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時代を先取りした川崎航空機

これまで日本機、だけじゃなくF6Fとかも、ほめるつもりで書いても結果としてディスリまくってしまっていたのですが、ようやく素直にほめることのできる戦闘機の系譜を見つけることができたので、安堵しながら投稿します。

さて、飛行機が戦争の趨勢に影響するようになった第一次大戦以降、各国は戦闘機の開発に血道をあげるようになり。エンジンの開発競争が激化しました。

その過程で、航空エンジンは2つの種類に大きく枝分かれすることになり。一つが「空冷エンジン」もう一つが「液冷エンジン」です。

みなさんごぞんじのとおりでそれぞれ長短あり。しかし、飛行機の性能を素直に追い求めると、簡単に液冷に軍配が上がるのでした。

その理由は「スピードを出すのに適しているから」

シュナイダー杯とかの競争機はみんな液冷。ジービーとかP35は空冷のくせに競争機でがんばったが、当時のド田舎アメリカでは、競争相手がどん亀の複葉機なので何とかなった。

Bf109は、ジービーに比べ著しく前面投影面積が小さいことがわかります。
 

 

要するに、シリンダーを直列、V型、倒立Vとたてながに並べることができるので、空気抵抗の元凶となる前方投影面積を著しく減らすことができるのである。

Bf109なんてプロペラスピナーに隠れるくらいの胴体断面で、パイロットは押しつぶされそうになるが空気抵抗は消し去ることができ。空冷の場合は、星形にするしかないので、栄だのツインワスプだの、むりやりに複列にして直径を絞ることはしたが、それでも軸線に大きな丸い盾をかざしているような残念な断面になってしまった。

液冷は、ラジエターさえあれば冷却は何とかなったので、空冷ほどぶっとくならないで済んだのである。

ただ、P40 みたいに、いろいろあって、まるで顎が外れたネズミみたいになり、空冷もびっくり、液冷台無しになってしまったのもあるが、P51を頂点にうまくラジエターを配置して空気抵抗を減らした。Bf109はちょっとやりすぎだけど。

P40。ネズミではなくトラだそうです https://www.jollyrogers1942.com/fighters.html
 

 

液冷という方式がいかにエンジンの作動効率をよくするか。スピットやP51の液冷エンジン(1500馬力くらい)は、P47の排気タービン付き空冷エンジン(2000馬力級)と同等以上の性能を発揮し、Bf109のDB601系とともに最高の座を今日まで争っているのである。

読売ジャイアンツ強さのひみつ、じゃなかった液冷エンジン強さのひみつはどこにあるかというと

「精密精緻に、最高の精度で作れるから」

つまりすべての資材を最高の効率で凝縮できるからである。

よくわからない人に説明します。

典型的な空冷エンジンに、フォルクスワーゲン1300があります。

世界の名車かぶと虫と、そのエンジン
 

 

飛行機じゃないじゃん!特性は同じです。

戦時中は、このエンジンをのっけたキューベルワーゲンが、ロシアの極寒からアフリカの極暑まで元気いっぱい走り回り。

これが何を意味するのかというと、みなさん江の島では海パンいっちょうですが、襟裳岬にいくときはペンギンみたいに着込みますよね。

ワーゲンのエンジンは、海パンもペンギンもへったくれもなく、うだる真夏も凍てつく冬も吹き曝しで通さなければならず。

つまり、零下何度でシリンダーカバーが縮み上がろうが、40度の酷暑でシリンダーヘッドが膨張しようが、ともかく動いてくれる不死身さが必要なのである。

液冷エンジンの精密さとは真逆の世界なのです。

オイル漏れしようが圧縮ガスが漏れようがやけくそのように回ってくれなければ困る。そのため、十分な余裕のある、言い換えれば粗雑そのものの作りにならざるを得ない。

液冷はなんで精密にできるの?こちらは温度差による膨張だの萎縮だのをラジエターのほうで引き受け、エンジンはいつも同じ温度で動くようにすることができるからである。

結論として、性能そのものでは液冷。ただ、戦争道具としての不死身さでは空冷も侮りがたいので、太平洋戦線など洋上を狂った長距離で飛ぶなんて場面では空冷で通した(液冷戦闘機も多数投入したけど)。

液冷はサラブレッド、空冷は馬車馬みたいな感じと思えば間違いないと思います。

大戦間の格闘戦主体の時代は空冷が多く、スピードが命になってくると液冷が多くなっていった。I16が分水嶺かもしれん。

世界の趨勢として、最高の性能を目指せば、おのずと液冷となることは避けがたかった。

その趨勢を素直に受け止める先見の明があったのが川崎航空機。

95式戦闘機ではBMW、後の飛燕ではダイムラーベンツをお手本にがんばった。

95式戦闘機 https://www.webmodelers.com/201312kyugosikisen.html
 

 

95式戦闘機は十分に成功していて、日中戦争における同世代の中国側戦闘機(I15,カーチスホークIIIなど)には優勢を保った。

たしか、「空の戦友よ 雲よ 別れよ」という本だったと思います(まちがっていたらごめんなさい)が、95戦で空中戦をしていた折、オーバーヒートして基地に避難したが、着陸後、エンジンには何も異常がなく、ラジエター開口部を閉じたままだったことに気づき。全開にしてまた飛び上がり戦闘に復帰した、みたいな記載を記憶しています。

ホークIII。日本機と互角に格闘した。
https://d2ev13g7cze5ka.cloudfront.net/sph/sph72223_0.jpg?v=
 

 

当時の空中戦は基地のすぐ近くだった、という驚きもありますが、空気取り入れ口のシャッターを閉め忘れ、オーバーヒートしてもちょっと冷やせばまた離陸して空中戦できた、という当時の川崎液冷エンジンの頑強さに驚くのです。

少なくともこの当時の日本製液冷エンジンは十分に稼働できていたのですね。

しかし、技術革新は著しく。95戦も新型戦闘機に交替し。

新型戦闘機は、川崎や中島の競争となった。

川崎は低翼単葉、方持式固定脚のキ28、中島も低翼単葉、方持式固定脚のキ27を提示。

キ28 https://www.klueser.de/kit.php?index=1341&language=en
 

 

両方ともおなじじゃん?川崎は液冷、中島は空冷でした。ははは

スピードは川崎が時速485キロ、中島が470キロ。

でも中島は複葉機も驚く格闘性能を見せて、試験官を魅了しました。

中島が97式戦闘機として正式採用になった。

中島の97戦は、確かに超絶前後すなわち後にも先にもこれ以上ない世界最高の軽戦闘機であり。

すなおに一撃離脱への進展を見越して設計していた川崎は見事に肩透かしを食らわされたのでした。ははは

たしかに中島97戦の空冷エンジンは「百姓エンジン」といわれるくらい粗野な扱いに耐え。この辺で、日本は早くも液冷が要求する緻密な整備体制を整えられなくなりはじめていたのです。

しかし、ノモンハン事件では、97戦がI16に追いつけずに逃げられるという事態が多発し。95戦の当時から飛んでいたI16に最新鋭の97戦がついていけない、というショッキングな事態に陸軍は大いに慌て。I16よりも早いけど、97戦と同等の格闘性能を持った飛行機を作れー!と各社に命令した。

97戦(左)とI16(右) https://ameblo.jp/roy-horryhousen/image-12813137791-15315527349.html
 

 

できるわけがないのはわかりきっていた。中島は無理に作ろうとして、一式戦闘機は、スピードも格闘もダメじゃん、みたいな悲惨なことになってしまい。それでも無理やり両立させようとして激やせみたいに軽量化したら、今度は機体強度が足りなくなって空中分解を起こすとか、正式採用されるまで大変なことになった、というのはマニアの皆さんご存じと思います。

この点、キ28で速度性能の追及には先行していた川崎は、陸軍の無理を聞き分けながらも世界に通用する戦闘機を。。。。ということで開発に挑んだ。

その理念が「中戦」

◎重戦闘機のように高速で重火力を持つ

◎軽戦闘機のように軽快に格闘戦を行う

という、言わば「良いとこ取り」を目指した

できるわけないじゃん。中島の二の舞じゃね?

そこが土井技師の先見の明だったのですねー格闘戦というと、いかに小さい旋回半径で敵の後ろに回り込むかなのですが、土井さんは「旋回半径が大きくなっても、その分速く飛ぶことができれば、相手の懐にもぐりこめるぞ」ということを目指した。

この結果

日本人パイロットの慣れた格闘戦に対応できるよう、ある程度の運動性(旋回性)を確保する。
 欧米機と同じ液冷エンジンを採用し、日本機には不足していた高速性と高高度性能を実現し、一撃離脱戦法を可能にする。

この両立に、見事成功したのだった。

実態は97戦や一式戦よりはとろいが欧米の戦闘機に比べれば敏捷であり、かつ二式戦よりは遅いにしても欧米戦闘機と引けを取らないスピード、というかんじになり。結果として、いいとこどりに成功したのである。

恐るべき傑作機。その名は?

「三式戦飛燕」

と、ここまで書いたら3000字を越えてしまいました。

なあんだいいところなのに!ごめんなさい次回に続きます。

飛燕 https://www.webmodelers.com/201601aaii.html
 

 

 

 

ではでは。。。。

Posted by 猫機長
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誰が雷電をそうさせたか

https://www.tamiya.com/japan/products/61018/index.html
 

 

第一次世界大戦で、飛行機に機関銃を載せて人を撃ち56すという行いを覚えた人類は、武器としての飛行機を開発強化することに血道をあげるようになりました。

まずはプロペラ同調装置が生まれ。それまで横だの後ろだのにしか発射できなかった機銃を機軸そのものに合わせた前方にぶっぱなすことができるようになり、命中率が飛躍的に向上した。

その当時の空中戦はどんなかというと、同高度でだいたい5キロくらい先か?互いにゴマ粒みたいな敵編隊を発見し。

ぶんぶん、おんおんおん、なんてエンジン音は勇ましいけれど、なんかまどろっこしい時間が過ぎてゆっくりと彼我が近づき(30秒くらいらしい)。

ついにはびゅーんと通り過ぎざまに正面射撃、反転して敵機の尻に食いつく、という感じになった。

このあとは、すばしこく敵の尻に食いついて、敵の反撃できない後ろからどれだけ機関銃弾をばらまけるかというのが勝負になった。

これを「ドッグファイト」というのです。

第一次大戦時の複葉戦闘機は、こうした曲技飛行みたいな絡み合いに最も適した形態に進化していました。


 

 

 

一方、いつもこそくな手段で荒稼ぎする奴が現れ。

リヒトホーヘンという、ドイツ丸出しの名前を持つおっさんは、敵を発見したら、上記のように正々堂々と同高度で近づいていくのはやめて、雲の中に隠れて太陽のほうへ移動していき。

敵編隊と太陽の間、上空から降りかかるように急降下すれば、太陽の光で敵は目つぶしを食ってしまい。

この第一撃で相当の撃墜数を稼いだらしい。

もちろん、その後はやっぱり彼我入り乱れてのドッグファイトになり、ここでも操縦がうまかったので撃墜王になった。

ここでドイツ人はある学びを得たのだった。

「敵より速くて、上昇できる飛行機を作れば勝てる」

でも戦争はドイツ敗戦で終わり。空軍や航空産業を蹂躙されてしまった。

勝ったほうのイタリアや日本はドッグファイトにこだわり、じっさい97戦は世界最高の軽戦闘機になりました。

というか、30年代までは、格闘戦に強くないと確かに勝てなかったのである。

なぜかというと「戦闘機の性能が絶望的にとろかったから」

敵を発見しても、互いにのこのこのろのろ近づいていき、相手の顔が見えるじゃん、くらいまで近づいて初めて戦闘開始できた。

その後は、乗り手の判断力で雲に隠れるだの太陽を背にするだのいかようにも飛行機を操り、実は飛行機の性能差よりもパイロットの能力のほうが隔絶して重要だったのである。

P36と零戦が空中戦になったとして、実態として両者ともに同じような高度、同じようなスピードでの格闘戦になり。確かに零戦は強いけれど、それより零戦乗りの神業のほうが勝負を決定していた。

アメリカ戦闘機のわりに格闘戦重視のP36
https://moraisvinna.blogspot.com/2011/05/22-de-maio-de-1942-14-horas-b-25.html
 

 

これがP47と零戦だったらどうなるか。零戦に後ろを取られたP47は、ぐわーんと高度1万メートルまで逃げていってしまい。8000メートルくらいか?零戦はエンジンが息切れして振り切られ、パイロット以前に、ここで物理的に勝負なしで終わってしまうのだった。

つまり、上記の「ドイツ人のまなび」とは、「とにかくパワーがある飛行機を作れば戦争は勝てる。飛行機という機械のパワーがパイロットの能力を凌駕する日が必ず来る」ということだったのである。小学生みたいだけど。

これを一番効率よく体現したのがアメリカ。

ライト2800とかいう2500馬力のエンジンを作り。P47などに乗せて、ほかの国では上がれない高高度にいっさんに上ってゆき、下でまごまごしている敵を急降下でたたき潰すということが可能になった。

「動けるデブ」P47 パブリックドメイン
 

 

日本人も頑張った。でも、実用化できたのは「火星」とかブリストルちっくな名前をもった、模造品ではないけれど、1800馬力がいっぱいいっぱいだった。

2500馬力とは、どうがんばっても張り合えないのである。

といって1000馬力の零戦による格闘戦法ではすでに先は見えていた。

どうしよう。。。。。

例によって、日本人の得意技である「機体空力で何とかエンジンの出力差を埋める」ことになった。

こうして「丸っこい雷電」が生まれたのである。

ぼくは個人的には、あの「肥えすぎたサツマイモ」みたいなスタイルが大好きなのですが、しかし、あのスタイルが生まれたのには、一撃離脱の高性能戦闘機に必須の超大馬力エンジンが作れなかったという絶望的な事情が隠れていたのです。

空気抵抗を小さくするには、流線型にする必要があり。

しかし、零戦とか隼みたいな「ただの流線型」では、低馬力の日本エンジンでアメリカには勝てない。

そこで、当時の日本の技術を結集して、最も空気抵抗の低くなる流線型とは何か、を追求したら「肥えすぎたサツマイモ」じゃなかった「紡錘形」に行きついたのであった。

実際、一式陸攻みたいに、ぶっとい葉巻型の機体にすることで、複葉機とかでは最適化に成功していたらしい。

戦闘機でやったらどうなる?その回答が「雷電」だった。

紡錘形ということは、機首周りは絞られていて、サツマイモというよりラグビーボールのほうがいいか、みたいな感じの機体になり、その中心ちょっと前くらいが最も太くなるようにデザインする必要があり。

直径のでかい火星エンジンではとても機首というわけにはいかず、機首から70センチくらい後ろにずらして設置するしかなくなった。

機首が絞られて空気取り入れ口も小さくなったので、70センチのすきまに空冷ファンを噛ませて強制冷却することになった。

そんな変なことをしたので、エンジンの回転をプロペラに伝える過程で恐ろしい振動が発生し、実戦配備後も結局100%解決しきれなかった。

強制冷却ファン
https://static.mercdn.net/item/detail/orig/photos/m22518049330_13.jpg?1743285241
 

 

冷却ファンのカウリング
 

 

1/32 飛行機 Stシリーズ 三菱 J2M3 局地戦闘機 雷電 21型 ハセガワ (Hasegawa)
 

 

P39の場合、プロペラシャフトがパイロット後方から延々と機首に延び、その上を機関銃が鎮座していたのにくらべ、雷電は70センチ程度じゃん全然大丈夫、とはいかなかったらしい。

P39 https://www.globalsecurity.org/military/systems/aircraft/images/p-39-image01.jpg
 

 

プロペラシャフトの技術というより、日本の場合、2000馬力級のエンジンにおけるダイナミックバランサー(ピストン回転による慣性の打ち消し装置)が貧弱だったという情報もある。

要するに、日本の技術力では限界を超えてしまっていた。

それでもがんばって、なんとか実戦配備までこぎつけ。対戦闘機戦闘よりもB29をやっつけるうえで活躍した(戦闘機相手でも強かったけど)。

紡錘形の機体が、どれほど雷電のスピード向上に役立ったか?

実は「大して役に立っていなかった」そうです。

ははは

当たり前ながら、雷電には機首に大きなプロペラがついています。

このプロペラが作り出す強力な後流や、プロペラブレードの回転によって生じる複雑な乱流が、胴体前部や主翼の付け根付近の気流めちゃくちゃかきまわし。

紡錘形胴体が単独で飛行する場合には空気抵抗が低いですが、プロペラ後流内の高速でねじれた気流の中では、設計者が意図したような低抵抗の流線形としての効果が十分に発揮されなかったのだった。

あと、彩雲偵察機みたいに、エンジン直径が胴体の最大直径だ!みたいにいさぎのよい割り切りができず、グラマンみたいなぶっとい胴体になってしまったため、そのぶん「機体容積」が増えてしまい。増えた分だけ重量もかさんだりして、要すれば「容積効率」が悪くなってしまったそうである。

彩雲偵察機 http://www.nags-gallery.com/gallery/C6N1.htm
 

 

じゃあどうやってB29を迎撃できたの?単純に火星エンジンの性能が可能にしたから、です。ははは

大馬力エンジンの威力は爆発的で、離陸から一瞬のうちにB29のいる高度まで駆け上がっていき(実はB29も中低高度爆撃に切り替えていたけど)、それこそ雷電のような一撃を食わして、あっという間に急降下で消えていく、みたいな、胸のすくような一撃離脱だったそうです。

もし雷電にR2800が装備できたら、どんなバケモノ戦闘機になっていたか。おっとタービン過給機も必要になり、格闘性能が低下してしまったことでしょう。あれ?

実は、意識的かどうかは別として、紡錘形とは逆のアプローチで成功した名機もあり。

でも、3000字を超えたので今回は終わりにします。

ではでは。。。。

Posted by 猫機長
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こんな飛行機に乗っています②

以前、ぼくの乗っている「RANS COYOTE(以下こよーて)」と、世界の名機スーパーカブを比較した記事を書きました。

でも、その記事のそこかしこに「セスナみたい」なんて言葉が入ってしまい。

軽飛行機については、セスナを除外しては語れないという恐るべき事実が明示されてしまったのでした。

前回はパイパーという玄人好みの軽飛行機が主人公だったので、セスナは無理やりかたすみに追いやっていましたが、今回は直球勝負でセスナとコヨーテを比較するのでした。

セスナといえば「どんな素人でも安心の安全な飛行機」

スーパーカブみたいに、乗り方を知らないと失速だ!(立て直せるけど)というのとはある種対極の、空を飛ぶってなに?を手とり足とり教えくれる親切なおばさん先生なのでした。

名画「トラ、トラ、トラ」に登場するおばさん飛行教官。ちなみに飛行機はステアマン
https://www.youtube.com/watch?v=jQCz97PyzT8
 

 

 

ここでは一番ベーシックなセスナ150(152もいっしょ)と比較します。

こよーて(上)とセスナ150(下)https://skrzydla.org/photo-Reims-Cessna-F150L-199328
 

 

ぼくはこよーてのことはまあ知っているつもりですが、セスナ150については。。。なので、例によってジェミニくんに聞いてみました。

 

質問:セスナ150の飛行特性とRANS Super coyote(ES Wing)の飛行特性はどの程度違うでしょうか

 

回答(下線部分が回答そのもの。その下におもしろ解説です):

操縦感覚と安定性(Handling & Stability)

セスナ150: 重量があり、慣性が大きく、非常に安定した飛行特性を持ちます。これは練習機としての役割を果たすため、穏やかで予測しやすい挙動を示し、外部の乱れ(乱気流など)に対する抵抗力があります。
RANS Supercoyote: 構造が非常に軽量であるため、操縦が軽快で応答性が高いです。コントロール入力に対する反応が速く、セカンダリーコントロール(ラダーなど)をより積極的に使用する必要があります。また、乱気流の影響をセスナ150よりも受けやすい傾向があります。Supercoyoteの操縦特性は、パイパーJ-3カブなどのより伝統的な軽飛行機に似ていると言われます。

おっと早速カブが引用にでてきましたねーここでは「J3」という、スーパーカブの一代前の軽飛行機が出てきました。

「J3カブ」https://wsaircraft.com/wp-content/uploads/2022/04/Piper-3.webp
と「スーパーカブ」https://aerocorner.com/wp-content/uploads/2020/08/Piper-PA-18-150-Super-Cub-G-HACK.jpg
いずれもパイパー社の名機です。
 

 

コヨーテ乗りとしては、こよーてがJ3に似ている、なんて言われたら、これ以上ない光栄で、感涙ですけど。うるうる。。。

しかし、セスナの話をしようとしたらカブの引用が出てくるし、カブの話をしたら「セスナに比べて。。。」と出てくるし、こまったものだ。

気を取り直して続けます。

 

「重量があり、慣性が大きく」については、ジェミニ大げさすぎと思います。747(や二式大艇)じゃあるまいし、慣性もへったくれもないんじゃ?コヨーテが敏感すぎる、というあくまで比較なのかもしれん。

 

なかなか面白い記載に次のがあり

セスナ152: オールメタルのリベット構造は、しっかりとした感触と高い耐久性をもたらします。
RANS Supercoyote: 金属骨格に布張りという軽量構造は、より「柔らかい」「繊細な」操縦感覚をもたらします。翼が非常に柔軟に働くため、滑空性能(パワーオフでの飛行効率)が良く、セスナとは異なりグライダーに近い感覚で飛行できる側面もあります。

翼が柔軟に動く、はほめ言葉でしょうが、操縦する側からいえば、乱気流で翼の先端がぶにぶに曲がるのを見るのはいい気持ちがしないのであった。鋼管の飛行機なので、しなることで耐性を持たせているのだろうけど。

 

 

なぜ翼がほにゃらら(柔軟に動く)だとグライダーに近い感覚になるのか?ジェミニに更問してみました。

答えは

操縦の「繊細さ」と一体感: 軽量で柔軟な構造は、機体の動きが周囲の気流の変化により敏感に反応することを意味します。パイロットは、硬い機体よりも機体の微細な動き(揺れ、しなり)を通じて気流の状態を肌で感じるようになり、グライダーパイロットが持つような、機体と気流との一体感を覚える側面があります。
これらの特性から、Supercoyoteは一般的な動力機とグライダーの中間的な性格を持つ、非常にユニークなフライト体験を提供すると言えます。

へえええー!なんかこよーて褒められすぎか?ありがとうジェミニ。

でも、コヨーテは決して滑空比のいい飛行機とは思いません。エンジンオフにすればすとんと落ちてじゃなかった降りてくれるし、フルスロットルだ!にすればこれまたぎゅーんと上昇してくれるというとても楽しい飛行機と思っています。

 

とくると、上昇力はどうよ、となり。

RANS Supercoyote (S-6) は、セスナ150と同等またはそれ以下のエンジン出力でありながら、約30〜50%高い上昇率(約1,000 fpm 対 約670-770 fpm)を発揮することが期待されます。

ただし、セスナ150は実運用下(古い機体、熱い日、高地、最大積載時)では、カタログ値の600〜800 fpmではなく200〜300 fpm程度まで大幅に性能が低下する可能性が指摘されています。

これは、コヨーテの上昇力が並外れているということである。

一方、コヨーテに慣れていてセスナ150に乗ったら、着陸経路で下降気流にあおられて、うあああーエンジン全開だ!の場面でも、ぜんぜん上がってくれずに怖い思いをするかも?

 

 

設計と用途(Design & Purpose)

セスナ150: 金属製のセミモノコック構造で、飛行訓練や個人旅行用に設計された耐久性の高い機体です。
RANS Supercoyote: 鋼管(コックピット周り)とアルミ管フレームに布(ダクロン)を貼った構造で、軽量化が徹底されています。これはレクリエーション飛行やスポーツ飛行、そして不整地や短い場所からの運用を主な目的としています。

たしかに、こよーてのほうが「やぶれかぶれ」で、必要あらば不整地にも着陸は辞さないですが、ろくなショックアブソーバーもないこよーてなので、ぼくは土まるだしの滑走路には極力降りないようにしています。

あと、滑走路はアスファルトでも、誘導路は未舗装なんてのもあり。なるべくゆっくり走行しますが、ペラから巻き上げた砂塵がエンジンを削っていくのかと思うと、滑走路のオーナーをぶん殴りたくなるのでした。なんて無断で降りるほうが悪いけど。

滑走路は立派なアスファルトなのに、タクシーウエイはどろんこの例。しかものら馬がいやがり、こまったケース。詳細はこちら→西部劇

 

 

セスナとこよーての重量を比較してみます(今回は離陸重量)。

セスナ:726キロ

こよーて:422キロ

重量差:1.83倍

 

おおお、やっぱりというか、重さはセスナ>カブ>こよーてですねえ。

ちなみに、カブとの比較記事でも書いたけど

グラマンF6F:5,704キロ

零戦:2,733キロ

重量差:2.08倍

と、なんと零戦とグラマンにちかい差があったのだった。

https://aerocorner.com/wp-content/uploads/2020/06/Cessna-150-G-AWPU-1000×500.jpg
 

 

確かに、地方空港に降りて、駐機しているセスナ150の隣にコヨーテを止めると、外装の差が歴然なのですよね。ドアも肉厚で金庫みたいだし、機体全体も堅牢なリベットが整然と並んでおり。大きさはほとんど同じなのに、とにかく作りがしっかりしていて、その差がそのまま重さの差になっていると思われます。ちなみに、カブはコヨーテと同じ鋼管布張りの貧乏くさい機体ですが、鋼管の肉厚が違い、やはり頑丈ではあるがその分重くなった。

https://i0.wp.com/oncenterline.net/wp-content/uploads/2023/03/Cessna-150-N60553-16.jpg?fit=1440%2C960&ssl=1?v=1679848855
セスナ150のドア。
 

 

コヨーテのドア。FRPの一枚板を出来損ないの棒みたいなタブでロックしているのだった。
 

 

最後に、ジェミニも見落とす、カタログスペックに出てこない重要なポイントについて。

RANS(こよーて)が優れた短距離離着陸(STOL)性能と低速での優れたハンドリングを持つことを意味し、短い滑走路での運用が可能です。

とのお言葉ですが、それは無風状態においてなら、という但し書きが必要です。

上で出てきた重量差もあり、着陸経路におけるランプ(着陸角、進路)の維持については、セスナのほうが著しく安定しているのである(鬼教官など皆が口をそろえて証言しています)。こよーてのようなへなちょこでは、やれ横風にあおられた、やれ急な上昇気流で持ち上げられたとかでもみくちゃにされ。一向に着地できないうちに滑走路の真ん中まできちゃった!なんてケースも発生するのです。着地しちゃえばすぐ止まるけど。

こうゆう、パイロットにとって一番困難で危険な場面である着陸のときに安定しているという、魔法のような飛行機がセスナであり、これがセスナを軽飛行機の代名詞たらしめるクオリティなのだと思います。

みなさんが軽飛行機の購入を考えた時の何かのご参考になれば幸いです。

こよーてでの着陸。(自撮りなので、動画では反転しちゃってます。ご了承おねがいします。)

 

ではでは

Posted by 猫機長
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サクリファイスの話

来るなら来てみろむらすずめー

 

 

チェスの世界に「サクリファイス」という言葉があります。

一見重要な駒を、ドーン!と捨て去り。対戦相手がぬか喜びをした隙に、ぶぎゃああー!とチェックメイトに持って行ってしまう戦術(ハメ手という人もいる)のエッセンスをなすものです。

典型的なのに「フライドリバーアタック」というのがあり。

序盤はフツーにポーンで中央の支配。ビショップをなにげにふつーの地点に配置した時点で、実はおそろしいタクティクスが発動するのだった。

ビショップ展開。
以下、盤面画像の出典はhttps://chess-beginner.com/fried-liver-attack/
 

 

このあと、いきなりナイトを敵陣近くにはね。クイーンとルークの両取りを狙うぞ!と隙をうかがい。

赤丸にナイトが侵入したら、黒陣営に致命的なフォーク(両取り)となる。
 

 

ここで黒は、へへんそんなのわかってるよーん、とポーンでビショップの道をふさぐのだった。

 

 

この後、白ポーンが黒ポーンを取り除き、それを黒ナイトがさらに奪取。

こうすれば、白のナイトはビショップの支援を受けられなくなり、赤丸にはねてもキングにただで食われるだけになってしまうのである。

どうしよう?

素直に赤丸にはねるのだった。

ははは

 

 

大喜びで馬肉を食らう黒のキング

 

しかし、次の瞬間、白のクイーンにボコられるのだった。王手だ!

 

 

ぎゃあああー!必死に逃げるキング。

 

 

しかし、クイーンは、中央のナイトを取り除き執拗にチェック。

 

 

結局、クイーン交換強要、そして白のビショップによって黒のキングはぶち56されてしまうのだった。

チェックメイト
 

 

ナイトを捨てて攻撃するという、常識を覆すストラテジーを見通すことができなった黒のキングは、ろくにゲームも始まっていないうちに頓死。ナイトを取るということをプライオリティにしてしまったために、もっと優先すべきキングの安全がほにゃららになってしまったのだった。

ははは

 

 

B17と97重爆の性能比較をしていて、サクリファイスという言葉が脳裏に浮かび。

唐突かもしれませんが、本題に入るのでした。

両者ともに、日米の国運をかけて製造した爆撃機です。

B17は四発。97重爆は双発。

パブリックドメイン
 

https://www.yaplakal.com/forum7/topic1784616.html
 

日本は四発爆撃機を実用化できなかったので、非対象に見えるがこうしないと比較できないのです。

この時点で日本側が不利にみえますが、マニアの間で流通している情報は

◎日本は装甲(他重量物)を外して、双発でも4発とかわらない性能を実現した。

要するに、B17は四発の内二発が防禦装置(機銃と装甲)を運ぶために割かれてしまっており、爆撃機としての飛行性能は残りの二発が担っているので、言い換えれば、二発だけでも爆弾搭載量とかの攻撃力だけなら何とかなるという考え。

97重爆のエンジン。1500馬力 https://harley-shovelhead.com/blog/?p=9184
 

 

その結果防御力の全くない「ワンショットライター」になってしまった、という意見です。ライターで有名なのは一式陸攻ですが、B17に比べたら97重爆も似たようなものである。

そもそも、どのくらいの爆弾を積めたのか?

97重爆:1000キロ。重爆だけあって、飛行機に1トンの重量物を乗せるというのは、確かに離れ業である。

B17:5800キロ。

えつ。。。。

やっぱり四発は双発に比べて飛行性能(爆弾積載量)も格段に向上するのだった。

というわけで、二発でも防禦を犠牲にすれば。。。という説は成り立たないことが明らかに。

B17が1機あれば、97重爆の5機分ですからねー

資源がたりない!効率化だー!と言っていた日本こそ、四発爆撃機を量産すべきではなかったのか?

滑走路が整備できないとか、一機の飛行機に四発もエンジンをのせる工業力がないとか、それなりに事実ではあるのですが、単純に積載量1000キロの双発爆撃機2機より、積載量5800キロの四発機1機の方が同じエンジン4発で3倍近くの爆弾を運べるわけですからねー

B17のエンジン。1200馬力。https://mx.pinterest.com/pin/4925880837368057/
 

 

こんがらかったか?

97重爆はエンジン1基あたり爆弾500キロ

B17はエンジン1基あたり爆弾1,450キロ

パイロットや航法通信士、銃手、機銃の数も、実は同じように、双発機2機を作るより四発機1機の方がエンジン当たりの数が重要な節約になるのだった(上の例では実質半分)。

航続距離もB17の方が上です。スピードはどっこいどっこいだが、防御力は言うまでもありませんよね?

結局、日本は、上の黒キングのように、プライオリティを間違えて、みごとにやられてしまったのである。

では、アメリカは何をサクリファイスしたのか?

それが「巴戦」

と書くとちょっと強引ですが、要すれば日本が格闘戦のできる戦闘機を雲霞のごとく作ることに血道をあげていた時に、アメリカはちゃっかり、いかに最短コースで爆弾を日本のライフラインの頭上に降らせるかという方向でプライオリティを設定した。

たしかに、護衛戦闘機を一時的ではあれサクリファイスした。でも、爆撃機自体が不死身なので、戦争遂行という点では見事に大当たりし、日本(ドイツも)の主要都市は灰燼に帰してしまった。

日本が世界に誇る零戦ですが、いくら格闘戦に強くても、それ自体では戦争には勝てないのである。

B17はまっすぐに飛ぶことしかできない、というか爆撃機なのでまっすぐに飛んで爆弾を正確に落とす必要があるのですが、そうゆう爆撃機を迎撃するためだったら、はっきり言って格闘性能なんて全く必要ないのだった。

零戦はP35,36,37,38,40, 47,400,51,F4F,F4U,F6Fとバタバタ落としました。でも、繰り返しますが、落としたこと自体が敵のライフラインを爆砕して機能マヒさせたかというとぜんぜんそうはならないのである。

日本は対戦闘機戦闘で制空権を取って、それから。。。というなんかまだるっこしいほうに血道をあげてしまったため、B17が雲霞のようにやってきて、戦闘機用の7.7ミリでは当たっても落ちないし、20ミリが当たる至近距離まで行く前にB17のブローニング防火機銃でやられてしまうという悲惨なことになってしまった。

これが格闘戦至上の軽戦闘機ではなく、ブローニングを跳ね返す装甲と、13ミリ以上か?B17に通用する武装を持った重戦闘機だったら。。。

重戦闘機の例。P61(パブリックドメイン)
 

 

結局1万機以上零戦を生産する意味はあったのか?ということです。

それだけ栄発動機(火星発動機)を作れるんだったら、B17みたいな「殺しても死なない」四発の重爆をもっと作れていたのでは?

広大な太平洋をまたいでアメリカに戦略爆撃できるか?という、いつもの反論はありますが、それこそ、行くぞロンドンワシントン!と、デトロイトやロスアラモスを火の海にしてやるぞ!というふうにプライオリティを置くことができなかったのか?と考えるのです。

P51にしても、実は格闘性能はそれほど。。。でも、爆撃機に降ってくる零戦にくらいついて、爆撃機から引っぺがしたら任務完了。あとは急降下でさようならーという感じで、アメリカは戦闘機なんてあくまで補助、脇役と割り切った。

結局、日本は見かけのフライオリティすなわち「格闘戦で制空権を獲得」で自らをだましてしまい。開戦初頭に米英の戦闘機勢力を一掃したが、そこで軍部も責任を果たしたと安心し、思考停止してしまった。

アメリカは、そんなことより日独のライフラインを破壊だ!と、戦略爆撃に血道をあげ、戦闘機がまだ工場で生産中のところをせん滅してしまった。

日米比較の記事だと、いつもこの結論になってしまうのですが、結局日本はまず「何を成果とするのか」を決める能力をつちかうことが必要である。

だれも何も決めない、決められないままにずるずると日中事変から太平洋戦争にずれ込み。バッファローを何機落としたとか、戦争の帰結に直結しないポイント的な成果の羅列をして自らだましているうちに、アメリカは零戦の飛べない超高空から日本の主要都市に侵入し、最後は原爆二発で戦争に決着をつけてしまいました。

山本元帥が、あともうちょっとだけ日本人離れしていて、近衛文麿さんに「勝てるの?」と聞かれたときに「狂ったかクズ野郎?勝てるわけないだろう!」と明確にエッセンスを直答していたら。。。。あたら「私は軍人です。やれと言われれば1年や2年は大暴れして見せますが、その後は全く自信を持てません」なんて、いかにも日本人的な「勝てないと言いたいが直答しないので聞いているオマエの方で忖度してわかってくれ」みたいな回答をしたため、近衛さんのほうでも自分に都合よく解釈し。。。。その後は原爆に至る地獄に落ちてしまった。

3000字を超えました。脈絡のない投稿ですみません

行くぞロンドンワシントン http://www.warbirds.jp/heiki/50000.htm
 

 

ではでは

 

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「ふて猫」F6Fのお話

こないだ、だれからもちやほやされるP47に比べて、いかにF6Fがディスられているかについて書きました→過給機

F6F(左)とP47(右)https://www.youtube.com/watch?v=Ydf0-QadMlY
 

 

かわいそうなF6F。

F6Fをクズ呼ばわりしてしまうと、零戦なんてそれこそ救いようのないクズになってしまうので、なんとかF6Fをほめたたえるという困難なミッションですが挑んでみます。

さて。

グラマン社は、F6F以前に、FF、F2F、F3F、F4F。後継機としてF8Fを生み出しています。

特にF4Fワイルドキャット、F6Fヘルキャット、F8Fベアキャットの「猫シリーズ」は有名。

グラマンの方向性を決定づけたのにF3Fがあります。

その名も「フライングバレル」。空飛ぶ樽なのでした。ははは

F3F https://www.simpleplanes.com/a/yO55lo/Grumman-F3F-2
 

 

でかいタイヤが機体に埋め込まれてるじゃん?

はい。このタイヤがにゅーんと伸びてメインギアになるのでした。

競合機のシーグラジエーターとCR42は、いずれも固定脚のままです。

グラジエーター https://www.eduard.com/jp
 

 

CR42   https://www.gaetanmarie.com/fiat-cr-42-falco-2/
 

 

CR42 に至っては、キャノピーも開放型で、主脚はスパッツでかっこつけていますが、実態は第1次大戦の複葉機と変わらなかったのでした。ははは

密閉式風防と引っ込み脚はともかくスピードを出したい陸上戦闘機の必須アイテムだが、それらを着艦の衝撃とか、視界の問題で本来は敬遠されるはずの艦上戦闘機にいち早く装備してしまうアメリカ恐るべし。

さらに、グラマンはFF戦闘機の代から全金属製の胴体を導入しており。グラジエーターの布張に比べやはり先進的だった。

といって、性能はどっこいどっこい。F3Fの方がグラジエーターの上位転換ちっくであるが、せいぜい「ちっく」であった。グラジエーターとCR42はいい勝負だったらしい。

当時の戦闘機は、固定脚の開放型風防、布張りの胴体でも十分使用に耐えるレベルだったのである。

なのに、わざわざ完全引っ込み脚、密閉風防に全金属という道楽を実現させてしまったのがアメリカなのであった。

道楽とは無縁なアプローチで頂点に達したのに、日本の95式艦上戦闘機(後の練習機赤とんぼ)があります。

九五式艦上戦闘機
 

 

この辺で、後の日米の明暗を予見することができます。

日本は、当時認知されている範囲で最新の技術をこれ以上ない緻密さで追及し。最高の飛行機を作りました。

アメリカは、緻密なんてどうでもよくて、なんか楽しいイノベーションがあるじゃん!どんどんつぎ込んで面白いの作ってみようよ!というユーモアを持っていたのである。

ただし、将来の大戦争を見据えた恐るべきユーモアだった。

F3Fの初飛行が1935年3月。ご存じ「56しても4なない」重爆撃機B17の初飛行が1935年7月なのです。

これが何を意味しているのか。

布張りに、吹きさらしの風防なんて、超アウエイの果てにいる敵の心臓をヒットする武器には到底ならないということを、この時点ですでに予知していたのである。

B17。現在の旅客機とまがう先進的なスタイルを、複葉戦闘機と同じ時代に実現させていた。https://www.reddit.com/r/Warthunder/comments/q0jprb/boeing_b17cd_variants_could_be_quite_a_good_rank/?tl=pt-br&rdt=37383
 

 

 

飛行機なんて、せいぜい前線のすぐ後ろから飛び立って、前線の塹壕を掃射するとか、その程度の使い方しか見通せなかった時代にあって、後にサイパン島に巨大な滑走路を造成して、直接東京を空襲するという狂った技術発展の素地をF3Fに見ることができます。

日本が、陳腐化していく技術の詳細化に血道をあげている間に、アメリカは将来を決するイノベーション技術を着実に実現させていたのであった。ははは

「フライングバレル」というふざけた胴体形状が、日本では持ちえなかったアメリカの余裕を明示しています。

ふざけたわけではなく、紡錘型胴体といって、先端・後端を絞った、樽で悪ければ葉巻みたいな胴体が空気抵抗低減に役立つと言われていた時代であり、日本でも雷電とかがこうした形状を試みています。

でも実は紡錘型は、単発プロペラ機にはあまり効果がなかったらしい。

余裕の全くない日本の飛行機はどうなったか。その集大成が「彩雲」に凝縮されています。

彩雲 https://lapd.exblog.jp/26827190/
 

 

エンジン直径ぎりぎりに直線を描き、ソフトに絞り込まれていく胴体。

逆の言い方をすれば、ちょっとでもエンジン直径よりはみ出す胴体だと、たちまち空気抵抗になり性能低下してしまうという悲しい現実があったのだった。

F6Fの胴体はこんなかんじ。ぼっこりもっこり、エンジン直径から上下左右にはみ出しまくりなのだった。

https://jacksonvjunsan.com/wp-content/uploads/2018/11/image5-18-e1542676924555.jpeg
 

 

やっぱりふざけているとしか見えないですよね。。。

でも、アメリカはおおまじめだったのです。「まるく下に突き出した胴体にすれば、不時着水の場合でもボートのように作用してパイロットを守ることができる」

この思想はグラマン戦闘機の姿を特徴づける「ビヤ樽体形」の裏付けとなったのでした。

人道的配慮もないとは言わないが、実は、製造が機体よりはるかに時間がかかる人間という部品をなるべく温存したかったらしい。

アメリカは、空気抵抗でまくりの胴体もユウユウとカバーできる大馬力エンジンを、F3Fの時代からすでに生産していた。

さらに馬力強化して、単葉にしたのがF4F。これは世界でも最高傑作と言える出来栄えになりました。

傑作機F4F  http://www.hasegawa-model.co.jp/product/02240/
 

 

世界最高の出来栄えってなに?についてはこちら→かわいそうな零戦

そのうち、首尾よく日本が真珠湾を攻撃してくれ。

アメリカ悲願の「被害者としての参戦」が実現し、F4Fと零戦の空戦が起きるようになりました。

零戦の運動性能に驚くアメリカ。

まるで防弾装置を捨て去さったかのような身軽さがある、ナイスな飛行機じゃないか!

驚きはしたが、別に慌てるでもなく。

とりあえず巴戦は避け、急降下、急上昇で避難しましょう、と前線のパイロットに通達しておいて、F6Fへの転換を始めました。

零戦がP39 だのP40だのといった陸上戦闘機をやっつけたのは驚きながら、やっつけ方は艦上戦闘機得意の格闘戦であり。

中低高度の巴戦なら、F4Fの本分である。

イタリア戦闘機よりも馬力がある日本の戦闘機は、F4Fよりも機動力は高かった一方、F4Fは後ろを取られてハチの巣、になってもなかなか落ちないといううれしいサプライズもあり。

たまにF4Fが零戦の後ろを取ったときは、なんとか当たった!とたんにオレンジ色の火を噴いて墜落していくというさらにうれしいサプライズもあり。

F4Fの防御力は維持したまま、もうちっと機動力があればユウユウ勝てるぞ、ということが見えてきたのである。

開戦この方、日本人の飛行機はなんか違うぞ?ということにアメリカは気づいた。

米英やドイツが「より早く、より高く」を指向して、高度優位から下方の敵を叩き落す、というのを目指していたのに比べ、日本人はくるくる回る格闘性能にばかり気を取られており。

考えてみてください。

みなさんが小学生だった頃、通学路に恐ろしい野良犬がおり。パチンコで撃退しようとしたことがなかったでしょうか。

その犬は、実は小高い丘の金持ちの家の飼い犬で、鎖を食い破って野良化しているしょうがないやつだった。

有害鳥獣を追い払う おどしパチンコ
https://www.technet-pro.com/search/item.html?n=001116

 

 

あなたは、丘の下から懸命にパチンコを打ちかけるのですが、下から上に打ちかけても、しょんべん玉で、犬のはるか前に落ちてしまうのだった。

これが逆だったら。。。

上から下への重力エネルギーで、パチンコ玉は見事犬の足元の地面ににびしっ!と当たり。「ぎゃぎゃぎゃ、きゃいーん!」と「野良犬」が驚いて逃げ去った通学路を、ユウユウと歩いていけるでしょう。

日本人は、こうした高低差のエネルギーなんて構わず、中低高度の格闘戦にばかりこだわっていたのである。

航空戦の基本のキを知らないクズどもなのだろうか?

といって、ショーカクだのヤマトだのを沈めるためには、水面近くのゼロファイターをやっつける必要がある。

そのためにP51というのでは、にがてな低空度での格闘でよろしくない。

といって、ジャップのお相手をするためにしかならない、基本を外れた外道の戦闘機なんてわざわざ作る意味があるのか?クズの証明みたいな飛行機になっちゃうじゃん。

戦争に勝つため、クズでいいから作ることになった。

そのクズがF6Fだったということである。

高空にも上がれないし、スピードも出ない。お前本当に戦闘機か?クズ野郎!

クズ野郎F6F  https://www.aereo.jor.br/2022/07/06/o-lendario-caca-grumman-f6f-hellcat/
 

 

でも、F4Fの倍ある2000馬力のエンジンで、F4Fも驚くタフさを備えながらも、日本機と同じくらいくるくる回るようになり。

日本機を圧倒しました。

いわく「F6Fが参戦した日からアメリカの勝利が始まった」

でも、日本が滅亡した時点でF6Fも用なしになってしまい。

大量廃棄(と言わなければ配備を外れた)という悲しい結末になってしまったのでした。

結局最後までF6Fをほめることができませんでした。ちーん

ウルグアイ海軍のF6F https://web.facebook.com/399877246768865/photos/los-grumman-f6f-5-y-su-historia-en-la-aviaci%C3%B3n-naval-uruguayalos-gatos-infernale/1827848430638399/?_rdc=1&_rdr#
 

 

ではでは

Posted by 猫機長
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こんな飛行機に乗っています

どんな飛行機に乗っているの?とよく聞かれます。

小さなLSAに乗っています。と答えるのですが、みなさんそこで一瞬フリーズします。

LSAってなに?

軽い軽飛行機のことです、と小学生みたいな、でも真実そのものの説明をするのですが、みなさんはいよいよ、(・◇・)????となるのでした。

というわけで、軽い軽飛行機ってなに?ということの説明を試みます。

例えば零戦はこんな飛行機です、と説明するのにグラマンと比べると説明しやすいように、なんか僕の乗っている「RANS COYOTE(以下こよーて)」と比較するいい飛行機がないかなーと思ったら、ちゃんとありました。

その名も「パイパースーパーカブ」

ともかく、外見だけでもまずは「こよーて」と「スーパーカブ」を比べてみましょう

こよーて(上)とスーパーカブ(下)https://www.airliners.net/photo/Untitled/Piper-PA-18-150-Super-Cub/1112500
 

 

なあんだ、両方ともセスナじゃん。

いやいや、セスナに似ていますが、セスナじゃないんですよ。

こんがらかるので、とりあえずセスナは忘れて、両方ともセスナみたいな高翼のチープな単発プロペラ機、と理解いただければよいと思います。

 

なぜスーパーカブを引き合いに出したか。

ひとこと「世界のだれもが認めるこれ以上ない名機」だからです。レファレンスとなる名機に比べられれば「こよーて」も光栄なり、という意味で、お手本としました。

ちなみに、「名機」の定義は人により異なり。零戦は駄作だがF6Fは最高の名機だ、という人はまさかいないでしょうが、いたとしてもそれはその人の勝手です。

でも、スーパーカブについては、飛行機乗りならだれでも「世界の名機」と称賛を惜しまない飛行機なのです。

飛行機乗りでスーパーカブを名機だといわない人は、はっきり言って自分で何らかの飛行機を操縦して空を飛んだことのない人でしょう。

 

というわけで、比較いってみます

実は、「スーパーカブとこよーてを比べてみい」とGoogleジェミニに聞いた内容ですが、なるほどこよーてについてはなかなかうなづける内容であり、スーパーカブについてもみなさん知らなかった!なんて発見もあるとおもうので、面白おかしく編集しますが以下の通りです。

                                      

 

質問:スーパーカブの飛行特性とRANS Supercoyote(ES Wing)の飛行特性はどの程度違うでしょうか

 

回答(下線部分が回答そのもの。その下におもしろ解説です):

「スーパーカブ(Piper PA-18)とRANS S-6スーパーコヨーテ(ES Wing)の飛行特性は、外見上のカテゴリー(高翼式)は同じですが、機体重量、制御応答性において大きく異なります。

S-6スーパーコヨーテは、PA-18よりも軽量で軽快であり、特に操縦の応答性(ロールレート)が速いのが特徴です。」

へえええー!こよーてのほうが敏捷だった?

 

 

 

機体重量(空虚重量)

スーパーカブ:450キロ

こよーて:270キロ

重量差:1.66倍

 

あれ、どこかで見たぞ?この数字をだいたい10倍にすると。。。。(全備重量)

グラマンF6F:5,704キロ

零戦:2,733キロ

重量差:2.08倍

 

ええええー?、カブってそんなに重かったっけ?零戦とグラマン、まではいかないにしても、それにちかいじゃん?

いかにこよーてが「ひ弱なひょろっ傑」かということが浮き彫りになってしまった。だって、スーパーカブだって「軽い飛行機の代表選手」ですからねえ。。。

コヨーテに乗るのが怖くなってしまいました

 

気を取り直して、制御応答性です。

「スーパーカブ: 構造が頑丈で重く、制御系統が伝統的なため、操縦感覚は重く、ロール(横転)の応答は比較的穏やかです。乱気流の中でも安定しやすく、パイロットの操作に対する許容度が高い(少々「雑」な操作でも破綻しにくい)です。

RANS S-6 (Rotax機): 複合材や軽量な構造材を使用し、エンジンも軽いため、非常に軽快で応答性がクイックです。特にエルロンによるロールレートが速く、空のスポーツカーのような感覚です。しかし、機体が軽いため、乱気流や突風に対してPA-18より敏感に反応し、常に積極的な操縦(”Fly the plane”)が求められます。」

 

「頑丈で重く、制御系統が伝統的」ってなにを言いたいんだジェミニ?

いろいろ更問したら、だいたい以下の通りになった。

◎スーパーカブのほうは、グライダーを引っ張ったりとか力仕事も多いので、こよーてと同じ鋼管布張りでも、鋼管の肉厚が違った。

◎制御系統もケーブル主体で、こよーてがコンロッドを多用しているのに比べ昔ながらの仕様です

ということらしい。

ふむふむ興味深いですねえ。

コヨーテのコンロッド
 

 

いきおい「操縦感覚は重く、ロール(横転)の応答は比較的穏やか」というのは理解でき。

一方「乱気流の中でも安定しやすく、パイロットの操作に対する許容度が高い(少々「雑」な操作でも破綻しにくい)です。」というのはちょっと?

あくまで、こよーてに比べて、ということなんでしょうねえ。だって、確かにコヨーテの倍近い重さがあるにしても、カブみたいな小さな飛行機が「乱気流の中でも安定」なんてありえないですよねー

さらには「許容度が高い(少々「雑」な操作でも破綻しにくい)」に至っては、取りようによってはスーパーカブへの侮辱になりかねないので、ちょっと補足します。

そもそも、カブというのは「決して操縦の優しい飛行機ではない。しかし、三舵のバランスがよくて、ちゃんと操縦ができる奴なら、自分の手足のように動いてくれる。カブで学んだ飛行機乗りは基本がしっかりしている」(高橋淳さんというジェネアビの神によるご意見の受け売り)ことから、許容度とか破綻しにくいとかだとセスナになるとおもいます。

 

おっとまたセスナだ。今回の記事ではセスナは忘れて、ずんずんカブとの比較いきます

「RANS S-6 (Rotax機): 複合材や軽量な構造材を使用し、エンジンも軽いため、非常に軽快で応答性がクイックです。特にエルロンによるロールレートが速く、空のスポーツカーのような感覚です。しかし、機体が軽いため、乱気流や突風に対してPA-18より敏感に反応し、常に積極的な操縦(”Fly the plane”)が求められます。」

どん亀のこよーてを「空のスポーツカー」と言ってくれてありがとうジェミニ!

感動しました。うるうる。。。。

確かに、スーパーカブに比べてもコヨーテは乱気流に弱い、まっすぐ飛んでくれん、というのはわかった。でも、エルロンによるロールレートがいいというのはやっぱりうれしいでつねー一方で、スーパーカブがフォワードスリップで着陸してくるのをみると、戦闘機みたいなキレがあり。やっぱりカブ乗りは神だなーと感心するのでした。

カブのフォワードスリップ

こちらも神着陸→https://www.youtube.com/shorts/0bz7Wt2EfPE

 

 

あと、両者の大きな違いがエンジン。

エンジン以前に、こよーてはエンジンフードが複合材「ガラス繊維」でずるっこ成型しています。スーパーカブのほうはアルミニウム合金。

「スーパーカブ: Lycomingエンジンは低速・高トルクが特徴で、固定ピッチプロペラ(または改造可変ピッチ)と相まって、低速でのパワフルな引きを提供し、STOL時の力強さにつながります。巡航速度は控えめです。

RANS S-6: Rotax 912エンジンは、その軽さから機体のSTOL性能向上に貢献しつつ、スーパーカブに比べて高回転型です。これにより、スーパーカブとほぼ同じか少し速い程度の巡航速度を発揮でき、移動性が向上しています。」

 

このへんはこよーてのほうがメンテがしやすいとの理解。一方、高回転型でエンジンの作動はなめらかですが、プロペラ回転に合わせるために減速歯車を噛ませる必要があり。この歯車がほにゃららになったときに何が起こるかはこちらをご参照→頓死するところでした

 

この記事に書いていなかったところで、カブとこよーての最大の相違点は、カブが尾輪式であること。こよーてのほうは前輪式、尾輪式とあり、ぼくの乗っているのは前輪式ですが、尾輪式に改造しようかな、なんてたくらみも持っています。

 

 

飛行機ごっこから本物のスポーツとしてのフライトへ進化する関門の一つに、尾輪式を乗りこなせるかどうかがあり。でも、カブに比べても安定性がないといわれてしまったこよーて。おとなしく前輪式のままにしといたほうがいいかも。。。

 

ではでは

 

Posted by 猫機長
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大ウソつきジェミニ

最近、いつでもどこでもお手軽にジェミニ。でも、ものすごく信頼できるような回答に見えて、実は。。。というのも散見するので、今回そういう珍回答について特集してみました。

どきどき https://course-net.com/blog/apa-itu-gemini-ai/
 

 

◎宿命の天中殺

50年も生きていると、あの時この時、気が付けばいろいろな無料サイトで天中殺をしらべたりしており。昔は手計算なので間違いとかもあったのですが、近年ではサイトのアルゴリズムもしっかりしてきて、ぼくの天中殺は以下で一致しています。

「午未天中殺の生年天中殺」

サイトによっては、ほかにも「互換中殺」「生日中殺」がでてるよ!と親切に掘り下げて教えてくれるところもあり。

よしよし、ジェミニでこうした生年だの互換だのについてどんな事を言うか調べてみよう。

そこで以下質問しました。

「西暦XXXX年X月XX日午前4時、埼玉県朝霞市生まれの男性です。どの天中殺になるのか、宿命天中殺があるかを教えてください。」

あれ午前4時はいらなかったっけ、まあいいや。

ジェミニの答えは

◎「あなたの天中殺: 戌亥(いぬい)天中殺」

◎宿命天中殺の有無: 宿命天中殺はありません。

 

えつ、あつ、あれ?

これって、新暦(太陽暦)と旧暦(大陰暦)を間違えているんじゃね?

どきどき占い師さん。算命学は水晶占いじゃないけど(IllustAC)
 

 

 

質問を追加

「旧暦をもとに、どの天中殺になるのか、宿命天中殺があるかを教えてください。」

ジェミニの答えは、再び

◎「あなたの天中殺: 戌亥(いぬい)天中殺」

◎宿命天中殺の有無: 宿命天中殺はありません。

 

なぜこの結果になったか?ジェミニいわく

◎「旧暦(太陰太陽暦)は、「月(太陰)」の満ち欠けを基準に日を数える暦法ですが、四柱推命や算命術などの占術で用いる「天中殺」は、「太陽」の運行に基づく干支暦(節月)で算出するため、旧暦(太陰太陽暦)の日付で占うことはありません。」

 

という、なんか断定的で納得できないですよねー。

そうだ高尾学とか学派の基準で計算せい、とすればちゃんとした結果が出てくるじゃね?

新たに質問

「高尾学あるいは朱子学による計算ではどの天中殺になるでしょうか。宿命天中殺はあるでしょうか。」

ジェミニの回答は。。。

◎「天中殺の基本的な計算方法(どの天中殺になるか)は、高尾学でも朱子学でも共通です。」

これは御意。でも次の回答が。。。。

◎「お客様の属する天中殺は、辰巳天中殺 となります。宿命天中殺(生年・生月天中殺)の条件は揃っていません。」

 

わあああ?また別の天中殺がでできたあああ?

この時点で何が正しいのか全く分からなくなり。

しゃあねえ別の無料サイト複数で計算してみよう、となり。

その結果はこちら

https://sanmei-stock.com/category/basic/tenchusatsu/fate/#google_vignette
 

 

やっぱり、「午未天中殺の生年天中殺、互換中殺、生日中殺」

でした。生日とか互換とかはサイトによってあったりなかったりですが、午未であることは間違いないのだった。

ははは。あーよかった

 

戌亥だの辰巳だのという結果を出すにあたって、ジェミニは「日干、新暦」にこだわっているらしい。

占い好き、プロ占い師の素敵女子読者の皆さん、この辺についてなにか補足情報、おもしろ情報ありましたらぜひコメントとかメールください。

 

 

◎B-29

上記は占いというかなりな専門知識がないと。。。というお話ですが、ぼくでもわかるよ~ん、という実例を提示します。というか、飛行機オタクだったら有名な事実についてです。

Pixabay無料
 

 

質問「アメリカがソ連にレンドリースした飛行機は、戦後どうなったのでしょうか」

回答として、ソ連が約束を踏み倒してアメリカに返さなかった。勝手にスクラップにしてアルミ材として使った、またはソ連の技術革新のための教材として使った、というような答え(念のため、一字一句同じではない)から続いて、問題の一文が。

◎「2. 技術研究と複製

最も重要な例外は、ソ連が自国の兵器開発のために供与機体を技術研究に使用したことです。

B-29の複製: 特に有名な事例は、米国から供与されたB-29爆撃機です。故障などでソ連領内に不時着した4機が分解・徹底的に研究され、その技術がソ連初の戦略爆撃機であるTu-4(「ブル」というNATOコードネーム)の完全なコピー生産に繋がりました。」

あたかも当然な事実みたいで、ああそうだよね、と思わず読み飛ばしそうになるのですが。ちょっと待った!

「米国から供与されたB-29爆撃機」

あれれ?B29なんて秘密兵器中の秘密兵器で、特にソ連なんて「明日の敵確定」の相手に供与なんてしていないよね?

だからこそ、ソ連領内にB29が不時着したとき、ソ連は大喜びで「日ソ不可侵条約」を口実にアメリカのクルーをひっとらえて拘束し、もちろん金づるの大事なお客さんなので丁重に扱ってアメリカに返したが、機体自体はちゃっかりくすねてリバースエンジニアリングし、ジェミニの回答にもあるとおりTU4という、本物かとまがうレプリカを作りだしてしていたのだった。

なお、こいつはソ連製のエンジがなかなか優秀で、本家のB29よりも高性能だったかも?だそうです。

あとでジェミニに聞いてみよう。

そうだジェミニでした

問題の一言は「米国から供与されたB-29爆撃機」、ということで更問:

「上記で「米国から供与された」とありますが、事実でしょうか」

するとあっさり以下の答えが来ました。

◎「いいえ、「米国から供与されたB-29爆撃機です」という記載は事実ではありません。

正確には、レンドリース法に基づき供与されたわけではなく、日本への爆撃任務中にソ連領内に不時着または緊急着陸した4機のB-29を、ソ連が無許可で押収し、研究・複製したものです。これは以前のご回答で述べた通り、私が前の応答で「供与された」と誤って述べてしまった箇所があり、誤解を生んでしまいました。大変申し訳ありません。」

TU4 パブリックドメイン
 

 

いやいや別に謝る必要はないんですよ、重要なのは事実の確認ですから。。。。

処罰だのなんだのの方向に血道をあげるのではなく、大事なのは無数の情報のなかから有用なものを見つけ出すことであって、その過程で必然的に生じる、こうした「勘違い情報」が発生することをゼロにしようとしたら、前向きな探求はそこで止まってしまいます。

というわけで、どんどん間違えろジェミニ!でも、間違えたら、すぐ修正してね。

 

B29についてはすっきりしました。

問題は天中殺計算のほうで、こうした、計算式のクラィテリアによって結果が大きく変わってしまうものを、ジェミニなりの計算方法に固執して修正に応じない、あるいはさらに迷走するというのはゆくゆく重大な結果を招く可能性があり。

でも、これにしても問題はジェミニではなくて、ジェミニと対話する人間が、ちゃんとジェミニをリードしなければならない話なんですよね。

幸い、人間はまだ「AIを飼いならす知見」を持っているようですね。といって、シンギュラリティだの、遠からず人間のほうが機械に飼われる時代がやってくるでしょうが。

そんな恐ろしい時代が来ても、経済的自由を達成した人は機械に支配されないで済むそうです。

要するに、世の中すべて金ですねえ。

というわけで、経済的自由を達成するために、みんなで、楽しくてためになるホームページ「アーリーリタイア・軽飛行機で空を飛ぶ」を精読しよう!

はいすみません

ではでは

 

 

 

Posted by 猫機長
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ジェミニくんと対話。乱気流下の着陸について

 

 

Google Geminiに以下の質問をしてみました。下線部分がじぇみにくんの回答。その他がぼくの質問やコメントです。

質問

軽飛行機の操縦について、乱気流下での着陸は、通常の着陸速度の10%を上乗せした速度でとされていますが、現実的には、20ノットのガストを正面と言わず斜め前などから食らった場合、10%も上乗せした速度ではガストの瞬間風速も加わり大きくバルーニングしてしまいます。容易に対気速度が上がってしまうため、接地しても高い速度となり、かえってポーポイズを誘発するのではないでしょうか。むしろ、通常の速度ぎりぎりまで低下させ、なるべく地表近くまで機体を持って行き、機首上げでガストがきても機体速度が失速状態のためこれ以上持ち上げられず、ガストが止まるあるいは瞬間的に風速が落ちても、地表近くであるため落着ではあってもメインギアから降りてポーポイズは防げると考えるのですがいかがでしょうか。

*ごさんこうまで、穏やかな気流での実際の着陸を録画しました。

ほんとうは上の写真の通り左側の座席にいますが、自撮りなので、動画では反転して右側になっちゃってます。ご了承おねがいします。

 

 

Geminiの回答

軽飛行機の乱気流下での着陸に関するご質問、非常に興味深い実践的な視点ですね。

興味深いとか実践的とか、なぜもちあげるのか?じぇみに。

ご指摘の通り、乱気流、特に強いガスト下での着陸は非常に難易度が高く、一般的に言われる「通常速度+10%」という侵入速度のルールは、ガイドラインであり、状況によっては必ずしも最適解とは言えません。

速度上乗せの目的と問題点

目的::失速防止です。強い下降気流やガストによる速度変動で、対気速度が急激に低下し、失速に至るリスクを軽減するためです。
問題点:強いガストを受けた際に、速度が急激に増加し、バルーニング(機体が浮き上がること)や、着陸後の速度過多によるポーポイズ(前後のバウンド)を誘発するリスクがあります。地面効果が効き始める高度では、この傾向が顕著になります。

「地面効果が効き始める高度」というのは新鮮な回答。

提案されたアプローチの考察

このアプローチは、非常に理にかなっており、特に強いガストが予想される場合の高度なテクニックとして有効な場合があります。

「理にかなっている」は正直安堵。問題は「高度な」に「場合があります」だと、困難な操作で、いつでもできる対応策ではなくなってしまうんですよね。。。。

利点:

バルーニングの抑制: 速度を抑えているため、ガストを受けても速度の増加幅が小さく、バルーニングしにくい。
ポーポイズの回避: 低速で接地するため、着陸後の速度過多によるポーポイズのリスクを低減できる。
メインギアからの接地:これは、ポーポイズを誘発しにくい理想的な着陸姿勢です。

欠点とリスク:

失速リスク: 速度をぎりぎりまで下げるため、ガストや風の変動によって、失速に陥るリスクが高まります。特に、ガストが弱まった瞬間に速度が急減し、コントロールを失う可能性があります。
急激な降下: ガストが弱まった際に、機体が急激に沈下し、ハードランディング(強い衝撃を伴う着陸)になる可能性があります。
高度な操縦技術:機体の特性を熟知し、風の状況を的確に読み取る高度な操縦技術が必要です。通常のパイロットが安易に試すべきではありません。

「高度な」の一言がうざい。フツーの降り方ではなく、ひねくれたやりかただぞ、といいたいのかジェミニ?

 

*これも穏やかな気流で、コクピット目線から1分の動画を作っています。着陸って、一回一回がアートですよね。。。。

こちらからご視聴ください→ https://www.youtube.com/watch?v=yZcao-SFzXY
 

 

総合的な着陸テクニック

現実的な乱気流下での着陸では、状況に応じて使い分けることが重要です。

通常ルール(+10%)の適用: 比較的穏やかな乱気流で、ガストの変動が予測可能な場合。速度に余裕を持たせることで、安全性を確保します。
ご質問者様のアプローチの適用: 20ノット以上の強いガストが不規則に吹くような、非常に困難な状況。特に、着陸直前の高度で強いガストが予想される場合。ただし、このアプローチは失速のリスクを伴うため、高度な判断と技術が求められます。

「穏やかな乱気流」なんてあったっけ?

重要なポイント

最も重要なのは、機体のエネルギー管理です。

侵入速度: 速度の上乗せは、失速防止のための保険です。ただし、速度を上乗せしすぎると、着陸後のコントロールが難しくなります。

「着陸後」というのは初耳。尾輪式はともかく、前輪式なら、とにかく地面をつかんでしまえは後はどうとでもなるはずだが?

 

パワーの調整: 乱気流下では、スロットルによるパワー調整が非常に重要です。ガストを受けて速度が増加したらパワーを絞り、速度が低下したらパワーを足すという、きめ細かなパワーコントロールが必要です。

これは。。。。パイロットではないことが露呈したぞジェミニ!(説明は後ほど)

 

フレアのタイミング: 乱気流下では、地表付近の風の状況が刻々と変わります。フレアは、風が比較的安定しているタイミングで行うか、あるいは、ご質問者様が提案されたように、低速で地面に近づけるアプローチも有効な場合があります。

「低速で地面に近づけるアプローチ」すなわち「フレアを効かせて地上3寸で失速」のつもりだったんですけど。。。

 

着陸のやり直し(ゴーアラウンド): 無理な着陸は最大の危険です。迷わずゴーアラウンド(着陸を中止して再進入)することが、最も安全な選択肢です。

へいへい、そのとおりです

 

結論として、

ご提案は、乱気流下での着陸における非常に高度で実践的なアプローチであり、一般論だけでは語れない現実的な課題を的確に指摘しています。特に強いガスト下では、ご提案のような、より細やかな速度と高度の管理が有効になる場合があります。

しかし、このアプローチは失速のリスクという大きな危険をはらんでいるため、安易に試すべきではなく、豊富な経験と高度な判断力が求められます。乱気流下での着陸は、絶対的な正解があるわけではなく、その時の風の状況、機体の特性、そしてパイロットの技量に応じて、最適なアプローチを選択することが求められます。

結論として、

「オマエ(猫機長)が言っているのは、せいぜい試合テクのクズなアプローチであり、大きな危険をはらんでいる。オマエのようなクズな未熟者がやったら、4ぬぞ」

ということなのだった。

正論の裏をかくような質問をする方が間違っているのであり、本当はジェミニも堂々と「クズ野郎!狂った質問をするな!」と回答すべきなのですが、そうするとクズではあってもお金は持っている多数のお客様が潮を引くように去ってしまうので、やれ「興味深い」だの「実践的」だのともちあげておいて、一方ではちゃあんと「絶対的な正解はなく、パイロットの技量に応じて、最適なアプローチを選択することが求められます。」と責任逃れにも余念がないのだった。ははは

みなさん「毒薬口に甘し」ですよージェミニはじめチャットボットのおだてにのらないようにしましょうね。

なぜジェミニが飛行機乗りではないことが露呈してしまったのか。

「パワーの調整: 乱気流下では、スロットルによるパワー調整が非常に重要です。」

「乱気流下」という余計な一言がすべてを台なしにしてしまった。

滑走路にたたきつけられそうになったり、いきなり3メートルだの滑走路目前で吹き上げられたりしているときには、飛行機の挙動に対し反射的に3舵とスロットルの操作が必要であって、よりによって20ノットのガストを議論しているときに、お役所的にこういう文言を出してくるところで、「畳の上の水練。こいつ飛行機に乗ってねーな」と取られてしまうのでした。ははは

これが「教条的にはスロットル操作が重要ですが、20ノット越えのガストにおいては人間の反射神経は追いついていけないので、ゴーアラウンドして別の滑走路を探してください」だったら別ですけどねー

あと、じぇみにの限界というか、「軽飛行機」で終わってしまっており。ぼくのコヨーテは、こうした場面での着陸を一番苦手とするフェザー級ですが、同じ軽飛行機でもちょっとした気流なんてへでもないRV9みたいな重量級もおり。回答も相当違ったものになるといった点はチャットボットを使いこなすうえで重要と思います。

「空のキャデラック」RV9
 

 

「空の三輪車」コヨーテ
 

3000字レベルに抑えるため、じぇみにくんの回答をかなり削りました。この記事が飛行機好きのみなさんの興味を湧き立たせることができたなら幸いです。

ではでは

 

Posted by 猫機長
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軽飛行機のエンジンについて

軽飛行機といっても、きょうび実機とLSAに大別され。この記事ではLSAすなわち軽量スポーツ航空機のエンジンについてです。

LSAは、大体がライカミング系の「恐竜エンジン」か、ROTAXの「創作料理エンジン」に分かれます。

恐竜系は、第二次大戦のさらに前の30年代からのクラッシックな飛行機たちに装着されたエンジンを、ほとんどそのまま現在も継承しているもの。LSAが生まれる以前の実機はほぼすべてこれで、日本のエアロスバルもライカミングのエンジンを積んでいます。

エアロスバルhttps://trafficnews.jp/post/121378
 

 

エンジンhttps://a15ff11300g.sakura.ne.jp/miniature%20car/nichimo%20fuji%20FA-200%20aerosubaru.html
 

 

航空業界というのは、最先端技術をふんだんに取り入れているようで、実はものすごく保守的でもあり。

その辺を飛行していて、あれエンジンの調子が?、というときに、車と違って路肩に駐車、なんてできない飛行機は、エンジンもともかく壊れないで回ってくれるということが最優先され。

それには、やっぱり実績のあるエンジンが。。。ということで、恐竜エンジンが今日も重宝されています。

いつぞや、ルマン24時間耐久レースでなかなか勝てない日本のメーカーチームが、血眼になってなんとかインジェクションとかかんとかシステムとか、イノベーションを盛り込んだエンジンを送り込み。でも結果は途中で故障してリタイヤとなってしまった。

ポルシェは全然リタイヤしないで最後まで逃げ切るよね?というわけで、こっそりというかポルシェのエンジンを購入してばらしたら「その古めかしさに驚いた」そうです。

要するに、なんとかインジェクションなどの、変な創作を入れないから、シンプルで壊れないエンジンになっていたのですね。。。。

飛行機、特にそれほど性能とか高いものは要求されない軽飛行機で昔ながらのコンチネンタルやライカミングが珍重されるのもこれでお分かりと思います。

一方、いつまでも古い技術のままだと、新たな時代の新たな要請にはなかなかこたえられなくなり。

ライカミングエンジンが生まれた1930年代後半では、「ハイウエイを走ることのできる高速車」としてVWかぶと虫がデビューしています。当時時速80キロというのは夢の超特急だったのですねー

ところが、2024年の今日では、速度制限が120キロ、実際はもっと速く走れるよ、という車がふつーになり。

速度を至上命題とする飛行機が、高速道路の上を飛んでいたら眼下で車がぶんぶん追い抜いていきました、というのでは困る。

というわけで、えいやーとイノベーションに舵を切ったのが「創作料理系」すなわちLSA軽飛行機です。

LSAの場合、エンジン以前に、30年代にはなかったコンポジット素材などで機体の軽量化を達成したりとか、エンジンについても高回転で滑らかに回し、減速機で適度に落としてプロペラにつないだり、半水冷式にして冷却効率を高めたりとか、エンジンの重量自体も「恐竜」に比べ減少となりました。

この結果、軽量のエンジンで軽量の機体を引っ張るので、馬力は少なくしても恐竜エンジンを積んだ実機とそん色ないか、上回る性能を持ったLSAがじゃんじゃん生まれています。

安全面はどうなの?ROTAXは、創作系ですがガソリンと潤滑油さえ切らさなければともかく回ってくれるという「百姓エンジン」で、恐竜もびっくりの耐久性を持っています。

では、なぜ恐竜系が駆逐されないのかというと、LSAは機体が軽すぎて安定性に欠け、特に着陸時にちょっと乱気流が吹くとめちゃくちゃ揺さぶられて着陸が困難であるという残念な特性があるので、ずっしりした古典的な実機(最近は「認証機」という呼び方もある)もまだまだ人気なのです。

ぼくは貧乏人で実機を維持する(要すれば税金を払う)お金がないのでLSAに乗っています。

そんなLSAのエンジンをちょっと覗いてみると。。。

まず、こんな飛行機に乗っています。

 

 

そのエンジンは、こんな感じ

巨大なラジエーター。ぼくの飛行機はアンティークなのでこんなですが、きょうびのLSAはぐんと小さなラジエターになっています。
 

 

エンジンヘッド。プラグの上に、冷却水の取り入れ管がついているのがわかります。オレンジのは潤滑油の配管にまかれた遮熱シートです。
 

 

 

プロペラシャフトに接続した減速機。ライカミングとかは減速機なしで直接プロペラ軸に接続されています。
 

 

減速機と作動原理。赤い色の部品が摩耗してやばいことになった記事についてはこちら→プロペラシャフト
 

 

オイルクーラー。ここから先は恐竜系も創作系も似たような部品になります。
 

燃料系。まずはガスコレイターから

この部品は、飛行機の最も下になる部分に設置され、重力でガソリンと分離されて落ちてくる異物や水をキャッチし、排出弁で機外に放出するもの。排出弁すなわちドレン弁は、毎回飛行の前に開いて異物を吐き出させます。
 

 

ガスコレイターを通過したガソリンは2つのガソリンポンプを経由してエンジンへ。写真の四角いのは電気ポンプであり、離陸上昇時の高負荷の場面でONにして、水平飛行に移ったらOFFにします。
 

機械式ポンプはこちら。電気ポンプと違い、エンジンが回っている限り常に作動します。
 

 

電気ポンプを経由して上がってきたガソリンはT字管で分岐されて、左右のキャブレターや燃圧センサー、余剰燃料のリターンの配管に向かいます。
 

 

点火系のCDIモジュール。恐竜はもっと古典期なコイルかも?
 

 

キャブレター。ROTAXはツインキャブです。恐竜はエンジン下部に一つ装着がスタンダード。
 

 

上の図の➁が左右のキャブレターです
 

 

エンジンとは直接関係ないけれど、ブレーキフルードのタンク。実態は自動車用のパワステオイルを流用しています。ブレーキシューの摩耗とともに液面低下しており、継ぎ足しが必要です。
 

 

軽飛行機購入後数年(実は7年)、ガソリンの配管を交換しました
 

 

ではでは

 

Posted by 猫機長
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軽飛行機のメンテあれこれ

「こよーて」という小さな飛行機に乗っています。

 

エンジンの整備とかは専門のエキスパートにやってもらっていますが、日常の点検整備はオーナーがやる必要があり。そんなちょっとしたメンテについて記載してみます。

◎ラジエターの水位確認

半液冷すなわちエンジンヘッドが液冷で、シリンダーが空冷のROTAXエンジン。液冷の部分がある以上ラジエターもあり、クーラント水の確認が必要です。

エンジンカウル上部にある点検口を開き。。。

 

 

ラジエターキャップを外します。

 

 

写真の給水口右側に、リターン用の穴が開いているのが見えるでしょうか?(下の写真では赤丸の部分)

 

 

普段はキャップからゴムパッキンがコイルばねで押さえつけるようになっているのですが、ラジエター温度が上昇して、危うしラジエタ―!爆発か!のちょっと前に、水蒸気というか、熱くなったクーラントの圧力でばねが押し上げられ、リターン用の穴から蒸気を逃す仕掛けになっています。要すれば圧力鍋の安全弁みたいなものである。

キャップを裏返したところ。

 

 

本当は定期的にチェックすることになっているのですが、飛行するごとにキャップを開け閉めなってしているとパッキンもバネも傷んでしまうので、計器盤の水温計、水圧計を常時チェックし、夏の暑くなってきたときには確認頻度を増やすようにしています。

逆に頻度が低すぎると、今度はリターンから蒸発していくクーラントの量が補充より多くなってしまい、やばい気泡発生などの原因になるので、頻度は多すぎず少なすぎず、計器と外気温度とのにらめっこで、なかなか神経を使います。

アンティークの旧機なので、ラジエターも巨大です
 

◎風防の洗浄

車に比べると、意外に汚れの少ない軽飛行機の風防ですが、やはりちょくちょく洗う必要があり。

しかし、車のようなガラスではなく、アクリル樹脂(プレキシグラス)なので、ちょっとでも雑な洗い方をするとたちまちすりガラス状になってしまい。

鬼教官伝授の洗い方は、

まずは水で流す。でもエンジンとかに入らないよう、静かに少しづつ。。。と神経を使います。
十分に埃が流れたら、自動車用のワックスをかける。
ここが秘伝ですが、水洗いにしろ、ワックスがけにしろ、「手でする」。布などは厳禁。
いったんワックスがけしたら、今度は「脱脂綿」でふき取ります。鬼教官は「これも手でふき取れ」と言っていますが、ぼくは綿をつかっています。ははは

 

 

いやいや飛行機ってセンシブルですねえ。洗うのも水だけで、洗剤は使いません。万一のアクリル樹脂の変色やひび割れを防止するためです。ワックスも「Grand Prix」だけで、他のは使いません。

日本でも売っていれば、広告料を取れたのに。。。。無理か。
 

 

◎タイヤと車輪

ホームセンターで売っている中国製のコンプレッサーを使って空気圧を調整

 

 

あと、ホイールのねじがちゃんと締まっているか確認。

 

 

これを忘れていると、ねじが外れて飛んで行っちゃうことあり。いちおうスペアのねじを複数持っています。

意外と小さなねじ。
 

 

◎ブレーキ関連

軽飛行機のブレーキはペダル操作で作動します。

 

 

このペダルが、なかなか妙味があり。

ペダルの上端を踏み込むとブレーキが利き。下の方を踏むと方向舵と前輪が動くようになっています。

赤丸を踏むとブレーキが作動。緑が方向舵と前輪のステアリング。
ブレーキを踏むと、青丸のアクチュエーターからブレーキオイルが押し出されて、メインギアのブレーキシューをディスクに押し付けるようになっています。

 

 

アクチュエーターがよくわかる一枚。
 

ここでは、ブレーキオイルが漏れたりしていないかを目視します。

ちなみに、左右のペダルでブレーキは別々に作動します。ぼくののっている軽飛行機は前輪で操舵できますが、操舵できないのもあり、そういう場合は左右のブレーキ加減で地上の旋回を行います。

ペダルとつながっておらず、単に向きが変わるようになっている形式の前輪の例。

最新の飛行機はこうした形式にして重量軽減を狙ったものが多いです。

 

 

◎翼内点検

飛行機の翼には点検口があり。

 

 

ここを開けて翼内における骨組みや張線(ワイヤなど)、補助翼のロッドなどなどに問題がないか確認します。

きょうびスマホがあるので、カメラを穴からくぐらせてかしゃかしゃ撮影でき。助かっています。

というわけで、同じような写真が続きますがご参考まで。

 

他にも、以下書こうかと持ったのですが、ここまでで写真が多数でページ数が多すぎになっちゃったので、別記事にします。

◎ガソリン給油

◎羽布の確認

◎オイルレベル

 

ではでは

Posted by 猫機長