タグ: 軽飛行機操縦

ブログBlog

単フロートと双フロートの話

陸の生物である人間が作った飛行機は、陸上の滑走路を拠点としていたのですが、そのうち水の上からも発着できれば便利じゃね?と気が付き。

陸上用の主脚をフロートと取り換えて、水上機が生まれ。単フロート型と双フロート型に分かれました。

単フロート型(上・パブリックドメイン)と双フロート型(下・PIXABAY無料画像)

 

 

どちらがより優れているのだろう?と今日まで尽きざる論争になっています。

水上機の全盛時代では、なんと日本が他の国の追随を許さない大発展を遂げました。

そんな日本が、単フロートと双フロートをどのように使い分けていたのを見てみます。

以下、日本機の画像は、皆さんおなじみ中島航空機博物館(https://www.ne.jp/asahi/airplane/museum/index.html)から引用させていただきました。

 

◎トップバッターは「零式水上偵察機」

双フロートですね

 

 

この飛行機は、巡洋艦とか、飛行甲板を持たない艦艇からカタパルトで射出され、はるか遠くにいる敵の艦隊の情報とかを探るなどが主任務であり。操縦士、偵察員のほかに航法員を乗せることで、広い洋上を迷子にならないで飛ぶことができ。

空母同士の艦隊決戦においても、空母は攻撃用の戦闘機、攻撃機、爆撃機で満杯なので、随伴する巡洋艦から零式水上偵察機を発進させて敵艦隊の動きを探りました。

真珠湾攻撃では攻撃隊に先立ちホノルル上空へ飛んでいき、見事敵情報告の大任を果たしましたが、ミッドウエーでは、カタパルトが故障して発進が遅れたために、敵の強襲を許したという、目立たないけれど決定的な役割を担っていたようです。

つまり、3座という事で長距離飛行や夜間飛行を可能とし、偵察以外にも爆撃など多用途で重宝されたそうです。どこまでも真っ直ぐ、ぶれずに安定した飛行ができる傑作機、という事だったらしい。

 

 

◎「瑞雲」水上偵察機

やっぱり双フロート型

 

 

零式水上偵察機とよく似ているけれど、こちらは敵戦闘機と格闘したり、急降下爆撃ができるように、大幅に機体を強化しており。乗員も、専門の航法士が減らされて2名になっています。

戦争も後半になると、零式水上偵察機では、敵の戦闘機の餌食になってしまう事が増え。何とか落とされないよう、空戦フラップを装備したりがんばった。また、無理やり急降下をやらせようとしたので、エアブレーキとかが振動して空中分解が多発したらしい。

Wikipediaでは、水上機にしては攻撃力が優れている、と書いていますが、それは水上機にしてはという事であって、雲霞のごとく押し寄せるグラマン相手にどこまで生き残れたかは疑問です。

一方、魚雷艇を爆撃したりとかで活躍しました。

 

 

◎二式水戦

単フロート型

 

 

零戦を水上機にしたらこうなった。フロートを付けても意外と性能低下は抑えられたらしく、飛行場のない南方の島々から飛び立ち、連合軍戦闘機相手に大活躍しました。

 

 

◎零式観測機

さてさてマニアのみなさん、ついに主役の登場です。

やっぱり単フロート型

 

 

観測機は、戦艦などに搭載して、艦隊決戦において、味方の戦艦の主砲弾が敵の戦艦に命中しているかどうかを文字通り観測し、味方へ伝える、というのが主任務の飛行機です。

当時の戦艦は、主砲の射程が4万メートルに達しており。地球は丸いので、その距離だと、地平線(水平線?)に敵の艦影が隠れてしまい、ろくろく視認するのも困難になってしまっていた。

そこで、観測機を飛ばして上空から射撃情報を得よう、ということになり。

こんなかんじ(出展:https://hatoh-yamato.jp/archives-044/)

 

 

航続距離は「零式水上偵察機」の3分の1くらいと短いですが、その分格闘性能を向上し。

味方の着弾観測を行うために空に上がるという事は、敵の観測機も上がってきているわけですから、その敵が純粋な観測機であろうが、空母から飛んできた戦闘機であろうが、格闘して落としてしまえ!という恐ろしい野望を持った飛行機になりました。

ただ、時代はすでに砲戦ではなく空母同士の航空決戦になっていたので、観測、という面では全然出番がなくなってしまい。

そのかわり、船団護衛や離れ島の防空で、敵機に無双するという野望は見事達成され。グラマン、P38やP39という本職の戦闘機をバタバタ叩き落す大活躍をしたそうです。

零式観測機と二式水戦のコンボは無敵だったらしい。

P38(パブリックドメイン)

 

 

P39(パブリックドメイン)

 

 

このへんで、単フロートと双フロートの利点・弱点が浮き彫りになってくると思います。

1.そもそも水上機にとって、まず離水というのがものすごく難しく、リスキーな行いである。水は、フロートの底に粘着してしまい、まるでボンドを引きはがすようにして離水しなければならなくなるらしい(すいません、ぼくは陸上機パイロットなので、また聞きです)。従ってエンジンパワーがなく、鈍重な機体は、そのぶん水上滑走がやりやすい機体でないと、制御不能、転覆、になってしまい。

単フロートだと波とかが斜めに当たったりする場合の制御が難しく、離水には双フロートの方が一日の超あり、ということで、零式水上偵察機や瑞雲は双フロートになったらしい。

2.エンジンパワーがありすぎても、プロペラトルクなどで単フロートは苦しいらしく、シュナイダー杯のレース機などでも双フロートを採用しています。

マッキMC72 https://grabcad.com/library/idrocorsa-macchi-castoldi-mc72-1934

 

 

こういったレース機はともかく離水速度が速いので、その速度になるまで延々と滑走しなければならず。この間すさまじい偏向のねじれに対応するために、片側のフロートはあえて燃料タンクにしてバラストとした、という情報もあります。写真のマッキがそうだったかは情報えられませんでしたが。

二式水戦や零式観測機は、翼面荷重がレース機よりずっと低い(上昇力がものすごく高い)ので、パイロットがうまくトルクを殺せば、危険な水面をそんなに走らなくても離水できた、という事と推察します。

3.いったん離水すれば水上機も陸上機とおなじ、というわけにはいかず。大きなフロートを付けているぶん、飛行特性にも影響が出てしまい。

前方投影面積だけなら、実は単フロートと双フロートはそう変わらず。空気抵抗による速度への影響は、有意なほどにはならなかったらしい。

一方、単フロートの場合、重いフロートを1個にまとめて、機軸中心の垂直線上に置くことができ。

https://geolog.mydns.jp/www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/3853/jnrs/jnrsC235c.html

 

 

https://daihonnei.com/wp-content/uploads/2017/04/%E7%91%9E%E9%9B%B23%E9%9D%A2%E5%9B%B3-1.jpg

 

 

このため、ロール性能の低下を最低に抑えることができた。左右の補助フロートはそれほど影響がなかったらしい。

横転性能は、格闘戦の中でも重要ですから、二式水戦や零式観測機が単フロートなのもうなづけると思います。

4.なんちゅう理由じゃ、という単フロート機もあり。

その名もグラマンJ2F「ダック」

http://www.fiddlersgreen.net/aircraft/Grumman-Duck/IMAGES/duck-standing-grumman.jpg

ロートが巨大すぎて、飛行機にフロートが付いているのか、フロートに飛行機が付いているのかわからなくなっているのでした。

この巨大なフロートが、メインギアの格納と共に、なんと居住区となっており、「燃料や貨物の他、並列のシートに2名まで人員を乗せて輸送が可能だった(Wikipedia)」とあります。

ここまでくると、飛行艇ですよね。。。。

ぶきっちょだけれど、貨物輸送から海難救助まで、多用途で活躍した傑作機になりました。

アメリカとかは、二式水戦みたいな水上機は作らなかったの?という質問があるかもしれません。

あるにはあった。でも大量に使われるという事はなかった。

水上機型スピットファイア

https://www.hlj.co.jp/product/KOP73170/

 

 

水上機型のグラマンF4F

https://live.warthunder.com/post/763196/en/

 

 

F4Fの水上機型は「野生のナマズ」と呼ばれたようです。

アメリカには「飼いナマズ」とか「のらナマズ」がいたのだろうか?「養殖ナマズ」と「天然ナマズ」はあるみたいだけれど。

脱線ついでに、東京の「わかば」には、日本有数といわれる「天然物」のたい焼きがあります。わくわく。。。

「わかば」のたい焼き

 

 

アメリカの場合、島を占領すればあっという間に滑走路をつくってしまうし、戦争開始2年後の1943年には「週刊空母」といって、一週間に一隻の割合で空母を就航させていたので、わざわざ水上機を作る必要なんてなかったのですね。。。。

パブリックドメイン

 

 

日本が水上機大国になったのは、ろくに滑走路も作れない貧弱な工業力が理由だったというオチになってしまいました。

ああ無情。。。

現在では、セスナなどの水上型が、カナダなど水面がいっぱいの国々で大活躍しています。やはり離水が一番の課題なのか、みな双フロートになっています。

ではでは。。。

 

Posted by 猫機長
ブログBlog

ブラジリア点描

◎サントスデュモン生誕150周年

こないだブラジリアの中心地区にあるショッピングセンターへ行ったら、サントスデュモン生誕150周年記念の展示をやっていました。

 

 

この展示では、サントスデュモンが作成した数々の飛行物体の一つ、Demoiselle号のレプリカが展示されていました。

 

 

今どきの初級ULPそっくり。

ちなみに、「Demoiselle」というのは、日本語では「素敵女子」になります。

ううむなかなかおつな命名だ!(英語だと、Maidenだそうです。ちょっとちがうかな?)

この飛行機は1907年に初飛行し、改良など加えながら40機ほどが生産されたそうです。

写真のは2018年製のレプリカ。全長6.2m、全幅5.5mで、翼の長さより機体の方が長いという、いかにも当時らしい構成の機体。

空虚重量190キロ、飛行可能速度時速96キロ。竹と絹の布、50馬力以下のエンジンですから、大したものです。

いまどきの初級ULP

http://philiptoledano.blogspot.com/2010/06/um-excelente-ultraleve.html

 

 

サントスデュモンはブラジルのミナスジェライス州に生まれ、いろいろあって18歳の時にフランスに渡り。

まずは気球などで空を飛び始め。次第に飛行船を開発していきました。

 

 

ちょくちょく墜落していたらしい。

 

 

ロスチャイルド邸の庭に落っこちたが、ロスチャイルドさんと一緒にコーヒーを飲んで、まだ飛べるじゃん、と修理して、また離陸というか浮揚して帰って行った、といううわさもあり。

そのうち飛行記録を作り出しはじめ。エッフェル塔のまわりだのなんだのを飛んだりして、人気者になりました。

 

 

ついには「空気より重い物体」つまり飛行機の制作をはじめ。

飛行船というか気球というかに吊り下げてテストなどからはじめ。

https://www.cabangu.com.br/pai_da_aviacao/3-dirig/10/10-dirig10.html

 

 

14Bis号は、「ヨーロッパで初めての飛行機」と呼ばれるようになりました。

 

 

ちなみに、サントスデュモンの飛行機は、日本製の絹で翼や機体を覆っていたそうです。

 

 

世界最初の飛行はだれか?になると、いろいろな人がいろいろな説を立てているので、ここでは議論しませんが、サントスデュモンは発明家でもあり。下の画像では、飛行機を車にのっけて運んでいますが、これが世界最初のピックアップトラックだったそうです(かもしれん)。

さらに下の写真は、救命用の大砲だそうで、砲弾の代わりに救命ブイを打ち出し。400メートル先までカタパルト発射で届かせることができた。

 

 

海岸に置いたのか?船にでも乗せたのか?実際2名がこの装置で命を救われたそうです。

サントスデュモンは、自分が開発した飛行船や飛行機の図面は広く希望者に提供しています。

というか、リリエンタールも飛行実験の詳細を一般紙に投稿したりして、当時の発明家たちは、飛行機に関して言えば、わりとオープンに状況提供・交換していたらしい。

一番有名なライト兄弟が、特許だのなんだのと、やっぱり有名なカーチスとみっともなく争ったりしましたが、そっちの方が例外と思います。

◎素敵女子来訪

一時期ブラジルに駐在していて、その後日本に戻っていた素敵女子「たこ焼き老師」さんが、コロンビア経由でひよっこり来訪。一緒にそのへんを楽しく飛びました。

たこ焼き老師さん、ありがとうございます。

コパイ目線からの写真多数いただきました

離陸 https://www.youtube.com/shorts/Oi_4LiCyvfk

 

 

着陸 https://www.youtube.com/watch?v=PyhBulLLCxY

 

 

たこ焼き老師さんのフェイスブックで、これらの写真の一つについたコメント:

「Helicopter?Cool!」

ヘリじゃねーよ!飛行機だよ!ぎゃわわわー!

たこ焼き老師さんを送って行ったホテルで、変な車が停車していました。

その名も「唐」。

唐?

 

◎筆触分割

点描つながりで。。。。

筆触分割、という絵画の技法があります。印象派で生まれ大成した技法です。

印象派の前は、画家が色を作るとき、原色などいろいろ混ぜて色彩のバリエーションを作ったりしていました。

でも、複数の色の絵具を混ぜていくと、画面が暗くなって行っちゃうんですよね。

というわけで、繊細なバラエティに富んだ無数の色が満ち溢れている名作は、どうしても色調が暗くなってしまい。

テオドール・ジェリコー《メデューズ号の筏》1819年

 

 

上の絵は、遭難というシチュエーションなので、あえて暗い画面にしたというのもあるでしょうが、そうでない絵でも、どうしても暗くなってしまう傾向にあり。

アングル 泉

 

 

アングルの「泉」は、まだ早朝の黎明みたいな薄暗さが、幻想的な雰囲気を作っていますが、でも、もっと明るい画面ができないかなー(コンピューターでコントラスト調整とかは禁止)と思ったりします。

それを覆し、野外の太陽さんさんたるあかるい風景を、明るく輝くように描写したのが印象派でした。

モネ アルジャントゥイユの橋

 

 

どうやってこの明るい色彩を達成したのか?

「べつに、絵の具をまぜなければいいじゃん」ということなのでした。ははは

でも、緑を作るためには、青と黄色を混ぜなければならないよ?

そこで生まれたのが筆触分割です。

目の前10センチのキャンバスに、ひとふでづつ交互に、青と黄色を隣り合わせでぺったんぺったんと塗っていったとします。

目の前10センチだと、青の隣に黄色。その隣に青、そのまた隣に黄色。。。という感じ。

でも100センチ離れてみると、青と黄色がぼやけて混ざり合い、なんと緑色にみえるのでした。

これを、視覚混合というのです。

印象派は、この視覚混合を縦横に活用して、まじりあった色だけれど暗くならない、という秘法を編み出したのでした。

そして、その一つの究極形が、「点描画法」

いろいろな色の点を、ともかく無数にキャンバスに打っていく。

もちろん行き当たりばったりではなく、画家が表現したい対象物がくっきり浮かび上がるように、無数の点を打っていきます。

その結果、下のような絵ができます。

黄色い葉っぱの木がある風景。とある建物の壁にかかっていました。(いまどきの絵です)

 

 

もうちょっと近寄ってみます。

 

 

そして、キャンバスにくっつくくらいに近寄ってみます

 

 

へえーこれが点描画法なのか!と、コンピューターの画面では見ることのできない実物を見ることができて、感激しました。

といっても読者の皆さんには、コンピューター(スマホ)の画像から間接にしかお見せすることができないんですよねーでも言わんとすることはご理解いただけたと思います。

しかし、本当に感得するには、やっぱり実物を見る必要があるという事を痛感しました。

あと、あまり近寄ったり遠のいたり、写真を撮ったりなんてしていると、警備員のお兄ちゃんに憐みのまなざしで見られてしまうので、気を付けましょう。ははは

モネの絵(アルジャントゥイユの橋)と、今時の画家による黄色い葉っぱの木を見比べると、今時のほうは、遠くても点描が見えてしまい、かつ煙のようにぼやけてしまっている点が残念ですが、モネの方は、HP画像ですが、筆触分割のお手本とされる水面の部分も、まるでふつーに絵具を混ぜて書いているように見え。やはり巨匠は格が違うなと感服するのでした。

点を強調するケースではスーラという画家がいますが、スーラの絵は、点の一つ一つがすごい鮮明で、黄色い木の絵みたいになんか輪郭がぼやけちゃった(霧の中から見ているみたい)というのに比べてキレが違うと思います。

スーラ グランド・ジャット島

 

 

もちろん、「印章 日の出」とか、ターナーの水彩画みたいに、あえてぼやかした、という絵もありますけど。黄色い木の絵も、わざとそうしたのかな?

◎おまけ

ブラジリア点描なので、ちょっとだけブラジリア市街などの写真を追加

ではでは。。。

Posted by 猫機長
ブログBlog

飛行機大嫌い人間との対話と、空港乗り継ぎテクニック

◎空港乗り継ぎテクニック

コロナ禍で旅行の機会もぐっと減ってしまいましたが、日本から海外への旅行には必ず通過する空港。以下、いろいろな耳より情報です。

1-荷物検査は、一番奥、かつ左の列に行こう

理由は簡単で、大多数の人は右利きなので、無意識に右寄りのステーに向かってしまうためです。同じく、無意識になるべく手前の列に行ってしまうので、奥の列は比較的すいていることが多い。

https://wired.jp/2018/12/29/super-fast-airport-scanners/

 

 

2-携帯式充電器を忘れず持っていこう

これはいわずもがなですね、トランジットで何時間、というときに「あああスマホの電池がきれちゃった」とならないための、必須アイテムです

*空港にも充電プラグが多数ありますが、ふつう満員というか、空いているプラグを見つけるのに狂乱します。

3-濡れた紙ナプキンは、フライト内で何かと便利です。

*飛行機の中は、基本的に「乾いた缶詰の中」です

https://www.gratispng.com/png-ck3t29/

 

 

4-揺れる飛行機が苦手の人は、早朝便で飛ぼう

軽飛行機も早朝に飛ぶのが大好き。まだ太陽が昇らず、太陽熱によるサーマルなど乱気流が発生しないうちに飛んじゃう、という意味です。

 

5-透明なZiplocの袋をもっていこう

*空港でやれ薬を買っただのいろいろ起きた時に、ここに入れておけばすぐ取り出せて、入管検査などでも安心。

6-預入荷物は、あらかじめ写真を撮っておこう

*残念ながらロストが起きた時に、空港の職員や航空会社の人に「このスーツケースだよ!」と写真で見せることができます。

Pixabay無料画像

 

 

7-深夜のフライトで飛べ

早朝フライトは気流の安定を狙っていますが、深夜便の場合は、フライトも空港も閑散としてのんびりできます。旅行の玄人がよく使う手口。喧噪が嫌いな人はお勧め。

8- ラウンジを使ってみよう

クレジットカードでは、特典でラウンジ使用料がただになるケースもありますが、国際便で乗り継ぎ時間が長い時など、お金を払ってラウンジを使うというのも一法です。下手なレストランより豪華な食事とか、ゆったりとくつろげる空間をホテルのデイユースより安く使えるかも?そして、ともかく空港内、ゲート近くにあるので、フライト時間が変更だ!なんて場合でもあまりあわてずにすみます。

 

 

9-ノートブックはすぐ取り出せる場所にしまっておこう

機内持ち込みの荷物で、ついあれもこれも、とパンパンになってしまうのはいいとして、パソコンがスーツケースの奥底、取り出すのにケース中をぶちまけないと。。。。なんてならないようにしましょう。空港でのパソコンは意外な秘密兵器になります。

 

10-駐車場の写真を撮っておこう

自家用車を空港の駐車場に止めて、一週間の出張だ!みたいな時、帰ってきたけど、広い駐車場のどこに車を止めたかわからなくなっちゃった!とならずに済みます。

スーパーやショッピングセンターでも有効です

 

 

11-空港では「着ぶくれ」しよう

その分、衣類以外の荷物をスーツケースに入れることができます。

 

12-携帯式重量計をもっていこう

これは買い物大好き人間へのおすすめ。やばいぞ!エクセスか?というときに、重量オーバーしていないか測ることができます。

 

13-イヤホーンにご用心

ゲートやラウンジでイヤホーンを付けている人がいますが、お勧めしません。つい、重要な空港アナウンスを聞き逃す危険あり。

 

14-ボーディングボードや空港の地図は印刷して持っていこう

いつどんな時でもポケットからすぐ取り出せるし、よりによって搭乗ゲートでスマホの電池が切れちゃった!というときでもぜんぜん安心です。

ブラジリア空港の見取り図

https://www.bsb.aero/br/antes-de-viajar/planeje-seu-caminho/mapa-aeroporto/

 

 

15-コンタクトはやめて眼鏡にしよう

空港にいる間、そして機上では眼鏡のほうが安心で、ドライアイとかも防げます

操縦しているときはコンタクト派だったのですが、コロナ禍でメガネにしました

 

 

16-機上では靴下でいよう

靴を脱いでも、靴下をはいていれば周りの人にも失礼になりません(失礼の定義にもよるけど、少なくとも嫌がられるケースは激減します)

 

17-おやつをもっていこう

ビスケットだの保存のきくのをもっていきましょう。空港で買うと何かと高いです。

ラウンジに逃げ込む手もある

 

 

◎客席シートから見たジェット旅客機の操縦

とある友達に、飛行機大嫌い人間がおり。「飛行機は意味不明の振動をしたり、翼に穴が開いたりして怖い、乗りたくない」というので、もう少し詳しく聞いてみました。

①滑走時に、ごんごごん、と機体が振動する→飛行機のせいではなく、滑走路の凹凸のせいです。整備された滑走路でも、誘導灯が埋め込まれており、この上を飛行機のタイヤが通過するときは、やっぱり、ごん!と振動します

滑走路の誘導灯。上はPixabay無料画像。下はhttp://building-pc.cocolog-nifty.com/map/2007/08/post_4279.html

 

 

②離陸したはいいが、急にエンジン音が低くなり、低い高さなのに上昇しなくなっちゃう→これはパイロット目線から見ても嫌ですねー、でも、騒音対策やトラフィックの都合とかで、その区間は緩上昇でエンジン音を低く抑えるしかないのだと思います。その区間が終われば、また元気よくエンジン加速、ぐんぐん上昇していきます。

③上昇中に、突然「ばこん」という音が!→車輪を格納しています。なお、着陸降下時は、「ばこん!ごごごご」と、脚を下したことによる乱気流の音も聞こえます。

主脚を格納中。こんなでかい扉を開け閉めすれば、音もでかいですよね。。。https://www.youtube.com/watch?v=TNw1WkHRJzU

 

 

④翼を見ていると、後ろの端っこがちぎれそうになったり、翼に穴があいているぞ!→ちぎれそうなのは、スプリット・フラップといって、特に着陸時にゆっくり飛べるように翼の形を変化させているのです。穴があくのは、スポイラーといって速度調節、言ってみればブレーキみたいなものです。いずれもぜんぜん安全です。

 

 

⑤飛んでいると眠くなります→これは、高度1万メートルだと本来は無酸素状態のところを、人為的に酸素を供給しているため。地上に比べて酸素濃度70%くらいにしているので、眠くなります。

たしかに、ジェット旅客機なんて、言ってみれば金庫に翼を付けて無理やり飛ばしているようなものですからねーやっぱり飛行機はピストンエンジンの軽飛行機じゃなきゃ。。。。

ジャンボジェットの最大重量は447,696kgに達するらしい

 

 

ちなみに、僕の乗っている飛行機は①~⑤とも無縁です。

①凹凸を感じるほど滑走路の上を走りません。ボーイング737の滑走距離は1700m。軽飛行機は170mもあればエアボーンです

②エンジン全開でも音量が全然違いますし、軽飛行機は大都会の国際空港とかにはあまり発着しません。僕の軽飛行機でエンジン全開の離陸でも、隣の牧場から迷い込んできたのら牛が知らん顔してはんすうしています。

③セスナとかは固定脚なので、こうゆう音は発生しません

④軽飛行機の翼にはスポイラーなんてないし、フラップも「穴が開く」ような上等なのはついていません

⑤軽飛行機が飛ぶ高度は、せいぜい高くて3000メートルだし、適度に揺れるので、眠くはならないと思います。。。。

最大重量620kgの、小さな飛行機で飛んでいます

 

ではでは。

 

Posted by 猫機長
ブログBlog

ポルシェくんが壊れちゃいました

ポルシェくん。かわいいなあ

 

 

とある金曜日。ブラジリア市の北部地区にあるアパートから、30キロ北東の飛行クラブまで、ポルシェくん(356Aレプリカ)に土日の食料など詰め込んで、いよいよ出発だ!駐車場を発車し、アパート敷地の出口まで来たとき、突然エンジンがぷすん、と止まっちゃいました。

いくらセルモータをまわしてもかからず。

アパートに出入りする車が集中する場所だったので、あわてて管理人さんたちといっしょに、業者用の駐車スポットに押してゆき。

アパートから徒歩5分の所にある修理工場へ修理屋のにいちゃんを探しに行ったら、工場長みずから(Biraという名のおっちゃん)が救援にきてくれました。

別に何もへんなところはないよ?ディストリビューターの蓋を開けたら、ローター中心のコンタクトポイントが汚れて真っ黒になっていたので、がしがし!きれいにしたら、一発でエンジンがかかりました。

画面まんなかのまるい容器(ディストリビューター)の中から飛び出しているような四角いのがローター。その回転軸にあるまるい金属の部分が汚れで真っ黒になっていました。

 

 

でも、蓋のほうで電極がすり減っちゃってたので、早めに交換したほうがいいね、という事でその日は決着し、事実30キロ先の飛行クラブまで全然問題なく行き。日曜にはなにげに帰ってきました。

ところが、2日たった火曜日。

会社からの帰り道、5キロも走ったところで、今度は、バーン!とバックファイアを起こしてエンスト。

しゃあないなあ、と慣性で走ってゆき。すぐそこに車道を外れてスペースがあったので、避難してストップ。

例の蓋を開けて、電極をがしがし。エンジンケーブルで緩んでたのがあったので、バックファイアはこれだな、と差し込みなおして、エンジンも素直にかかったので、そのまま帰宅しました。

ところが、翌日も、こんどはすとんとエンストしちゃう症状が発生したので、そこかしこでストップ、休憩しながらBiraの修理工場まで逃げ込み。蓋の方は見つけてくれており、さっそく付け替えて、その日はまた問題なく自宅へ。Biraいわく、もしこれでなおらなかったら、CDIユニットかもしれん、とのことでした。

ディストリビューターのふた。右は内側を覗いたところで、中央の電極がすりへっちゃってます。

 

 

はたして、翌日またもや同じ症状が再発。そこかしこで止まりながら、その日は何とか逃げ帰り。

ブラジリアには、ちょくちょく「避難スポット」みたいなのがあり。

 

 

ふだんから、その辺を飛行しているとき、無意識に万一の不時着点を探しているのが、道路の避難スポットを見つけるのに役に立ったかもしれん。

さらに翌日の早朝、まだエンジンがうまく作動しているすきに、近くの部品屋さんに滑り込んでCDIユニットを購入し、付け替え。

CDIユニット。オリジナルは機械式イグニッションでしたが、メンテがめんどいので、電子式(CDI)に取りかえています。

 

 

でも、やっぱり再発したのでした。ははは

Biraに電話。燃料系かもしれんということになり。

その時はもう金曜になっていましたが、Biraの工場はいつも大人気、超満員で余裕がなく。ほかで土曜日もやっているというところをBiraに教えてもらいました。

さて土曜日。

Biraの紹介で行ったところは、朝早かったのでまだ開店しておらず。看板を見たら電気関係となっていて燃料系はできなそうだったし、隣近所も修理工場が多数あったので、とにかく開いているところにとびこんでみたら「かぶと虫の修理を得意としているLuizinhoというのがいるから、そこへ行け」と教えてもらい。

 

 

やっと本格的に修理開始ができました。

手始めに燃料のフィルターでも確認しようか、とタンクからの接続をはずして、中に入っていたガソリンを容器に開けたとたん、

どばどばー!と土やらゴミやらで茶色に染まったガソリンが。

下の写真の白いやつがガソリンフィルター

 

 

これじゃあガソリンの配線がつまっちゃうよねーということで、フィルター、ガソリンポンプ、そしてこれらをエンジンやガソリンタンクにつなぐホースを付け替えました。

いやいや、ピストンの圧縮抜けとかだったら大手術だぞ!とLuizinhoともども戦々恐々としていたら、「フィルターの詰まり」なんて意外に基本的なトラブルすぎて拍子抜けじゃん?

あとは、エンジンを再始動して、いちおうテスト。

と思ったら、エンジンがかからねえじゃん!というか、かかったはしからすとん、ととまってしまい

うああああー何か重大な故障でもあるのか?

考えていたLuizinhoは、さっき取り換えたばかりのあたらしいガソリンポンプを外し。ごきゅごきゅ、と可動部分をいじっていましたが、

ガソリンポンプ。

https://lista.mercadolivre.com.br/bomba-de-gasolina-fusca

 

 

「これは不良品だ。とりかえてこい」

となり。

上記のフィルター他一式を買ってきた部品屋さんに行って、ポンプを交換してもらいました。

そのポンプをつけたら、なんと全然ふつーにエンジンかかりました。ははは

画面中央がポンプ。その左がディストリビューター

 

 

これで解決かと思ったら。。。。

2日ぐらい後、再発しちゃいました。

すとんとエンジンが落ちちゃう、まったく同じ症状。泣きました

その後、うだうだ、いろいろあったのですが、結局はHallセンサーだね、ということになり。

HALLセンサー(赤い蓋の下にある黒い四角い箱)付きのディストリビューター。

https://shopee.com.br/Distribuidor-Fusca-Kombi-Sensor-Hall-Com-Avan%C3%A7o-Igni%C3%A7%C3%A3o-Eletr%C3%B4nica-i.410131925.15911259314

 

 

Luizinhoのところで、新品と取り換えてもらいました。

しかしこのHallセンサーですが、なかなか新品がみつからず。Luizinhoがわぎゃぎゃぎゃー!と大騒ぎして、ブラジリアから西に30キロくらいか?にあるタグアチンガというところまで取りにいくなどあり。

なぜブラジリアという中心都市になくて、得体のしれないタグアチンガなどという暗黒都市にあるのかというと、こちらはポルシェくんや、かぶと虫などの怪車で使っている時代遅れの部品をいっぱい売っている、ディープなまちだからです。

タグアチンガなどの暗黒都市でときたま見かけるディープな怪車たち

 

 

ポルシェくんのエンジンは1982年製ですからねー新品が即日見つかるほうがおかしかったりして。見つかったけど

いつまでも部品供給のとぎれないVWエンジン恐るべし。

ポルシェくんやかぶと虫のエンジン。基本設計は1930年代の「恐竜エンジン」です。

 

 

というわけで、Luizinhoはディストリビューターをばらして、Hallセンサーを付けかえ。

赤丸がHALLセンサー。

 

 

それにしても、治癒じゃなかった修理完了まで2週間もかかり。

電気系の故障は、不具合の兆候も見せず突然発生し、作動しなくなったと思ったら復活したりとか、どこが悪いのか特定も困難(今回は、CDIユニットやガソリンポンプは無駄な交換になっちゃいました。寿命が迫っていたからいいけど)で、HALLセンサーだな!と交換しても、数日はやっぱり安心できず。これが機械系なら、ステアリングボックスの時みたいに、すぐ特定でき、その部品を取りかえればスパッと治るんですけどねー

というわけで、最近電気モーターの飛行機や空飛ぶクルマなどが話題になっていますが、ぼくは電気飛行機は怖くて操縦できないです。乗客ならいいけど。

乗客だったら、落ちてもぼくのせいじゃないもーん。

あれ?

ちなみに、今回の故障特定するまでにチェックした部位は次の通り

◎エンジンコイル

◎CDIユニット

◎イグニッションケーブルなど、ケーブル類

◎ウインカーリレー等と共有しているアース配線

◎燃料タンクからエンジンまでの燃料ホース(フィルタ含む)

◎ガソリンポンプと作動用ロッド

◎キャブレター吸気フィルター

よりによっていちばん後回しにしていたディストリビューター(HALLセンサー)が故障していました。

確認途上で取り換えたりした部品たちなどなど

 

 

その後は週末まで再発せず。

金曜のうちにアパートから飛行クラブへ無事行きつき。翌朝その辺をひとっ飛びした後、この記事を書いています。

ちいさな飛行機で飛んでいます。

 

 

ではでは

Posted by 猫機長
ブログBlog

軽飛行機で「幽霊バス」の上空を飛行

このブログは「軽飛行機で空を飛ぶ」ですが、飛んでいるという投稿が切れちゃっていることに気づき。さっそく、その辺を飛んできたよ!というフライトログを投稿するのでした。

 

 

寒い寒い冬のブラジリア。日の出とともに起き出し。

まずは寒さ対策だ!

という事で、ユニクロのももひき、さらにはフラジャケを着込み。

 

 

えりまきはフラジャケの金具や、ヘッドセットと干渉してボロボロになっちゃったので、殿堂入りで永久保存します。代わって、日常づかいでは、写真右下のネックウオーマーを起用。

首のところの金具で擦り切れちゃったらしい

 

 

日の出から1時間後くらい(午前7時30分)に合わせて、空軍にフライトプランを提出。

 

 

きょうび、さいわい空軍のシステムで離陸一時間前に提出すれば、15分くらいで許可になるので助かっています。

航空地図で今回のフライト経路を確認。

 

 

今回は、下図の赤線の通り①Sal川とMaranhao川の合流点、②『幽霊バス』、③Lagoa Bonita湖、を回った三角コース。1時間半、120NMつまり222キロくらいを飛ぶこととします。

 

 

格納庫から飛行機を引っ張りだして。。。

ブラジリア・アプローチ(空軍)に電話してトランスポンダーコード取得。

飛行機に乗り込み、チェックリストで操縦系、燃料計、計器などなど確認。エンジンスタートして滑走路に進出。

乾季のブラジリア

 

 

離陸。ぐんぐん上昇して、最初のチェックポイントに向かいます。

 

 

管制空域を離脱。ブラジリアアプローチに報告して、それからは管制飛行を脱して自由に(さびしく)①の河川合流点に向かいます。

想定どうりブラジリア連邦区境界の道路を横切り。

航空地図だと、赤丸の地点です

 

 

そして、Maranhao川が大きく蛇行しているところを通過。ふむふむ進路をはずれてはいないな。。。。

ううむ、なんだかわからないか?

 

 

というわけで、赤線で表示

 

 

地図上はこうなる。赤丸がさっきの道路。青丸が大蛇行。緑が河川合流点。

 

 

これらのポイントから外れないように、実ははるか前方に指標を設定していたのでした。うねうねくねっている山脈のなかで、一つだけちょっと高めの、富士山みたいなのがあり。この富士山からちょっと左に機首を向けて飛んで行きます。

 

 

ごめんなさい、スマホのカメラで撮影した写真ををこれまたスマホのブログに、なので全然みえないでつね。。。。

でも、へんな望遠カメラと違って、いがいと肉眼に近い見え方になっては、います。

ちなみに、ちょっと左はどれくらい左なの?は、毎回気流だの太陽の当たり具合だのによって変わってしまうので、正確には言えないのでした。ははは

さて、大蛇行から、川をロストしないように飛んでいきます。そこかしこに白く水面が光っているので、目印にして飛びます。

画面の左下から右上に、うねうね蛇行しながら、ちょうど日陰と日向の境界あたりに川が伸びています。

 

 

下流にいくにつれ、川幅も広がり、見やすくなってきました

 

 

 

 

雲の下に入ると、風景も一転。

 

 

そんなこんなで、合流点直上に到着。エンジンスタートから33分、離陸から26分くらいでした。

 

 

ちなみに、グーグルマップで、地上から見たらこうだよ!という写真があったので添付。

https://goo.gl/maps/xUZqf9uJGvD96ZNy5

 

 

機首を返して「幽霊バス」に向かいます。

 

 

まず、「幽霊バス」って何?

もともとは、このへんの大地主が、自分の土地にへんな侵入者がないかを監視させるため、土地の中でも一番見晴らしのいいところまで宿泊施設を装備したバスを登らせ。このバスに警備員みたいな手下を常駐させて監視していたらしい。

そのうち、警備員とかいなくなり、バスの方もエンコしたまま放置され。

マウンテンバイクのあんちゃんたちに格好のレジャーポイント?としてもてはやされるようになり、有名になりました。

地上からは、こんな感じらしい。

A Casa de Pedra e o Ônibus Fantasma – 06/10/2018

 

 

ぼくは、自転車でこんな無頼の荒野(というか山脈、台地)の奥深くまで、なんて狂ったまねはできませんが、飛行機で上空を通過する分には、山奥の秘境に突然バスが出現という、なぞですが面白い指標なので、ちょくちょく行っています。

というわけで、上空からはどんなかというと

まずは、はるか遠くから平べったい台地が見え始め

 

 

 

 

台地の端っこに、四角く赤茶けた土地というか用地というかが見え。

この四角の中に、幽霊バスがいるというかおかれているはずだったのだが?

 

 

自力でどこかへ走って行ったのか、あるいはバラバラにされてスクラップか?いなくなっていました。かなしいな。

というわけで、幽霊バスが、幽霊ではあるがちゃんと存在していたころに撮影した写真を流用します。

 

 

今回、どこかにまだバスがいないかな、と探しまくっていたら、ついつい高度が下がりすぎちゃいました

 

 

本物の幽霊になってしまったバス。でも、自力で都市部まで降りて、レストアされてブラジリア市内を走り待っていることを願っています。

さて、最後の行程はLagoa Bonita。ポルトガル語で「美しい湖」です。

緩上昇で、のんびり高度をとり直して。。。

 

 

さっきの写真のちょっとアップ。迷子にならないよう、帰路は「デジタル塔」を指標に飛んでいきます。見えない。。。。

 

 

地上から見たデジタルタワー

https://g1.globo.com/df/distrito-federal/noticia/2019/10/17/gdf-abre-edital-para-conceder-torre-de-tv-digital-a-iniciativa-privada.ghtml

 

 

「美しい湖」にむかってのしのし飛んでいきます。

 

 

 

 

ここまでくれば、ブラジリアの市街地はすぐそこです

デジタル塔が見えますねー。くどいか?

 

 

いよいよホームベースに帰着。

今日は、滑走路上でへんなつむじ風があり。どしん!という着陸でした。

 

 

おまけ

今回、気流が荒れそうだとはわかっていたので、離陸前に自撮り。

こんな人です

 

 

小さな飛行機で飛んでいます。

 

 

ではでは。。。

 

Posted by 猫機長
ブログBlog

恐るべしブラックロック。ビットコインの逆襲

*美術女子や飛行機女子の皆様へ:今回は、仮想通貨界をゆるがす大事件についての時事ネタなので、ちんぷんかんぷんの内容かもしれません。でも、素敵な絵画をたくさん挿絵にいれたので、ぜひ見ていって、いいね!してね!

シュプレマティスト作曲No.56

 

 

さて、血も涙もない経済情報です。

2023年6月。ブラックロックという資産運用会社が、ビットコインの現物ETFを上場するためSEC(米国証券取引委員会)に申請を行いました。

ええええー?SECって、いまバイナンス(世界最大級のビットコイン取引所)を訴えて、ぶっ潰そうとしているんじゃなかったっけ?そのSECに、よりによっていま、多数の企業が申請に失敗してきた現物ETFの申請をするの?

狂ったかブラックロック?

と、思ったとたん、「SECとバイナンスが和解」というニュースが飛び込んできました。ははは

要するに、SECのバイナンスいじめは、このほど議会を通過した米債務上限問題とおなじくらい茶番だった、のかもしれません?

そもそもブラックロックって何者?

以下、Wikipediaからの受け売りですが。。。。

◎ニューヨークに本社を置く、世界最大の資産運用会社。

◎債券運用のみならず株式やオルタナティブ、アドバイザリー戦略など、幅広い金融サービスを提供

◎ゴールドマン・サックスやJPモルガンなどと覇を競う強大な組織。

◎インデックス運用については、ブラックロック、バンガード・グループ、ステート・ストリートは「ビッグ・スリー」と呼ばれている。

◎もちろん。S&P100、S&P500、ダウ・ジョーンズ USなどの株価指数において、構成銘柄の一つである。

以上でWikipedia引用終わり。

シュプレマティスム コンポジション

 

 

要すれば、アメリカつまり世界を代表する金融機関の一つという事なのでした。

ブラックロックは、現在8兆5000億ドルのお金を動かしているとのことである。これがのちに重要な情報になるので、覚えていてください。

さて、6月17日時点で、SECとバイナンスの合意を好感して2万6千ドルあたりに上昇したビットコイン。

ブラックロックのETFで、10万ドルへの上昇がささやかされ始めています(来年以降になりそうですが)。

どうやって上昇するのか?

これは、ビットコイン以前に、あらゆる金融商品に共通する、「不足の原理」が関係しています。

2021年6月現在、世界に存在しているビットコインは、その70%以上が長期ホルダー(ホドラー)よってがっちりしまい込まれており。市場で回っているのは30%程度しかない状況とのことです。

要すれば、ビットコインは不足した商品になりつつあるという事である。

読者の皆さんが、たい焼き一匹買いに行ったとします。ふつーは100円のたい焼きが、今日は売り切れ、ごめんなさい、となってしまい。落胆していたら、裏通りに別のたい焼き屋さんを発見し、なんと同じたい焼きが102円で売られていたら、大喜びで買ったりしないでしょうか?

重要なのは、誰かが(あるいは多数の購買者、あるいは一人の大人買い)、品切れになるくらい資金を投入して、たい焼きを買い占めたということです。

つまり、とある物品に、資金を投入すればするほど、その物品の価格は吊り上がるということなのである。

釣りあがる割合は物品によって違いますが、ビットコインについては、1ドル投入するごとに3ドルの効果がみられると言われています。(もちろん、上記の大人買いの購入規模が必要ですが)

実はその大人買いが起こり始めているらしい。

ダイナミックシュプレマティスム

 

 

今年の初めあたりから、ブラックロック、バンクオフアメリカ、そしてフィデリティという大手が、ひそかにビットコインを買い溜めてきており。

購入にあたっては、これら3社はいずれもマイクロストラテジーという、これまた世界最大のビットコイン保有量(38億ドル。出典https://www.coindeskjapan.com/186152/)を誇る企業の株を購入することで、間接的にビットコインに手を出しているという事である。

バイナンスとか、直接の取引所が恐慌状態なので、マイクロストラテジー株で代替しているのです。

そして、ブラックロックが株の6.24%、バンクオフアメリカが2.37%、フィデリティが1.01%と、筆頭株主ではないにしろ、上位の株主になっています。バンクオフアメリカは、2023年に4万7千%同株の購入を増やすという狂った戦略を取っています。

さて、今日では2万6千ドルのビットコイン。

ビットコインの発行は2千100万枚で打ち止め。その総額は5000億ドルくらいだそうです。

ビットコイン1枚の値段が10万ドルになるためには、ビットコイン全体の総額も2兆100億ドルまで上がる必要があり。

*2.100.000.000.000÷21.000.000=100.000

( 1 億の 100 倍は 100 億、1億の 1000 倍は 1000 億 1億の 10000 倍は1兆です。)

要すれば、今あるビットコインの時価総額に、この3倍相当がプラスされれば達成できるという事である。

シュプレマティズム(二次元の自画像 )

 

 

ここで、ブラックロックの「大人買い」の真意が見えてきます。8兆5000億ドルの資金のうち、なるべく少額の予算を動かして、ビットコインの1ドル投入当たり3倍の効果(あるいは1兆5000幾ドル)が得られる投資規模を達成したい。

そして、その秘密兵器が現物ETFの上場という事になるのである。

ETFが発足できれば、投資者からバンバンETFを買ってもらい。かき集めたお金でいよいよ大規模スケールの投資をして、ビットコイン10万ドルを達成だ!

これにアメリカ政府も乗ったようです。

FTXだのの交換所については、政府の規制が行き届かない平行勢力になってしまうので、いじめて叩きつぶした米政府ですが、ビットコインがおいしい投資先であることは知っており。

バイナンスいじめの茶番で、「政府の方が強いぞ!」と見せしめにしたうえで、その裏ではこっそり(でもないけど)ブラックロックのETF承認に向け準備しているのかもしれません。

ETFであれば、ビットコインはコモデティーの一つであり、その値動きに従ってETFの価格が上下するだけなので、ビットコインそのものの売買ではありませんから、政府公認の経済活動を公認の金融機関(この場合ブラックロック)によって実施できることになり。ETFに関する税金などでちゃっかりビットコインから利益を徴収しようということなのでしょう。

シュプレマティスム 黄と黒

 

 

これまで、幾多のファンドが現物ビットコイン上場を試みて却下されましたが、今回はどこが違うのか?

これまで、SECは却下の理由の一つとして、承認後のファンドによる価格操作の可能性を上げていました。

ところが、今回は、ブラックロックの事業に関与して価格操作を行わないような監視機構を設ける、というような動きになっており、引き換えに上場を許す、みたいな感じ。

監視機構なんて作ってしまうと、SECはこの機能を維持するために過労死してしまうくらい激務になることが危惧されたのですが、それでも踏み切った理由に、申請者がブラックロックだった、という事がささやかれています。

ブラックロックは、これまで500件以上の様々なETFを申請し、なんと1件を除いてすべて認可されたという恐るべき実績を持っています。

つまり、SECの承認という、FAAによる形式証明の認可も真っ青の難関を、これまでさまざまなETFで実現してきた恐ろしい機関であるという事です。

承認のためのすべてを知っているというべきでしょうか。

ホンダジェットが、背負い式の翼上エンジンというパラダイムシフトを抱えながらも見事FAAの認可を得たがごとく、ビットコインのETFというパラダイムシフトを達成できるか?

この逆がバンクマンフリードさん率いるFTXで、米当局の逆鱗に触れるあらゆることをやってしまい(当初はうまくゴマをすっていたようには見えた)。

FTXの件で、三菱MRJの形式証明取得失敗を思い浮かべてしまうのは私だけでしょうか?飛行機としてはとても有望そうだったのに。。。。

ブラックロックがETFの承認を獲得するのは、来年初頭とうわさされます。来年4月が半減期ですからねーうまく価格上昇の波に乗れるか、あるいは乗って税金も倍増だ!というSECのもくろみも織り込まれているのか?恐怖の進展を期待しています。

赤の正方形

 

 

ではでは。

本件は、以下の参考動画から多くの情報を得ています。

Posted by 猫機長
ブログBlog

レプリカ。模写のお話

以前、茶道のお話について書いていたところ、楽焼(らくやき)という種類の、安土桃山時代の湯のみが、現在でも3億円だよ!と聞いてびっくり。写真のやつは、ほんらいは金銭に代えがたし、であるが、むりやり現在価格を付けようとすると3億以上になるらしい。

重文 黒楽茶碗『大黒』|長次郎

出展:https://tea-ceremony-tokyo.club/

 

 

その一方で「赤楽」です、というのが7672円で売っていることも発見。(https://store.shopping.yahoo.co.jp/imaya-storo/rakutyawann-100.html?sc_e=afvc_shp_2327384)。

さらには、「抹茶道具4点セット(https://item.rakuten.co.jp/honjien/000-set-sugu4/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_109_1_10000237)」などと言って、茶碗4個に茶筅までついて、3200円なんてのもありました。ただし、茶碗は写真の中から一つ選びなさい、ということでした。ははは

 

 

たしかに、3つ並べると、写真でも格が違いますねー、でも、さすがに3億と3千円の差というのはありすぎと思います。

 

 

3億ものの楽焼は、まず歴史的に代えがたい価値があり。初代長次郎の作であり、信長や秀吉が使っていたかも?いわば「フェルメールの絵画」みたいな価値がある、と言えばわかりやすいでしょうか?もちろん、美術品としてもファン・エイクといらすとやさんの差ぐらいあり。

北方ルネサンスの巨匠ファン・エイクと平成イラストの巨匠いらすとやさん。

お題はどちらも「結婚」です。

 

 

ここで気が付くのは、長次郎さんもいらすとやさんも、どちらもアートだぜ!優劣ではなく、ファン・エイクの迫力、精緻さが他の追随を許さないとすれば、いらすとやさんの親しみやすさ、お手軽さもやはり当代随一。

つまり、表現の差はあっても、いずれも「すごい表現力だ!」となっています。

ぼくも茶道いいなー、やってみたいなーなんて思うときあり。でも、初心者の思い描く茶道というのは、こんな感じ

素敵女子が、優しさいっぱいの優雅な所作をしているところ。どきどき!

 

 

はっきり言って湯のみだのなんだのは二の次なのでした。

一方、実物の飛行機を操縦していると、やっぱりフライトシムとはちがうよねーとなるように、3000円の楽焼もいいけれど、やっぱりファン・エイク級のが一つ欲しいよねーとなると思います。

左が、ぼくが実際に操縦しているライトスポーツ機の計器盤。右がフライトシム。

シムの画像はこちらからお借りしました:http://naoyafujiwara.cocolog-nifty.com/fssim/2014/04/post-b027.html

 

 

もちろん3億の歴史遺産なんて全然必要ないけれど、でも長次郎の楽焼がほしいな。。。

ちゃんとあったりします。

初代の長次郎さんから450年、代替わりしながらも一子相伝で継承すること16代、樂吉左衞門さんがいまも「長次郎の楽焼」を伝え続けているのです。

そして、15代くらいからの樂吉左衞門さんの楽焼のお値段は、平均で8万5千円くらいだそうです(Aucfan調べ)。

日経電子版によると、

「樂家には、伝統として守り継ぐ茶わんの型や色づけする釉薬(ゆうやく)の調合法など制作のための秘伝書はない。受け継ぐのは、焼き方や利休の精神を受け継いだ長次郎の意識だけという。「父も歴代も、長次郎の茶わんと向き合いながら、それぞれの時代の中で自分だけの茶わんを作っている」」

とあり。

どの代の吉左衛門さんの楽焼も当代超一級ですが、代替わりに従って時代とともに変わってゆく部分もあるらしい。

言ってみれば、長次郎さんの楽焼が、初代のポルシェすなわちポルシェ356とすると、16代吉左衛門さんの楽焼はポルシェケイマンかな?

どちらもポルシェ。かたや歴史遺産で、かたや現代の憧れですよね。

356とケイマン。

出展:356はhttps://www.cepolina.com/photo/transport/car/Porsche/5/Porsche-356A-Convertible-D-1958.jpg

ケイマンはhttps://www.autocar.jp/wp-content/uploads/2016/07/718cay2_0718_001.jpg

 

 

ううむ、ケイマンつまり当代吉左衛門さんのもいいけれど、初代長次郎の魔力に取りつかれてしまった!何とかして一個ほしいぜー!という人も、実は一定数いると思います。

でも、初代長次郎って、死んじゃってるよね。注文のしようもないし、今あるのは売ってくれても3億円じゃねえ。。。という人に朗報あり。

復刻版があるのです。

もちろんオリジナルには及ばないけれども、「ケイマンにはない、ポルシェの原風景を追体験できる」。

写真は昭楽窯3代目佐々木昭楽という著名な陶芸家が、初代長次郎の楽焼を復刻したもの。

長次郎写『一文字』

 

 

ここで超重要なポイント一つ。あくまで復刻版であり、贋作ではないことに注目ください。こういう復刻版は、作成した芸術家がちゃんと押印をいれ、特製の箱などに入れて出回るものとなっています。下の写真は、本阿弥光悦という、長次郎さんとはまた別の達人が作った楽焼を、佐々木昭楽さんが模写したものです。

出展:https://item.rakuten.co.jp/shogeikan/10001236/

 

 

初代長次郎さんの楽焼は直径11センチくらい、抹茶茶碗は現在でも12センチくらいのところ、上記の復刻版は直径6センチくらいと、扱いやすい大きさになっているようです。飲んべえ用か?

さて私事恐縮ですが、ぼくも復刻品を持っています。

楽焼ではなくて、くるまです

 

 

正真正銘の、にせものポルシェです。

でも、本物のカイマンより、ずっとポルシェの原風景に近づくことができていると思っています。。。

356は、そもそもかぶと虫のベース、骨格にスポーツカーのボディを乗せたくるまなので、VWベースのレプリカ356も、構造は同じだったりします。(その後の911になると、新機構のクルマになります)

違うのは、車体がFRP(本物はスチール製)であること、エンジンや部品がほとんどかぶと虫のを流用していること(オリジナルはかぶと虫と共有している部品と、独自パーツが混合している)などですが、復刻版のいい所は、昔のポルシェはこうだった、というのを、現代のご時世にかなった安全基準を満たした形で再現してくれているというところですね。

ちなみに、日本も「インターメカニカ」という世界有数の356レプリカを作っており、世界のマニアから賞賛を集めています。一方、日本の法律基準に合わせて空冷エンジンは廃止、VWサンタナだったっけかな?の水冷エンジンに換装したとのことで、本物よりよく走るけれど、VWと356に共通の「ちきちきちき・・・」という優しさいっぱいのエンジン音がなくなっちゃったのは残念だなーと思っています。

ようつべで本物356の空冷ツインキャブエンジンのサウンド動画を発見。

1:57から典型的なエンジン音です

 

 

レプリカ356のエンジン。ツインキャブの同調ができなくなっちゃたので、

シングルキャブにつけかえました

 

 

元祖VWのエンジンはこちら

 

 

ぼくのは「ブラジル自動車工業(INBRAVE)」という会社が作った、ほとんどかぶと虫に356の皮をかぶせただけのへなちょこですが、ふんいき重視の楽しいおもちゃになっています。

INBRAVEのレプリカは、はっきりいって出来損ないの部分があり、全部で27台かな?28台かな?くらいしか作られなったそうです。というわけで、「えええー!幻のにせものポルシェだ!」とそっちの方で有名になっちゃってます。

ちなみに、ぼくのへなちょこ356くんは、製造番号0007、つまり7台目の生産車らしい。

いつか「へなちょこポルシェの復刻品」が作られるようになったりして。まあ、かぶと虫も、356も、そこからどんな怪車が派生しようとも、「はっきり言ってみんなビートル」ですけど。

なかなかまっすぐ走ってくれないし、ブレーキもあまり効かないけれど、

乗って楽しいかぶと虫。

 

 

出来損ないとは言わないけれど、「サッポロLAGERビール」のはずが「サッポロLAGARビール」と表示してしまい、危うく廃棄になるところを、「売って売ってー!」と大コールになり。めでたく販売しました、というお話がありました。このカンを捨てないで持っていたら、将来プレミア付きの希少な工芸品として有名になったりして?

ハフィントンポストより:https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6018ba36c5b63b0fb283b85e

 

 

初代長次郎さんの楽焼は、御茶湯御政道(おんちゃのゆごせいどう)という政治の道具にされちゃったけど、その実、お茶を満喫する優しさいっぱいの、かぶと虫みたいな楽焼なのかもしれませんね。

なあんて無理やりこじつけて終わります。

ではでは。。。

 

Posted by 猫機長
ブログBlog

スパッツ考

実は飛んでいるよりも地上で駐機している時間の方が圧倒的に多い軽飛行機。重要な装備に、ランディングギア(以後、ギアと呼称)があります。

滑走や、着地の衝撃を吸収するために強度が必要となりますが、一方で離陸してしまえば、単なる重量物となってしまうため、軽飛行機のギアはバネのように弾力を持たせた鋼製の棒が頼りなげに伸びているだけだったりします。

こんなかんじ

https://abpic.co.uk/pictures/model/Rans%20S-6%20Coyote%20II

 

 

実際頼りないので、着陸には気を使います→「着陸の奥義」ご参照。

上の写真のとおり、ギアは、小さいように見えてなかなか大きな空気抵抗の発生源となっています。なんとなく、皆さんが学校で使っていた下敷きを三つ風にかざしている感じになってしまい。いくら機体そのものを細い流線形にしても、操縦席ではパイロットほとんど身動きが取れないほどなのに、いくらスロットルを入れてもスピ―ドが出ず、燃料消費ばかりが多くなるという、残念な飛行機になってしまいます。

引っ込み式にすればいいじゃん?

実際引っ込み式の軽飛行機も存在するのですが、ぼくは「引っ込み式はダメ!ゼッタイ!」派です。

引っ込み式のギアを持つLSA軽飛行機(Fascination)

https://www.aircraftdc.de/en/products/repair/98-d4-fascination.html

 

 

なぜかというと、軽飛行機なんて、操縦も管制(通信)も航法も全部ひとりでやらなければならないところに、やれ積乱雲にまきこれそうになっただの、晴れていれば晴天乱気流(以前の単なるサーマル)だの、ふぎゃぎゃーともみくちゃにされながら、一方で管制からは「旅客機のそばに寄るな、しっしっ!」とさらに積乱雲がいっぱいのところに追いやられ。どうせ1年に数回は命からがら(たとえですよ)何とかホームベースの滑走路に帰り着いた、なんてさんざんなフライトの発生を避け得ず。

そんな時、やっといつもの慣れた滑走路で着陸動作、うまく「滑走路上数センチで失速」滑り込むようにギアが着地、と思ったら、あれ、全然着地せず、変に尻(機体)が落ち込んだぞ!うああ?

次の瞬間、ものの見事に「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ、ぎりぎりぎりぎりー」と胴体着陸してしまったことに気づき。

へんに引っ込み式の飛行機なんかに乗るから、ギアの出し忘れとかいう事故を誘発してしまうのである。

空自の超ベテランでも「出し忘れ」をしてしまうらしい。

写真の出典は→ http://komatsuairfield.web.fc2.com/page165.html

出し忘れのいきさつはこちら→ http://komatsuairfield.web.fc2.com/page182.html

 

 

胴着なんてしてしまうと、機体の腹にあたる部分の外板交換程度ではすまず。

胴着一瞬前に、しまった!と気づいて咄嗟にエンジンを切れば、運よくプロペラを地面に当てないで済むケースもありますが、ちょっとでもかすってしまうと、プロペラ軸がやられ、クランクシャフトや周辺のベアリングなどがだめになってしまい。パイパーカブなど、往年の尾輪式飛行機では、プロップヒットを前提に木製のプロペラにして、ペラはぶち折れるがエンジンシャフトには影響が出ないように、というのもありますが、現在のカーボン製高性能プロペラだと、ペラもですがエンジンの方が先にやられてしまいます。

そこに機体の修理を含めたら、新品の機体を買う方が安くなってしまうばかりか、見えないどこかでフレームに歪み出ていたら。。。。なんていつまでも懸念が残る状況になってしまいます。

パイパーJ3カブの木製プロペラ

http://pics.woodenpropeller.com/J3.html

 

 

「舞い上がれ」の福原遥ちゃんみたいに、エアラインパイロットの訓練用となるボナンザ機とかはともかく、日曜パイロットがそのへんを飛び回るような軽飛行機の場合、引っ込み脚なんていらないのでした。ははは

といって、ギアがにょきっと突き出ていれば、残念な抵抗の発生源になってしまうわけで。

そこで考え出されたのが「スパッツ」という整流覆いです。

スパッツと聞いて素敵女子の、どきどき!を思い浮かべた人はいないでしょうか。

冷え取り用だそうです。

https://tshop.r10s.jp/silkparty/cabinet/silk_op/touroku3/spats_s3.jpg?fitin=720%3A720

 

 

そっちの◎っちなほうではなくて、第二次大戦で米軍が使っていたような、脚絆(きゃはん)のことです。おえええー

フランス軍のスパッツ

user:VIGNERON – 投稿者自身による著作物, CC 表示 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=20261424による

 

 

要すれば、スパッツみたいにギアにかぶせた整流覆いということである。

こういった覆いをかぶせることで、空気抵抗を9割がた減らせる、という事で、固定脚の飛行機には必須の装備となっていたのでした。

円形断面は、流線形断面の10倍の空気抵抗を生み、乱流も発生させる

(出展:https://pigeon-poppo.com/pressure-drag/)

 

 

スパッツをかぶせた状態(写真右後ろ)と、タイヤむき出しの状態。

 

 

スパッツと言っても、いろいろな軽飛行機でいろいろな形状があり。

まずは、ぼくの乗っているRANS SUPER COYOTEから。

 

なんか角ばってて、あまり抵抗低減に役立っていなさそうだなあ。。。。無いよりはいいけど。

次はPARADISE P1

 

 

上の写真は最新型で、下の写真のに比べてスパッツ後部が延長されています。

いずれにしろ、ヨーロッパ的な繊細な形状。

Paradise の開発者の一人である鬼教官いわく、スパッツ前縁がとんがりすぎ。もっと丸くする必要があるとのこと。

なお、P1のすごいところは、スパッツよりも、その上の支柱にごっついショックアブソーバーがあることで、かなりの衝撃でもふわっと吸収してくれます。

Flyer/Paradise RV9

 

もともとVANSというアメリカの会社から、ブラジルのFlyer社とParadise社がそれぞれライセンス制作しているもの。なんとなく、中島製と三菱製の零戦の違いみたいに、微妙にそれぞれ違っています。写真のは鬼教官がからんでいるParadise製です。

文句ない流線形!最新空力理論が取り入れられた完成形ですねーこの飛行機は、飛行機が乗り手を選ぶ、スーパーカーみたいなところがあり。ノーズギアの支柱そして車輪自身もメインギアに比べて小さく軽量になっています。

PARADISE P1が、練習生の落着に耐えられる作りになっているのに比べ、こちらはパイロットにパーフェクトな着陸を強いることで、スピードなどのハイスペックとバーターしており。そもそも翼面荷重が高くて短い不整地などでは着陸しにくく、ノーズギアの支柱をひん曲げる事故が多発しているといううわさも。

超富裕層向けのRV9は別として、ヨーロッパちっくに繊細なスパッツにこだわるP1と、なんかくっつけとけばいいやのアメリカンなCOYOTEなど、なかなか個性がありますねーしかし世界でもっともハイスペックなスパッツを作ったのは、なんと日本だったりします。

その好例が「97式戦闘機」

https://m.media-amazon.com/images/I/6114aChqJZL._AC_SL1500_.jpg

 

 

1936年10月に初飛行。1932年3月に初飛行のP26に比べて、洗練が確認できると思います。

https://www.nationalmuseum.af.mil/Visit/Museum-Exhibits/Fact-Sheets/Display/Article/198089/boeing-p-26a/

 

 

これはP26の方がいい加減すぎるというのもありますけどねー

なぜこうなるのかというと、エンジンの違いです。

例えば、グラマンF6Fは2000馬力ですが、零戦は1000馬力ちょっとしかなく。日本は、とにかく空気抵抗を減らすしかなった、というのが実態だった。

じゃあ、97戦と同世代のグラマンF3F(1935年3月初飛行)は、どんなキテレツなスパッツだったかなーというと

パブリックドメイン

 

 

引っ込み脚だった。

複葉の艦上機(つまり低速の飛行機)で、引っ込み脚なんて必要ねえだろごるあ!

でも、アメリカは、この当時からすでに単葉全金属戦闘機の先駆けとなる引っ込み脚の戦闘機をじゃんじゃん作って、技術革新に備えていたのです。

日本では97戦や96艦戦で、とにかく当座の高性能を達成するために血道を上げていたのに比べて、アメリカは、固定脚なんてどうせすぐなくなる。スパッツなんてテキトーでいいから、その分引っ込み脚の勉強をしとこうぜー、という事だったのだと思います。

この差がゆくゆくはF6Fと零戦の差にもつながってゆき。日米戦の勝敗は、物量とかの前に、こうした先見の明や、人権を最優先とする精神の優越によって、開戦前から決まっていた、と考えるのはぼくだけでしょうか。

最後に、戦前では世界1の性能だった97戦のスパッツですが、現代の最新技術で作られたRV9のスパッツと、正面から見比べてみましょう。

97戦 http://ktymtskz.my.coocan.jp/J/JP/abu5.htm

 

 

RV9

 

 

97戦がとにかく細く、なのに比べて、RV9の方は見事な円形、砲弾型になっています。

 

 

ぱっと見は97戦の方が投影面積が少なくて有利に見えますが、ところがどっこい、飛行機というのはまっすぐ飛んでいるようで、実際は斜めに風が当たることも多く。

97戦のように平べったい、うちわみたいのだと、横風に対し抵抗になってしまいます。砲弾型だと、どこからでもうまく風が流れてくれる。

当時の設計ではわからなかった実情もあり。設計時に見える細部にこだわるより、将来を見据えた進取性のほうが重要であると考察して、結びといたします。

ではでは。。。

Posted by 猫機長
ブログBlog

神君伊賀越え(ラティナバージョン)

時は戦国。

といって、織田信長がほとんど日本全土を蹂躙しつくした戦国後期。四国だの北陸だの、残る抵抗勢力を秀吉や柴田さんといった手下どもに攻めさせ、自分は京都のお寺でゆうゆうとワタナベジュースを飲んでくつろいでいました。

渡辺 ジュースの素 – 検索 画像 (bing.com)

 

 

いっぽう、信長と同盟していた家康は、いっしょに麻雀でもしようよ、と信長に呼ばれて、雀卓なかまの茶屋四郎次郎そして服部半蔵をともない。いひひひ結託して信長から巻き上げてやろうぜ、とはるばる岡崎を出発し、京都のお寺にむかってのこのこと歩いていきました。

大阪あたりで、トイレ休憩だ!

た◎しょんで、ぼくのお◎っこが一番遠くへ飛ぶよ!と競い合っていた3人に、血相を変えて早馬に乗った伝令の武者が駆け込み。

「の、の、のぶなぐあどのが、お寺でうちじにでござりまするー」と叫ぶや否や、ぐええーとその場にはいつくばって4んじまいました。

えええー?のぶなぐあどのがあああ?

戦慄して、ハムスターのように固まる3人。

フリーズするハムスター https://www.youtube.com/watch?v=RE-P3TB8mhc

 

 

もちろん、信長なんてどうでもよかったのですが、自分たちの身に絶対絶命の危機が迫っていることに気づいてしまったのです。

ほとんど天下統一じゃ、と油断しきって、軍事力のほとんどを四国だの北陸だのの攻略に送り込んでいた信長。

自分は、ほとんど護衛もなしに、お寺でだべっていたのです。

そこを、普段から信長にいじめられて、てめえぶち56してやる、と憤っていた石田光成さんが襲い掛かって、本当にぶち56してしまい。

お寺は火の海となり、信長さんの残党がその辺にいたらぶち56せ―!と阿鼻叫喚の状況に。

*実は石田さんの犯行じゃないよ。せいぜい実行犯で、黒幕は別にいるよ、という意見もありますが、ここでは通説の通りとします。

そこへ、信長さんのなかよしである家康さんご一行が、麻雀牌をぶらさげて、のこのこ向かっていたのです。

麻雀のルールを知らない素敵女子でも楽しく遊べる「麻雀ソリティア」

https://sdin.jp/browser/tile/mahjongsolitaire/

 

 

飛んで火にいる夏の虫。

ここで光成の野郎にとらえられたら?

鼻を削ぎ落とされ、手足の関節をぼきぼき折られたうえ、大きなはさみで、あそこをちょきん!

ぎゃあああー!

その前に自分から4ななきゃ!切腹だー!と泣きわめく家康。

でも、服部半蔵と茶屋四郎次郎はすごく冷静で、

「まてまて家康くん。一か八か、光成の野郎の包囲網を突破してやろうじゃないか」

雀卓の友に諭されて、家康もその気になり。

美しい友情の場面に見えますが、実はそうでもなく。

服部くんと四郎次郎くんからみれば、光成のターゲットは家康であり。捕まりそうになっても、「家康はここだー!」と追手の気をそらせば、自分たちは逃げおおせると計算していたのです。

さらには「大暴落時こそ資産1億が生まれる鉄火場だ!」ということをよく知っており。つまり、ラスボスの信長が消されたということは、天下を狙う空白も生まれたということに、目ざとく気が付いていたのでした。

この場合の鉄火場とは、修羅場という意味ですhttps://pouchs.jp/trivia/kYZ1w?page=2

 

目の前で情けなく泣きわめいている家康ですが、こいつ、なかなかいいじゃん?

家康を天下人に祭り上げれば、自分たちも一緒に所得倍増だぞ!

こうして、家康たちの脱出が始まったのでした。

しかし、はっきり言って状況は絶望的であり。

【刀剣ワールド】忍者の役割 (touken-world.jp)

 

 

このルートは、距離にして220キロ、追手に捕まらないためには、これを4日くらいで逃げ切る必要があり。一日55キロですから、「てくしー」としては極限の速さと思います。

今日では、せいぜい1時間半でついちゃう距離ですけどねー

小さな飛行で飛んでいます。

大体時速160キロで飛んでいくと、1.4時間で着く距離です。

 

 

言い換えれば、200キロ余を、落ち武者みたいに逃げなければならなかったということである。

ふつーだったら、20キロもいかないうちに、やれ百姓の竹やりだ、と惨殺されてしまうのです。

特に問題は、伊賀の国だった。ここに、恐ろしい山賊が跋扈しており。

多羅尾(たらお)方面の御斎峠(おとぎとうげ)とか、名前からしておどろおどろしい、うっそうたる森林の一本道で、ついに野武士の集団に発見され、襲撃されてしまった!

奮戦あえなく、野武士たちに取り囲まれた家康くん。

野武士の太刀の一閃で、一瞬のうちに家康の首が吹き飛んだ!と思ったら、地面に転がったのは、あれ、丸太じゃん?

坂の上から「わっはっはっはっはー!本物の家康は、ここだ!」

なんと家康が、大笑いしています。

おのれ!槍でひと突きにしてくれる!

見事刺さったと思ったら、やっぱり丸太だ?

今度は坂の下から「わっはっはっはっはー!本物の家康は、ここだ!」

服部半蔵が「変わり身の術」で山賊たちを翻弄していたのです。

変わり身の術。IllustAC無料画像

 

 

なんとか御斎峠を突破して、ひといきいれる家康一行。

そこに服部半蔵も追いついてきて、みんなワタナベジュースでなごみました。

服部半蔵

https://www.touken-world.jp/tips/38354/

 

 

さて、もう少しで白子湊の海岸だぞ、と頑張っているとき、またしても山賊の集団に囲まれてしまった。

しかも、山賊の頭は、さっき服部半蔵がさんざんダマした奴じゃないか!

さらには、そいつも含めてみんな変なメガネをかけています。

たったの80グラム。LGが超軽量ARグラスで市場に殴り込みそう | ギズモード・ジャパン (gizmodo.jp)

 

 

頭目は

「ふふふふ、服部くん。さっきはうまく逃げられたが、今度はだまされないよ。このARグラスをかけていれば、どれが丸太でどれが本物の家康くんなのか一目瞭然なのだ」

ううう、とひるむ服部くん。

そこに、なにげにすっくと立った茶屋四郎次郎。

「枯れ木に花をさかせましょうー」

と、持っていたざるから、みんなに灰を振りまき始めたのです。

あれ、灰かとおもったら、本物のプラチナのつぶじゃん?

山賊どもは、刀なんて捨ててプラチナにかけより

「今度は小判をバラマキましょー」

ヘリコプターのように小判をバラまく茶屋四郎次郎。みんなもう家康なんてどうでもよくなって、小判の争奪を始めたのでした。

「京都的豪商」茶屋四郎次郎

https://www.baike.com/wikiid/5790297138873086632?view_id=8pny4ur0ca400

 

 

その隙に抜け出した家康たち。

白子浜の渡し船もすでに茶屋四郎次郎が買収しており。追いついてきた四郎次郎とみんな一緒に対岸の岡崎へ見事帰りついたのでした。

めでたしめでたし。

ここまで読んで、歴史女子とか「本田忠勝はどうした!」などのクレームが来るかもしれません。

でも、いちいち詳しく書いていたら、話がつまらくなっちゃうもーん。ブログオーナーの特権で、好きなように脚色、省略したのでした。

くやしかったら決闘を受け付けます(念のため、女子限定)。

決闘の場所はLa Boutique.
https://www.facebook.com/LaBoutiquePadariaFrancesa/

おいしいお茶とパンのあるステキなお店です

 

 

まじめに考察すると、神君伊賀越えは、戦国時代の趨勢を決する決定的な出来事でした。

ここで家康が打ちとられてしまっていたら、豊臣の天下が続き。

うまく秀頼が継承できていれば、その後中国と大戦争になっていたかもしれませんし、秀頼が失脚していたら、国をまとめることのできる家康という大物がおらず、また国家分裂して、南蛮人に占領されてしまっていたかもしれません。

徳川300年は、伊賀越えで始まったといってもよいと思います。

鎖国というガラパゴス政策により、良くも悪くも特異な文化を築いた日本。その鎖国は、家康が伊賀越えで切り抜けた極限の危機を、二度と起こすまいぞ!というかちんこちんな慎重主義によってもたらされたのかもしれませんね。

ううむ最後はこじつけになってしまった。

織田が付き、豊臣がこねし天下餅、座りしままに食うは徳川

ではでは。。。

Posted by 猫機長
ブログBlog

よくめんかじゅうのお話

翼面荷重。主翼の1㎡あたりでどのくらいの重さを支えているか。飛行機の性能を決する重要なファクターの一つです。

この数値が大きければ大きいほど、重くて翼が小さい飛行機。いったん離陸しちゃえばスピードが出せたりとか高性能だけど、よっぽど整備された長いながーい滑走路(3000mくらい)がないと離着陸できずにこけちゃいます、という要注意な飛行機のことです。

ジェット旅客機とかがこの類に入ります。

要注意な旅客機

 

 

軽飛行機になると翼面荷重も低く、河原桟敷とか原っぱでもなんとか離着陸できちゃう。でも、肝心の飛行性能がからきし、となってしまいます。

低い翼面荷重は、小さな飛行機には決死的な重要性を持っていて、たとえばぼくの乗っている「こよーて(Rans Super Coyote)」の場合、低翼面荷重により、離着陸滑走距離を150m~200mに抑えることができ。

上空でエンストだ!となっても、なんとかサッカー場に不時着できるか?になっています。

サッカー場の大きさ。出典はhttps://www.jleague.jp/

 

 

いろいろな飛行機のいろいろな翼面荷重を探索してみます。

以下、Wikipediaの表(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BF%BC%E9%9D%A2%E8%8D%B7%E9%87%8D#%E9%96%A2%E9%80%A3%E9%A0%85%E7%9B%AE)をもとに、こよーてとその競合機種に絞って加えたり削除したりしました。

機種
年度
分類
翼面荷重kg/m2
(あるいは換算値)

すずめ
12万年前から現役
鳥類
2.7

Flying Ace等競技機
2014
紙飛行機
0.92

こよーて(Rans Super Coyote)
1997
マイクロ・ライト機
32.5

ASK 21
1990
グライダー
33

ニューポール 17
1916
戦闘機
38

イカルス C42
1997
マイクロ・ライト機
38

セスナ 152
1978
軽飛行機
51

零戦
1940
戦闘機
107

グラマンF6F
1943
戦闘機
186

エアバスA380
2007
旅客機
663

 

◎すずめ

鳥といってもぴんきりで、カモメみたいなやたら細長い翼もあれば、スズメみたいに短くて丸っこい翼もある。

PIXABAY無料画像

 

 

スズメの翼面積は0.009㎡。体重は0.024㎏で、翼面荷重は2.7
kg/m2になりました。

鳥たちの翼面荷重は、1~20くらいまで幅広いそうですから、とても低い部類に入ります。

スズメの翼は短く羽ばたきやすく。瞬時の方向転換など、機敏な機動が可能とのこと。鳥の中の零戦かもしれん。

◎紙飛行機

こちらは競技機(折り紙飛行機じゃないよ)のデータ、3500㎎/3800㎟で、0.92㎎/㎟→0.92kg/m2になりました。(1mが1,000mmですから1m^2は1,000,000mm^2になります。同様に1kgが1000gであり1,000,000mgになります。)

トンボの翼面荷重が0.26㎎/㎟=0.26kg/m2なので、鳥と昆虫の間くらいになりますねーやっぱり、飛行時の気候状況により大きく飛行が制限されちゃいそうな気がしますが、いかがなものでしょうか?この辺が、低翼面荷重の落とし穴なんですよねー

敬愛するブロ友「さとちゃん」さんの「二式芭蕉 Mitinoku」。

とてもおしゃれで、チャーミングですね

出典:https://ameblo.jp/taimama-55/entry-12792970403.html

 

 

◎ニューポール17

第1次大戦時のフランス複葉戦闘機。

PIXABAY無料画像

 

 

クラッシックカーみたいな趣のあるデザインですね。フランスパンにワイン、芸術の国フランスらしいおしゃれな飛行機。

わくわく

 

 

でも、主翼の桁構造がぜい弱で「飛行中に分解する不都合な傾向を持っていた(Wikipedia)」そうです。ははは

180馬力と、ぼくの乗っているこよーてより100馬力も高い強力なエンジンを持ち。これでこよーてとほとんど変わらない翼面荷重、しかも複葉とくれば、さぞや敏捷にアクロバットをこなしたことと推測されます。

◎こよーてとイカルス

共に「LSA」すなわちライトウエイトスポーツ機のなかまです。

こよーてはLSAの中でも軽量で、上昇、下降がきびきび、ぐわーんと上昇できて楽しいです。

こよーて君。かわいいな

 

 

こよーてはアンティーク、前世紀の化石になりつつありますが、イカルスの方は、いまどきのLSAで、翼面荷重もそれなりに増大している。

C42 C

 

 

でも、ブラジルではあまり見かけず。ポルトガルあたりでは、飛行学校で親しまれているベストセラーらしい。ということは、翼面荷重を上げることで、機体の安定性を増して、操縦性を素直にしたのかな?イカルスで飛んだことのある人は、ぜひ教えてくださいね。

ブラジルの「ザ・練習機」と言えばParadise P1ですが、翼面荷重は機重600 kg、翼面積12.6 m2すなわち47kg/m2で、さらに増大しています。ぼくはParadiseで練習し、免許を取ったのですが、やんちゃなこよーてと、どっしり安定のParadiseの違いが、翼面荷重の差にあったのかも?

Paradise
https://www.airliners.net/photo/Untitled/Paradise-P1/2699381
 

 

◎ASK21

アスクなんていうからわからなかったけれど、「Alexander Schleicher」すなわち、泣く子も黙るシュライヒャー滑空機のことでした。

ASK 21 B

 

 

グライダーのくせにこよーてより翼面荷重の高いシュライヒャーですが、エンジンもないくせに、最高時速280キロと、こよーての192キロより速かったのでした。

滑空だけを考えたら、翼面荷重が低い方がよさそうですが、世界屈指のグライダーともなると、滑空速度を上げたいとか、その他諸元が合わさってこの数値になるんでしょうねえ。

ドイツの食卓。ハイル!ハイル!


 

エンジンのない飛行機というような狂った乗り物にのるやつらの気がしれん。

なんて言いながら、いつかはグライダーの免許も取りたいと思っています。

 

◎セスナ

セスナの翼面荷重51 kg/m2、こよーては32.5kg/m2。機重はそれぞれ757 kg 470Kgと、いずれもセスナがこよーての1.6倍となっています。

セスナ
http://1.bp.blogspot.com/_uRX1wGVlxMw/SxWocQAMnWI/AAAAAAAABAc/vWN6ysv9Qhw/s1600/PT-BKU.jpg
 

 

何を意味するのかというと、セスナの着陸アプロ―チが60ノット(時速111 km/h)なのに比べて、こよーては43ノット(時速80km/h)と、20ノット近い差が生じています。

これが、この記事の最後の項目「翼面荷重が飛行の安全に及ぼす影響」に、如実に影響しているらしい。

というのも、セスナからLSA(こよーてのなかま)に乗り換えてきた人たちが言うには、「セスナはとても着陸がしやすいが、LSAは毎回ひやひやもので、命が縮む」だそうです。

あれ着陸速度が高い方が着陸しやすいの?その秘密については、この記事をぜひ最後までお読みください。

着陸のしやすいセスナ、うらやましいなー

 

◎グラマンと零戦

この2機は、いろいろな文献やサイトで比較されつくされているので、あくまで翼面荷重でさらっと触れるくらいにします。

Avião – Antigos

 

 

零戦の翼面荷重が107 kg/m2、F6Fが186 kg/m2。

これはやっぱりグラマンの数値が大きいという事なのでしょうねーちなみにスピットファイアは158,Bf109でも173と、一撃離脱の陸上機メッサ―より高かったりして。(翼面荷重 – Wikipedia)

それでいてなにげに空母から発着していたと言いますから、これは、飛行機単体というより、カタパルト装備かつ堅牢な甲板を持つ正規空母を多数配備できたアメリカの総合的な開発力の勝利ですね。。。。

グラマンは、機体重量も零戦の倍となっており。それでも零戦と互角の巴戦を行えたのは、やっぱり零戦の倍の馬力のエンジンがあったから。

デブデブのブタ野郎グラマンが、栄養失調の零戦を力任せにタコ殴りしたという事なのでしょうか。

結局は食い物のちがいですねえ。。。。

Pixabay

 

 

◎エアバスA380

翼面荷重663kg/m2です。こよーての32.5kg/m2に比べて、20倍です。

こんなに重い飛行機が飛ぶことを許されていいのでしょうか。飛んでるけど

エアバス。

ボルドーとブルゴーニュ、リースリング、シェリーにビーフィーターまで混ざった、

恐ろしい「魔法のポーション」です。

 

 

冗談ではなく、こうした巨人機を安全に滑走路に降ろすために、降着装置と高揚力装置に惜しみなく投資がなされています。

特に恐るべきはフラップ。こちらに詳しく書いたので、お読みください→フラップの話

鈍重な巨人機とちがって、低翼面荷重の軽飛行機は、これまでの記載のとおり、挙動がやんちゃになります。

これは、ちょっとした気流の変化を敏感につかんで敏捷に動けるという意味です。

でも、それは気流が穏やかな時に、飛行機自らの舵面で気流をつかむという時の話で、ちょっとした乱気流で、たちまち機体がすさまじく揺さぶられてしまい。高度があるときは、すかさずスロットルを絞って速度を落とせば安全ですが、着陸時、滑走路上で舵が効かない低速になったときが危ない。着陸速度時速256km/hのエアバスA380にとって、時速37km/h(20ノット)の突風はまだ誤差の範囲内ですが、着陸速度時速80キロのこよーてにとっては、その半分に近いスピードの突風にあおられるわけで、向かい風なら浮かび上がってしまうし、追い風なら、地面にたたきつけらてしまうという事です(ちなみに、旅客機の横風制限は38ノット、時速80km/hくらいらしい)。

小さな飛行機はつらいよ。。。。

 

ではでは

Posted by 猫機長