で組み立てた自作機と同じ会場で展示されたり、とにかく民間における航空産業の浸透というかすそ野が桁違いに広くなっています。

https://airshowstuff.com/v4/tag/airventure/

 

 

一方、国によっては、自作機とかは河原桟敷の滑走路に追いやられて、一点飛行すなわちせいぜい滑走路周辺の空域をぐるぐまわるだけしか許されていない、なんていうのもあります。

さいわいブラジル在住なので、自作機でも免許(LSAパイロット)を取れば、エアラインの旅客機にまじって地方空港に離着陸でき。アメリカを見習っている国の良さを感じます。

LSAやULP、自作機を排除しようとする国の気持ちもわからないではない。羽田だの成田だの、狭い日本の大きくても着陸のしにくい(日本は気流が荒いです)空港に世界中から旅客機が押し寄せ、その着陸経路を横切るとは言わないけれどそれに近い感じで無数のヘリコプターが乱舞している状況では、ただでさえ管制官とか、「狂うぞ!」なのに、さらにのこのこと自作機が飛んで来たら。。。「しっしっ!消えろ!来るな!」と言いたくなる気持ちもわかります。

ちいさなLSA(自作機。でも完成品を購入)に乗っています

 

でも、ニューヨークやアトランタも同じですよね。。。。

確かに、アメリカにはカナダとの国境とか、人っ子一人いない自由な空域も多いけれど、それにしても政府が全力で自家用機の普及をバックアップして、文字通り日常の足としてセスナとかを使いまわす民間パイロットが無数にいるのです。

そんなことをしたら、エアトラフィックが渋滞して、管制が困難にならないのだろうか?

アメリカは、実はあえてエアトラフィックを「混雑させよう」としているのです。

それには、恐ろしい理由があります。

その理由の名は「マリアナの記憶」

南太平洋に、マリアナ諸島という美しい島々があります。

第二次大戦で、日米の決戦場になり。敵味方それぞれ500機以上だったか?が入り乱れて、大空中戦が繰り広げられました。

日本は当時世界一だった零戦。アメリカは新鋭のグラマンを投入し、飛行機の性能は互角でした。

その結果、引き分け、ではなく。

日本側はほとんど全機撃墜され。アメリカはこれまたほとんど無傷という一方的な勝利となりました。

日本機がまるで農場の七面鳥みたいにやすやすと撃つ56されたため、米パイロットの間で「マリアナのターキーシュート(七面鳥撃ち)」として有名になってしまいました。

パイロットの技量に差がありすぎたのである。

1941年12月に始まった太平洋戦争ですが、マリアナ沖海戦の1944年までに、日本側は歴戦のパイロットはほとんど4んじまい。

それでも飛行機の方は、なんとかマリアナまでに数をそろえたのですが、パイロットがいないじゃん、ということにいまさらに気づき。

Pixabay無料画像

 

そのへんの子供たちを「少年飛行兵だ」などとかどわかし、たいして訓練もしないうちに、とにかく員数をそろえるため、前線へ送り出してしまった。

とある空母の整備長の記憶として、以下のようなのがあります。

ある少年飛行兵が、整備長に対して

「整備長どの、私は離艦(離陸)はできますが、着艦はできません(技量未熟)。しかしながら、御恩にはかならず報いてまいります。ありがとうございました」

つまり、いったん発艦すれば、燃料や銃弾の尽きるまで戦い続け、最後は敵に体当たりするということです。

整備長は、この飛行兵が出撃したのち、男泣きに泣いたそうです。

陸上の滑走路になんとか着陸できる程度では、とても空母への着艦は不可能。

 

 

一方アメリカはどうだったか。

もちろん開戦から数年の間に、多数のパイロットが負傷などで戦線を離脱。というか、負傷などしなくても、一定の回数の戦闘をこなせば、ご褒美として休暇をもらい、後方で素敵女子とダンスなど楽しんでいたらしい。

アメリカの場合、その辺から子供をさらってこなくとも、十分な操縦技量を持った民間パイロットたちが、普段からエアトラフィックで通信しながらいくらでも飛んでいたのでした。

こうした民間パイロットが補充に押し寄せ。

若くて生きのいいのは、空戦技術を教えて戦闘機に乗せ、人56しに使い。年寄とか運動神経の鈍いのは、教官として、初級操縦訓練に臨む若者たちが前線へ56されにいくための調教をさせ、あるいは座学の教官として気象なり航法なり、航空通信なりを教えさせた。

こうして、アメリカは1万5千機生産したグラマンの全機に、そこそこ訓練を積んだ優秀なパイロットを乗せることに成功したのでした。

アメリカの場合、平時からジェネアビ(民間航空)を奨励することによって、軍隊がお金をかけてカデット(候補生)を養成するのは最小限にしておいて、あとは必要に応じて民間が自費で養成するパイロットで置き換えるという準備をちゃくちゃくと進めていたのです。

未確認情報ですが、F-16のパイロットを養成するのに約500万ドル(約7億円)かかるらしい。

エアラインパイロットの場合、航空大学校とかは軍(自衛隊)の予算外だし、ANAだのなんだのの自社養成では、文字通り民間が費用負担してパイロットを養成してくれる。

レジャーパイロットなんて、自分の財布からお金をはたいて飛行学校に行き、免許を取ったら今度はセスナを買って業界を潤すわけですから、軍から見ればうはうは!ですよね。

ちなみに、ぼくがLSA免許取ったときは、総額で100万円くらいかかったですかねーもちろん軍から見れば雀の涙でしょうが、こうした個人パイロットの増加はやっぱりうはうは!です。

これは、戦時ともなれば、軍がお金をかけて養成した純粋培養のパイロットは重要な戦線に使用する最先端の戦闘機用にとっておき、一方で、携行対空ロケットとか地上砲火の餌食にして敵の弾薬を消費させるための、「どうでもいい」COIN機や観測機には、民間からの招集でまかなうことができるからです。

セスナ観測機。ちょっと古いけど https://planesoffame.org/aircraft/plane-L-19

 

 

ああ無情。。。

要すれば、国防意識の充実したアメリカはじめ西側諸国の指導層にとって、民間パイロットなんて、戦時のためのスペアとして、日々自腹で訓練させられているかわいそうな存在にすぎないということである。

書いていて思い出すのは、とある空軍軍人が「空軍機は、機体にストレスをかけたくないので、気象条件が悪い時には飛行を見合わせるが、民間機は、とにかく運航ダイヤ通りでないと会社がつぶれるので、ITCZ(熱帯収束帯)だろうが積乱雲だろうがお構いなしに突っ込んでいく。とてもそんな狂ったまねはぼくにはできない」と言っていたことです。

言い換えれば「ITCZにおける機体へのストレスの観測及び最も安全性の高い通過方法の研究」について「軍に肩代わりして研究・実験してくれてありがとうね」という意味なのです。

でも、こうしたやり方で、軍を責めるわけにもいかず。

第二次大戦では、ビルマから中国へ米英の空軍輸送機がヒマラヤを超えて物資を輸送しましたが、当時は民間の定期便などはなく、手探りの状態で飛行決行するしかなかった輸送機の半数近くがヒマラヤ越えの乱気流で墜落したそうです。

ハンプ越えと言われた難所で、投入されたC46輸送機

 

 

軍から見れば、平時から情報収集をしておくことがいざというときの生き残りに直結するということなのですね。

というわけで、皆さんがジェット旅客機で空の旅をしているとき、じつはCAさんとかが「機内の酸素濃度を低めにしたら、ある客は酸欠ですぐ寝た。でも別の客は酒で酔わせても平気で起きていた」とか、「エコノミー症候群を起こさせるためのアテンド方法の実験」など、いろいろな情報を蓄積して「生きた家畜(兵員)の輸送に係る実験」なんて言って空軍に提供しているかもしれませんよ?ゆめゆめご油断なされるな、とおどかして、終わりにします。

ではでは。。。。

 

Posted by 猫機長
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紫微斗数と飛行機③

これまで、

◎武曲星、破軍星、天相星

◎巨門星、天機星

について書いたので、それらも見てね!

封神演義、という神話があり。

殷王朝が倒れて周王朝が生まれるまでの壮大なストーリーを、楽しい物語の形で綴っています。両王朝の英雄たちを紫微、貪狼、巨門、廉貞、武曲、破軍、天府、天梁、天機、天同、天相、七殺、太陽、太陰の14星になぞらえて、それらの星の性格や、生年月日にこれらの星たちが夜空のどこにいたかで、恋愛とか仕事とかの運勢を占うことできます。

風神演義。左が殷陣営。右が周陣営。https://kknews.cc/zh-hk/history/l2b8242.html

 

 

ランダムに、特徴的な星たちについて記載してみます。

◎太陽星:「陰ひなたのない情熱の人」

貴族的、外交的、名声、といったいい意味があります。目立ちたがり屋ですが、単に視線を集めたいだけらしい。

https://services.shen88.cn/ziweidoushu/taiyangxing.html
 

 

これだけなら幸せなのですが、紫微斗数の占いでは、星の「回座」すなわち運勢マップのどこに出るかで「輝きの違い」が出てしまい。

◎ 廟(びょう) ○ 旺(おう) △ 平(へい) × 落陥(らっかん)があり、特に落陥は、大凶の妖兆となってしまうのでした。

太陽性が落陥すると、「へそまがり、傲慢で、ギャーギャーと闘争好き」など、暗転してしまいます。

というと、こうなりますよね。。。。

その1:ブロシュMB152

http://ww2fighters.e-monsite.com/pages/marcel-bloch-mb-151-mb-152.html
 

 

模型マニアとかはお気づきでしょうか、フランスの飛行機はへそまがりです。

というと怒られそうなので「フランスの飛行機はアートです」

ぱっと見は、フランスなのになんかあか抜けない、四角い飛行機ですねーくらいなのですが、曲がっているのです。

三面図をみると。。。

https://www.the-blueprints.com/blueprints/ww2planes/various/82252/view/bloch_mb-152/
 

 

エンジン(とカウル)がひん曲げられて取り付けられていたのでした。

ピストンエンジンでプロペラを回す飛行機は、エンジンのトルクとかプロペラの後流とかで、機首をふつう左に振ろうとする癖が生じます。

というわけで、垂直尾翼をもともと右に偏向するように取り付けるとか、いろいろな策がとられ。ぼくが乗っているような、エンジン出力の小さい軽飛行機では、単に方向舵にタブを付けるだけ、というのもあります。

紙飛行機とおなじで、手でひん曲げる固定タブです

 

 

MB152のばあいは、エンジンごと機体中心から左に向くように斜めに取り付けてしまったのでした。ははは

ほんとうは右に向くように取り付けるべきだが?

この飛行機は右に偏向する癖があったようで、エンジンは左向きなのでした。

カッコ悪いうえにへそ曲がりですねえ。

ちなみに、プロペラ軸を偏向させる、というのは、今どきの富士T5及びT7練習機でもやってます。


 

 

練習機 T-5 (fc2.com)
 

 

プロペラスピナーの方向に注目。こちらは素直に右向きの偏向で、デザインもなにげに流麗。MB152みたいな、フオーブな取り付けとは一線を画しているようです。

野獣派(フォービズム)絵画。Charing Crossの橋(1906年、ドラン作)
 

 

さらにもう一つ、US2飛行艇も「「左傾左旋」のクセを緩和するべく、エンジンの取付け向きが正面に対し右に3度ずれた向きに配置(Wikipedia)」しています。

その2:シュド・エスト SE.100

もう一つ、けったいなやつを。

SE100 (nags-gallery.com)
 

 

なんかかわいいですねえ。空飛ぶフランスパン。

なぜこういう姿になったか?論理的な説明が見つかりませんでした。

まあまあ。アートだからいいじゃない。

 

 

その3:ルデュック

https://ai.2ch.sc/test/read.cgi/newsplus/1556142351/l50
 

 

とんがりコーンの部分がコクピットになっているという、絶対パイロットから好きになってもらえないかわいそうなジェット試作機。

Leduc 022 (morewin-media.de)
 

 

「はっきり言って、あんたモテないでしょ」と言われまくりなのだろう。

おっとこのブログに出てくる飛行機はみんなプロペラ機のはずだが?フランスだからいいんですよ。

そのへんの空を軽飛行機で散歩したあと、フランスパンとワインのひととき。
 

 

◎太陰星:「コメット星からやってきた愛の使者」

月です。母性の星です。

控えめに、夜空を優しくてらす満月です。

https://services.shen88.cn/ziweidoushu/taiyinxing.html
 

 

でも、落陥するとどうなるか。

「憂鬱、悲観、神経質」。少女漫画も戦慄の世界が展開され。

輝く太陽とは真逆のどうしようもない陰惨な、密告・告発、強制収容所。。。。と、

要すれば「ソ連」ですね

ソ連には、世界的な名機も多いのですが、ここでは、ソ連というものの存在をこれ以上ないくらいに明示している、恐ろしい殺人鬼じゃなかった殺人機を掲載します。

その名もIL2 シュツルモビーク。

 

 

機体前面を外板からもろ装甲で覆い。

冷却器の空気取り入れを機首上部からにするとか、要すれば地上砲火をいくら食らっても落ちず。

哀れなドイツの戦車や兵隊をぶち56しまくりました。

でも、敵を56しまくるくらいならドイツのスツーカもやっていたよ?

シュツルモビークはこの斜め上を行く「殺人マシーン」でした。

それは「後部銃座」によって暴かれます。

さて、機体の前面、下面を装甲で固めた分後方はスキができてしまい。鈍足なシュツルモビークは背後から食いつくドイツ戦闘機に大量に落されるはめに。

この損害にキレたプーチンじゃなかったスターリンは、設計者イリューシンに言い放ちました。

「ソ連はシュツルモビークを空気のように必要としているのだ。何とかしなかったらどうなるかわかるよな?」

強制収容所行きにならないため、イリューシンは絶望的な努力をし。

セルゲイ・イリューシン
隠れた空の開拓者たち (coocan.jp)
 

 

とにかく増産し、かつ今飛んでいる奴は落とされないようにしなきゃ!という事で、単座機なのに、むりやり後部銃座を取りつけたのでした。

https://www.tamiya.com/japan/products/61113/index.html
 

 

この断面図でわかることは、まずパイロットの後ろに防弾板。その後ろに燃料タンク。そしてさらにその後ろにもう一枚防弾板。

この意味するところは、飛行継続に必須な燃料タンクとパイロットという部品は装甲で守り、機体の喪失は絶対に防ぐという事である。

一方で、機銃手には何も防弾がないことに注目。

後方から襲いかかるドイツ戦闘機の機銃弾は、銃手をブギャー!とハチの巣にはするが、その後ろの防弾版は血まみれにするのみで貫通できず。飛行機は基地まで帰れる。

つまり、機銃手というのは、ソ連にとって単なる弾除けに過ぎなかったのでした。

機銃手の座席はこんなかんじ

https://www.britmodeller.com/forums/index.php?/topic/235056334-the-flying-tank-ilyushin-il-2-shturmovik/
 

 

茶色い革帯を張り渡しただけでした。

ちゃんとした座席にすると、敵の機銃に撃たれたときにのけぞった姿勢で4んじまうので、敵の方でも、これで安全だ!と襲いかかってくるのに比べ、この「簡易シート」が、ばねみたいに作用して、機銃手はうつぶせで絶命し。敵戦闘機から見れば、あたかも銃を構えているかのようにみえるので、なかなかそれ以上接近できなかった、という情報があります。

こうして、後部銃手という懲罰兵をぶち56すことにより、イリューシンはじめ多数の関係者(パイロット含む)がラーゲリ送りにならずに生き残ることができた。

なんか生々しすぎる、陰惨なことを書いてしまいました。

もともと今回の記事は「太陽星と太陰星みたいな飛行機」がお題だったことにあらためて気づき。

そして、いずれも「吉星」なので、基本、良い意味を持っているのですよね。

なんで共産主義者の飛行機が登場してしまったのだろうか?

というわけで、太陽星と太陰星がいずれも持っている、優しさいっぱい!の暖かさを象徴する飛行機と、その飛行機乗りを記載するのでした。

まず飛行機ですが「パイパーJ3カブ」

https://lonestarflight.org/fly/piper-j-3-cub/
 

 

自動操縦や計器飛行とは対極の世界。

「低い高度を保ちながら、鮮明で活き活きと見える木々のてっぺんをかすめるように野原を飛び回り、大きく開いた扉から、すぐに手が届きそうな森をいくつか過ぎた後、高度を下げ、くねくねと曲がる川をなぞるように飛び、川の流れによってできた渓谷の上で手を振る子供たちに翼を振って応えました」という世界です。(詳しくはこちらをご参照→https://www.ambidex-lab.com/2020/03/18/hc-plane-cub01/)

そんなカブにぴったりのパイロットが「マドモアゼル・カミカゼ」

村上千代子という日本女性です。

詳しくは以前の記事を読んでいただきたいのですが、まだ海外旅行が大冒険だった時代に、単身フランスにわたり操縦を覚え。その後カナダで飛行学校を開くなど、こんな素晴らしい生き方もあるのだと感激しました。

https://cmtruth.exblog.jp/9500506/
 

 

マドモアル・カミカゼみたいに、太陽の情熱と月の優しさを併せ持つ、それが太陽星や太陰星を持つ人たちと思います。

えっへん。ではでは

Posted by 猫機長
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写真集:地上の保守から日常のドジまで

写真集:地上の保守から日常のドジまで

*元ネタは「地上の星」です

記事作成のために写真を撮りためていると、なかなか捨てがたいけれど、といって記事を構成するほどの量もないし。。。というのが出てきます。

というわけで、今回は、とりとめのない、起承転結もない、なんか彼女、奥さん、パートナーからえんえんと聞かされるたぐいの、ぐだぐだうだうだ、「それで結論は?」みたいな記事になってしまいましたが、まあまあ細かいこと言わんと、日本ではなかなか見られない写真をお楽しみください。

◎ポルシェのある風景(地上の保守)

レプリカ356A。なかなかかわゆいので、飛行機の保守整備をしている傍らから撮影。

こんな飛行機に乗っています

 

 

◎のら牛のいる風景

飛行クラブを囲むようにして農地が広がっています。そこから逃げ出してのら牛になったのと遭遇した時に撮った写真です。のらですが、自分でまた畜舎に帰っていくらしい。

 

 

◎ブラジリアの空

同じ日に撮った写真。雨季の終わりの雲がある風景。

 

 

◎雨季の終わりの飛行

同じ日の早朝。まだ雲が発生していなくて青空です。雨季も終わりの5月1日でした。

 

 

◎日常のドジ

まずは、ご視聴ください

Tik Tok バージョン https://www.tiktok.com/@shisho_nara/video/7235324977401122056

FBバージョン https://web.facebook.com/watch/?v=480234412384965

 

 

歌詞全文はこちら

  してたはずのメガネ

  買ったはずの豆腐

  みんな何処へいった

  記憶たどるけれど無く

  財布忘れ行った

  街角のスーパー

  自転車で出掛けて

  徒歩で帰宅してしまう

  前を走る車 急に左折すると 

  つられて自分も左折

  つばめよ 教えておくれ

  今何をしに2階に来たか

  つばめよ 私の豆腐

  今何処にあるのだろう

いやいや他人事じゃないですねー

♪してたはずのめがねー♪

尾翼の上で発見

 

 

最後に、飛行の後の憩いのひと時

 

 

ではでは。。。

Posted by 猫機長
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ペットを治療していたら、飼い主が病院行きになった話

ペット、といっても、犬や猫みたいな生き物ではなくて、ポルシェ356Aレプリカという、「怪車」のことです。

怪車356A

 

 

さて、とある吉日、ブラジリア市内のアパートを出発して45分、とある田舎の飛行クラブへ到着。

クラブの門を開くためにエンジンを切って、南京錠をとりはずし。

車に戻ってセルモーターを回そうとしたら「ぐに、ぐに」と回らなくなってしまいました。

にっくき門

 

 

幸い、キャブレター整備をしたばかりで、クランク2,3回転程度でかかる状態だったので、強引にセルを回し、アクセルをふかしてかけちゃいました。

その後格納庫で、バッテリー充電器をつないで電池を復活させ。

充電しているところ

 

 

充電器(左)とバッテリー(右)

 

 

それだけならよかったのですが。。。。

車のバッテリーは、何年もたつと、どうしても端子のところに白い粉が吹いてしまいます。

この粉が絶縁体となって電気が通らなくなってしまうので、端子の金属肌が出てくるまで、紙やすりだのでがしがし!とこすり。

これでいいじゃん、と気を抜いてしまったのが、かえすがえすも失敗のもとだった。

こすったターミナルからの白い粉は、バッテリーの上部一面に積もっています。

これを、なにげに「ぷうう」と吹いてしまったため、ぶわわーと埃のように舞った粉が顔に吹きかかってしまい。

びょん!と後ずさってよけました。

よけられたからいいじゃん、と、その時は、とにかくど田舎の格納庫でポルシェのエンジンがかからなくなっちゃったら大変だ、とバッテリーの再生に注意がいってしまい。

硫酸鉛錆の一例。http://blog.goo.ne.jp/nishimituru/e/011fb4dd0380ce5272075c71498f7d8a

 

 

車いじりも一段落して、よしよしシャワーでも、という段階になって、あれ、この粉、意外に危険じゃね?と思い至り。

別に「死の灰」じゃないからいいよね。念のため、ぐぐってみようか。

「バッテリーの粉 目に入った」

みたいな感じで探してみたら。。。

「バッテリーの白い粉は、漏れたバッテリー液が端子と反応して、錆状になったものです」

「もしこの硫酸鉛錆(りゅうさんなまりさび)が目に入ったら、ただちに流水で15分以上目を洗うこと」

「そして直ちに眼医者に行きなさい。さもないと、錆は目の中で化学反応を起こして、失明するぞ」

なんて書いてありました。

ぎゃああああー

鏡をみたら、一応黒目や白目はふつーの状態であり、痛いとかぼやけるとかは全くなし。無意識に一瞬安心しようとするのですが、しかし、まつげだのまゆげだのに、しろっぽいこなが点々としてるじゃん!

でも、なんか湿っていて、バッテリーの粉じゃないよね、単なるフケじゃん、とまた無意識に信じようとしてることに気づき。

もう一度HP検索。そこには

「その日には症状は出なくても、翌日から目がぼやけ、涙が止まらなくなり、痛みで七転八倒するぞ」なんて書いてあり。

血の気が凍りました。

土曜日の午後です。病院なんてどこにもない、かぼちゃに囲まれたど田舎の格納庫です。

田舎の滑走路で飛んでいます

 

 

必死になって、「救急 土日 眼科」とぐぐりました。

すると、土日というのはヒットしなかったのですが、24時間営業というのは見つかり。

写真とかを見る限り、単なる眼科とは思えない大病院らしい。

その病院にとにかく電話。全然アテンドしてくれず。

Whatsappがあったので、メッセージを送りました:「失明の瀬戸際にいる。アテンドしてくれ」

なんと返信がすぐきましたが

「お問い合わせ可能な時間は月~金の朝7時から午後8時、土曜日の朝7時から午後1時までです」

なんて自動回答が流れてきちゃいました。

このときは土曜も午後5時を過ぎており。なんか右目に違和感が出てきたぞ!

この病院のHPでは、とにかく24時間アテンドです、とあり、それが月~金だけなのか、土日も24時間開いていることは開いているのか?開いてはいるが、緊急対応はしませんとか?

ともかく、ポルシェをかっ飛ばし、その病院に直行することに。

格納庫のある田舎から30キロ突っ走ってブラジリア市に。そのブラジリア市をさらに南北縦断して病院に到着しました。1時間半以上はかかりましたかねー

確かにでかい病院だ!でも、がらんとして、だれもいなさそうだぞ?

その時は午後7時近くになっており。がらんとしていましたが、建物の奥で明かりが見えたので、正門ではなく横手に回ってみたら、なんと、ちゃんと門があいているではないか!

 

 

守衛のお兄ちゃんが、緊急アテンド病棟があるから、そこへどうぞ、と教えてくれ。

ちゃんと受付があり。フツーに稼働していました

 

 

一方、受付、待合室ともがらがら。

 

 

ぼく以外は、おばさんに連れられた子供とかが2組いるのみでした。

ほどなく医師の診察を受けることができ。

化学反応とかないか確認しましょう、と麻酔を点眼され。上瞼をひっくり返されて綿棒でごしごしやられるなど、ぎゃああーだったのですが、結論は

「確かに角膜とかに複数の傷があり、このままにしていたら、夜寝ることもできないくらい痛くなっていたかもしれん。抗菌薬とカルボキシメチルセルロースを処方するので、3日間使用すること」ということでした。

ちなみに、カルボキシメチルセルロースというのは、アルカリ性の粉末が角膜と反応して目に穴をあけちゃうことを防ぐ魔法の薬ではなく、単に「ドライアイ」などに対応する「潤滑剤」だそうです。

この診察で、「バッテリーの粉」といっても、お医者さんは特に反応せず。化学反応の恐れはないのか?と聞いたら、一瞬恐怖の表情になりましたが、とにかく見てみよう、と上記のごとく瞼を引きちぎられそうになったり、綿棒でぐりぐりやられ、結局はメカニカル(物理的)に傷があるだけだよん、という判断でした。

ちなみに、ほっておいて痛くなってから駆け込むのではなく、事前にとっとと診察に来たことについては、ほめられました。

別にご褒美、というわけでもないのでしょうが、上記の2つの目薬は、非売品のサンプルを無料でくれました。うれしいな

今回殊勲の目薬たち

 

 

たぶん、土日で薬局も空いていないことを見越しての配慮かも?

薬はタダになったが、診察料そのものは。。。。

260レアル、日本円で7600円でした。

重大なリスクを回避できたという点から見れば、安いと思っています。

その後1週間。遅発性の症状も出ず。ほっとしながらこの記事を書いています。

おまけ。上がりかけたバッテリーの復活法

バッテリーは上がるもの、お金の価値は下がるもの、なので、バッテリー用充電器というものもこの世に存在しています。

充電器(左)とバッテリー(右)

 

 

この充電器ですが、なかなか味わいのあるからくりを持っており。

充電器から伸びた黒の配線をバッテリーの⊖、赤を⊕につなぎ。電源は壁のコンセントから一般家庭用の220Vを取り入れています。

黒のワニ口は、いろいろあって行方不明なので、別の奴をテキトーにつけました

さて充電方法ですが、パネルの「BAT OK」のランプを見て行います。(ちなみに、右の赤いランプは、電源ON/OFFの表示灯です)。

壁のコンセントから取り入れた220V の電流は、この器械の中で12Vに変電され。BAT OKのランプ配線を通ってバッテリーに流入しています。

バッテリーが上がっちゃっているうちは、電気はランプ配線を素通りしてバッテリーに流れるので、写真左みたいに、ほとんど消えかかったようになっています。

これが、バッテリーに蓄電したよ!となると、余剰の電気がランプのところでせき止められて、緑のランプが点灯するという仕組みなのでした。

電気はパルス式に送られ。この緑のランプも、ぴっこんぴっこん、と規則正しく点滅を繰りかえし。

バッテリーがいっぱいになるにしたがって、1秒消えたら5秒点灯したまま、みたいになってきます。

バッテリーにダメージを与えないよう、この充電は「超低速」です。だいたい夜の9時ごろつないだら、翌朝7時ごろにはバッテリー容量がいっぱいになり、緑のランプはほとんどつきっぱなしになります。

今回は午後いちでつなぎ、5時過ぎに外しましたが、いい感じに充電できていました。もともとそれほど上っていなかったということですね。。。。

*備忘録として、24時間アテンドの眼科病院についての情報は

HOB – Brasília

HOB Brasilia :SGAS II St. de Grandes Áreas Sul 607 – Asa Sul, Brasília – DF, 70200-670

ではでは。

Posted by 猫機長
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日本航空516便衝突炎上事故について

前置きは省いて、どんどん書いていきます。

情報ソースは以下の通り

日本航空516便衝突炎上事故 – Wikipedia

夜中の羽田空港に着陸するボーイング777のコックピットを撮影した4K映像 – DNA (dailynewsagency.com)

海保機に滑走路への進入指示は見当たらず 国交省が交信記録を公表 [日航機・海保機事故]:朝日新聞デジタル (asahi.com)

海保機は滑走路に40秒停止、管制官「進入に気付かなかった」…許可なく停止位置で止まらず : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)

事故が起きた1月2日の17時47分ごろ、風は西から3ノット、視程は30キロ。ただし、日没で真っ暗になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

降りてきたJAL機から見て、地上は一面の街明かりになっており。

ぼくは夜間着陸はやったことはないけれど、やったことのある人から見れば、「ともかく高度が把握できんのと、地面からめちゃくちゃ光が目に飛び込んで幻惑される」らしい。空港上の飛行機の航行灯も、これらの光に幻惑されて目えないんじゃね?という状況だったと思います。

シミュレーション動画。上が街上空からのアプロ―チ。下はファイナルで、左に滑走路、右は真っ暗な海ですね

EVAD10 VAR LEGENDA SEM HEADLINE YOUTUBE 1920×1080 1

 

 

当日の気象状況では雲や霧はなかった。管制塔からは、暗い空を降りてくるJAL機の航行灯とともに、地上の照明に浮かび上がった海保機がくっきり見えていたはずである。

海保機から管制塔やJAL機が見えたか?

滑走路前の停止位置にいれば、管制塔もJAL機もよく見えたでしょう。でないと、できそこないの空港になってしまいます。

T1とT2の間にある星のマークが管制塔。

 

 

 

一方、滑走路に侵入してしまえば、後方にのぞき窓がない飛行機からは、明るい暗い以前に全く後ろは見えなくなります。ここで海保機は後ろからでかい旅客機が突進してきても全くわからない状況になった。

この時点で、地上の海保機とアプローチしてくるJAL機を同時に視認(あるいはレーダー探知)できるのは、管制塔しかなかった。

これは当然で、空港発着含め、航空管制というのは、「飛行機対管制」の2者間の通信でないと成り立たないのである。

勝手に「飛行機対飛行機」で行動されてしまっては困る。

空港の離着陸経路上は無数の飛行機が飛んでおり、管制の許可なしに、海保機が「滑走路に侵入しちゃったから、そのまま飛び立っちゃえ!」とか、JAL機が「なんか滑走路にいやがりそうだから変針して回避だ!」なんてやったら、たちまち周辺の飛行機の列の中につっこみ。空中衝突しないまでも大混乱を引き起こしてしまうでしょう。

空港近くにおける離着陸経路上のパイロットは、なかなか「瞬時の進路変更(上昇下降も含む)」はやりたがらないし、やってはいけません、なのです。

滑走路上に誤侵入した飛行機が出て、しかも後ろから別の機が着陸せんと迫っている状況では、管制が、反射的に「JALゴーアラウンド!」と絶叫し、その後周囲の飛行機が適切なスペースを保つよう、はっちゃきになってこれらの機に速度調節、周回経路離脱などを指示しなければなりません。と同時に、海保機には「とっとと離陸しろ!」あるいは、「滑走路出口XXで離脱!離陸待ちの列に戻れ!」と言わなければならない場面です。

海保機。https://www.flickr.com/photos/sjbyles/51513024997/

 

 

海保機が40秒も滑走路上で通せんぼする形になってしまったのも、管制からの「離陸せよ!」の指示がないと。。。というパイロットの性が出てしまったものと思われます。

ぼくはブラジリア近辺で飛んで、ブラジリアアプローチの管制交信を受信したりしています。管制と旅客機側でいいぐあいに着陸アプローチの通信しているなと思ったら、突然旅客機より「着陸中止。ゴーアラウンド」と、なんか一方的だな?そこは管制もすかさず「ゴーアラウンド許可」そして近辺の各旅客機に「VASP0000,そのまま進路メィンティン」「TAM1111,COGNO(チェックポイント)へ変針せよ」などと一通りさばいたあと、ゴーアラウンドした機へ「GOL2222,理由提示せよ」GOLからは「農業機」と返信があったりします。この場合は、ラジオ装備を持たない農業機がGOL機の下前方のどこかを突っ切ってしまい、その挙動が予測できなかったので、念のため機長の独断でゴーアラウンドしました、ということらしいです。

安全のためには機長の独断専行も可能ですが、それこそ管制と飛行機の連絡がうまくとれていないと危ない。

ぼくの個人的見解ですが、よっぽど農業機が近寄ってきちゃった、というのでなければ、まずGOLから「前下方に農業機。ゴーアラウンド許可願う」、管制が「貴機と農業機には十分スペースあり。着陸続行せよ」とか「ゴーアラウンド許可」とやった方が、周りで聞き耳を立てている飛行機たちも安心すると思います。

レーダーも水物で、飛行機が「目視するほど近くでヘリを発見」しても、そのヘリは管制のレーダーには映っていなかったとか、いろいろありますけど。

というわけで、ぼくは必ずフライトプランを作成・許可もらったうえで、出発前にブラジリアアプローチに電話してトランスポンダーコードをもらい、自分の位置を明確にして飛ぶようにしています。。。

羽田の場合は、海保機もJALも管制もフリーズしてしまい、事故になった。海保は、管制の離陸許可を待ってじりじり。JALはそもそも海保機が見えなかった。そして両者に連絡すべき管制が、これは本当にフリーズしてしまった。

羽田空港の管制塔。https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fvs-kindberg.at%2Ftuwaperu758&psig=AOvVaw007492y8_wHCYv37mvw-7S&ust=1705960154616000&source=images&cd=vfe&opi=89978449&ved=0CBQQjhxqFwoTCKC5vc2674MDFQAAAAAdAAAAABAH

 

 

念のため、ここではだれが悪い、ということは一言も言っていないし、事故の原因究明と再発防止の為なので、読者のみなさんにご理解お願いいたします。

さて、事故の最大の原因は

「空港離着陸トラフィックのコントロールに穴が生じた」

ことにつきます。解決には

「管制システムによる常時滑走路確認の徹底。異常確認時直ちに列機へ指示する体制の確立」

が必要です。

ここまで書けば、海保の機長が指示を聞き間違えた、とか、管制官が滑走路を見なかったという個々の事象というより、それらの事象を発生させた何か重大な理由があったことがうかがえると思います。

超過密の羽田で、管制官が40秒間海保機に指示を出さなかった。そして海保機が40秒間滑走路上で管制の指示を待った、というところに、この理由が垣間見えると思います。

もし、管制が「海保機は滑走路に出たな。許可を出したものと理解したのだろう」「だから、そのまま離陸するだろう」と、海保機への確認をしなかったとしたら。。。。

そして、確認をしなかったのは、怠慢ではなくて、なにか確認をしにくくする何らかの圧力があったとしたら。。。。。

超過密の状態で管制が1機にでもゴーアラウンドを命じたら、たちまち序列が混乱します。

また、地上でも無数の飛行機が離陸待ちでやきもきしており。

ここで海保機に滑走路離脱を命じたら、今度は地上が大混乱になってしまう。

混乱させたら管制官は「日勤教育」になり、最後は電車に飛び込むように仕向けられてしまう。

*日勤教育、としましたが、振武寮その他、同等の意味の言葉が入れられると理解します。

海保機もわかっているよね?

でも、もう直後にJALが迫っている状況で、何も知らなかったように離陸許可したら、後で「なんでこんな危険な間隔(海保機の後ろのJALもあれば、前方すなわち離陸経路の無数の飛行機もあります)で離着陸させたんだ!」とやっぱり電車行きだよね?

だから海保機くん、早く離陸してよね?

ぼくは何も言っていないからね?

しかし海保機は管制の許可を待っていた。。。。

というのは全くの「妄想」です。

海保機が「C5誘導路ホールド」を間違えなければすむ話じゃん、というアプローチではないことはもうみなさんご理解いただいていると思います。

この辺は、上記資料中「記録を見る限り、海保機に対して、滑走路への進入許可は出ていない一方で海保機の機長は管制官から進入許可が下りていたという認識だった」とあり、正しい悪いでいえば、どちらも正しいからです。

間違っている、正さなければならないのは、「間違っていたら日勤教育」という「しきたり」です。

さらに言えば「日勤教育行き」をほのめかした恐怖によるブラックな雇用体制と理解します。

不幸中の幸いながら一般の人たち、女子供は生き延びました。

JAL機。 https://www.flickr.com/photos/sjbyles/52392612878/

 

 

海保隊員やパイロットの死を、彼らのせいにして終わらせるのではなく、かつ特定の個人を人身御供にしてすますのではなく、実利的な管制システムについて、もう一度見直す時期になったのかと理解しています。

ではでは

Posted by 猫機長
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アドセンス入金、零戦のスリット、U2飛行艇

◎アドセンス入金

以前の記事で、アドセンス開設した話を書きました。以下、その記事で書いたことのおさらいも含め今回、アドセンス報酬初入金だ!なので、お知らせします。

さて。

ホームページ作成の楽しみの一つに、アフィリエイトでお小遣いを。。。というのがあります。

アフィリエイトのかんたん概念図。

まず、①広告主が「アフィリエイトサービスプロパイダー(ASP)」に広告依頼。

②ASPはブロガー(アフィリエイター)に広告提供。

③ブロガーは、HPに広告を貼り付け。

④読者がクリック、あるいは広告製品購入し、⑤利益発生

⑥この利益がASPからブロガーへ還元。

ちなみに、ASPとしては楽天、A8、afbなどなどあり。アドセンスとアフィリエイトはちがうぞ!という人もいますが、どちらも広告収入です、ということで、細かいこと言わんと!進めさせていただきます。

もちろんプロのブロガーみたいに「アフィリエイト収入で億り人」というのではなく、HP作成や更新そのものが趣味であるところに、プラスアルファでアドセンスも、という感じです。

要するに、パチプロではなく、ちんちんじゃらじゃら、という玉打ちそのものをほどほどに楽しむ、という感じですねー。

広告を貼るには、アドセンスの他にも楽天だのなんだのあるのですが、報酬については、支払先口座を日本に持っている必要があり。日本人向けのHPで支払先はぼくの居住地ブラジルの口座、というのができるのはアドセンスしかなく。

ただ、アドセンスの本拠はアメリカらしく、報酬支払いに当たっては米当局の出した何とかフォーム(様式)に従う必要があるとか、いろいろややこしかったのですが、その後しっかり報酬の発生状況などがアドセンスの画面で分かるようになったので、一安心はしていた。

アドセンスの画面

 

 

さて、肝心の報酬発生ですが、こちらはすずめのなみだのごとく。平均で毎月2ドル程度、うまくいって30ドルくらいですかねーというわけで、100ドルたまるのに4年かかりました。

報酬のぼくの口座への送金は100ドルごとに、というシステムになっており、ちょうど100ドル貯まった去年の12月、「送金先のデータを確認せい」というメールが来ました。別にメールの内容自体で間違った部分はなかったので、これでいいですよ、と返したら、今度は「商業日で6日間の間に送金するので、入金されていなかったら連絡しろ、というのが来ました。

これって、死亡フラグですよね。。。

よく聞く話に、最初は順調にたまっていくが、100ドルに達する直前にアドセンスから「おまえのHPはエロサイトだ。打ち切り」とBanされてしまうというのがあり。

別にBanされなくても、送金されるはずがいろいろあってされないまま、いくら泣こうがわめこうがそのまま消滅。。。とかになったりして。

特に、100ドルが貯まったのがクリスマスの時期に重なったので、これはアメ公のオペレーター野郎がものの見事に忘れ、「幻の報酬」になってしまうのだなーとあきらめていました。

6日間はあっという間に過ぎ。

やっぱりアドセンスからなにもこなかったねーと思ったら、口座の明細に、なんかへんな「為替送金」みたいなのがあり。

この金額が、だいたい100ドルを現地通貨にした金額だったので、これのことじゃね?と気が付きました。

上記の中のR$475.14です。あやうく見落とすところでした

 

 

へええーアメリカはやっぱり違いますねえ。

ほんとに送金してくるとは思いませんでした。めでたしめでたし

でも、もっとはっきり「アドセンス送金」みたいに書いてほしかった。危うく銀行に「身に覚えのないトランザクションが来たぞ!二度と起きないように封鎖しろ!」と言っちゃうところでした。。。。

アメリカの送金用フォーム。その名もW-8BENだそうです

 

 

◎Quora回答でアドセンス広告を稼ぐ

Quoaraという、Yahoo知恵袋みたいなQ&Aサイトがあり。ぼくはほとんど回答専門で、回答の中にぼくのHPのリンクを入れることでアドセンス広告を稼ぐ重要な一助となっています。Quoraのいいところは、どんどん回答にリンクを張れるところですねーということで、一例を添付します

質問:飛行艇のUS-2はなぜあんなに遅く飛べるの?

回答:興味深いご質問で、思わず回答。

US2が遅く飛べるのは、4発のエンジンに加えて、実はもう1発「遅く飛ぶためのエンジン」を秘蔵っ子として隠し持っているからなのです。

秘蔵っ子なので、外からは見えにくいのですが、両翼に挟まれた胴体のなかに、「圧縮空気発生装置用ターボシャフトエンジン」、通称「BLCエンジン」というのが埋め込まれています。

画像出展:

防衛庁に救難飛行艇「US-1A改」用圧縮空気発生装置(BLC装置)を納入 | プレスリリース | 川崎重工業株式会社

 

 
このエンジンは、正確には、「遅く飛ぶためのエンジン」というより、「遅くても飛ぶことができるようにするエンジン」です。同じか?

このエンジンで生み出した圧縮空気を、フラップ直上から噴き出すことによって、巨大なフラップを90度か?みたいに極端に下げても、気流の剥離を起こさず、強力な揚力を生むようになっています。(これを境界層制御:BLCといいます)

画像出展:最新鋭機「US-2」の能力

 

 
この吹き出し機構によって、時速90キロという恐るべき低速でも離陸できるようになり。でも、遅すぎて舵の効きも悪くなってしまうので、エレベーターやラダーにも同じような吹き出し機構が付いています。

秘蔵っ子の補助エンジン、ということだけだったら、別にUS2の専売特許ではなく。P2哨戒機にも、左右両エンジンの外側にそれぞれ1基づつ補助のジェットエンジンが付いています。でも、ぱっと見は補助燃料タンク、あるいは爆弾かな?みたいで、つい見落とします。

P2哨戒機 パブリックドメイン

 

 
ふつー補助エンジンは、飛行機の推力を増してスピードを高めるためのエンジンなのですが、US2のエンジンは、この逆の用途に使われる、あまのじゃくなエンジンなのでした。

ちなみに、US2と同じく4発のターボプロップ機P3Cの失速速度は時速207キロだそうで、時速90キロで離水できる、というのがいかに恐るべきものであるかがわかると思います。

P3C

https://blog.bianch.com.br/aviacao-naval-saiba-o-que-e-e-o-que-faz-um-aviador-naval/orion-usnavy-750pix/

 

 
US2は、その他にも「3メートルの高波でも離着水できる」などの性能を持っており、これを可能とするために数々の工夫がなされています。それ等については、こちらの記事をご参照ください。→空を飛ぶ船のお話 – アーリーリタイア

こちらで紹介されました

獎賞回答集

飛行機 戦闘機

 

 

◎零戦の「スリット」について

みんな大好き零戦。子供のころ「学研の図鑑」に描かれた零戦のイラストを持て、あれ機首の方にへんな「すきま」が開いてるね、と発見したことはなかったでしょうか。

https://hobby.dengeki.com/news/747425/

 

 

 

 

この切り欠きを見て、日本の工作技術はだめだめだなあ、とか、こんなところに換気用の穴が開いてる、サンバーみたいとかの感想を皆さんいだいたかと思います。

サンバー。フロントのウインカーの間にある換気扉に注目。

https://www.subaru.jp/onlinemuseum/find/collection/1st-sambar-van/

 

 

この切り欠きは、工作がずさんで開いちゃった、というものではなく。防火隔壁に沿って設置した「スリット」のことなのでした。

飛行機のエンジンはものすごい高温になります。

そのエンジンの後ろにあるエンジンベッドやオイルタンクが異常高温になることを避けるため、空気抜きをするための穴だった。

飛燕とゼロ戦

 

 

https://ameblo.jp/mobamatsu/entry-12635616485.html

 

 

 

 

スリットは雷電や隼などなど、陸海軍機問わず様々な飛行機で設置され。

https://www.google.com/url?sa=i&url=http%3A%2F%2Fwww.nags-gallery.com%2Fgallery%2FJ2M3.htm&psig=AOvVaw1zDxt0YTZGpmXdlHx2AH6e&ust=1705114788164000&source=images&cd=vfe&opi=89978449&ved=0CBQQjhxqFwoTCPDL37bt1oMDFQAAAAAdAAAAABAV

 

 

https://www.nags-gallery.com/Raiden-cutaway.html

 

 

https://web.motormagazine.co.jp/_ct/17238799

 

 

 

 

スリットは、日本機の特色の一つなのでした。目的は「空気抜き・排気」という事であれば、排気するための空気はどこかから入ってきているはずなのですが。。。。

零戦の場合、カウル下面の滑油冷却器に入った空気がこれに当たる、という意見もありますが、隼、鍾馗、疾風すなわち中島系は滑油冷却器空気取り口そのものの後方から空気が抜けていくようになっているし。。。。

やぱりなぞの隙間なのです。詳しく知っている方がいたら、教えていただけますと幸いです。

ではでは

 

 

Posted by 猫機長
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アルマダの戦いにみるビットコインのゆくえ

いやいやビットコインが上昇して、投資家のみなさんが狂乱していますが、はたしてそのゆくえは?というところを、恐ろしい史実をもとにひも解くことを試みます。

今回取り上げるのは、「アルマダの戦い」

1588年の7月末から9月末にかけて起きたイギリスとスペインの間の一連の海戦であり、世界の覇権を競った両国のパワーバランス転換を物語る画期的な出来事でした。

パブリックドメイン

 

 

といっても日本人のみなさんにはピンとこないですよねー

日米の太平洋決戦すなわち珊瑚海、南太平洋、ミッドウエー、マリアナなどで起きた一連の決戦が、英仏海峡の要所である、プリマス沖、ポートランド沖、ワイト島沖、グラヴリンヌ沖で起きた、というふうに書けばちょっとはわかりやすいでしょうか。

当時は空母や飛行機なんてないので、ガレー船、ガレアス船やガレオン船、すなわち海賊映画に出てくるみたいな船。

英国に至ってはドレークという正真正銘の海賊がハワードという貴族と一緒に総指揮をとっていました。山口組の組長と警視総監が一緒になって駐車違反の一斉摘発だ!みたいな感じだったらしい。

英国側227隻、スペインは「無敵艦隊」130隻で対決。なんか数量では英国が圧倒していますが、小さなのが多いとか、格という面では同等だったらしい。

結果から先にってしまうと、以下Wikipediaからの引用の通りで

イギリス
戦死50–100人
戦傷400人戦病死:
数千人
スペイン:
戦死600人以上
戦傷800人
捕虜397人
遭難と戦病死:
死者20,000人

 

 

英国側の圧勝でした。

イギリス側はおおむねガレオン船で構成。画像は「トライアンフ」

Triumph 1562 001

 

 

スペイン側で本国に帰還できたのは67隻と半減してしまったのに対し、イギリスは1隻も失なわず。

どうやってイギリス艦隊はスペインの「無敵艦隊」を壊滅させたのか?

イギリス人のいつものやり方で、開戦前に情報を収集し、画期的なイノベーションを駆使して優勢な敵をやっつけた。

突然第2次大戦を引用しますが、例えば「英国の戦い」では、当時まだビットコインもびっくりの、得体のしれない新発明であったレーダーを国土の要所に設置し。ドイツ爆撃隊の進路を事前に察知して効果的に戦闘機隊を展開しましたが、アルマダの海戦でも、ぱっと見は優勢な無敵艦隊の弱点を事前に見抜いてボコりまくり、見事勝利を手にしました。

 

 

Early warning

英国の戦いにおける早期警戒体制

 

 

勝利のポイントは。。。。

◎「帆の最大活用」:当時の軍艦と言えば、ガレー船といって何十人もの人が漕ぐというやつが主体だった。レパント沖の海戦等の前例において、波の穏やかな地中海でガレー船による機動の威力を身に染みて知っていたスペイン人たちが、オール(櫂)でこぐことができない、風まかせの船なんて。。。と思うのも自然と考えます。

レパント海戦当時スペインのガレー船の一例。

https://infographics90.com/en/how_they_use/galley-warship

 

 

がレー船を発展させたガレアス船。

https://thehistorymanatlarge.blogspot.com/2011/04/16th-century-galleass-of-spanish-armada.html

 

 

しかし、イギリスの方は、当時の高等先端技術であった「帆」をうまく使えば、ガレー船よりもきびきびうごけるぞ!という手ごたえを得ており。大航海時代のナウ(キャラック)船を発展させた、大砲多数積載かつ帆走に適したガレオン船を投入しました。

なんとなく、ノモンハンや中国上空での経験から格闘戦至上に凝り固まってしまった日本と、よりどりみどりの強力なエンジンを裏付けにした一撃離脱を導入できたアメリカみたいな感じですねー

ここでの強力なエンジンが「風」なのでした。

地中海と違って、英物海峡は海峡ですが外洋であり、波も荒ければ烈風もすさんでおり。

言い換えれば、この烈風を受け切り、使いこなす装置があれば、それだけでも相当な優位に立てたということである。

その装置が「帆船」。

実はスペイン側もうすうす気づいており。「漕ぎ手の上層部に大砲を配置した帆船とガレー船の混合型ガレアス船を導入(Wikipedia)」して艦隊の主力にはしたのですが、どっちつかず、欲張りすぎの設計では防弾設備が皆無となりグラマンに撃墜され、じゃなかった、ともかく実戦では重心のすわりが悪く荒波で安定できないなどが露呈し、成功できなかったらしい。

速度、航続距離、格闘性能など欲張りすぎた零戦。傑作機ではあるのですけど。。。。

https://i.ytimg.com/vi/xoop9o9nUIM/sddefault.jpg

 

 

◎大砲の活用:この当時の常識と言えば、ともかく船体を敵船にぶちあて、どわわわーと水兵が敵船に躍り込みチャンバラで勝敗を決するという、要すれば元寇の時に鎌倉武士が小舟で元の軍船に押し寄せていったのとあまり変わりがなかった。ただそのためには、敵艦が逃げないように停止させる必要があり、「数発で敵船の動きを止めて従来の接舷斬り込み戦法に持ち込むための、重量の大きい砲弾を放つ、威力は強いが短射程のカノン砲や全カルバリン砲が多用されていた。また、接舷切り込み直前の接近戦で人員殺傷を狙うため、ペリエール砲以下の軽砲が搭載砲約2,500門の3分の2を占めていた(Wikipedia)」

英国側は、「大砲の95パーセントが、軽量弾を放つ長射程の半カルバリン砲で、砲戦で終始主導権を握る展開へとつながった(Wikipedia)」とあり。

カルバリン砲。徳川方が大阪冬の陣で使ったらしい。

https://ameblo.jp/dodongo-neroga/entry-12687429792.html

 

 

要すれば、刀をぶんぶんふりまわす侍を、ストリートチルドレンが4メートル先からピストルで撃ち56すみたいな感じだったらしい。

インディジョーンズでも似たようなシーンがありました

 

 

ここまで書けばもう明らかですが、要すれば、英国は「相手の間合いより遠くから火砲でやっつける」という、現代では常識ですが、当時ではまだわからなかったかも?という法則を見事に導きだし、実行しました。当たり前すぎて法則と言えないかもしれませんが。

この結果、イギリス側は無傷で生き延び。

一方でスペイン側には130-67=63隻という甚大な撃沈被害を与えた。。。。のでは、全然なかったのでした。

実は、撃沈されたのはたったの11隻にすぎず。

両艦隊は、プリマスあたりからダンケルクに抜ける英仏海峡を連戦し。

Routes_of_the_Spanish_Armada.gif (415×756) (wikimedia.org)

 

 

確かに、グラヴリンヌ沖(Gravelines)に差し掛かるころにはスペイン側は11隻がやられ、劣勢になってはいた。

しかし、勝敗を決したのは、人知を超える大自然の猛威だったのである。

上記の図を見れば、グラブリンヌから折り返してポートランドまで帰ろうか、というのが自然と思います。

たしかにイギリスが通せんぼするでしょうが、この時点ではイギリスもスペインも相当に弾薬を消費しており。イギリスが肉弾戦を避ける以上、組まずほぐれずで、スペインまで帰れるんじゃね?

と思ったら、海流や風向きの問題があり。

結局、イギリスの北をぐるっと迂回していくしかなくなってしまったのでした。

「悲惨な運命が待っていた。無敵艦隊の航海士たちはアイルランド周辺の海岸線についてまったく無知であり、多くの船がここで難破して沈没し、上陸した乗組員たちも土着民やイングランド兵によって虐殺された。

溺死や餓死、そして虐殺された犠牲者は戦闘によるものよりもはるかに多く、スペイン無敵艦隊の半数だけがスペインに帰還できた(Wikipedia)」

結局、スペイン側の損害のうち、実に54隻が難波だのなんだので、戦闘による喪失ではなかったのでした。

Routes_of_the_Spanish_Armada.gif (415×756) (wikimedia.org)

アルマダ壊滅の現実。

 

 

確かに、英国はクレバーにイノベーションを導入し、スペインを撃破。海戦における損傷でスペイン側の難波が増大したのは事実だが、じかし趨勢を決したのは、決して人間のこそくなちまちました努力なのではなく、荒々しい外洋の疾風怒濤という、人間ではコントロールできない恐るべき神の配剤によるものであったということに配慮すべきと思います。

さて、ビットコインですが、最近やれ上がっただの下がっただの、今後はいつ4万ドルだ、それにはデッドクロスだのなんだのというテクニカル分析華やかなりですが、本当の値動きは、米国スポットETFが認可になる、という海峡の出口から、いよいよ外洋でもみくちゃになり、仮想通貨も法定通貨もへったくれもない世界経済の転換という疾風怒濤に乗って、壊滅ではなく、いよいよ10万、20万の大台に乗っていくものと理解します。

めちゃくちゃこじつけそのものの記事でした。

ビットコインとかなんとかより、面白かったね!と言っていただければ成果達成です。

ご拝読感謝。ではでは。。。。

 

Posted by 猫機長
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「リア―・ガンナー」

アメリカ映画に「Rear Gunner」というのがあり。

 

 

アメリカ陸軍航空軍のつくったプロパガンダ映画ですが、アメリカがどれだけぜいたくに、ゆうゆうと無数の機上銃手を養成していたがが一目瞭然です。

 

 

無数のトラックの荷台に、惜しげもなく爆撃機用の銃座を取り付け。自走式トロッコに立てた的(布)に向かって撃ちまくっていた。

日本側は、機関銃どころか、歩兵銃で一発撃つごとに「薬莢はどこだー」と探し回り。一個でも紛失したら、誰かが首を吊るはめになったそうですからねー

三八式歩兵銃の薬莢

https://aucview.aucfan.com/yahoo/w172434885/

 

 

*自衛隊も薬莢を回収してますが、安全対策上?の措置だそうです。

自衛隊ヘリの薬莢受け(カートキャッチャー)

http://rightwing.sakura.ne.jp/eventreport/sokaen05/sokaen05-10.html

 

 

一方、米軍は回収もへったくれもなく撃ちまくり。

薬莢が散乱しまくっています。

https://www.nationalmuseum.af.mil/Visit/Museum-Exhibits/Fact-Sheets/Display/Article/1519644/bomber-crew-protection/

 

 

もちろん実戦に入る前に、練習機上からもカンガン撃ちまくっていた。

 

 

この結果、アメリカの銃手は、坂井三郎のようなべテラン戦闘機乗りも「その射撃は非常に正確(「大空のサムライ」193ページ)」と評価。下手に近寄ろうものなら戦闘機の方が火だるまにされて撃墜されるという、強力な防御砲火を構築したのでした。

加藤隼戦闘隊の加藤隊長や、坂井三郎さんは、いずれも小型爆撃機の後方銃手によって撃墜ないしは致命傷に近い被害を受け。

一方日本側がどうだったかというと。

上から零戦、99艦爆、97艦攻

零戦 21型 & 九九艦爆 11型 & 九七式三号艦攻 “真珠湾攻撃隊”

 

 

「飛翔雲」という、当時の艦爆乗りの回想があり。

http://navgunschl.sblo.jp/category/796030-5.html

http://navgunschl.sblo.jp/category/796030-6.html

そこでは

「敵空母を攻撃する前に、艦爆隊は何故全滅したか?原因の第一は、艦爆には敵戦闘機に反撃する装備がないことであった。艦爆は7粍の旋回機銃を持っていたが、これでは敵戦闘機ワイルドキャットの防弾ガラスを貫撒できないし、敵の燃料タンクは防弾ゴムで守られていたので、火災を起こさせる力がないのであった。」

「7粍機銃に代る13粍機銃を要求することには非常に難しい問題があった。直接横須賀航空隊に訴えるしかなかった。」

つまり、どのような訓練を積んだか、日本の銃手は相当に優秀だったのですが、問題は「当たっても落ちない」という、悲しいけれどいつもの結論にたどりついてしまっています。

艦爆接敵隊形

 

 

敵戦闘機に襲撃され、36時間海にぷかぷか漂流したのち、写真の船に救助された。その名も「玄洋丸」だそうです。

 

 

さて、このパイロットは、「敵戦闘機の防弾ガラスを、7粍弾で貫徹できないもんでしょうかねえ、隊長!」という戦地の切実な声を、内地の空技廠などに「ソロモンの戦況を告げ、艦爆隊の空戦について詳しく説明し、13粍の必要性を力説した」のですが、回答は

「 九九艦爆の機体と銃座の強度は13粍機銃には不足であるから、改造補強しなければ装備できない。」

という、要すれば全機改造なんて妄想だ、99艦爆では7ミリが精一杯だ、と言われてしまいました。

結果、99式は、「艦爆」ではなく「棺桶」になり果ててしまい。

他の国の単発爆撃機はどんなだったでしょうか。

ますは、スツーカです。

https://centurabooks.com/index.php?route=product/product&path=25_60&product_id=116

 

 

こちらも、大戦中期には味方戦闘機の援護がないとバタバタ落とされるようになってしまい。

一方、機体の方に余裕があり、エンジンも610馬力から1400馬力に強化できたので、防弾装備をガンガン増強し。

後期型スツーカにおける防弾の強化。風防左右に防弾版が追加された。

https://i.redd.it/urwdn9gtumi61.png

 

 

「Ju87D-5は、搭乗員防護の強化で、通常の厚さ約四センチの防弾ガラスにくわえて、一〇ミリの装甲板が取付けられた。

 これは下方と後方からの砲火にたいして足をまもり、さらに後方からの砲火にたいして頭と肩をまもるよう、座席まわりに装備された。

 後席も同じように、特に射撃中、銃手の両手をまもる、取り外し可能な装甲板も装備され、さらに機体側方からの銃弾をふせぐ、ひざくらいの高さの装甲板も取付けられた。(http://ktymtskz.my.coocan.jp/E/EU/astuka11.htm)」

この改装が1944年ですから、ドイツ魂で最後の最後まで改良を続けていたことがうかがえます。

Ju87D-5の後方機銃は7,92ミリで、口径は日本とあまり変わらなかったようですが、2連装で相当の威力増があったかも?

https://www.pinterest.pt/pin/571886852675161669/

 

 

https://www.pinterest.pt/pin/901564419133339370/

 

 

初期の単装から、2連装に進化しており。99艦爆もこうできなかったのだろうか?

初期の単装機銃

Junkers Ju87 B code 6G+CD of StG 51 rear gunner in his position

 

 

もう一度99艦爆を見てみます

https://m.media-amazon.com/images/I/71gHJdnwemL._AC_UF894,1000_QL80_.jpg

 

 

空気抵抗を減少させるために、ふだんは機内に格納して、すっぽり風防に覆われていますが、なかなか凝ったギミックで機銃を引き出すようになっており。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14223246349

見ての通り、防弾はパイロットも機銃手も皆無だった。

 

 

それでも、雷撃機と違い、艦爆は爆弾投下後に戦闘機との空中戦も想定しているところから、防弾よりも運動性を重視する思想というのはやむを得ないかもしれません。

さて、アメリカです。

SBD  ドーントレス

https://planesoffame.org/aircraft/plane-SBD-5

 

 

アメリカにしては地味でおとなしいデザインですが、Slow but Deadlyと言われた通り、ミッドウエーでは日本の主力空母4隻を一気に撃沈して、太平洋戦争の形勢を逆転させました。

その後方銃座はどうかというと

https://www.reddit.com/svc/shreddit/cdn-media-page?imgUrl=https%3A%2F%2Fi.redd.it%2Fmwn0equ5koc51.jpg

https://www.si.edu/object/douglas-sbd-6-dauntless%3Anasm_A19610109000

 

 

機銃自体に装甲が施されており、機銃手は、装甲の覗き穴から照準して撃つようになっていたのでした。

戦車の銃眼か?ははは

Ⅲ号ベルゲパンツァー 2cm砲搭載 戦闘車両

http://www5b.biglobe.ne.jp/~O-NINE/factory09_Making2009-2.htm

 

 

ドーントレスの機銃は7.62ミリですが、2連装であり。

坂井三郎さんの零戦を撃破した時は、風防をみじんにして、坂井さんに瀕死の重傷を負わせた。もうちょっと下すなわちエンジンに当たっていたら、たぶんその場で撃墜になっていたと思います。

要すれば、二連装の威力と日本機の脆弱性がセットになって絶大な成果をもたらした。

ここまで書いて、切実に思うのは、

「結局、世の中金がすべて」

国家間の戦争なので、かっこいい言葉を使って、経済力が生み出す技術力、工業力や産業力、と言い換えることもできます。

搭乗員の安全を真っ先に考えて、そのための飛行機を作れる余裕を有り余るほど持っていたアメリカと、そのアメリカと何とか張り合うために、防弾も機体強度もかなぐり捨てた哀しい飛行機を必死になって開発した日本の差が、まじまじと見えてきてしまうのです。

世界をしのぐ性能を持った99艦爆も、13ミリとは言わず、せめて7,7ミリを連装化できたいたら。。。。でも、機体性能をぎりぎりに引き出していて、これ以上乗員の生命を守る装備を加えることができなかった。

しかも、それは前線でのはなしであって、後方では、アメリカは無数の搭乗員を、機銃ふくむ装備やお金を無尽蔵に使って育成していたのに比べ、日本では、マリアナ沖海戦の段階でベテランパイロットは払底し(4んじまっており)、新前の若者たちは、技量未熟により「ターキーシュート」といって、事実上の虐殺になってしまいました。

日本は、それでもまだましです。

ソ連は、日本も真っ青の状況だった。

その象徴がIL2 シュツルモビーク。

 

 

機体前面を外板からもろ装甲で覆い、地上の敵をやっつけるうえでは、世界に類を見ない「空飛ぶ戦車」でしたが。。。。

https://www.tamiya.com/japan/products/61113/index.html

 

 

この断面図でわかることは、まずパイロットの後ろに防弾板。その後ろに燃料タンク。そしてさらにその後ろにもう一枚防弾板。

一方で、機銃手には何も防弾がないことに注目。

後方から襲いかかるドイツ戦闘機の機銃弾は、銃手をブギャー!とハチの巣にはするが、その後ろの防弾版は血まみれにするのみで貫通できず。

つまり、燃料タンクの保護と引き換えに、機銃手を丸裸で敵に差し出していたのです。

機銃手の座席はこんなかんじ

https://www.britmodeller.com/forums/index.php?/topic/235056334-the-flying-tank-ilyushin-il-2-shturmovik/

 

 

茶色い革帯を張り渡しただけでした。

ちゃんとした座席にすると、敵の機銃に撃たれたときにのけぞった姿勢で4んじまうので、敵の方でも、これで安全だ!と襲いかかってくるのに比べ、この「簡易シート」が、ばねみたいに作用して、機銃手はうつぶせで絶命し。敵戦闘機から見れば、あたかも銃を構えているかのようにみえるので、なかなかそれ以上接近できなかった、という情報があります。

ドーントレスとスツルモビーク。アメリカ、ソ連両国の勝利へ決定打を与えた傑作機ですが、その貢献の裏に何が潜んでいたかが解明されると、資本主義がもたらす「個人の尊重(簡単に言えば、自由)」が大切なのだなと、思っています。

ではでは。。。

Posted by 猫機長