意外と人気な?「どこにおくのか」シリーズ。これまで
で投稿したので、これらの記事もぜひご覧ください。
さて。
ブラジリアも冬はとても寒くなり。スープがおいしい季節になります。
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皆さんは、肉団子スープでしょうか?それとも鶏肉スープのほうがお好みでしょうか?
さてさて。
飛行機が安定して直進し、かつ宙返りだのなんだの、以前に離陸や着陸に向けた機敏な上昇・下降を可能とするために、エンジンや燃料タンクなど、重量物をどこに置くか。。。というのが課題になっています。
乗員の配置場所もバカにならない影響を与えます。
ただ、乗員の場合、前が見えないとそもそも操縦が困難である。
(操縦できないということではない。前が見えない、座頭市みたいな飛行機があることはある→パリの灯)
また、変なところに置くと、Gだのなんだので、ぐえええー!ゲロぐらいならまだしも、眼球の水晶体が破裂するだのという危険が生まれるので、生物体であるという面からの配慮も必要なのであった。
ということから、いろいろな操縦士の配置が考えらえました。
- エンジン後ろ、主翼上部
一番一般的で、バランスの取れた配置です。主翼の重心近く置けば、アクロバット飛行でも遠心力とかは最小に抑えられ。また、なるべく機体前方に置けば、特に離着陸といったときに視界が機首にさえぎられすぎることもなく、安全である。
典型的なのが「隼」

http://propeller3.blog61.fc2.com/blog-entry-111.html
飛行機乗りが見れば、一目で安定性のいい、バランスの取れた傑作機ということがわかるのですよね。
バランスが良くても、B17落とせねえじゃん、ということで、怪しい発展を遂げたのが「鍾馗」

https://onemore01.seesaa.net/article/2016-12-10.html
要するに、エンジン馬力をでかくして、上昇力と武装を強化する必要に迫られたため、ぶっとい(でかい)エンジンと小さな翼の組み合わせになってしまった。
この結果、飛行機としては操縦のしにくい怪機になってしまいました。隼では、コクピット後端が主翼後端のラインに一致しているのに比べ、鍾馗ではぐっと後ろにつきだしてしまった。そのほうがかっこいいですけどねー
でも、この程度ならまだましで、作ってはいけないできそこないとなってしまったのがF4U。

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エンジンの後ろに大きな燃料タンクを載せたために、操縦席がぐっと後ろになり。逆かもめ翼による低速域での挙動急変とあわせて、ろくに滑走路が見えないうえに機体が突然失速するという恐ろしい飛行機になってしまいました。
やっぱり、軽飛行機(パイパーPA18みたいなやつ)がいかに安定しパイロットにやさしい(でもないけど)優れた飛行機か、ということがF4Uとかと比べると明白になるのですよねー

https://flyteam.jp/aircraft/frame/36530
- 機体の後ろ、尾翼近く
典型的なのがジービーレーサー

http://www.bubblemania.fr/ja/1931-gee-bee-modele-de-course-r1-r2-r3/
これでもちゃんと飛んだということでおどろき。まっすぐ飛ばすだけでも大変だったろう。
要すれば、胴体を短くして機体をともかく軽くしたかった。ソ連のI16戦闘機も同類です。

亜種として、14Bisというのがあり。

https://microlins.com.br/blog/educacao-e-desenvolvimento/as-maiores-invencoes-feitas-no-brasil/
この場合、先尾翼機といって、重量バランス最適化のためにこうなった。
総じて、コックピットが後ろにずれた飛行機というのは、先尾翼機はともかくとして、なんか癖のある要注意の飛行機だと思っていれば間違いないです。

今どきの先尾翼機にはこんなのもある。垂直尾翼は後だけど。
- 分類不可能なゲテモノ
ぼくのブログの読者の皆様は、この程度のおとなしい内容で終わるとは思っていないですよね。みなさんのホラーな期待に応えて、おしゃれなおフランスのLeduc戦闘機を紹介します。

https://www.reddit.com/r/WeirdWings/comments/ceaqm2/leduc_010_the_first_aircraft_to_fly_solely_on/
無人機じゃん。
いやいや、ちゃんとパイロットが乗っているんですよ。
えええどこに?エンジンの中です。
正確には、エンジンコーンの中にいるのです。上の写真をアップすれば、丸いのぞき穴が水平に2個、その上にも右舷、左舷の天井に一個づつ、計6個あいているのがわかると思います。


https://1000aircraftphotos.com/Contributions/Damen/9810.htm
のぞき窓というより採光窓か?。
さて、操縦席はコーンが機体に隠れている中にあり。操縦席からの視界はこんな感じだったらしい。

https://pbs.twimg.com/media/D8nDDYVUYAAkBtA.jpg
「命あっての物種」という言葉が思い浮かんでしまうのは、私だけでしょうか。
別に敵機にやられる必要なんてなくて、エンジンの調子が悪くなり、火を噴いた!となったとたんどうなるか。
超音速戦闘機です。コクピットが、パリンと割れた直後に、パイロットはエンジンにすいこまれてひき肉と化し。一瞬のうちにスープになってしまうことでしょう。
そんな死に方はしたくないですねえ。
さすがに配慮したか、改良型のLeduc021および022では、操縦席の部分がネコのお◎んちんみたいにぎゅーんと伸びて、エンジンから飛び出た感じになっています。

このパイロットは、どのような罪を犯して、こんな恐ろしい飛行機に詰め込まれることになってしまったのか?


上の写真は「ラングドッグ」旅客機に結わえつけられたLudec021。エンジンのパワーが足りず自力では離陸できなかったらしく、旅客機におんぶしてもらって上空まで連れて行ってもらい。切り離してエンジン全開だ!とすればそこから先は素晴らしい超音速戦闘機ちっくになったらしい。
完成型が022。
コックピット周りもかなり安心というかかっこよくなり。


ttps://planehistoria.com/leduc-021-and-022/

https://www.simpleplanes.com/a/t0Bhv7/Leduc-022
コックピットからの眺めはこんな感じになったらしい


https://master194.com/site/maquettes/cecile/leduc/index.htm
ちゃんとプラモデルとかもあり。コクピットの内部も再現されています。


https://master194.com/site/maquettes/cecile/leduc/index.htm
パイロット前方に、謎のふくらみを持たせた風防ガラス。せっかくの流線形がだいなしになるほかに、光の乱反射で、とくに前が見えなくなっちゃったんじゃ?
最後に、イタリアのSM93というゲテモノを掲載します。

http://www.wardrawings.be/WW2/Files/2-Airplanes/Axis/2-Italy/03-Attack-Aircrafts/SM-93/SM-93.htm
さっき、コックビットが後ろすぎる飛行機はなんか出来損ないだ、ということを書いたのですが、これはその逆で、コックピットがエンジンの上にはみだしちゃってるじゃん?
哀れな操縦士は、エンジンにおおいかぶさるようにして操縦したらしい。
確かに、サイドカーレーサーみたいな感じでかっこいいかもしれませんが。。。

地上をどこまでも地面に平行に走っていくレーサーではなく、よりによって急降下爆撃機です。
つまり、うつぶせの状態から機首を45度なり60度なりに突っ込んで、まっさかさまに落ちていくという恐ろしいことになってしまい。
引き起こしの時にかかるGが緩和されて快適になります、というのがうつぶせにした理由らしいが、そのまえに血が頭に下がって(上ってではない)脳みそが破裂してしまうのではないか?と危惧します。
この機は、操縦士と航法士の二人乗りで、航法士の乗る後部座席はフツーにすわる形式だったというので、こちらは引き起こしの時のGで首の骨が折れちゃうんじゃ?と心配です。
ただ、急降下爆撃機としての性能は優秀だったそうで、時速900キロでまっさかさまに。。。というのが可能だったらしい。
当時イタリアはドイツの管理下にあり。ドイツ人もこの飛行機はなんかやばいぞ、と思ったかどうか、量産に入らず開発停止になりました。
蛇足として。
さっき出てきた「ラングドック」旅客機ですが、飛行機としてはまあまあふつーの駄作、と言ってはかわいそうなので凡作だったらしい。スタイルはかっこいいけど。問題は「ラングドック」という因業の深い名前を付けてしまったため、巡り巡ってLudecなどという人体実験の一端を担うことになってしまいました。
ラングドックという名前の因業についてはこちら→よい子のワイン、悪い子のワイン

南仏ラングドック。スープにあう赤ワインの産地らしい
https://www.winetourism.com/wine-region/languedoc-roussillon/
ではでは
