空を飛ぶシャケ

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空を飛ぶシャケ

シャケですが「からふとます」のことではなく、「フラジャケ」つまりフライトジャケットのことです。ははは

「フライトジャケット」は飛行機乗りの大切な実用アイテムですが、ぼくのような虚弱体質だと背中にひだができてシートに「固定」できず、視点がブレてちゃんと飛べなくなるので、仕立て直すことに。ブラジリアでも希少な革製品店で「いかにも職人」なおやじが出てきて「ちょっと着てみい」と腰のあたりを引っ張って考えることしばし、さっと寄って来た若い衆に「左右をこんだけつめよう、リブはこのまま」とノートさせ「できるのは1か月後じゃ。半額は前払いせい」との宣託でした。修繕に時間がかかるのではなく、ブラジリア中の革製品が彼の手に集まってくるFinancial3.12のでさばききれない状態とのこと。へんなのが持ってきた珍しい革ジャンを直すのも妙味あるわいなんて感じに乗せられて私もわくわくとR$150(総額)を手放してしまいました。

フライトジャケットの特色は

  1. 腰までで切れており、背広みたいに伸びていない。これはフラップレバーだの燃料コックだのをいじる際にじゃまにならないためです
  2. 手や腰のリブは毛糸で編んですぼめてあり、さむい上空でも風が入らないようになっています。これは吹きさらしの開放型コクピットで飛んでいた当時はとても重要だったらしい。一応密閉型のこよーてでは、朝10時以降の晴天では窓の空気取り入れ口を開かないと暑い暑い!となることもあります。首はマフラーで防いだらしいが、暖かいブラジルでは真冬の早朝を除いて使っていません。手袋もだいたいおなじ。
  3. ぼくの着ているのはアメ横で買った「中田モーガン」で、買ったばかりの時の写真なのでカチカチに固く、安全ベルトがなじまず首吊りみたいになってしまいました。ちなみにA2ジャケットといって若者やおっさんがファッションで着ることも多いらしい。ぼくは実用で着ていますが、上記1.2.で確かにつかいやすいですねーできればいまどきのナイロン製のやつみたいに、左肩に鉛筆を指すポッド?がついていればなおよいです。これは、管制官と通話しているうち、うっかり手持ちの鉛筆をおとしちゃった!というときすぐ代わりにひっこ抜いて使えるためです。なお、鉛筆はラジオ周波数の記録など飛行中になかなか需要な役割を担う道具です。(落っことした鉛筆は着陸後にちゃんと探して見つけておきます、ははは)
  4. 実際は米軍航空隊の飛行服で、密閉キャビンの戦闘機や爆撃機の操縦席なら高度1万メートルでも何とかなったらしい。でも吹きさらしの機銃手などはこの上から「うさちゃん服(上下つなぎでボアの入った防寒服)」を着て、エスキモーみたいな格好になってしまい。カッコいい悪い以前に重くて身動きできなくなってしまったため、操縦士などはなるべく身軽なA2ですませた、というのが真相らしい。

宝塚「サン・テグジュペリ」。フラジャケのポイントを見事に抑えた衣装と、飛行機操縦の要点をおさえたセリフあり。脚本を書いた人は操縦ができるのかな?ジッパーを開いただらしない着こなしは演出ということでおおめに見ましょう。。。

https://www.bilibili.com/video/av33353628/

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